カテゴリー「☆☆☆ 感動 ☆☆☆」の12件の記事

2009年8月28日 (金)

今夜、歌舞伎の凄さを、【NINAGAWA十二夜】で!

歌舞伎の凄さは、知っておいた方がいい。

そのための最高のプログラム、ではないだろうか?

【NINAGAWA十二夜】
http://www.kabuki-bito.jp/juniya/ 

シェイクスピアの喜劇「十二夜」を、蜷川幸雄が歌舞伎バージョンに仕立てた、2005年初演の話題作。そのロンドン公演版が、本日28日22:30~ 教育TVで放映される。

 

6月、新橋演舞場で見てきたのです。
絢爛、豪華、引き込まれるストーリー、伝統芸能のスキル・・・
歌舞伎の醍醐味が、3時間、これでもか! と迫ってくる。

キャストも豪華!。
人間国宝がすごいフレ幅で二役を演じ、陰謀好きな肉食女?演じるは「武田信玄」。。
伝統芸能を支える、文字通りの「保守本流」の力を感じる。

 

とはいえ、TVだと劇空間の魅力ががく~んと伝わらなくなってしまうだろうから、しかも3時間超の長丁場、、それほど強くは勧めきれないのだけれど。。

・・・

その新橋演舞場では、ゼミ同期オークボ君に偶然会った。。
ゼミって、10年過ぎてる!

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2009年4月26日 (日)

NHK 『タイムスクープハンター』 おもしろい!

『サラリーマンNEO』を初めて見てしまったとき並みの衝撃!

 

未来に存在するタイムスクープ社が、タイムワープ技術を駆使し、あらゆる時代に時空ジャーナリスト「タイムスクープハンター」を派遣。従来の時代劇や歴史番組で決して主役にならなかった普通の人々の些細な事件を、映像で記録アーカイブしている。

 

という安い設定のドキュメンタリー風(=制作費も安そう)

しかし、あたかもその時代にタイムスリップしたかのような臨場感!
『レッド・クリフ』でも『ラスト・サムライ』でも、こんなのは無い!
その理由の1つが、ブログで明かされている
http://www.nhk.or.jp/eyes-blog/900/18963.html#more

ディテールを徹底してるのだ!

このリアリティーがドラマ性を引き立てる!
未来から来た要潤とのミスマッチ感が理屈ぬきにおもしろい!
しかも、歴史教養バラエティー的に知識欲も充たせる!

 

「番組たまご」という、アンケート結果が良かったらレギュラー化される、まさに企業の新規事業育成システムのようなオーディション枠から勝ち上がった番組だ。トライアル版が好評で3度再放送され、全8回のシリーズ化が決まったらしい。

実験枠出身ならではの斬新さ。
これからの歴史モノを変えるかも。

■■■ 再放送決定!■■■

5/2 25:40~ 過去4回分一挙放映! まさにサラーリマンNEO級の出世だ

http://tv.yahoo.co.jp/program/37532/?date=20090502&stime=2540&ch=8200

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2009年2月 8日 (日)

野田秀樹、脱英国かぶれが生んだシンプルな怪作?「パイパー」観ました

資源も、人も、希望も、極限まで失くなった荒廃した世界を描く、野田秀樹の新作。

 

設定は1000年後の火星。

同時に、既におきた「歴史」の再現でもある。
資源を食い尽くして壮大な遺跡だけ残してて壊滅したマヤ文明のティカルやイースター島がそうだろう。
アメリカに新天地を見出す他なかった抑圧の国、アイルランド移民もそうかな?

そして今、現代世界のどこかで起きていること、でもある。
今ここ、かもしれないね。

野田秀樹いわく・・・  

「若い頃に書いていた神話的な世界のように、着地点を決めずに大風呂敷を広げた物語 ・・・ 海外上演や翻訳を考えない分、自由に書けた」 (朝日新聞 2009/1/19)

その結果を、橋爪功は

「最初は、『何をやっているんだろう』と思うが、それが全部つながって来る」 (読売 2009/1/7)

と語る。

 

そう、最初は、『何をやっているんだろう』と思う。

最初はシンプルに、軽い&寒いギャグを混ぜながら、ダラーっと進む。
斜め上のちょいビミョーな席なせいもあって、文字通り、斜に構えて「こっからどうする気だ?」と観下ろす少し覚めた僕がいる。

