2016.07.16追記:リオOWS代表、平井康翔選手Facebookでの情報:
ちなみに三浦広司コーチは現役時代「400mキック」をやらされて5分3秒だったそう。トライアスロンでは(エリートのトップクラスを除き)こうゆう「キックの速さ」は必ずしも必要ではないけど(庭田清美選手もキックが50m50〜60秒くらいだそうで)、速いに越したことがない。
ただ、普通のトライアスリートにとって「キックの姿勢」の重要度は高いと思う。泳ぎ全体の姿勢制御を苦手とする方はとても多く、その一部として。
ウェットスーツで下半身を浮かせる場合でも、キックはパワーの起点になるから、やっぱり重要。ムチの柄のようなもの(て、ムチ打ったことも打たれたこともないんだけど、そこは想像たくましく)で、足の動きは小さくとも、上体を正しく使い切るための源となる。
孫楊のループ動画(おもしろい!)の例。特に両サイドからの。VIDEO
彼の巡航時は6キックのうちの2つを強く打つ、2キックもどき泳法だ。ラスト100mからスプリンター並のフル6キックに切り替える。たぶん世界トップレベルのキック力で、緩そうに打ってるけど、かなりなパワーがあるんだろう。
<やじろべえキック>
注目は、彼のアクセントのキックが「やじろべいを前後に倒す」起点 になっていること。
※ ぱっと見では、わかりやすくもないかも。
正しい動作は、身体の内側からパワーを発するわけだが、これは「外から見れば、小さな動きとしてしか認識されない」とういことでもある。特に水泳は、大きな動きは抵抗要因になるのでなおさら。そこで、ある「視点」を持って観察する必要がある。その「視点の1つ」について書いてます。
つまり下半身には浮く力が、上半身には沈む力がかかる、大きな前回転運動 だ。(=これにローリングもしくは「エッジの切り替え」が加われば、そのまま前転になる)
そしてそのパワーは、そのままストロークに活かされる。これが体重を活かしたストローク だ。(簡単に書いてますが、笑)
腹圧はそのツナギ。腹筋とかは、こうゆう連動動作のために必要な筋肉だ。
(ちなみに、孫楊のストロークには「グライド」の印象があるけど、実はほとんどグライド時間がないことが知られている。動画でも、フィニッシュ直後にキャッチ開始してることがわかる)(また時間があればこのストローク分析でも書いてみる=たぶん時間ない泣)
リンク先の上図が、
広く行われているけれど、実は実戦的でないという例。特に、
「ウェットスーツを着た場合に、下半身が浮きすぎて、キックが空打ちしてしまう」 という場合、このキックをしてしまっていることが考えられる。
普通の水着でなら問題なく泳げる場合でも、ウェットスーツは(同じ生地の厚さで作った場合)下半身側の浮力がより効くので、フラット姿勢を取れてキックが得意な上級者ほど、キックが浮きすぎて空打ちしやすいわけだ。
※ただしビート板キック単体のスピードは出やすいので、スピード錬としての意味はある。プール競泳では、「ストローク速度を活かしてキックを通常以上に高回転させる」という泳ぎができる。そのための練習としてはいいと思う。
下図が、より実戦的な方法。タイムは落ちるが、実戦的だ。この図:ビート板を沈め、その浮力を全身で押さえつけている。そのパワーの起点がキックだ。
特にウェットスーツの場合に、下半身の強い浮力を、前方回転の力=ストロークパワーへと変換することができる。 これが、「やじろべいを前後に倒す」イメージでもある。
これは三浦コーチが2003年には雑誌で発表している理論。13年前の古典的真理で、知らない人に向けて(主にトライアスロン界に向けて)発掘&紹介しておく。
加えて、「サイドキック」(ビート板なし)を技術練習としてやって、身体のバランスや抵抗減すると良い。孫楊のキックもサイドキックが中心。アップや、練習の合間の息抜きにちょうどいい。
2016.07.16追記:
高速キックのためには、骨盤の速い回転が必要になる。腹筋をベースに、腸腰筋を活用することになる。これはバイク&ランと同じだ。3種目を底上げする力になるだろう。
僕は最近、芝生上での「後ろ走り」という陸トレを始めてる。
<マイ練習具>
こうゆうキックを練習するには、固くて浮力の高いビート板が必要。
プール無料備品の薄くてヘナヘナしたのは、悪い例のキックになりがちなので、注意しよう。
本気で練習するなら専用品がいい。ゼロディのこの板は、大きくて厚く、浮力も剛性も十分。
←しかも型落ち前で6超オトク
僕も持ってるけど、競泳エリート選手があまりにも絶賛するので、あげてしまった。競泳のように長時間練習すると、肌触りが大事で、雑だとスレて痛いらしい。そのキメこまかな手触り感、質感も魅力だ。ほんの1,400円で充たされる所有欲
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