カテゴリー「『覚醒せよ、わが身体。〜トライアスリートのエスノグラフィー』_」の18件の記事

2018年6月15日 (金)

セミナー開催します→ 「教育投資のレバレッジ術 - 学費を”掛け算”で取り戻す親の心得」 7/14@渋谷無料

ウェルビーイング/well being --- 総合的な幸福。心・体・人間関係・お金の全てがバランスよく良好な日々。

「ポジティブ心理学」を打ち立てたマーティン・セリグマン教授によれば、そのための5つの要素があり、1.    ポジティブな感情、2.    何かに没頭できていること、3.    良好な人間関係、4.生きる意味と目的、5.達成感

たとえば、市民スポーツに参加することで始まる、明るく、目的をもって、仲間たちと、なにかに熱中しながら、達成感を得てゆく日々もそう。去年刊行の 『覚醒せよ、わが身体。トライアスリートのエスノグラフィー』 で私が描いたのもそんな世界の一面。

そんなコンセプトを、株式会社メイクス 主催でライブ発信していきます。初回テーマは大学生の就活、対象は親世代、7月14日(土)渋谷・桜丘(←会場変更)にて。

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  教育投資のレバレッジ術 - 学費を”掛け算”で取り戻す親の心得

 『先生は教えてくれない就活のトリセツ』出版記念セミナー

 詳細&お申込→ https://makes-design.jp/tokyo_20180714

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トライアスリートには KONAチャレンジ でおなじみの不動産会社さんと、「おカネの先にある幸福とは? 市民トライアスロンとはなんなのか?」 そんな議論の中でうまれました。

講師の田中研之輔教授は、『覚醒〜』共著者にして僕の師ですが、法政大ベストティーチャー受賞者、指導ゼミ生は超人気企業へ毎年何人と入っていきます。僕もそんな輩出された一人です。排出か笑

成果の理由、それは 「教育投資からのリターン」を最大化する指導メソッドがあるから。そのノウハウが明かされる新著『先生は教えてくれない就活のトリセツ (ちくまプリマー新書)』 が7月7日刊行予定で、その記念セミナーを兼ねます。主に大学生に向け書かれた本ですが、本セミナーでは、その親・保護者サイドが対象です。大学はまだ先な方も歓迎です。

 

<教育投資のリターン>

親にとって、大学4年間での学費は平均的な私立文系で400万円。出産から大学卒業までに総額1,640万円との試算もあり(AIU保険「AIUの現代子育て経済考2005」より〜やや古いけど2015年にベネッセが引用してるくらいで悪くないデータかと)、大きな投資であるわけです。

家やクルマなら、リターンとはまず、住める、動けること。中古で売れば資産価格は影響するけど、使い続ける限りは瑕疵でもない限りリターンはほぼ保証されています。しかし 大学進学では、1,000万円規模の投資がどのようにリターンを生むのか不透明 ですよね。しかもその度合いが近年増しています。

昭和の頃なら、大学進学率が低くて大卒者の希少価値が高く、かつ経済成長中で、卒業資格自体に確かな価値がありました。しかし平成の30年間にすべてが変わり、少なくとも、有名大学に行けば安心、という時代ではありません。いわんや来たるべき新年号の未来をや。

※ ここで「教育のリターン」とは、単なる就職先の給与額ではなく、人生全体の豊かさの質のようなものがテーマです。(この場合、生涯給与での億単位の差よりも、もっと大きなものを指すともいえます)

 

<親の意識、知識>

にもかかわらず、大学入学までで意識が止まっている親の方々は結構多いのではないでしょうか?

では、なぜ意識していないのか?と考えると、知らないから、という現実的な理由なのかもしれません。

  • 経済の変化の中での「良い会社」のありかた (これは親がそんな企業に勤めていればクリア)
  • 企業側が新卒学生に求める条件(親が企業の人事部・採用業務に近ければクリア)
  • 就活生に必要な行動(ここは大学のキャリア支援課が教えてくれる=意識高い学生ならそんなに差がつかない)
  • これら変化を踏まえた、大学生活での過ごし方
など、親世代の常識が通用しないものが拡大しています。
 
投資に際して、適切な情報を知ることは不可欠。まして、対人業務でもある教育&就活がテーマでは、文字情報だけでは不十分で、ライブ感覚として知っておくことが重要ですよね。
それが、本セミナー開催の意図です。
 
なので親世代向け。法政の学生さんは講義で聞いてください。それ以外の学生さんは、本読んでください。(大学図書館も地元図書館もリクエストすれば普通買ってくれますし、読んでからメルカリで売ればけっこー高く売れます笑)
 