 

少しづつ背景が明かされ、説得力を増しながら、加速してゆく。

 

「シアワセ度指数」に一喜一憂して、現実を見ない、タカ&トシなら「金融か!」「証券化!」とツッコミ入れてきそうな社会。
過去をふりかえるだけで生きているような、未来への希望のない人たち。

・・・ これらを映像表現する演出テクニックは、さすがに一流のクリエーターの仕事だ。
劇場という1つの空間全体を、過去へと一瞬で移行させる、光の渦。
下がり続ける数字を「ある4ケタ」で止め、点滅させて、「一人ひとりの現実」へとギリギリねじ込んでくる。すごい力技だ。

心拍数が上がる。

ラスト近く、圧巻の言葉の世界。
見捨てられた世界で希望を求めて彷徨い歩く絶望感を、松たか子と宮沢りえがセリフだけで表現する。宮沢は絶望の極みを熱演。松たか子の台詞回しは凄く速いのに落ち着いていて、なにげに技を磨き上げているプロなんだと感心する。

橋爪功は、人間のいやらしさ、残酷さ、強さを、見事に表現してみせる。

これだけでも、観る価値があるかもしれない。

 

とはいえ・・・

強引にハンドルを切り返してねじ込んだハッピーエンドには、キャラメルボックスのような爽快感ゼロ!
ポカーンとした感じは残り、拍手にも力が入らない。。

 

野田秀樹、それをわかっていて、「確信犯」として投げつけているんだろう。そんなイヤらしさが、強烈に残る。戸惑う観客を傍から観察して、面白がってるはずだ。(実際、舞台上から客席の隅々をキョロキョロ見回したりする。それが俳優のやることかっ!)

チケット争奪に勝利して集まった観客は、その「共犯」なんではないだろうか?

 

(続く)

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2008年12月 8日 (月)

「今の俺は、ギラギラしてるぞ」

佐々木蔵之介、おっさんホストを演じたドラマ「ギラギラ」ラスト前の台詞。

神戸大卒、広告代理店を辞めて劇団の世界に入り、32歳にして朝ドラでブレイクを果たす。

・・・ちなみに僕は、多分その本当に直前ごろに、劇場で主演の「マクベス」を観ていると思う。偶然同僚に会ったことを覚えている。そのときは、劇そのものの弱さもあって、それほど凄いとは思わなかった。ただ既にコアなファンはしっかり付いたのが印象的だった。

劇場からのしあがってきただけの演技力。
ふつうのTVスターとは、明らかに違う。彼らは周りが徹底的にお膳立てをして、魅力を引き出してくれる。

佐々木蔵之介にあるのは、軽く数百人が集まる1つの空間を2~3時間、生声一つで持ってくパワー。
そして、そんな経験を何百回と重ねて、観客の感動を積んできた、経験の重み。

しかもそれを、ブラウン管越しに伝えてしまう。(てか液晶か、今は。。でも僕のはブラウン管なんで。HDDレコーダの地デジチューナー通せば十分キレイ)
これは、凄い。

まー他人の感心ばっかしててもね。

「今の俺は、ギラギラしてるぞ」

 

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2008年11月30日 (日)

限定12席即完売の“仏”料理★彼岸寺『暗闇ごはん』行ってきましたっ!

東京ウォーカーで 

非日常空間が快感!? 暗闇レストランに予約殺到 

と紹介され、他にも東京新聞・R25・・・と有名メディアが取材に殺到する

『虚空山彼岸寺』 の 『暗闇ごはん』

この話題性にもかかわらず開催は年に10回×各回12名のプレミアイベント。

『彼岸寺』とは、ネット上にのみ存在するお寺で、このブランド名?で若手お坊さん達がいろいろな活動をしている。僕は何年か前、知人の紹介で何かのイベントに出たついでにメルマガをとって、ほとんど読んでなかったのだが、、、

ふと目にとまった

『大人気、毎回全席即完売、メルマガ限定予約受付中!』

というベタなアオリに乗せられ、一瞬で申込。扱いやすい客だ。。

18:20自転車で渋谷発(こんなときに限ってヘルメットをオフィスに忘れて数分ロスする・・・)、19:00までに浅草へ! 週後半の疲れた足にはキツイはずだが、、意外に走れる。人は目標を持つとデキルもんだ。1kmほど手前の交番で会場「緑泉寺」を確認すると、既に丸印がつけてある。以前誰かが聞いたんだろう。にしても浅草は本当に寺が多い!


