カテゴリー「♪ ベンチャー参謀のノート '06-09」の45件の記事

2008年10月27日 (月)

2009年は 『今、手の中にあるもの』 を活かす。

不況必至。

でも株価は逆バブルだろ。(トヨタが即刻解散した方がいいなんて株価、売ってる奴は相当追い込まれてるんだろうな)。円だって今の高さはキャリートレードの反動がどっと集中しただけだろ。

ま、世の中バカばっかって事か。
(僕のバカさ加減も、すこしは許してあげるとしよう)

 

不況下、売れなくなったり、安くしたり、そんな傾向は目立ってくだろうが、そんなのばっかじゃないだろう。

買う側は、新しいものには手を出さなくなるのは、間違いない。
その分、今あるものをどこまで活かせるか?に意識が向かうだろう。
もちろん、投資効果が堅いものなら、お金を出してでも欲しい。

 

『今、手の中にあるもの』 を活かすことだ。

 

手の中にあるものとは、昔からのお客さんとの関係だったり、今いる社員の力だったり。 

売りたいなら、そう願う人たちの意識のシフトを、手伝ってあげることだ。

 

・・・

 

今、僕の手の中にあるものって何だろう?

原点は何だろう?

「どっちだろう?」 と言った方が近いか?

2008年10月19日 (日)

2009年は 『不安ビジネス』 が伸びる!?

年の始め頃、サブプライムの震源地の近く、しかも結構な要職にいた人たちが数人の密な場で、マジ顔で「これは相当ヤバい」と言っていた。
(=んな情報は行動につなげろ、と自分にツッコミ)
ホントにそうなってきた感じだ。

これまで好調だった商売で、一気に堕ちるのが出てくるだろう。
世界中が不景気だから、10年前の氷河期と違って海外市場もダメ。

 

不景気に適応した商売なら、伸びる。

例えば、人が不安に支配されて、将来のビジョン・理念を明確に示す人や企業、すなわち
 ~ ビジョナリー ~
に対して心を委ね、そしてお金やパワーを委ねるだろう。

オバマ大統領は、アメリカの勝ち組以外の多数派の間にずっと前から広まり始めていたに違いない、そんな『不安マーケット』の、勝利者の一人かとも思う。

こんな環境変化には、適応できるか、できないか、2つに1つ。


追記@2010) 
こんな未来予測モドキはキツいね、読み返すと・・・
 実際どうだったか?

海外市場: 新興国はしっかり伸びてましたー 当時のワタシの勉強不足か、マスコミもそうだったのか?(って周りのせいにすな)

政治: 不安な空気の中で、上手く期待を持たせたとこが、勝ったとは思う。一時的には。その後の反動は大変だけども。それはオバマも、我が国も同じ。。

そして日本最強の不安ビジネスであろうマスコミ、反動がジワリ来てる? 


結論2: 不安ビジネスは「勝ち逃げ」できないなら、タイヘンです。

2008年6月30日 (月)

1つの闘いを終えて、大きな海へ漕ぎ出す人

この半年とりくんできた宣伝力の大強化は、状況的に、成功させるしかないチャレンジ(・・・言葉的に矛盾してる?) 

そのプロジェクトの責任者が、自分の事業を本格化させるため、退職した。


・・・

このプロジェクト、経歴も価値観も(似ているようで)結構違うメンバーが集まり、進路もときどきブレて、打ち手も外れ続けていた。

1つの転機は2ヶ月くらいした頃。彼の独立が明かされた。

拡散していたものがすこしづつ収束を始め、打ち手が当たり続けるようになる。

まだビッグウォールが控えてはいるけど、ここまではできるってこともわかった。

・・・

僕自身にとって、ごくごく当たり前な基本的なことを、当たり前に徹底し続ければ、(商品力のある会社の)マーケティングは成功する、という確信をすこしだけ強めることができたのは、ちょっとした収穫。

もっと大きな収穫は、たとえば「意見・価値観がすこしだけ違う仲間達との間合い」(?)とか、僕の限界性能の幾つかに直面できたことだと思う。

・・・

彼のここでの日々の多くを僕は知らないけど、未知の世界に飛び込み、自分なりの考え・手法を持ち込んで、多分、闘い続けていた人だ。送別会の彼は、しゅーっと何かが抜けたように、大きな体が小さく丸まっていて、そして、まあるい笑顔であった。