<参加方法>

これだけ大事なものが無料! 田中教授への事前質問もできて超オトク!
詳細&お申込はこちらから→ https://makes-design.jp/tokyo_20180714
 
予定あわない、遠い、という方には、後日、動画ふくめたレポートを予定しています。まずは書籍『先生は教えてくれない就活のトリセツ』 (ちくまプリマー新書)お読みください。Amazonほか予約受付中。お届けからセミナーまで1週間くらい、参加の方は予習できますね。

2018年4月 1日 (日)

講演「市民トライアスリートの社会学&高い目標の実現法」 @名古屋トリニティーグループ

桜を見に、そして地元産の旬の苺を(大量に)食べに、愛知の実家にふらり。ついでに1月の幸田駅前書店トートクショー で知り合った岡崎高校の先輩に連絡取ったら、やってみますか、とクイックに企画され、Facebookで募集して、3/30金曜夜に名古屋・伏見にてミニ講演を突発開催。

年度末の金曜夜にお集まりいただいた12名のうち市民トライアスリートは10名、そうでない2名にも通じる話を、と「高い目標を達成するには」というテーマを新たに加えた新構成とした。

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//// 内容 ////

大人の耐久スポーツが流行るのは、「ゴールの達成感」が今の世に求められているから。その裏には大きな社会の変化がある。人は自由に考え、行動しているつもりでいても、社会の大きな構造にいろいろと操られているものだから。

個人の「身体」(しんたい)に注目すると、30代からの性能低下という誰にも不可避な現象がある。つまり身体の客観的価値は下がってゆく。同時に、 有限性=希少性でもあり、主観的価値は逆に上がる。身体を大事にしはじめ、時間&精神を投資するようになる。

こうして現代社会と身体とがクロスする。その1つの先が耐久スポーツだ。

若者ほど身体性能の高さをアタリマエと受け止めがち、 若さを無駄使いしがちなんだけど笑。だから市民スポーツの年齢層は30後半以降に急増する。いや、ダメだダメだと自虐しながらなんにもしない中年以降も多いか笑笑

・・・

後半は、30代以降の身体性能低下の正体とその対策について、八田経験論を軸に。質問などこっちのが多い。特に、限られた時間内での3種目トレーニングの組み合わせ方、レース前調整、など具体的になるほど、質問も熱が入る。

トライアスロン競技だけ話してるほうが僕も楽なんだけど、社会、身体、哲学、三位一体(=トリニティー!笑)で扱うことには独自の意味があるとも思ってるので。

当日のスライドはこちら ↓ (少々更新済)

//// ライブの意味 ////

人に向かってある程度の長さを話すのは、話す側にとって気付き・収穫が大きい。誰のどんな関心に合わせて進めるか、によって進行はかなり変わる。 前に似たようなこと話していても、ちょっと内容や相手が変わると、全く違うゲームが出現する。結果的には似たような話をするにしても、その場で頭の中で考えることは、毎回変わる。

しかも新構成、前半イメージ通りに話せずグダグダした苦笑。

結構な量の文章を書いた上での話なので、情報量は十分すぎるくらいある。でも、「昔書いた文章」に頼って話そうとするとダメ。発表は発表専用の準備が必要だ。準備は入念にすべきなのは複数人の時間を頂く以上は当然なんだけど、かといって固め過ぎてもいけない。遊び部分を含めての準備。

固めすぎないことで、話しながらアイデアが生まれる。話す際に思考が整理される上に、「この人の、この関心に、どう応えるか?」という刺激が、新しい思考をうみだす。今回も、新テーマ関連で見えてきたものがあったかな。今後は各回ごとのテーマをより明確に、深めていきたい。

良いライブできて嬉しいです。

参加者はこちらプラス2名。会場のトリニティーグループは見ての通り→  www.trinity-g.com ダークスーツに身を固めた総合経営コンサルティング会社。「銀行融資必勝法」的なセミナーは当然として、知的障害児の運動サポート・企業就職プロデュースなどの講座まで幅広く開催されている。そのはしっこの方の限界領域を今回すこし広げた笑。みなさま、ありがとうございましたー!