結論: アオリに乗って正解! 

異空間体験です。話題になるだけのことはある。

今回のメニュー、実は、鮮やか★

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かつてアメリカでアロマテラピーなど売っていた若者が、住職となり、湯島の料理屋さん 『旬菜幸味 楽』 で修行?して作った本格派「仏」料理。

視覚がないから、味だけでなく、香り、食感、、、フル動員で集中せざるをえない。

だから素材の微妙な味わいが伝わってきて、例えば、普通の味付けだと辛過ぎる、と感じる。そして、少量でも、食べた感がすごく大きい。

新感覚。こんな風に、これから美味しいものは食べたい。

暗闇で知らない人が集まる、というシチュエーションも、結構楽しめます。

この不況下、こんな風に身近なものを再発見するイベントは、間違いなくウケます。

 

『日経ヘルス』の取材が来ていたので、まさに当日の模様が2月号あたりに出るらしい。ちょっと嬉しい。 

 

金曜の走行ルート。

雨上がり寸前の朝、強行出走を決断。築地に寄った後、雨上がりの気持ち良い都心を、またしても1日中走り回り、ざっと33km。

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2008年9月29日 (月)

本質へのこだわり、の勝利 ~ NHK 上半期ゴールデンタイム視聴率1位

NHKが今年度上半期のゴールデンタイム平均視聴率で、民放を抜いて1位になる

と朝日新聞: http://www.asahi.com/showbiz/tv_radio/TKY200809240305.html 

「我々は社会の空気の変化についていくのが遅れてしまったのかもしれない」

とは、民放幹部の言葉だ。

 

そりゃそうだろ。

人気俳優確保が脚本よりも最優先されて乱造されるドラマ(って見て無いからよくわからんけどね。)。吉本芸人の個人技に頼るバラエティーは、吉本興業の熾烈な人材育成システムのおかげだろ?

視聴率が取れるか? 
という価値基準は、一面ではお客様第一主義のようで、一面、客をなめてると思う。

 

NHKは、本質にこだわった番組作りをする。
企画段階から「その本質は何か?」と徹底議論している過程が、映像から、透けて見える。

例えば先週末、

舞い降りた夢のメダル ~陸上短距離 朝原宣治~

の番組ラスト。

リレー400mを走る4選手のアップを40秒間、ただ流し続ける。ゴールラインを抜けた直後の朝原の一瞬の笑顔を静止させ、暗転させるエンディング。

「結局、リレーはバトン渡しながら走ることでしょ」 という本質を、最後に見せる。

(民放なら、どうせ予定調和のヒューマンドラマ仕立てで終わらせるでしょ?)


ドラマ「ハゲタカ」も、いまだにセミナーが盛り上がっているようだ:
http://www.nhk.or.jp/hagetaka-blog/250/10060.html
放送時の視聴率が低くても、コアなファンからじわじわと広がってゆく。 (「ルパン三世」「ガンダム」「エヴァンゲリオン」・・・などなどの名作と同じパターンだ)

こうゆうのは、今のNHKにしか作れない。
たたかれまくり、自分の存在意義を本気で考え抜いた末に到り着いた、本質へのこだわりの勝利。

■■■ 追記 ■■■

映画化とのことです。

http://www.hagetaka-movie.jp/

このカテゴリー↓↓↓に、初回放映の頃から幾つか関連記事書いていますが、改めて、結構長い時間かけて盛り上がってるなあと思いますね。



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2008年8月30日 (土)