濃い日々を過ごし、足跡を残して、次へ向かう。
この時のために今までがあった、という大きなチャレンジへ。

 

2008年5月 4日 (日)

組織も、快楽で、デザインする

前回↓↓↓の続き

会社に限らず、組織をゼロから作っていこうとすれば、

    「理念」
    「価値観」
    「方針」

などなど、を統一させたい。

とはいえ、やりすぎると、ウザい。

かつて理念重視の組織に居たときの、ワタシの1つの実感だ。

頭では理解する。
7割がた共感もする。
しかし、周囲は、残りの3割まで押し付けようとしてくる、ように思えてしまう。

宗教的な情熱に酔う人、一定の距離を置きたい人。
価値観は正しくて、そして共有されているはずなのに、壁ができはじめる。

これじゃあ意味ないよね。

で、どうすればいいか、というと。

自分だけの処世術としていうなら、
「考えの違う相手と、共通の目的を共有して、事を進めてゆく」
という大人チックな柔らかさが必要。

先のケースの自分にとっては、これが足りなかった、ということだろう。

ただ、組織をまとめる場合に、それだけではダメ。
脳科学的にそれは、対話、で解決する。

脳内で神経伝達物質が放出されるケースの1つは、
「自分の力で問題を解決・発見したとき」
だという。
スキャン映像でわかるらしい (ま、カンでわかるわね)

「この方針が正しいから、会社で一番大事な理念に沿ったものだから」
と伝えられても、それだけでは脳は活性化しない。

「君の意見は?」
と1回聞くくらいじゃダメ。

脳が活性化するレベルまで考えている組織、とは、
「お互い、思っていることを伝える、聞く」
というコミュニケーションができていて、適度に感情を発散できている状態。

そのためには、

  • 「その方針について、何度も熱心に語りかける」
  • 「それを自分はどう捉えているのか、自ら考えてもらう」
  • 「互いの考えを、どこまで認め合えるか、確認する」
  • 「認め合う」

という、結構ヘビーなプロセスを要するものだ。

楽しいことでなければ、続かないし、拡がらない。

こうして意識を合わせておいた上で、初めて、
「やってはいけないこと」
「やるべきなのにやらなかったこと」
に対して、厳しくあたることができる。

楽しさと厳しさの両立は必要。
それはまず、楽しさを共有しておいた上でのこと。

2008年4月16日 (水)

入社動機は「社長と常務の、視線です。」

新卒入社の女性社員との会話。

「へー意外。 (=何が意外だったのかは忘れた) 
 で、なんでウチに入ったの?」 

「社長と常務の、視線です。」

「・・・?」


会社説明会での、創業メンバー2人の、無言の視線のやりとりが、これまで見たことのないものだった、のだという。


あなたは、どう思う?


あーなるほど!
と私は納得したよ。
会社って、本質的にそうゆうもだという気がするから。

何であれ、組織のルーツは、

  1. はじめに何かを「確信」した人が、行動する。
  2. 次に、共感し、共に行動する人が現われる。

という人と人の関係から始まるからだ。

その関係は、3人目、4人目・・・と続き、そのうちに、組織ができあがる。

数式化するならば(んな必要はないが・・)

  • n.        先輩/上司
  • n+1.   後輩/部下

という、「帰納法」だ。
(n、に個人を代入します)

それを仕組みで運用するのが、人事。
俯瞰すると、人事の理論になる。
(これは「演繹法」。ってどうでもいいですね、はい)

これはとても簡単な仕組みだけれど、私、大企業に居た頃には気づかなかったよ。

つまり。

会社を知りたかったら、
「一人の社員と、二人目の社員の、人間関係を見れば良い」
ということ。

この二人の関係は、組織全体に波及してゆくかもしれないからだ。


たとえばそれは、緊張感であり、ライバル心であり。

自分にないものへの尊敬であり、相手の成功を願う気持ちであり。

共に共有するものの、確認であり。

 

私自身、そんな感覚を味わったことは、あった。
もうすぐ3年経つ。

2008年3月15日 (土)

役割は絞らない、一貫させる

先日書いた、世界卓球に見る、プロフェッショナルの育て方
で、試合間の平野早矢香選手がやっているのは、「自分に対するコーチ」といえる。

コーチする側、される側、というのは1対の完結した関係だ。
プレイヤーは本来、される側、であるわけだが、その役割を超えて、まずコーチになってみる。
その全体を見て、本物が登場し、コーチするわけだ。