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2018年3月27日 (火)

中日新聞&東京新聞 「トライアスロン元王者で競技を社会学で分析する八田益之さん(45)」 記事解説

1ヵ月たってしまったけど、2/22中日新聞&2/27東京新聞、3面の人物紹介記事「この人」に紹介いただきましたー。限られた紙幅に、極めて的確な言葉を選択されてて森田記者すごい。内容はまったくその通り、ちょっと補足しておこう。

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「運動は苦手だったが、、37歳の時・・・」

ここ本の2章前半に書いた通り。田舎の夏だけ水泳部、高校の自転車通学片道10km、陸上部(1500m4分55秒とかです)、と3種目の経験ぽいものはそれぞれあり、35歳ごろからは5万円のクロスバイク乗り始めて、それら助走期間はある。まあ、ない方はその分を追加いただければ、そこからのスタートラインは同じかな、と思ってます。

「練習を重ねるたびに体の可能性の広がりを感じ」

中学高校の頃との違いを書くと、当時、まあその時なりに考えはしていたんだけど、身体は放っておいてもどんどん動くし、今思えば、そんなには考えてなかったなあ。35歳を過ぎて、ちょっと動けばキツい、身体動かなくなる、て状態から始めると、考えざるをえなかった。当時よりも入手可能な情報量が格段に増えた環境変化もある。

そこから開かれた世界がおもしろかった。

  1. 情報×思考、という新たな道具で身体を観察すると
  2. その感覚の変化は、とても複雑な、探求しがいのあるもので
  3. 数字的な成長もついてきた

特に2-3の順序が大事だと思っている。3:数字から入ったら失敗確率を上げるとも思う。1−2のステップを飛ばしてしまいがちだから。最新デバイスは諸刃の剣。

INPUTした情報量が多いので、その変化を考える視点、語彙も増えていて、さらにおもしろい。さらにOUTPUTの場も、タイム、JTUランキング、ブログ&SNS、と多様だ。

「自己承認にもつながった」 「現代人は・・・」 

市民アスリートという存在について、「しょせん自己満足でしょ」とか揶揄する向きもあるんだけど、現代社会をわかってねーなって思う。もしくは気付かないフリをしているだけなのか。ぼくらが生きる「大きな物語が失われた後期近代」とはそういう時代。p55, 61, 98などご参照。

「スポーツでは・・・達成感」

これはランニングに代表される耐久スポーツブームの正体。ゴルフに達成感てありますか?(僕やったことないんでわからない) まあ、達成感てビッグワードは判で押したように使われてはいる。この本で目指したのは、じゃあ達成感てなに? という先の具体性、深さだ。

「競技の複雑性が・・・多様な能力が求められる現代社会の特性と重なり」

ここはトライアスロン、あるいはより複雑性の高いトレイルランニングなどのヤヤコシイ競技の人気の正体だと考えている。1つの仮説として。

「自分なりの世界観を見つけて生きる助けになれば」

この本は、社会の中での個人、という社会学 or 実存主義哲学の視点なので、ビジネスパフォーマンスを上げる的な現実的メリットは意図的に外しているところがある。ただ共通性もあると思ってはいて、そこは、読み手それぞれに感じたものがあれば良いと思う。

・・・

ちなみにこの記事、1/7開催書店イベント: " 『覚醒せよ〜』初の有料トークショー@幸田駅前書店、開催しました"  に中日の岡崎支局さんが来れらたので、三河版に小さな記事でも載るかなあ?と期待していたところ、なかなか出ないなあ、と忘れかけてた6週後に、広域掲載に大化けしたのでした。果報は寝て待て。

 

//// ご関心ある方へ ////

地元図書館で検索ください笑。なければリクエストなど笑笑 。書店では、たとえば名古屋地区だと、三省堂名古屋本店、丸善名古屋本店、ジュンク堂書店ロフト名古屋店、で在庫確認してます。三河地区なら幸田駅前書店!

サイン本の直送は、4月中まで2126円。5/1より2200円くらいに値上げ予定です。→ https://spike.cc/shop/user_3986276548 

 

//// 名古屋の方へ ////

名古屋・伏見にて講演的なことをします。

  • 日時: 2018/3/30 (金) 19:00-21:00
  • 会場: トリニティーグループ本社 (名古屋市 伏見) 名古屋市中区錦二丁目15-22 りそな名古屋ビル9F Tel:052-684-4057

  • 参加資格: どなたでもご参加頂けます
  • 参加費: 500円(お茶代等含)
  • 定員: 12名程度(先着順)

詳細はこちらFacebookイベントページ ↓ ご覧ください:

https://www.facebook.com/events/160611718091621/

・・・

ま実際、世界のビジネスの大きな流れは、こちら側に向かっているとも思うし。最近読んだ  『PEAK PERFORMANCE 最強の成長術』 『超一流になるのは才能か努力か?』 あたりもその方向。僕も少し掘ってみるかな。

 

2018年1月28日 (日)