『涙の収録』 ~ プロフェッショナルの流儀

今日はちょっと落ち着いて(ひさしぶりだ)、撮りためたTVを見る。

その1つ、NHK 『プロフェッショナル 仕事の流儀』 がん看護師の田村恵子さん。

モギケンが

プロフェッショナル史上記憶に残る「涙の収録」となった。 

と振り返り、

すみきちアナが

本日打ち合わせがあったのですが、その渾身のVTRを見て涙が溢れてきました。明後日の収録では、泣いてはいけません!鼻をすする音をたてないようにしなければ…。。。

と収録に望み、そして確かに、鼻はすする音をさせずに涙だけで収録を終え

でも、それは悲しい涙ではなくて、
人の持つ、ものすごい力と、
「生きる」という輝きに触れた感動からくる涙なのだ。
 

と言わしめた、静かな力のある作品。

力を産む、ということを考えさせるエピソードが紹介されていた。

田村さんがこの道に確信を持ったきっかけの話だ。

末期ガンで、「ガンにかかるために生きてきたような人生だ」絶望する若い男。彼女はあらゆる言葉をかけて励まそうとて、効かない。

ふとある日、「何がしたい?」と問いかける。

男は1ヶ月考え続け、そして、「ピアノが好きだ」と言う。

病院のロビーで弾き、拍手を浴びる。

そこから男の世界が一気に変わり、結局ガンには負けるが、幸せに笑いながら去っていく。

考えさせる。行動させる。

その体験が、人の認識を変える。

 

 ・・・認識とは、人の全てだ。

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2008年8月 9日 (土)

マジックをかける玉置浩二

「悲しみにさよなら」を歌う、というか、会場と一緒に作り上げている玉置浩二。

これはマジックをかけていると思う。

>

かつての結婚式の定番ソングだ。

枯れて、なお美しい、究極のものを表現している。

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2007年8月20日 (月)

スティールは「ハゲタカ」の第一回だけを見てしまったのだろうか?

NHKドラマ「ハゲタカ」の再々放送が始まった。

前半は見てなかったし、録画するぞ! と意気込んだその前日、1年前買ったSHARPハイビジョンレコーダーが故障・・・   この暑さのせいか、ハードディスクが変な音を立てて、1分ごとに勝手に電源オンオフを繰り返している。
機械が壊れるのは当たり前なんだが、しかし最近のデジタル製品は、ブランド力と安定性が一致してくれない。
昔のアナログ家電って壊れなかったよなあ。

かまわない!
ハイテクには頼らない!
自分の目で見届ける、一期一会!

と、はじめて初回を見る。

「腐った日本を買い叩く」 という鷲津の姿が、
「日本の投資家を教育する」 という本物のハゲタカファンド、スティール・パートナーズの代表に、重なる。

彼ら、「ハゲタカ」の第一回だけを見てしまったのだろうか?

例えば原作の真山仁氏などに指導を仰いで、ニホンジンに共感を与えるようなストーリー展開をまじめに考え抜いてメディア戦略をたてていれば、もう少し楽に仕事できていた気がする (のは、私テレビの見過ぎ?)

そして、改めて気づいたこのドラマの特徴。
激しい感情をぶつけあっている。

ドライな資本の論理や成果主義に取り込まれているのが、今の日本。
それはある程度、グローバルな避けがたい流れではあるが、
クール過ぎ、ドライ過ぎな面もある。

そうじゃないよね。

という世の中のもやもや感に対して「ハゲタカ」は、激しい感情を立て続けにぶつけてゆく。

これ、ビリー隊長と同じ流れかもしれない。
やせたいなら、汗を流せ。
「納豆でやせる」とかをクーラーの効いた部屋で鑑賞する小理屈の時代は終わり、
ちょっとハードな、優しいけど甘くないものを、日本は求めている。

・・・

8/22追記。

第4回の迫力!!!!!!!!!

こんなにも濃厚な60分間が、TVにできるんだ。

「かなりよくできたドラマ」が、ここから「特別な何か」に生まれ変わりつつあるようだ。

大木を目の当たりにした鷲津が、その最後に触れた柴野が、その瞬間に変わっている。

(初回放映では、第3回の最後のほう、鷲津がバーで逆戦闘モードに落ちているあたりから見たので、気づかなかった)

こんなにも良いものは、やはりプレミアなままであってほしい。
大衆品に成り下がっていないことは、僕は嬉しい。

・・・

8/23 第5回の追記!

全体の流れを振り返ると、
前半まで、要は雑魚を売り買いするマネーゲームに(ある想いは秘めつつも)興じていた鷲津が、
第4回で、戦後ニッポンの象徴、というあまりにも大きな相手と対峙するに至る。

第4回で一気に上がった緊張感は、そのせいでもある。
(大森南朋にとっての菅原文太も、そんな大きな相手だろうし)

そして第5回。
表向き明らかに
ホリエモンをイメージさせて最終回につなぐ、ラス前な役割を担っているわけだが
「カネのある悲劇」という、冒頭のキャッチフレーズを、
自殺などのストレートな表現に頼ることなく鮮烈に描いた回でもある。
そしてそれゆえに、最終回へつなぐ、という役割を完璧に果たしているわけだ。

たとえるならば、松阪の後ですーっと登場する岡島のような回である。(ん?)