逆のパターンを、早稲田ラグビー部の中竹監督がやっている。
日経ビジネスオンラインの連載 によると、「選手の立場になりきる」イメージングを、専門家と一緒に徹底的にやっている。
(監督は、三菱総研のコンサルから転じた30過ぎの、まさに若手ビジネスマンだ)


プレイヤーにとって、一度コーチになってみて、「なぜ勝てたか」を自分自身で語ってみることには、「勝ちパターンに気づく」 という効果がある。

一度意識したことは、日々、さらに実践しようとするので、経験値も貯まり、勝ちパターンはより強くなっていく。

そして、「なぜ勝てたか」、という勝因分析は、「なぜ負けたか、次はどうすれば勝てるか」、という、失敗を成功に転換する道筋にもつながる。

敗因分析は、辛いし、後ろ向きのようでもあり、なかなか徹底できないものだ。
しかし、「1勝9敗」の厳しいビジネスの中では、9敗の中から得られる経験は大切。
自分の勝ちパターンをプレイヤーが明確に意識できていれば、思わず真剣にできるのではないだろうか?


同じことは、ビジネスでも、また教える/教えられる関係以外でも、いえる。
例えば・・・

  • 営業なら、何かを買う立場を経験する。もしくは、その立場の人の話を聞く。特に、自分のお客さんに、「なぜ自分から買ってくれたのですか?」と聞いてみる。
  • 商品やサービスの開発者なら、宣伝・営業・アフターフォロー・・・等々の一貫したプロセス全体まで、企画させてみる。普通は宣伝の主担当は宣伝部で開発者がアドバイザーだが、開発者に宣伝主担当を勤めさせて、宣伝部がアドバイザー兼こまかいことの実行を受け持つ。営業には自分から行ってみる。
  • 新入社員なら、会社の改善提案をさせてみる。社長や事業部長が相手だ。もちろん、机上の空論にならないような準備立てはしておく。
  • ・・・

行き詰まり感のある時、何かサプライズが欲しいとき、有効な手だ。

2008年3月 9日 (日)

世界卓球に見る、プロフェッショナルの育て方

ちょっと前の世界卓球。

世界No2コーチこと谷口貴彦さんが、おもしろい状況を発見している。
メルマガ 『部下のやる気に火をつける!経営者の為の7つの秘伝書』 3/3の記事を引用。

世界卓球で日本女子チームが活躍しました。

それで、その試合を見ていて気づいたことは、準決勝まで9戦全勝の平野早矢香選手のゲームとゲームの間の監督やコーチとのやり取りです。

ゲームが終わるなり、平野選手は監督とコーチの下に駆け寄り、今のゲームで上手くいったこと、どう攻めようとして、その結果どうだったかかと云うこと、何をもっと続けて、何をどう修正したらいいかと云うこと、相手をどう感じているかと云うこと、など、直前での体験を、まだ体が記憶しているうちに一気に話していました。

監督やコーチは、平野選手が話し終わるのを待って、客観的視点でアドバイスをしていました。

選手のアウトプットが先で、外部からのインプットはその次なんです。

平野選手がわーっと話したのは、彼女なりの『勝利へのストーリー』だ。
それを、試合中という極限状態で、語らせる。

これがトッププレイヤーへの指導術の最先端だ。

レベルの低い争いなら、『先に結果を出した人のやりかた』をそのまま、練習量をこなしてコピーさせれば、勝てる。

例えば東京オリンピックの頃のような、まだ世界のスポーツが純粋なアマチュアリズムで動いている中で、日本だけ企業チームというほぼプロ環境で立ち向かえた頃は、そうかもしれない。

それはたぶん、当時支援していた企業にとっても、好都合だったのだろう。欧米の先行例をコピーして、より早く、たくさんの仕事をこなせば成長できた高度成長期。社員達をノセるために、『スポ根で勝てる』 といことには大きな価値があったんだろう。

いまや、人気競技のトッププレイヤーは個人でもスポンサーをつけられるので、練習環境では差がつかない。

そのプレイヤーならではの才能をどれだけ活かせるか、の勝負。
指導法も、『プレイヤー自身が感じたもの』 を起点に組み立てるわけだ。

指導者のやり方だけでは、そうゆうクリエイティブな成長に枠をはめてしまう。
決して指導者を越えられない。

・・・

ビジネス的にいえば。

平野選手がわーっと話したのは、
『先に立てた仮説の検証結果、成功と失敗の分析、新しい発見、次の仮説』
である。

そして、普通の商売でライバルは、少なくとも同じくらいには、強い。まともな会社なら、管理職もトップ営業マンも、経営戦略、マーケティング理論などなど勉強しているから、打ち手もそんなに変わらない。(戦略が、戦略的ではなくなってしまうわけだ)

