カテゴリー「◆**耐久スポーツ理論 〜 体重&栄養編」の18件の記事

2016年3月30日 (水)

耐久アスリートに必要な「糖質」の絶対量とタイミングについて

昨今「低糖質食」が流行ってるけど、耐久アスリートにとってはどうなのか?

こうゆう絶対解のない話では、まずは 「わかっていること」を確認しておけば、その先を自分なりに考えることができる。そこで当記事では、絶対量とタイミング、2つの視点からまとめておこう。

はじめに基本を確認。

「僕は20~30分ごとに25gの炭水化物を摂るようにしています。炭水化物は筋肉のエネルギー源になりますが、それ以上に重要なのはマインドに対する影響です。 ウルトラマラソンは単に肉体的な競技というよりも、マインドが大きく影響する競技です 。そのために脳が必要とするブドウ糖を炭水化物を通じて摂取し続けることが必須です。同時に体力を回復させなければいけません。そのために必要なのがタンパク質と脂質です。」 (スコット・ジュレク、2015年インタビューより)

2015年夏、41歳にして、総距離3522km&累積標高差150㎞(=富士登山を海岸から20往復)。アメリカ西側の山脈「アパラチアン・トレイル」縦断46日8時間7分という世界最高記録を打ち立てての言葉。そう、耐久アスリートには、炭水化物、タンパク質、脂肪、の三大栄養素のバランスが必要なのだ。

その理由は、体内のエネルルギー産出回路について考えれば明らかだ。筋肉は、何種類かの動力源を同時に動かすハイブリッド駆動。糖質カットとは動力源のカット、プリウスなのにガソリンエンジンを使わないということ、遅くなる以外にない。(※脂肪を使わず糖質だけ、という場合も、長時間になれば同様)

そこで検討すべきは、程度の問題。 どれだけ、いつ、なのか?

追記:英語ではそのテーマまんまの「耐久スポーツのためのパレオ・ダイエット(=低糖食の一種)」なんて本も出てる。Kindle版でGoogle翻訳かけながら、有益そうな箇所だけつまみ読みしてもいいかも。この手の最先端の話題では、中途半端な日本語の本よりも絶対に英語の本がいい。(僕はそこまで余裕も興味もありませ〜ん)

 
<ストックの絶対量>

まずストック=体内貯蔵量から考える。

成人男性が身体に貯蔵できるグリコーゲン量は、通常の状態では肝臓に100g、筋に300g程度と言われています。これはエネルギー量に換算すると約1,600 kcal (鍋倉賢治筑波大教授「ジョグノート」コラムより

仮に、体内グリコーゲンを完全枯渇させる運動をした場合(=やらないほうがいい)、1,600Kcal相当の糖質、炊いたご飯なら1080g分(1膳160gで7杯近く)が、グリコーゲンの回復だけで必要ということだ。実際には、筋肉疲労の回復とか、追加のエネルギー消費もあるだろうから、もっと必要なはず。現実には、「貯蔵グリコーゲンを半分消費したからご飯4杯」とか、そのあたりに落ち着くだろう。

1つ注意すべきは、肝臓のグリコーゲン400Kcal分は万能だが、筋グリコーゲンはよそに移動できないらしい。フクラハギのグリコーゲンを枯渇させると、モモとかから移動できず、フクラハギだけ売り切れて、より低パワーな脂肪やタンパクの糖新生(=筋肉の共食い)で賄わざるをえず、フォームを乱す。

※長時間の練習には、こうしたグリコーゲン枯渇シミュレーションという意味がある。枯渇させずにすむエネルギー消費と補給のバランスを見極めるわけだ。疲労困憊すればいいわけじゃあなく、むしろ逆で、どうすれば困憊せずにいられるか、という実験が、長時間練習だと思う。

「運動量にあわせた炭水化物を」 というハーバード大の論文もある。低炭水化物ドリンク摂取の場合は、筋の中のグリコーゲンが枯渇して、筋肉の消耗が激しい。運動のカロリー量だけの糖質摂取が必要。

 
<フローの絶対量>

これら体内貯蔵(ストック)で足りない糖質は、運動中に食べて吸収することになる(フロー)。そこで「時間あたり」の吸収量を考える。

スコット・ジュレクは1時間あたり50〜75g=200〜300Kcal相当の炭水化物を食べ続ける。身長188cm体重75㎏、アイアンマンのトップアスリート標準の上限ギリギリくらいで、意外と重い。長いレースの後半ではかなり落ちるだろうけど。その頑強な身体を、完全菜食(ヴィーガン)だけで作っている。栄養て不思議だ。(ちなみに彼は、タンパク質を摂り過ぎるな、とも言う)

