中日新聞&東京新聞 「トライアスロン元王者で競技を社会学で分析する八田益之さん(45)」 記事解説
1ヵ月たってしまったけど、2/22中日新聞&2/27東京新聞、3面の人物紹介記事「この人」に紹介いただきましたー。限られた紙幅に、極めて的確な言葉を選択されてて森田記者すごい。内容はまったくその通り、ちょっと補足しておこう。
「運動は苦手だったが、、37歳の時・・・」
ここ本の2章前半に書いた通り。田舎の夏だけ水泳部、高校の自転車通学片道10km、陸上部(1500m4分55秒とかです)、と3種目の経験ぽいものはそれぞれあり、35歳ごろからは5万円のクロスバイク乗り始めて、それら助走期間はある。まあ、ない方はその分を追加いただければ、そこからのスタートラインは同じかな、と思ってます。
「練習を重ねるたびに体の可能性の広がりを感じ」
中学高校の頃との違いを書くと、当時、まあその時なりに考えはしていたんだけど、身体は放っておいてもどんどん動くし、今思えば、そんなには考えてなかったなあ。35歳を過ぎて、ちょっと動けばキツい、身体動かなくなる、て状態から始めると、考えざるをえなかった。当時よりも入手可能な情報量が格段に増えた環境変化もある。
そこから開かれた世界がおもしろかった。
- 情報×思考、という新たな道具で身体を観察すると
- その感覚の変化は、とても複雑な、探求しがいのあるもので
- 数字的な成長もついてきた
特に2-3の順序が大事だと思っている。3:数字から入ったら失敗確率を上げるとも思う。1−2のステップを飛ばしてしまいがちだから。最新デバイスは諸刃の剣。
INPUTした情報量が多いので、その変化を考える視点、語彙も増えていて、さらにおもしろい。さらにOUTPUTの場も、タイム、JTUランキング、ブログ&SNS、と多様だ。
「自己承認にもつながった」 「現代人は・・・」
市民アスリートという存在について、「しょせん自己満足でしょ」とか揶揄する向きもあるんだけど、現代社会をわかってねーなって思う。もしくは気付かないフリをしているだけなのか。ぼくらが生きる「大きな物語が失われた後期近代」とはそういう時代。p55, 61, 98などご参照。
「スポーツでは・・・達成感」
これはランニングに代表される耐久スポーツブームの正体。ゴルフに達成感てありますか?(僕やったことないんでわからない) まあ、達成感てビッグワードは判で押したように使われてはいる。この本で目指したのは、じゃあ達成感てなに? という先の具体性、深さだ。
「競技の複雑性が・・・多様な能力が求められる現代社会の特性と重なり」
ここはトライアスロン、あるいはより複雑性の高いトレイルランニングなどのヤヤコシイ競技の人気の正体だと考えている。1つの仮説として。
「自分なりの世界観を見つけて生きる助けになれば」
この本は、社会の中での個人、という社会学 or 実存主義哲学の視点なので、ビジネスパフォーマンスを上げる的な現実的メリットは意図的に外しているところがある。ただ共通性もあると思ってはいて、そこは、読み手それぞれに感じたものがあれば良いと思う。
・・・
ちなみにこの記事、1/7開催書店イベント: " 『覚醒せよ〜』初の有料トークショー@幸田駅前書店、開催しました" に中日の岡崎支局さんが来れらたので、三河版に小さな記事でも載るかなあ?と期待していたところ、なかなか出ないなあ、と忘れかけてた6週後に、広域掲載に大化けしたのでした。果報は寝て待て。
//// ご関心ある方へ ////
地元図書館で検索ください笑。なければリクエストなど笑笑 。書店では、たとえば名古屋地区だと、三省堂名古屋本店、丸善名古屋本店、ジュンク堂書店ロフト名古屋店、で在庫確認してます。三河地区なら幸田駅前書店!
サイン本の直送は、4月中まで2126円。5/1より2200円くらいに値上げ予定です。→ https://spike.cc/shop/user_3986276548
//// 名古屋の方へ ////
名古屋・伏見にて講演的なことをします。
- 日時: 2018/3/30 (金) 19:00-21:00
- 会場: トリニティーグループ本社 (名古屋市 伏見) 名古屋市中区錦二丁目15-22 りそな名古屋ビル9F Tel:052-684-4057
- 参加資格: どなたでもご参加頂けます
- 参加費: 500円(お茶代等含)
- 定員: 12名程度(先着順)
詳細はこちらFacebookイベントページ ↓ ご覧ください:
・・・
ま実際、世界のビジネスの大きな流れは、こちら側に向かっているとも思うし。最近読んだ 『PEAK PERFORMANCE 最強の成長術』 『超一流になるのは才能か努力か?』 あたりもその方向。僕も少し掘ってみるかな。
« フォアフット、低酸素、TOKYO2020暑さ対策… JTU研究会'18メモ | トップページ | 講演「市民トライアスリートの社会学&高い目標の実現法」 @名古屋トリニティーグループ »
「『覚醒せよ、わが身体。〜トライアスリートのエスノグラフィー』_」カテゴリの記事
- おしらせ: 新サイト開設 & ココログ更新終了します(2018.09.17)
- " 道端カレン「すべては小さなステップの先にしかない」 " 日経WOLインタビュー2の解説(2018.08.16)
- <仕事報告> 道端カレンさんインタビュー、日経ウーマンオンライン載りましたー(2018.08.12)
- 講演「市民トライアスリートの社会学&高い目標の実現法」 @名古屋トリニティーグループ(2018.04.01)
- 中日新聞&東京新聞 「トライアスロン元王者で競技を社会学で分析する八田益之さん(45)」 記事解説(2018.03.27)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント