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2015年12月の2件の記事

2015年12月16日 (水)

「体幹を使う」ためには「末端を動かさない」 〜蓋の開け方とクロールの共通点

おちゃらけニュースサイト「デイリーポータル」に「固い蓋を開けるコツを発見した」との記事。先週主催した「体幹パワーを活かすクロール」受講者さんが、同じだーとFacebookで紹介していた。 

「手首は「動かさない」事にだけ集中する。決して手首で開けようとしてはいけない。で、手首を固定したまま肘を曲げて瓶を体に引き寄せる。と、開く。」

そう、ここにも「体幹パワー」。

フタを握った手首は動かず、ビンを体幹側に引き寄せる。つまり、手=末端ではなく体幹=中心に意識をシフトさせれば、自ずとフタは開くのだ。

同様に、水を掴んだ腕も動かさない。固い蓋の開け方も速いクロールも、動作原理は同じなのだ。でもこれはまるで"コカインの入ったコーラ"のように不思議な存在だと思うので、しつこく書いておこう。 ス ト ロ ー ク す る 腕 は 動 か し て は い け な い 。

もちろんこれは「意識」のうえでの話。客観的には、たしかに腕は動いている。しかし、意識をどう置くかで、同じ蓋が開いたり開かなかったりするし、同じ身体能力のスイマーが速かったり遅かったりするのだ。

より一般化していえば、「体幹を使う」のではなく「末端を動かさない」ということ。「体幹を」使おう、という意識では普通、「体幹も」使う、と変換される(ある意味では常識的なことだ)。昔のクセも身体に染み付いている。すると「末端も」動かしてしまい、以前とたいして変わらない。

そうして劇的な変化を感じられないまま、練習スピードを上げていこうとすると、昔の慣れた動作の方がパフォーマンスは高いわけで、結局、元に戻ってしまうものだ。

このことは、BikeやRunでも同じ。

Runでは、蹴り足は蹴ってはいけない。蹴り脚は固定し、振り上げ脚を前に出すことで、重力を味方に走ることができる。

以前流行ったランニングの「フォアフット論争」の無意味さもこれで説明される。ケニア選手は、最も体幹を活かして走った時に、結果としてつま先=フォアフットが先に接地するというだけの話。

マラソンの名ランナー中山竹通さんは意識してフォアフット化していたけど、その際には、そうすることで体幹パワーを引き出せるだろう、という身体感覚が具体的にあったはずだと思う。フォアフットなんで言葉もなかった30年以上前に、自分で考えての話ね!

自転車のペダリングもそう。以前どこかで紹介したチーターの走り方もそう。

つまり、この体幹駆動のパワーは、トライアスロン3種目に限らない、地球の動物の共通原理。

僕は、まず水泳から順に説明してゆく。近いうちに詳細を発表します。

 

<スマホ防水シール登場>
知人の開発したiPhone5〜6用の防水シール売れてるようだ。ありがちなコーヒーこぼしで数万パーな悲劇を千円ほどで防げる。開発ストーリーもおもしろい→ http://miyako-sj.com/開発ストーリー/  

<ウェアもウェットも半額以下>
「uスーツ」は生地の耐久性が高く、ウェット前提にBike-Runパフォーマンスに絞ったユーティリティー高い一品。高価なウェットスーツも半額以下。サイズがあえば大チャンス。ただしこのショップはすぐに値上げするので注意。
 
「じゃいつ買うのか? いm・・・

2015年12月13日 (日)

体幹パワークロール講座ver1の成功

<日本のトライアスロンSwimはもっと速くなる>

12/9夜、代々木で開催した「オリンピアン三浦広司の体幹パワー活用クロール」講演会 第二回目は、初回を上回る熱気を感じた。代々木付近で予約できた最大の会議室は定員48名。机をどけてイスだけ並べ、初回開催の経験と面積から考えて、キャパ限界と思われる56名を入れての、2時間の座学。難易度は高い。

価格は薄めに、テキストは厚めに、とリスクヘッジもかけたのだが、講演は中身勝負。そしてそれはライブであり、生き物だ。初回と伝えた情報自体はほぼ同じだが、その経験をもとにポイントを絞り、構成も変える。

発想を全く変える技術なので、重要な情報を伝えた後は、身体を動かしてもらい、八田が自らの二流トライアスリートとしての視点から補足する。質問も促す。三浦コーチの回答は、個別ケースへの対応力と体系性とを兼ね備えており、質問してもらうほど、理解は深まると思う。こうゆうのは本当にライブで、会場に軽いどよめきが起きたり、良い質問がでたり、場の変化に対応してゆくことで、その回の個性が明確に出てくる。やってて楽しい。
 