八田発表「市民トライアスリートの社会学」プレゼン資料公開 〜第7回JTUトライアスロン・パラトライアスロン研究会

2018年1月28日(日)、公益社団法人日本トライアスロン連合(JTU) 主催、第7回JTUトライアスロン・パラトライアスロン研究会にて、「市民トライアスリートの社会学 :大人たちを競技へ向かわせる4つの力」発表しました。

プレゼン資料を公開します。PDF全28ページ、下記ご参照。

発表時間は12分間。ストーリーラインは明確に保ちつつ、その中で盛り込めるギリギリいっぱいを詰め込んでみた。1分でスライド2枚以上のハイピッチ。

冒頭、会場の数十名に聞いてみると、『覚醒〜』お読みの方はざっくり半分くらい。狭くて濃いトライアスロン界だ。お読みの方には要点の強調として、あるいは読み方のガイドとして。お読みでない方には、本のある一面には限られるけど、伝えたかったメッセージの一部を伝えることはできたかな。

質問では、「伸び悩んでるベテランは、どうすればいいのでしょう?」 という動機についてのお悩み質問が。1つの考え方として、最後のページの4方向のうち、上以外の残り3方向に楽しみを見いだすことは考えられるかな、とお答えしておいた。

ただ考えてみると、やはり速くなりたいのが競技というもの。

“トライアスロンのトレーニングとは、こうした身体を舞台とした観察、分析、想像の連続にほかならない。己の身体との絶えざる対話であり、その意味での知的作業だ。" (p123−124)

そんな哲学的過程を楽しみながら、自分の身体の未知の領域を探検してみることが、一番の楽しみ方で、それはどんなベテランでも変わらないこかな、と思う。

終了後、読者の1人から、「このプレゼンで、難しかった部分がよくわかりました」との感想をいただく。もともと公開のアイデアはあったのだけど、それを聞いて、早速こうして資料公開することにしたのでした。

(他の発表については改めて書くかも)

 

・・・<おしらせ>・・・

アマゾン絶賛欠品中の『 覚醒せよ、わが身体。トライアスリートのエスノグラフィー』サイン入り、今月限り、送料込み2,000円にてタイムセール中です。クレジットカード決済のSPIKE社が2月から値上げされるため、2/1以降は2,200円へ価格変更予定。1/31夕方まで限定で200円オトクです。

こちら直販サイトからどうぞ↓

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2018年1月10日 (水)

『覚醒せよ〜』初の有料トークショー@幸田駅前書店、開催しました

2018/1/7(日), 900円という参加料を頂いての著者トークショーを、愛知県JR幸田駅前にて開催。

会場の幸田駅前書店は、人口4万人の田舎町に突如出現したトンがったインディーズ書店として地元大手メディア取材幾つか、個性派出版社のミシマ社のウェブ 「ミシマガジン」 にも登場している(2016.05.22)。そして実家の最寄り駅すぐ前という地の利。

同書店さんは、2016夏に『渥美半島の風』創刊号を売っていただいた縁から、今回『覚醒せよ〜』も置いてくれた。帰省直前、12/28木にアイデアおもいつき、メッセージ、12/30の帰省途中に立ち寄って、飛び込みな打ち合わせ。

「こんにちは、メッセージした件」 (両手に大バッグの筆者)

「え〜、すぐ正月休みですし、人集まりますかね・・・」 (不安げな店主)

「まゼロなら二人でビールでも飲みながらお喋りでもしましょうよ」 (ビア樽サーバーが店内にあります)

「それくらいでよければ、やってみますか」

「地元メディア告知もお願いしていいすか」 (あつかましい筆者)

「え〜、きますかね・・・」 (ふたたび不安げな店主)

といったポジティブな議論を経て、告知したらちょうど定員分集まる。小さなお店で、大家族の食卓のような木製テーブル(上に本棚)を10名で囲めばいっぱいになる店内。ちょうどよかった。地域超大手メディアさんも成人式の取材直後に駆けつけていただいた。

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少人数の高密度空間に甘え、構成は練らずに、参加者一人一人の関心を伺い、流れで話を進めてゆく。多彩な参加者は、小中同級生の親戚なのが会場で判明した2名、ビジネスコーチングの師匠が共通な方、中1トライアスリート親子、運動しない人、、などなどライブ×近距離で話し、質問や意見も随時はさんみながら、僕の考えも整理され、深まってゆく。

テーマは、

  • 市民スポーツ流行の、社会学な説明
  • 社会的成功の正体
  • 35過ぎの大人のための、スポーツ・パフォーマンス向上法
  • 高い目標を、的確に実現してゆく手法
  • ランニングとトライアスロンの差
  • エリート&プロ選手が、世界トップレベルで戦うための条件、競技強化のありかた
  • 学校の部活スポーツ
  • 愛知、とくに三河の教育体制と産業発展の関係

