勝つためには「強度6割+量4割」で練習する 〜まだ月間走行距離で消耗してるの?
Joe Frielコーチは2016/01/14投稿ブログ "How Should I Train? It Depends..." で、トレーニングでの必要要素をこう説明する。
- 初心者: 頻度
- 中級者: 量(=頻度×時間)
- 上級者: 強度6割+量4割
その理由について、僕なりの理解を補足しておこう。
初心者は技術的にも体力的にも基礎を作る必要がある。そのためには、量も強度も抑えて素早く回復させ、週に何度も練習することが近道。いきなり量と強度を上げると怪我するし、実際、してる人は多いと思う。(僕のブログを読んでから始めればよかったのに)
その時期を過ぎ、量に耐えるだけの基礎ができた後は、やればやるだけ速くなる。
そこから表彰台〜KONAレベルなどを目指すには、強度を上げないと勝てない。(※元トップ選手は除く=身体が高強度動作を覚えているから)
ここで注目は上級者向けの、強度の重視だ。以下原文引用:
too many advanced athletes ・・・ continue to believe that the key to their performance is how many hours, miles, or kilometers they put in during a week. They’re wrong.how fast (or slow) and advanced athlete trains has a greater impact on performance than how much volume they do in a week. And this holds true across all endurance sports.determined 60% by the intensity of their recent training and 40% by their recent volume.
つまり、レースパフォーマンスは、直近のトレーニングの強度が6割、量が4割と言う。実感として僕は完全支持する。
それでも、量信仰が生まれる理由を考えると、
- 日本人的な(?)勤勉の精神の誤用 (でも欧米にも多いようだし)
- 自分の中級者時代の、量によって速くなった成功体験の誤用
- 「量を積んで速い人」の練習内容の誤読
だろうか。
それから、このフリール氏の記事もそうだけど、量の管理は、欧米では「週単位」で行うものだと思う。「今月は何km走った」という表現は、日本語でしか見ない印象がある。
僕はこの差も大事だと思っている。月単位では振り返りとして不十分だから。最低でも週ごとに振り返るべきだ。月まとめはそれと別に、「1月第一週は何時間、第二週は・・・」とやればよい。(ブログに書くのは面倒だし月一でなんの問題もありません、いうまでもないが)
その際に、練習量はあくまでも4割の要素に過ぎない、という視点で振り返ろう、という話だ。
僕の過去の月間トレーニング量グラフでは、振り返りはほぼ毎日行い(3日移動平均グラフを毎日更新するから)、強度も3レベルで管理していた。掲載が月に1度なだけ。ただ、毎日振り返りは頻度が高すぎて気疲れするので、週一くらいがちょうどいい気がする。
なお僕が低負荷での量重視で練習していた「中級者」時代は、2010年始めごろの2-3ヶ月間ともいえる。その3月に自転車レースに初出場し、高負荷のなんたるかを身体で知ったのが、その夏からのトライアスロン・デビューの成功に繋がっているのは間違いない。以降僕は徹底的に高負荷派です。
・・・
ジョー・フリール氏はいわずとしれた「トライアスリート・トレーニング・バイブル」「サイクリスト・トレーニング・バイブル」の著者、この分野の世界最高権威であらせられます→
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