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2006年9月 9日 (土)

人の潜在能力を開花させるテクニック

最近ブームの『コーチング』。
 人の目標を達成を、コーチとして支援するためのテクニック集。
特徴は、本人に新しい知識や技を教えるのではなく、本人の潜在能力を開花させてゆくことにある。

そのために、
<相手をリラックスさせる → 聴く → 聞く → 何をすべきか自分から気づかせる>
という流れを作る。説得はしない。そのために、心理学に基づいた具体的テクニックがいろいろあり、相手を観察しながらそれらを組み合わせてゆく。

細かい知識は本で読んでください。
一流のワザは、体験しないとわからない。
というわけで

コーチの指導者としても活躍する一流コーチ、谷口貴彦さんのコーチ養成講座に、先日、2度目の参加。

講座は、体感させる演習中心に進められる。
説明は少しだけ。
それで凄く理解できる。
(このことだけで、いかに人が、自分がコトバに頼りすぎ、コトバを浪費しているのか、実感させられる)

たとえば、講座開始直後、いきなり演習。
イスを半円に並べかえ (机ははじめから全部下げているので)
「隣の受講生が前回から成長したことを30秒話してください」

コーチの役割はクライアントの成長を定点観測すること。
その演習なのだが、裏に隠れた効果がある

  • 体を動かす
  • 目線が変わる
  • 自分が必ず一度褒められる・・・ これ最重要!
  • 仲間全員の、それぞれの成長を確認できる
  • 褒める人の観察力もわかる

こうして、場にプラスのエネルギーが満ち溢れるのだ。
これが本ではわからない、一流を体感する、ということ。

演習では、あるテーマについて、必ず全員に説明させている。
テーマ、説明のしかたはいろいろだが、共通するのは、「説明することで考えがまとまる」という効果。
バラバラなLEGOのブロックは、組み立てて始めて意味が出る、ということだ。

組織に応用してみる。
普通、上司が部下に説明する。このとき上司は「ブロックを組んでいる」。
部下は「他人のブロック」をバラバラに受け取るわけで、頭の中はぐちゃぐちゃ。
結果、上下の差はさらに拡がってゆく。

本当は逆なのだ。
部下自身が今持っているブロックを組み立てさせればいい=部下から上司に説明させる。
上司は何もしなくても、ひとりひとりが勝手に賢くなってゆく。
結果、組織全体が強くなる。

これは、組織コンサルティングの商品企画上、重要なヒントだ。
もともとそういうコンセプトはあったし、それはわかっていたつもりなのだが、浅かったと実感。理解と「一流の体感」は全く別のものだ。

さて、ここからどう設計し、落とし込んでいくのかが、参謀の腕の見せ所。

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