ここまではバージョン1、試験的な取り組みでもあり、募集はFacebook限定で、密なコミュニケーションによる確実な改善を目指してきた。これから次期バージョンを準備し、より多くの手段で、より広く公開してゆく。年内に間に合うかな。
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<移動ランと栄養補給>
で、そんな日に限って、携帯と財布を家に忘れて家を出て(別のリュックに入れていた)、そして三浦コーチと資料印刷運搬担当者は今回の新会場を間違え、直前に連絡が付かない恐怖。
 
そして財布と一緒に忘れたのは、定番補給食の味噌おにぎりorバナナであった。
 
当日、会場までは13kmほどの移動ラン。メイン区間の10kmを平均4:44/km。減速区間を除けば、実質4分20秒を切るくらいで巡航できていたと思う。当日昼に30kmほど都内をクロスバイクで移動している。エネルギー補給が、その後の生産性と翌日の疲労回復とに重要な位置を占める。
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運動は終了30分以内に糖分補給するのが基本。僕はこれを応用し、次の用がある移動ランでは、終了前15分から運動強度を落として食べ始める。すると、終了直後から糖分が吸収され始め、本番である移動後のイベントでのパフォーマンスを高めることができる。
 
僕の定番リカバリー食はラップに米と味噌を包んだインチキ味噌おにぎりで、タンパク質も1割ほど摂取できる。理論ではタンパク2割だが、まさに50歩100歩(正確には1割2割)。いつでも即つくれて、大豆タンパクも少し摂れて、優秀な補給食だ。やはり自然原料ものが僕は好きだ。Facebookに書いたら、3×オリンピアン庭田選手も愛用されてるとコメントいただいてる。
 
今回これを忘れ、かつ、コンビニで割高(かつ粗悪な)代替物を購入する資金もなかったわけだが、、ちょうど、自然由来の有機エナジードリンクORGANIQ(おるがにっく)をサンプリング配布頂ける回。これ1本で、その後3時間を爽快に乗り切れて助かる。
 
 
<エナジードリンクの注意点>
レッドブル筆頭に流行っているエナジードリンクだが、要するに、「カフェイン」による興奮・覚醒・鎮痛作用が効果の正体だ。カフェインは毎日大量にとり続けていると、きれたときに血管が拡張して頭痛が起こるようになる。カフェインを摂取すると頭痛は治まるが、きれると再発する。中毒だ。
 
天然カフェインならば問題は少ないようで、しかも緑茶のテアニンにはこの現象を緩和する作用がある。そのカフェインから水分子を外した化学品が無水カフェイン、よくキマる。キマり過ぎる問題もある。どっちを使うかは製品による。
ランニング医学に詳しい奥井医師が副作用を紹介している→
 
 
ウォッカと割ったカクテルで死者も出てるそうだ。まあ、酒飲んで興奮して踊りまくるのが身体にいいわけはないから、製品のせいともいえんが。
 
そんなものが2015KONAではエイドで缶で提供されており、Runの間ガブ飲みしていたら、レース中から口内炎ができはじめ、レース後には胃腸が活動を止め肝臓が硬く腫れてる感じ、なんて報告もあった。
 
ちなみに日本未販売の「レッドブル・コーラ」には微量のコカインが含まれる。読み間違いかと二度見したが、確かにそう書いてあった、コカイン。。
 
 
<有機自然系>
まあ、効果が強烈なのは、たまに飲む分にはむしろありがたい。適量を楽しもう。それがなんであっても。(コカインであったとしても?)
 
今回の移動ラン後のエネルギー危機を救ったORGANIQは有機栽培のアサイー、ガラナ、マテ茶 と、天然素材の抗酸化物質と天然カフェイン製(ガラナとマテ)。そのせいか、それとも1缶だけで適量だったからか、理由はともかく、自然なテンションで2時間超のセミナーを乗り切れた。
 
1缶で100Kcal ちょっとで、リカバリーの糖質補給にはちょうどいい。ただ、微炭酸の缶なので、ランで積み込んでいくのにはあまり向かない。(今回は出先でもらったので問題なし)この話を代理店の方にしたら、著名ランニングコーチの岩本氏も開発要望を出していた。みんな考えることは同じだ。 
 
 
 
<おまけ: スマホ防水シール>
ところで、知人が、スマホ用の防水シールを開発し、売れてるようだ。その開発ストーリーがおもしろい!→ http://miyako-sj.com/開発ストーリー/  iPhone5〜6S/plusが対象で、以下から買えます。Amazonに貼り付け失敗報告が出た翌日に、失敗保証サービスが発表されている!

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『覚醒せよ、わが身体。〜トライアスリートのエスノグラフィー』

  • 初著作 2017年9月発売

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