あるいは、夜明け前が一番暗い、ってやつだ。

スティール・パートナーズにとっての「鏡」でもあるだろうか。

・・・

最終回!

ラスト、原点に戻った、わけだ。
「ようやく御報告できそうです、あれからの私を」

この一言のための10年間。


かっこいいなあ。

かっこよくありたいよね。

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2007年4月 7日 (土)

仕事に込めた情熱

NHK「ハゲタカ」経由のアクセスの波が落ちない。
放映終了2週経って、これは凄い。

こんなにも共感が広がるのはなぜ?
この仕事に込めた情熱の大きさ、ではないだろうか。

再び制作日記から引用。

傾いた会社の取材を進めれば進めるほど、NHKにいる自分に跳ね返っても来ました。ご存知のように、NHKを取巻く状況は厳しいものがあります。皆 様にこんなに駄目だしされている会社が扱っていいテーマなの? 自問自答の日々でした。はっきり言って辛気臭い日々です。辛気臭い空気は、ドラマ創りにとって残念ながら有効ではありません。
こうなったら、とことんNHKのオリジナリティーに拘ってみるか……。明るく自らに向き合ってみる、とでもいった感じでしょうか。同じことでもネガ ティヴよりはポジティヴに。NHKだから出来るこを徹底してやろう、と。いつしか、スタッフの間でそんな空気が出来上がりました。「捨てたもんじゃない よ」と。
破綻した会社を再生させる時、もっとも大事なことは創業者の理念に帰ることだそうです。よかれ悪しかれ、創業者がその会社を起こした時の心に一度戻る。 人も同じかもしれません。危うい時に、どこか原点みたいなところに帰ってみる。よかれ悪しかれ。そんなことを考えながら、このドラマを創りました。

 

そう、原点。
仕事への情熱を湧き上がらせるもの。

鷲津も、大空電機も、それぞれの原点に決着をつけてみせたラストが、こんなにも長い余韻をこのドラマに残しているのだと思う。
その裏にあるのは、こんな制作者の想い、この仕事に込めた情熱なんだろう。

NHK改革では、外部の経営委員会からこんなツッコミを受けていたりする。

一体、どのような公共放送を目指し、何をどう変革していこうとしているのか。・・・ NHKとして、何を、どうしたいと考えているのか。そうしたNHKの思い、とか主張があるのなら、もっと示していくべき

「みなさまのNHK」 ・・・ってみなさまって誰やねん! 
という微妙な存在の組織の責任者が、周りの声に敏感に反応し、平凡な八方美人にならざるをえないのは、まあ仕方ない面もあるだろう。
でも、人の意見を聞きすぎて自分を見失っては本末顛倒。

変化の芽は、ここには確実にある。
この火を一人づつ手渡してつないでいくことから、組織は変わってゆく。

このドラマが、1つの巨大組織をも変えてゆくきっかけに、もしもなったとしたら、そんなドラマは僕は見るだろうな。

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2007年3月31日 (土)

30%と7%の差

先週末、発作的に書いた記事を番組ベージにトラックバックしたら、アクセス激増!
「ハゲタカ」というドラマへの共感力が、日本中に拡がっていく、
その流れの末端に私のブログがあるわけだ。

これがネットビジネスならなー。
という妄想はさておき。

制作者への敬意を込め、もう少し書く。

番組サイトで、ディレクターさんの謝辞が、良い♪

http://www.nhk.or.jp/hagetaka-blog/200/2383.html

最終回の視聴率は7.1%でした。自らにこだわって創った結果の、こちらも重い数字です。「民放だったら打ち切りだよな……」 そんなひとり言をつぶやき つつ、次回作がもし創れるとしたら、ここにメッセージを寄せて頂いたような、7.1%の方のおかげ以外の何ものでもありません。

へー。
視聴率7%ね。
低いんだ?

ちょっと、待て。

日本のGNPが幾らあると思う?