といった社会的なのから、

  • 八田がトライアスロンをはじめたきっかけ
  • 出版ビジネスとしての戦略(財務・R&D=執筆、マーケティグ・販売)

と個人的な事情まで、次々と拡がってゆく。

これらは僕の個人的体験ではあるのだけど、同時に、現代社会の縮図でもある。そのつながりを説明する学問が、社会学。そしてその時の僕が感じたままの「熱さ」を、学問的客観性を以て説明する手法が、エスノグラフィー。

さらに個別取材では、

  • 愛知でトライアスロンが盛んな理由
  • 愛知の県民性
  • 昨今のメディアの内容面の傾向と、エスノグラフィーという手法について
  • 哲学の現代的意味

などなど議論が進んで、終わった時には4時間近く経ってた。長!

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参加者さんの感想では

  • 目標を追い過ぎて焦燥感に浸ってしまうよりも、その時その時の自分の身体と向き合い会話する感覚がいい
  • 「決めたことをやり切る」のではなく、体と向き合い会話すれば、けがも防止できて効率よくトレーニングできる
  • 村上春樹の『走ることについて語るときに僕の語ること』と重なる、いつも感じてきた何気ない感覚を文章でうまく表現してくれていて、読んでいてシンクロしてくる

ホストの書店さんは

  • こういう機会が地域一体となって町の小さい本屋から盛り上げていくことが、何か、わたしのお役目の様に、最近感じております
  • ほんのささいなことが、ある人にとっては、とても意味のある偶然性が潜んでいることを、ある確信を持って、僕は、事に取り組んでいきたいと思います

と殊勝な感想を。「意味のある偶然性」を実現させるのは、このような地域のリアルな場ならではの役割だ。

総じて、有料の初回、とハードルを上げたわりに、なかなかに良い場になったかなと思う。こーゆーのは一期一会、参加者さんとの相互作用でライブに生まれる一回限りなもの。

 

『覚醒せよ〜』の1つのテーマとは

大人が真剣にスポーツすれば、いろいろ課題に突き当たる。

それらを正面から力で押す正攻法(だけ)でなく、発想を転換しながら克服してゆく成長物語

であり、また、

正解のない複雑な世界にあって、(単純化によってその複雑さから逃げるのではなく)、あるがままの温度感を損なわずに、理論性・客観性をもって伝えるという表現的チャレンジ

でもある。

それらを身体感を伴い伝えられるライブイベントはやってて楽しい。

執筆とはバーチャルな情報処理作業。こんなライブとの組み合わせて、はじめて完結するな。またやってみたい。次はきちんと構成して。

 

・・・ 流通状況 ・・・

届いた相手には好評なんだけど、昨今の書籍業界の縮小のあおりで流通が詰まっている『覚醒せよ、わが身体。トライアスリートのエスノグラフィー』 、Amazonとかはもう忘れよう。(て言っても買われる方おおいので、マーケットプレイスに出品しるけど、あれ手数料を600円くらい抜かれるのです) 

潤沢に在庫あるのは

くらい。  

アマゾンからは、「ほしいものリストに追加する」への登録をお願いいたします〜〜効果不明だけどAIちゃんをツンツンできるかもなので〜〜

2018年1月 8日 (月)

『覚醒せよ〜』グローバル展開? 英語ブログ "An Ethnography of Triathletes" 作りました

“After three months onward, your job-grade and pay will be rated at the lowest. However, if you can show us satisfactory performance by that time, then we will rethink about it.”
 
As a matter of fact, I received a suspended lay-off.
 
 
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発売から100日、日本で好評続く『覚醒せよ、わが身体。トライアスリートのエスノグラフィー』、英語でもちょっと紹介してみようと、英語ブログ作りました。
関心ありそうな英語圏のお知り合いいましたら、ぜひ告知くださいませ。
 
・・・
 
ちなみにFacebookには「オーディエンスインサイト」という広告出稿用のデータ提供機能で、月間アクティブユーザ数を教えてくれる → https://www.facebook.com/ads/audience-insights
 