こんなビジネス環境では、スポーツのトッププレイヤーのやり方は参考になる。

・・・

もちろん、例外もある。
例えばライバル不在のケース。

  1. 本当にライバルがいない。一時のケータイ販売とか、ネット系とか、競合の消えた有線放送とか。→ これは、量とスピードだけで勝敗が決まる。
  2. 「負け癖」がついてしまった、もともとやる気のない人たち → そもそも勝てるとも、勝ちたいとも思っていないから、指導する側が空回りしかねない。(ただし、指導者が彼らのレベルまで目線を下げていないだけのケース、実はやる気はあるのに空回りしてるだけのケースもある。見間違い注意)
  3. 公務員さんとか・・・

このあたりは、別の機会に。

2008年1月26日 (土)

その商品って、そもそも何? ということを、会社全体で考える Ⅰ

昨秋から新サービス投入実験で、その営業やっとたのですが、結局、本業集中、ということになり、終了。

「君の営業というのは、大変興味がある。ぜひ受けてみたい」
など、昔の同僚やら社長やら、言われたものだが、
(ありがとう。でもこれ、褒めてるのか?)
当分、オアズケですよ。

あと実は、1月から携帯変わってます(Willcom同士だけど)
全然連絡できてない。。

・・・

で、1月から宣伝担当になりやした。(カタカナ的にはマーケティング。って欧米か)

宣伝という役割の中で、広告を作ったり出したりするのは、全体のごく一部。
その商品って、そもそも何? 
それを作って届けてる我が社って何者?
ということを、会社全体で考えることに、真髄があると思う。

ただし、会社全体で考える、なんて面倒なことしている会社は、そんなにはない。
しかし、面倒な、一見非合理的なことは、時に、本質であったりもする。
(前の会社も面倒なことが大好きだったなあ)

どこまでできるか?
詳しくはまた・・・

とはいえまあ、まずは営業に良い商談を運ぶことで給料をもらうのが、宣伝係。
そこそこ反応の来る宣伝文やチラシ作れます、というのは、私の存在意義の最低ラインだ。
(作れる、というのは、自分にその能力があるということでもなくて、周りのあれやこれやのアイデアをぐちゃぐちゃ煮込んでるうちにお客さんがいつの間にか集まっちゃうと思います、という、根拠の無い観測のようなもんです)

といいつつ、緊急対応した初作品はハズレ気味。
まあ始めはこんなもんだ。

原因は、宣伝をのっけた媒体の研究不足かな?
「敵をあまり知らない、己は割と知っている」 という状態。
これだと、勝ったり負けたりする。

二作目は本の宣伝チラシ。
本は、出した後が勝負。
出版そのものは、ある意味、きっかけに過ぎない。
これを、次にどうつなげようか?
波及効果が大きい(はず)なので、気合と時間を投入して、まあ、然るべきレベルのものが出来きそうな気がする。

・・・

ともあれ、営業は、面白い経験であった。
役割としては外れて、それまで話をさせてもらってきた会社さんは、他の営業メンバーに引き継ぐわけだが、中には自分がきっかけで検討を始めたとこもあり、見守ってゆかないと。

2008年1月20日 (日)

その不正防止策、間違ってる!

不正が世間を騒がせがる、ということが流行ってる。
超軍事機密がネット流出したとか、ジャーナリストがインサイダー取引したとか、重要情報を扱う公な組織では、特にありがちだ。

おなじみの謝罪会見では
「規則で禁止していた」
「やってないか自己申告させていた」
など言い訳。

「規則があったのに不正があった。意識の徹底が求められる」
など書くジャーナリスト。

彼ら、規則や意識で人をコントロールできると思っているのだろうか?
学級委員の優等生?
(7-3分けで牛乳瓶メガメをかけている→それはそれでかわいい)

・・・

Winnyトラブル防止策ほど、簡単なものは無い。
「中古パソコンをどっかで買ってきて、Winny専用機にしてください」
これだけでいい。
(知人のネットに強い有名弁護士や有名大の研究者も、これで情報収集している)