500兆円あるんだ。
(1億3000万人の日本人のエネルギーの総量をおカネに換算すると、500兆円、というわけだ)
もしも、その7%を動かしたのなら?

視聴率=つまりは顧客数。

それは結果ではなく、あくまでもプロセスに過ぎない。

ビジネスの世界で「顧客数」で成果を測るバカは、いない。
30台の軽自動車よりも7台のレクサス、30のユニクロより7つのヴィトン、の方が儲かったりする。

・・・

放送界で視聴率を測る理由は簡単。
「スポンサーのCMに目を触れさせる」ことが、その役割だからだ。

そっから先は、広告代理店のCMクリエーティブの仕事。
次に、「店頭で客の目をひかせる」 ための、お店の棚抑えやらなんやらの営業の仕事。
そして、「買った客にもう一度買わせ、クチコミさせる」 ための、企画の仕事。

それらをひっくるめたビッグビジネス全体の成功が、最終ゴールである。

 

TV界でいえば、「民放くん」は、このリレーの第一走者に過ぎない。
第二走者の「CMくん」に、たくさん視聴者(=見込み客)を渡した奴が偉い。

 

NHKは、番組それ自体が勝負。マラソンランナーだ。
民放のような駅伝ランナー、か、「パーツの一つ」ではない。
だから、視聴者数ではなく、トータルのインパクトの総量で勝負すればいい。

ただし、7人の顧客に売ったものが、スズキではなくベンツであると、シマムラではなくてPRADAであるということは、そう証明したい人が自ら努力するほかない。

・・・

ともかく。ディレクターの文を見ながら感じたのは、
組織には、こうゆう緊張感が必要だ。
ということ。

だから。
ストレートに言わせてね?

厳しい環境、って、天の恵みだ。

その中で、あえて、高い目標を掲げなよ。

で、いっぱい失敗しなよ。

最後に、最後の一回だけ、成功すればいいんだよ。

そんな体験が、人を、組織を、育てるのさ。

(いいこと言ってるオレ♪)

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2007年3月24日 (土)

30%と8%の差   ・・・番組マーケティング論?

今、NHK土曜ドラマ『ハゲタカ』 最終回が終わった。
反響は大河ドラマ以上(読売新聞)だという問題作。

主演の演技。
凄い。
こんなの、見たこと無い。

何が凄いかというと、フチなしメガネ+スーツのバトルモードと、メガネを外したオフの落差。
言い換えれば、『確信と迷い』の触れ幅の大きさ。
その両方が同じ一人の人間の中身だと納得させる。

そして柴田恭兵。
最高レベルの演技力だと思う。

菅原文太は、居るだけで凄い。
寝てるだけで凄い。

主演の大森南朋は初めて聞く名前だけど、同時期の『華麗なる一族』のキムタクと(あと僕と)年同じだ。地道に続けてきた『出るべき人』は、出てくるものだ。

ただ、華麗・・・ が視聴率30%、ハゲタカは6-8%。
クオリティはこっちのがよっぽど高いと思うけど。
一言でいえば、マーケティング力の差。
いってしまえば、主演の(それまでの)ブランド力の差。

今は無名でも、クオリティのあるもの、その本来の価値を、あるべき状態で、世に伝えるのが、マーケティングの役割。僕の役割。そんな重さを感じた(強引だ・・・)傑作ドラマであった。

で、私ならこれからどう展開するか? 
消費者相手のマーケティングは不案内ながら、考えてみた・・・

  • 反響ページを作って、お客様の声を集約
  • 作り手からのその後のメッセージとか、インタビューとか、ダイレクトな生情報を、載せる
  • 放送後の反響を、有名新聞・雑誌へアピール。
  • この掲載実績をウェブサイトで派手に載せる。で、サイトそのものの宣伝をする。
  • 再放送の宣伝も新番組並に。目標は、再放送の視聴率で民放連ドラと勝負?
  • 「NHKドラマ新生」のための一点突破ポイントとして、全社支援体制を敷かせる (社内政治活動しちゃう?)

アイデア自体は平凡なんだろうけど。
勝負は実行徹底力、想いを乗せたきめこまかさ・・・
そんなところでつくのは、どの業界だって同じだろう。

本当にいいものは、続けていれば、ふさわしい結果を得るんだ。

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