ストロークは後半勝負 〜驚くほどできてない水泳の超基本を解説しよう
水泳のストロークの大基本は、水圧を高め続けること。これは水の物理的な性質に由来するもので、個々人の個性とかは全く関係ない普遍原理だ。水は押せば逃げる。ただし、逃げる前により強く押せば、反発力を返してくる。厳密には「渦による抵抗力」の複雑な作用によるが、つまりはそうゆうこと。その究極は高飛び込みで、急激な力に対して液体は固体のように作用し、飛び込み角がちょっと狂うと重大事故にもなりかねない。(なので飛び込み用プールは下から泡=気体を混ぜて緩和させる)
だから、ストロークは水に対し、絶えず新たな加速度を与え続けねばならない。トップスイマーほど、あたかも壁を押しているかのような強烈な加速度を与え続けているわけだ。
ここで、「ストロークのパワー」=「a.フォーム」×「b.速さ (or加速度)」 と分解することができる。
- 初期=キャッチが、最も遅く
- 終期=フィニッシュが、最も速い
- 初期=キャッチは(肩を軸とした)円運動で構わない
- 終期=フィニッシュは後ろに向けた「壁」のように垂直に水を押す
(フェルプス先生模範演技、ちょい古いが基本は同じ)このあたり、4月から2度開催した撮影会からの発見。「三浦広司コーチの泳法理論を資料化し、座学で伝え、プールで実践し、その成果を撮影して見せて自分で考えてもらい、そこにフィードバックして…」と(手間のかかる)過程を一段づつ上がってきたことで、よりクリアに見えてきた。
- 序盤で力を使い果たし、
- 後半にかけて強くなる水圧に負ける。
※念のため、私の過去ブログではこれらを推奨している場合もあるのですが、私は常に進化しているのであり、最新の見解をご参照ください。
- ストロークの入力=パワーポイントを遅らせる
- 体幹=胴体側の筋力、体重移動など、より大きなパワーをストロークに持ち込んで、水圧に勝つ
- 「ハイエルボー・キャッチ」より、「後半勝負のストローク」を
- 「フラットスイム」より、「体幹エンジン」を

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フカさん、嬉しい報告です!
いかにも、流通する情報では、「なぜそうすべきか」という体系的でロジカルな説明が不足していると思っており、
私はその隙間を埋めるつもりでやってきました。
今後、さらに踏み込んだ形で発表していきます、よろしくです!
投稿: 筆者ハッタリくん | 2016年4月30日 (土) 22:10
いつも参考にさせて頂いてます。
今回の記事は行き詰まってたスイムへの突破口となりそうです。
実際に昨日行ったトライアスロントレーニングバイブルのテストで試させて頂いた所、過去3回含めて最高の得点となりました。
プッシュが速くなると自ずとリカバリーもスムーズになり、良い事づくめでした。
去年か一昨年のルミナの実践スイム特集で、田山選手が「僕はキャッチよりもプルからプッシュを意識している」と述べておられたんですが、一部のエリート選手かスイムを得意としてる人のみターゲットの事だろうと思い込んでいました。
奥野景介さん著のクロール本でも後半に向かうに従って早めるとありましたが、ハッタリさんの詳細な解析のお陰で納得でき、意識を変えてみる事ができました。
今回の記事を読んで素直に試してみて本当に良かったです。
ウォークブレイクの記事も信号の多いランコースでもマイナスととらえず、崩れをリセットできる良い機会と捉える事ができる様になりました。
これからも参考にさせて頂きます。
長文失礼しました。
投稿: フカ | 2016年4月29日 (金) 16:19