Facebook単体ではなく、Instagramなど小会社や提携先含めた数字のようで、幾らか重複はある気はするけど、条件を変えた比較には使える。2017年末での数字は、
総ユーザ数: 
  • 総世界10億+
  • アメリカ1.5〜2億
  • 日本2000〜2500万
  • 台湾1500−2000万
  • 韓国1000−1500万
「トライアスロン」に関心あるユーザ
  • アメリカ100−150万人(うち男47%)
  • UK35-40万人
  • フランス30−35万
  • ドイツ25−30万
  • 台湾10−15万(男62%)
  • 日本9−10万人(男80%)
  • 韓国1−1.5万人
日本国内の他競技
  • 自動車レース: 60−70万
  • マラソン: 45−50万(アメリカは500−600万)
  • 水泳: 30−35万
  • 自転車競技:7−8万
総Fbユーザに占めるトライアスロンの割合は、世界的には1%のところが多いが、日本は0.4%と低い。またFb登録率(=ネット習熟度をある程度表す?)の差もあって、人口2300万の台湾の方が日本より多いという結果になっている。
 
他競技との比較では、トライアスロンと自転車競技がほぼ近い。
最近お話したプロ自転車選手によれば、
 
「肌感覚として日本の自転車ロードレース人口はざっくり2-3万人」
 
とのこと、これをあてはめれば、Facebookオーディエンス数は2-3倍の数字が出てくると仮定できる。また僕の超ざっくりな感覚としても、トライアスロンの(まじめな)競技人口は3万人くらい、そして自転車ロード系と大差ないという気がしている。
 
以上総合して見てくるのは、日本の、そして世界のトライアスロンの規模感。
隣接領域にも出かけてみたいなあ。
 

2017年12月28日 (木)

【メジャー媒体ふたたび掲載】 "週刊読書人 2017年回顧 社会学" 日大教授に書評いただきました

週刊読書人(しゅうかんどくしょじん)、といって、ほうほう、と頷く方はちょっと前までの僕も含めてあんまり僕のブログに居ないと思うのだけど、https://ja.wikipedia.org/wiki/週刊読書人 によれば創刊1948年の老舗書評誌、「インテリの読む書評紙として独自の地位を築いている」のだそうです。公称発行部数は10万なのか3万なのかどっちだwまあウェブ無料公開に移行すれば減るのは当然で、ツイッター@Dokushojin_Club はフォロワー4万超、影響力の大きさはまさにメジャー級だ。

その年末恒例「2017年回顧総評」シリーズの社会学部門 で、日大の好井裕明教授に

「トライアスロンがもつ固有の社会性と文化性を自らの身体で解き明かす社会学的物語だ。」

と紹介いただきました。

中央公論2017年12月号書評 に続くメジャー媒体進出。

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といって、紹介部はこの1行だけなのだけど、他の名著たちと扱いも同じ。

9月末発行でAmazon品切れが続くような本が、社会学、という巨大カテゴリーでの年間まとめの21冊の1つに滑り込めたのは、われながら、すごい。

好井先生の書評は、淡々と一冊一行で紹介し続けるシンプルなものだけど、この本は何であるか、という語彙力と認定力が凄い。引用すると、

著者の思いもあふれ出る見事な絵巻物的社会誌

語りから論じるオーソドックスな社会学研究書

広汎な視野をもつ論集

「分厚い」エスノグラフィーの秀作

一人称の社会学

手紙

・・・以下省略。これらの中で、社会学的物語、とはなるほど的確だなあと感心した。

毎年恒例のシリーズで、2016年 では共著者であり指導教官の田中研之輔教授『『都市に刻む軌跡』が

「当事者の人生や社会階層まで切り込んだスケートボーダーのエスノグラフィー。都市下位文化をめぐる秀逸なモノグラフだ。」

と紹介されている。2年連続。

そして出たばかりの『ルポ 不法移民』(岩波新書)

は来年まとめの有力候補になるだろう。

師に恵まれ、今の僕にできる最高のチームで送り出せたのが、『覚醒せよ、わが身体―トライアスリートのエスノグラフィー』(ハーベスト社)です。


こちら ↑ 楽天ショップはアマゾンと違って在庫あった(12/28時点)←翌朝みたらご注文いただけない商品になってしまい再入荷のお知らせメール登録。。

2017年12月23日 (土)

天皇誕生日48h限定セール!『 覚醒せよ、わが身体。』サイン入り2,000円(込)

キリスト教徒の方はX'masセール!を兼ねますね🎄アマゾン絶賛欠品中の『 覚醒せよ、わが身体。トライアスリートのエスノグラフィー』サイン入り、12/25(月)昼頃まで送料込み2,000円にてタイムセール中です。

https://spike.cc/shop/user_3986276548/products/5l2lX0hn

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写真は代官山の蔦屋書店。
スポーツ書ランニングコーナーが『覚醒』済み。
先日訪問した際の店員さんとの会話:

