例えば伊良湖大会が好きな方へ 『潮の騒ぐを聴け』小川雅魚(2014)
最近トライアスロン情報ばっかりなブログだけど、久しぶりに普通の本のことを書いてみる。
なにかというと、僕が伊良湖大会出場時になにかとお世話になっている現地の方が、この1月にエッセイ集を出版したのです。
そしたら、3/23朝日新聞、人気作家の出久根達郎が大絶賛している!
・・・これは読後感で最大のほめ言葉だろう。読み終わって、著者が身近な人に思える。酒を酌みながら、お話をしたい。もっともっと、いろんなことを聞きたい。著者の顔を見てみたい。
こんな気持ちになったのは、久しぶりである。久しぶりに面白い本を読んだ。エッセイ集の、傑作である。
今週の週刊ポストの「ブックレビュー」にも登場してるようだ。こちらは、
「何しろ文章が良い(というか私の好きなタイプの文章すなわち今は亡き種村季弘さんのような文章ーそしてそういう文章家が最近殆どいなくなってしまった)」
とりわけオススメするのは、例えば「伊良湖トライアスロン」のような、あるいは天草や佐渡のような、独自の風土を感じられる田舎のレースが好きな人。(て結局トライアスロンに戻ってる)
伊良湖トライアスロンは、愛知県の東南端に細長く突き出す渥美半島の先端で開かれる、東海地方の大人気大会。
半島という地形は、文字通り半分が島のようなもので、宮古や佐渡、あるいはハワイのように、離島ぽい独自の気風が育ちやすい。また、漁師の経済とは、高いリスクを取ってがっぽり儲ける、究極の狩猟民族文化だ。(だから日本人は農耕民族だからどーのこーの、なんてのは正確じゃない)
このエッセイ集では、伊良湖育ちのイケメン大学教授(年だけど)が、伊良湖での昔や今の生活を書いている。人気作家が驚くほどのおもしろさで。その中に、土地の魅力、というかアラクレ感が、伊良湖太平洋岸の荒波の如くほとばしっている。地物の食べ物の美味しさも一緒に詰め込んでいるから、行って、食べたくもなるだろうな。「地方色豊かで、世間知の宝庫」と評されるだけはある。
その地方独特のおもしろさ、味わいは、伊良湖に限らず、人気スポーツ大会が開催される田舎にそれぞれに存在する。たとえば僕は天草でも地元の知人のお世話になるのだけど、そこでの地元の人たちの生活とは、この本で描かれているものと、似たところがあると思う。
大会運営のスタッフやボランティアさんとかも、そんな人たちがやってる、と思えば、また楽しみ方が変わってくるのではないだろうか?
都会育ちの方だと、こうゆう日本の田舎の雰囲気を知らない人も居るかもしれない。まず「情報」として知っておいてから、出掛けるのも、地方大会の楽しみ方が拡がることだろう。
僕にとって伊良湖大会とは、過去二度出場したけど、初回は台風で流れ、二回目は総合2位で招待選手獲得とおもいきや優勝者のみに変更され、と巡りあわせが悪すぎる。
なんだけど、ここに厄が集約されたおかげで、よそでは悪運が大爆発してる、と解釈することもできなくもないから、むしろこの巡りあわせには感謝すべきなんだろうか?
と負け惜しみはさておき、今年はITU世界選手権のエドモントンが9/1(月)、その6日後に伊良湖大会。水曜あたりに帰国し、木金を挟んで、土曜に伊良湖入り、なんて強行すべきだろうか? それで今年のJTUエイジ王者=2015シカゴ出場と、伊良湖優勝=来年の招待とを両取りした場合の日程をどうしようか??
と悩みは尽きない。
やはり伊良湖は厄が集約されてる。。
でも、行けば写真の絶景と、美味すぎる魚が待ってるんだよね〜〜〜
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