愛南トライアスロン’15第一話 再び表彰台を逃したレースレポート
"全てのゲームに勝つべきとは限らない"
by ハッタリくん, 2015
、、失笑をこらえて進もうか。。第4回愛南町いやしの郷トライアスロン大会 に初参加。四国入りも人生初だ。
<レース前準備>
横浜大会から3週、腰痛はほぼ消えたものの練習不足は続く。水泳では宮古後には巡航感覚で100m1’18まで伸びていたのが、ほぼ週1の練習で1’33まで急落したり。でもせっかくの遠征、しかも人生初四国。レースを楽しむために、直前1週でギリギリ誤摩化す準備を試みた。
レース直前の高負荷錬は、いつもは5日前まで(日曜レースで火曜まで)、でも今回は3日前に10km走、うち5kmは負荷の高い舗装アップダウンコース、しかも途中で駒澤駅伝部(の休養目的ゆっくり走)を追い、心拍170を超え1周1.7km@3’53/km。好調時より10-15秒遅い。そして2日前はクロスバイク移動10km後のローラー30分間高負荷。
これらの疲労はレース当日まで残った。でも練習不足の時には、少しだけアクセルを踏み過ぎていいと思う。緩み過ぎた身体でレース途中に壁にぶつかるより、少し重さを引き吊りながらでも最後まで動き続ける方が、その先につながると思うから。このあたり微妙な匙加減。
<レース>
今回ワタシは注目の強豪選手という扱いを戴いており、愛媛ローカルTVの南海放送さんにもマークされてて、直前のバイク設定では美人女子アナ+記者+カメラさんと3人がかりでのインタビューも受けた。※インタビュアーは男記者さんです。
せっかくの晴れ舞台だけど、競技成績で応えることは出来ない可能性は高い。
でもそれも1つのレースの形、それはそれで楽しもう、とスタートを迎える。
2013セントレアでは上田藍選手にも負けなかったワタシが、地元の女子アマ選手に負けた〜〜
<トライアスロンの水泳はスプリント大事>
スイム記録を、記録1-2ページの上位者を中心に見直してみた。メモリ増設で息を吹き返した27インチMacで2P見開き表示させ、裏紙にメモをとりながら。
上位40人中、ざっと36人が第一ウェーブからっぽい。第一ウェーブはシード選手12名と、2-30代の若めの選手。この中にスイマー出身の関西の大学トライアスロン部が多いようで、層が厚い。
第一ウェーブ内では、22'30までが14位、23'20-50あたりに17〜26位の10人集団、50秒おいて24'40からの20秒間に9人集団、24'54の僕は終始その中に居た模様。
ちなみに2分後スタートの第二ウェーブからは27−29位の3人先頭パックがあり、次が40位のノナカさん。ここからシード選手と戦うのは不利だ。
僕は、おそらく1周目は、24'40で上がったシモノさんかもう1-2人の後ろについていて、ぴったり付くことはできず2−3mくらい距離が空いていて、そこでアクセルを踏み込めずに2周目に少し下がり、スイム女子3-4位のホソカワ&マツモトさんの二人近くにまで10秒ちょっと後退した感じ。
僕の当日の実力では、多少レース展開を改善できたとしても、タイムで14秒、順位で6つ上げられた程度だ。
それは結局、スタートでのスプリント不足により、その集団しかつかまえれらなかった、ということだろう。最近のベストコンディションで臨めてたら、もう1つ上の集団への侵入の可能性=タイムで1分30秒の短縮もありえたかもしれないが。
<バイク、上りと下りだけ!>
バイクコースは1周10km4周、前半4kmが斜度4%程度の登り、残りは全て下り、うち半分以上がテクニカルなカーブ連続。平野の少ない中国四国地方の大会に多いコース設定らしい。DHポジションは全面禁止され、ロードバイク=ドロップハンドルが明確に有利なコース。
1周目、下りに入り、飛ばす人たちとの速度差で、勝負にならないのがわかる。
TTバイクでの下りの練習は、特に最近はしていない。「練習でしていないことをレースでしてはいけない」のは大原則。例外リスクをあえて取りにいくべき状況にはない、と判断した。あるいは、そういう言い訳を探り当てた。
以降サイクリング(=気楽な自転車遠出を意味します)を開始。カーブ続きとはいえ下りの時速30km前半。1週目の最後あたりで女子の細川さんに抜かれ、そのまま差が開き続ける。女性にバイクで抜かるなんて2013アイアンマン世界選手権KONA以来だ。
2周目の登り前半、2年前の天草総合優勝を争った大分竹田の強豪ノナカさんが、スタートの時間差2分を追い付いてきた。スイム差から考えて、ほぼバイク1周で2分を詰めたということだ。いつもなら追いつき追い越すしかない相手なのに、がんばってねー!て気分でお見送り。今おもえば、せめてこの登りだけでも追えばよかったかとは思う。どうせ下りでサヨナラする(される、というべきか)としても。このあたり、緩み過ぎたか。