8 「ども著者です」
つ 「あー担当がヨソ行ってましてー。売れてますか?」
8 「はい、でもアマゾンが欠品補充してくれなくて、リアル書店が頼りなんですー。かれらもう紙の本は興味ないすねー」
つ 「そーなんですよ、自らそう発表されてますし」
8 「でもみなさん変わらずそこで買いたがりますよね・・・」

そうなんです、アマゾンさんは総合小売業であって(紙の)書籍販売事業にはもう意欲ありません。「ロングテール理論」なんて大昔の話です。お求めの方はそれ以外をあたってくださいね。丸善&ジュンク堂、紀伊国屋、ツタヤに在庫あります。
なお、上記SPIKEショップは来月いっぱいで一旦休止予定、今のうちに!

2017年11月10日 (金)

初の書評掲載は超メジャー 『中央公論』 !@@!

「読んでいるだけで興奮必至だ。」

(『中央公論』12月号より)

と書く僕の方が興奮する、声に出して読みたい日本語。

とかいって、原稿執筆段階から心拍数を上げながら書いてきた本だから、読み手にもその興奮の一部が伝播したとしても、まあおかしくもないんだけど、興奮するのは、載った先だ。

読売新聞の論壇誌『中央公論』12月号書評掲載。

クチコミ急拡大し発刊3週で重版出来、トライアスリートのあいだではバカウケ中の『 覚醒せよ、わが身体。〜トライアスリートのエスノグラフィー 』、そろそろ書評にと思ってたら、いきなり来たのが超メジャー誌だとはね。
 
5年にわたるこの出版プロジェクトの大きな目標は、その内容を、アスリートを越えて、日本のインテリ層に届けることにある。つまり、空から降ってきた幸運てわけでもなくて、狙ったシナリオに沿ってはいる。
ただそれが、読売系メジャー論壇誌の隅っこに滑り込めたのは、シナリオの最上級なものがいきなり実現した形でもある。
あくまでも最終目標は、届くこと。これをきっかけに、より広く、そうなるといいな。わーいわーい。
 
日本全国たいていの書店にあるだろうから、中身は、お手にとって確認いただこう。そっとp197を開いて、そっと書棚に返しておけば許されるだろう。そのままレジにお運びいただいても構わない。
 
「ブッククリップ」という1ページ4冊紹介する短いコーナーだけど、その紹介文は簡潔にして的確。それ以上を知りたいのなら、実物を読んでいただくのがいい。
 
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同時に紹介されてるのは、大きく扱われる方で香港警察の2013-1967年を舞台にした中国の翻訳小説『13・67』、超ベストセラーの『ハーバード日本史教室』、5千円近いマニアな『数学はなぜ哲学の問題になるのか』、小さい方で、やはりベストセラーの 『パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学』池谷裕二、あと哲学者による風景論など。
 
 
メジャーな中に、マニアックで新しいのが混ざってる構成。「清宮幸太郎選手のドラ1抽選で盛り上げるなかでこっそり育成選手枠で」的にのっかった『覚醒〜』です。まあ待遇とかは違っても笑、グラウンドに上がって、ゲームが始まれば、平等なんで。育ってみるとしよう!
 
著者であり、出版社営業部であり、ネット書店業であり=「出版トライアスロン」を競う僕です。これまでネット依存な販売をしてきたこともあり、来週から書店営業に本格着手しよう。といって、自転車とスニーカーで都心部を走りながら手製ポップを手にダイビングを繰り返すだけなんだけど! (手製POPほしい書店さんいたらお届けします)
 
覚醒せよ、日本の知識人よ。
 

2017年11月 1日 (水)

21世紀の教養としての「身体論」 〜無限な社会と有限な身体

<本の読み方>
二刷も好調な 『覚醒せよ、わが身体。〜トライアスリートのエスノグラフィー』クチコミ経由と思われる動きが根強いようで、また読み終えても中古本で売りに出す方がほとんどいないのは嬉しい限り。いろんな読み方ができる本だけど、トレーニング本として読むなら、途中に挟まれてる社会学とか哲学とかささっと読み飛ばしてしまおう。
 
まじめな方は、本はあたまから一字一句すべて理解しようとしがち。高校までの国語教育ではそんな読み方が指導される。文学作品など過程を楽しむならそれでもいい。
ただ現実の世界は忙しいので、何かの目的のために、知り、考えるのが目的なら、それでは効率が悪い。パラパラめくりながら、目に飛び込んできたとこだけ読むくらいがちょうどいい。この本でも、後から気になった時に読み返すくらいでいいかな、という箇所は幾つかある。
 