「やるな」、という禁止ではなく、「やりたいなら、こうしてください」 という相手の立場に立ったガイドをするのである。 
(とはいえ、人としてこりゃ見ちゃいかんというのは、良心に従って判断しよう)

インサイダー系の防止にも、情報提供だ。
「・・・人の専門家が、・・・の情報を集めて、・・・の予算があるから多分いろんなことをしながら、『あなたのような人』から順に、調べてるんですよ」
「まっさきにバレるのが、私たちですね! こりゃ儲かりませんね!」
お上がどうやって取り締まっているのか、仕組みを教えてあげる、相手目線のガイドである。



何かを禁止したいときには、逆に、「こうすればいいよ」と行動を推奨する。

行動を促したいときには、逆に、「こうしてはいけない」と禁止をする。

裏を突くのが、仕事というもんである。
(タテマエだけで仕事になっちゃう人達は、カスミでも食べて生きてるのかな?)

2007年12月24日 (月)

ビジョンを持つということ ~ NHKドラマ「ハゲタカ」編

ひき続き・・・
ビジョンを持つ、とは、どうゆうことか?

ビジョン=視界、現実のものとして想像できるもの。そのように、実現したい世界。

世界のあちこちで賞とりまくって、また再放送してるNHKドラマ「ハゲタカ」で考えてみた。

このドラマ、前半3回と後半3回とで、原作が違う。
特に後半は、前半の伏線をひっぱりながら、かなりオリジナルに創っている。
こっから一気に熱が篭ってくるのは、菅原文太が出てくるだけではない。
登場人物の 『実現したいビジョン』 が、ぶつかりあってくるからだ、と思う。

ドラマ前半でやっていることは、過去の清算、だ。
その過程で生じた「ゆがみ」(投売りされた会社や土地や・・・)を見抜き、安く買って高く売る。スポーツのようなもんだ。
主人公は、過去に対して復讐するために、ゲームに勝つ。
守る側は、ただ転落を恐れ、守るだけだ。
(言い過ぎかな?)

後半は一転、それぞれに、実現したいビジョンがくっきり表れてくる。
過去への清算を、形に変えようとする主人公。
日本の良き経営を守ろうとする巨大電機の創業者。

復讐のためにゲームに勝とうとする者、必死に保身を図る者、という前半メインの構図は、別の登場人物に引き継がれて、一貫性は保っている。

しかし、このビジョンの複雑な衝突、そして昇華が、このハゲタカにしか出せない熱を発しているのだと思う。
(善vs悪、新vs旧、という単純な衝突でしかないのが、かつて同時期に高視聴率を取っていたもんだ)


・・・

もうちょっと飛躍する。

ニホンを代表する
ホウドウとヒョウゲンを生業とする巨大組織が、
カイカクを巡って揺れている。

改革ってなんだろう?
(こうゆう耳障りのいい言葉は、往々にして、なんにも意味してないから、ちゃんと考えないといけない)

不祥事はダメだが、起きてしまったら、然るべく対処してもらうほかない。巨大組織で不祥事ゼロ、ということは、まあありえない。1万人の組織なら、日本人の1万人に1人、なのだから、確率的には国内の犯罪の1万分の1がそこで起きるわけだ。そうならないように、対応してくれれば、それで良い。一過性の話、だと言い切ろう。

現場が元気ならそれでいいじゃん、って話もあるだろう。

では、ビジョンは?
と僕は問う。

たとえば3年後、どうなっていたいのか、
ハゲタカ制作チームは、ちょうど2年前に打ち合わせを始めたそうだ。企画そのものはもっと前だろう。
http://www.nhk.or.jp/hagetaka-blog/
3年前に遡った時の、今の状態。それは理想的なビジョンの1つだろう。

そんなビジョンを、組織の中の一人一人が描けること。
それを、組織として実現できること。
経営とは、そうゆうもの。

改革とは、かつてのビジョンがもはや有効ではなくなった時の、新たなビジョンを探すための旅だ。

・・・

再び、ハゲタカ。

ゲームに敗れたIT社長は、ゲームオーバーを選択するほか無かった(そうならなかったけど)
ビジョンを持っているから、ゲームは終わらない。

あなたが実現したいビジョンは何ですか? 
それは、いつまでに?

冬休みにオススメします。

原作前半 後半

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