ノナカさんとはバイクで12分差が付く。2〜4周で10分、1周あたり3分以上に差が拡がったようで、僕のタイムの落ちが感じられる。(データはこれから確認)
3周目の最後の下り、TVカメラバイク(モーター付) を引き連れた石塚プロに追い付かれ、すごいスピード差で抜かれる。これが愛南大会の下りでの勝負スピードかー無理無理! タイム差は推定20分ほどか。なら同年代トップ3とも10分くらいは差がついてるだろうなあ、と考え、安全運転に徹しようと再確認。
心拍数は、スイムアップ直後の1周目の登り区間だけ心拍170台、2-4周回では150−160くらい。ほぼロングレースに近い。下りでは130から最低110あたりまで下がってると思う。
おかげで見ることがきた、最高150mほどの高さから見渡す海は、九州・大分方面に開く豊後水道だろうか。そこから入り組んだ急斜面のリアス式海岸が切れ上がる。
<ラン>
横浜同様 “Run Happy!” を決め込み、サングラスを外す。僕のことを知らない町の子供たちがコースのあちこちに並び、嬉しそうに応援してくれる。地元の小学生総出のようだ。高齢の方々も集まり、喜んでくれている。心の中ではハイタッチ、その気持ちを目線だけに込め、応援に応えながら走る。
アップダウンは多いが、伊良湖ほどではない。3ヶ月後の伊良湖ではもう1レベル上の速さで走ろうとか思ったりして、気持ちは「今ここ」には無かったってことだな。そしてトンネル前区間から見渡す海は、伊良湖のランコースと同じくらいに、そしてまた別の、美しさ。ここまで来たから見れる景色。
1周目の終わり、マーシャルの自転車が、次いでTVカメラのバイク(モーター付) が近づく。石塚さんが2周6.6kの差を付けてゴールへと向かう。コースの左端に寄って追越レーンを右に用意する。今度は速度差はあまりなく、しばらくTVカメラと石塚さんの中間に僕がいた、すいませんTVさん。お詫びのしるしにTV的に美味しい絵を提供しようと、抜かれ際、石塚選手の肩を叩き、おめでとう!と声をかけたら、軽く左手を上げて応えていただいた、すいません石塚プロ。
それ以外にランでは抜かれることはなく、ただ最後だけ、誰かが必死に追ってくる雰囲気があった。こうゆうのは数m離れていても、足音とか息遣いでわかる。せめてランは抜きっ放しで最後まで終えようと、ペースを上げる。過去この場面でよく使ってきたストライド伸ばしではなく、逆に、気持ちストライドを狭めた超ハイピッチ走法へ、2段階くらいのギアチェンジ=軽いギアに入れる感じで、ペースを上げる。これは新感覚。
観客から「速い」と声があがる。「こんな速いの無理!」と悲鳴を上げる女性がいたのは、同伴ゴールの待機場所だったので、自分の同伴ゴールの相手がこのスピードだと同伴できません、て意味かな?
会場実況アナウンスでは、「速いです! 強豪のハッタ選手です!」的なアナウンス。ゴール後、そのまま実況担当さんにマイクを向けられ、「どうでしたか?」とライブインタビュー。「素晴らしい風景と応援を楽しみました」的に模範的に答えるのがすぐに面倒になり、マイクを奪って、「あいなんさいこー! ありがとー!」など吠えて締めた。
後で記録を見ると、4秒後と7秒後に、それぞれ同年代の2人がゴールしている。足音と息遣いの気配は本物だったわけだ。ただしスタートはシード選手の僕が2分速いので、彼ら=年代4位マツダイラさんと5位タカダさんが順位は上。でも前に誰か居る限り、しかも僕の存在を知っているのなら(タカダさんには後でご挨拶いただいた)、抜こう、倒そうと、気持ちを入れてこられてもおかしかない。
そんな、敬意を込めた闘いの気配を肌感覚で感じられるのは、レースだけにしかない興奮。トライアスロンの楽しみの本質は、こうゆうところにあると思う。
<そして>
最後の走りが続けば、またこれから巻き返せるだろう。宮古以降、(より正確にはそのバイクパート終了時以降)、「完走たのしー!」と言い過ぎな感もあるワタシだけども、40代ほぼ最強という自称名を捨てるつもりもない、笑
今回の遠征全体について、愛南大会について、また愛媛、四国という土地については、改めて書いていこう。て宮古レポートもミカンだけど。蜜柑でなくて未完です、てゆうのも愛媛は蜜柑の産地だからね! と失笑必至のオチ。めだたしめでたし。おひたしおひたし。
(つづく)
<オマケ:おかいもの案内>
レース前には宮古同様にクエン酸を1時間前に摂取。ただ今回はアレンジして直前2-30分前に脂肪とタンパク質を含むエネルギーバーをかじる実験を試みた。結果として余計だった感、正規の用法 通りで良い。
バイクはパンク対策に、マルニ「クイックショット」 を積んだ。ショートレースでチューブラータイヤの交換は無いし。
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