てわけで第一の結論: 気軽に読むなら、まず2章からパラめくりをしてくださいな。
 
・・・
さて、ここから書くのは、そのややこしい社会学とか哲学とかの話だ。
2017年の秋、『覚醒〜』が世に出て、朝日新聞の一面広告にも載る(10/27-28)一方で、
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世間ではトラブルメーク国家やら衆議院選挙やらで騒がしい。ややこしい状況を読み解くにはスマホとかで無料で読める軽い文では限界あって、月刊誌くらいの重さとタイミングの考察はちょうどいい。てわけで読売新聞 『中央公論』11月号 など読んでみた。 安倍首相の権力の強さを理解するのに、竹中治堅(はるたか)先生の論考は一貫されている。とかいって当ブログで政治とかどーでもよくて、、
注目するのはサブ特集「21世紀の勉強論 なぜいま教養ブームなのか?」での対談、「レスラー哲学者と注目の認知科学者が教える 身体から考える本物の「学び方」 入不二基義×今井むつみ」。
 
 
<大人スポーツは、なぜ流行る?
昨今ランニングなど大人スポーツの流行は、世の中のIT化の反動か?と編集部が問う。
認知科学者、今井むつみ氏は、周りの仲間との関係や、自分自身の達成感が動機で、社会の変化とは関係ないとの立場。これは僕の『覚醒〜』の1章前半の考えに近い。
レスラー哲学者、入不二基義氏は、共に不老不死への願望だとみる。さすが哲学教授ユニークだ。不死=完全性の追求、と翻訳すると、なるほどと思う。そのうえで、IT化する社会での「情報過多」に対して、「身体性」がブレーキをかける役割を果たしているとの意見。
 
このあたり、僕の『覚醒〜』では、無限か有限か、という枠組みで説明している。
 
ITに代表される現代社会とは、機能性、合理性を無限に追求してゆく世界だ。これを「無限性の世界」と呼ぼう。
たとえば、年収1500万のエリート会社員を目指して、実現したとする。その達成の瞬間は、そりゃまあ嬉しいだろう。ただ慣れてくると、その上には数千万とかのスター役員がいて、満たされない自分てものに気づいてしまう。さらにがんばって、達成したとしても、その上には成功した起業家がいて、その世界に入ったとしてさらに上がいて、、、とキリがない。「インスタ映え」の果ての「偽装キラキラ女子」とかSNS上の「承認」を巡る努力過剰もそう。
欲望が暴走し、無限ループする。それが「後期近代」といわれる現代社会の、1つの側面だ。
 
一方で、スポーツに代表される身体の世界とは、本質的に有限なもの。ボルト選手でも100m9秒4では走れなかったし、数年のピークを過ぎれば引退する。速さを目指す欲望が暴走しかけるAddictへの誘惑はあっても、根本的に自分の身体という有限性の枠内でしかできないものだ。だからこそ、「自分自身を世の中につなぎとめるなにか」となりうる。
それが、1章の後半に書いた話だ。
 
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(僕の講義資料より)
 
逆に、自分の身体という有限性の枠内であれば、そして競技ルールの枠内であれば、いくらでも暴走できる。それが社会の閉塞性に対する反動であり、それによって自分てもののバランスを保つ機能。冒頭の中央公論編集部の問いは、この面ではその通りだ。
 
「合理性」が無限に追求される社会で、学びとは、「それ知ってなんの役に立つのか?」とばかりを考えがちで、それはそれで大事なことだけど、それだけでは、おもしろくない。だからスポーツで暴走したい。この点も入不二先生に同意。僕が『覚醒〜』冒頭で、一問一答のような発想をここではやめようね、と書いたのも、その考えによる。
 
今日の結論その2: 大人が真剣に取り組むスポーツとは、「承認」の対象を「自分の身体」という有限なものへと設定することで、「無限性」が高く流動的も高まってゆく世の中に対して、自分をつなぎとめ、流されない作用を果たしている。(八田仮説)
 
 
身体論>
正しいかどうかは、まずは問題ではない。「身体論は21世紀の教養」ということを、まずは考えてみることに意味がある。社会の暴力的なまでの無限な進化は、還り着くよりどころとしての身体の重要性を高めてゆくのは間違いないと思うから。
『覚醒〜』も、そこへのとっかかりとして位置づけてもらえると嬉しい。
 
ちなみに、身体論=しんたいろん、と読みます。本も、かくせいせよわがしんたい、が本来の発音です。
 
(←共著者田中先生の)
フォト

『覚醒せよ、わが身体。〜トライアスリートのエスノグラフィー』

  • 初著作 2017年9月発売

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