一般には、胃腸が吸収できる糖質は時間あたり「体重×(0.7〜1.0)g」。それを超えて無理に詰め込むと吐き出すハメになるだろう。(僕は一度も経験がない〜というかその気配すら感じたことがないから、ここは想像で書いておく)

それ以上のエネルギー需要は、主に脂肪で賄うことになる。「総エネルギー消費における糖質と脂質の比率」には個人差があるし、また食事とトレーニングとにより、変化できるものだろう。

ここには個人差があり、胃腸が弱くて糖質供給量が少ないのなら、脂肪活用エネルギー量を増やすトレーニングが必要になるだろう。そのためには、まず食事での「糖質と脂質の比率」から変える=脂質を増やすことが考えられる。(後述)

胃腸の能力が高く、脂肪活用能力が高ければ、あんまり気にする必要がない。(僕は両方、特に胃腸が丈夫過ぎるようで、1週間で3㎏くらい苦もなく増量できて胃腸ノートラブル、という高い栄養吸収能力を持ちます。どすこい)

 

<タイミング>

もう一つ考えるべきは、吸収のタイミング。基本は、血糖値の変動を抑えることだ。この点は低糖質法に学ぶことができる。普通の食事なら、野菜→肉魚類→米、という順序を守ることで、変動を抑えることができる。

減量したい場合、夜の糖質を減らすのは確実な効果がある。ただし、朝練を朝食前にする人なら、夜は(順序を守って血糖値変動を抑えながら)糖質をたっぷり食べていいはず。その分は朝練のエネルギーとして消費されるはずだから。「夕食を控え、さらに朝食前に朝練」というのは、減量のためにはそこまでする必要性は低いと思うし、むしろパフォーマンスを落とすリスクを考えたほうがいい。(とりあえず僕にはできない)

ただしアスリートには逆の状況=意図的に血糖値を高めて「インシュリン」を分泌させるべき場面がある。トレーニング後20〜30分以内というタイミングだ。

インシュリンは身体に栄養素を取り込むための特効薬。現代医学で(特に低糖質食派によって)悪者扱いされるのは、それだけ現代社会が栄養豊富すぎるってことだ。しかし耐久アスリートにとって栄養は栄養であり、善でしかない。疲労した身体はタンパク質と脂肪を求めるのだ。それらを取り込む準備作業として、まず高濃度の糖質を食べて、インシュリンを分泌させる。

その必要量は、糖質=体重×1.5g、タンパク質=体重×0.2g、など。もっとタンパク量を増やす流派もある。よく「糖:タンパク比は4:1」とか書いてあるけど、こうゆうのに正解はないと思う。自分の身体で確かめましょう。

僕は、牛乳+ヨーグルト+バナナ+100%ジュースとか、 豆乳に砂糖のカタマリ投入とか、前夜に半額シールに釣られて買ったケーキとか、普通に米と納豆とか、時々の気分でてきとーに食べてます。プロテイン粉末はボディビルや格闘やラグビーとか競輪選手のための特殊品、耐久スポーツには不要でしょう。

この運動直後を除いては、砂糖系は気をつけたほうがいい。特に運動開始前に甘い物でインシュリン分泌させるのは厳禁。間違って食べてしまったら、15分以内にトレーニング開始すること。それを過ぎると、インシュリンによる低血糖で力が入らなくなるし、それ以降も脂肪活用が阻害される効果がある。(1時間くらい経過したら問題ない)

ここには、かなり深い一般原理がある。 つまり:

<身体は「食べたものをエネルギーにする」>

  • 運動前に糖質を食べれば、糖質が主エネルギーとなり (=脂肪活用が阻害され)
  • 運動前に脂肪を食べれば、脂肪が主エネルギーとなる
脂肪活用能力を高めたければ、脂肪を食べるべきなのだ。

「脂肪なんてお腹にいっぱいあるから食べなくてもいいじゃん」と思うかもしれないけど、そうはいかない。体脂肪を引き剥がしてエネルギー化するより、食べて吸収された血中の脂肪酸の方が、はるかに活用されやすい。そして、脂肪をエネルギー化するトレーニングを積んだ筋肉は、レースでも、脂肪を優先活用できるようになる。このあたり研究は、石橋剛さんが理論と実証あわせて行われております。かつての「マフェトン理論」も大筋で合っている。

この理屈も考えてみれば合理的で、かつての人類の祖先が森で果物が大量にあれば糖質を主に、マンモスを捕獲して高脂肪&タンパクを獲れればそれらで、エネルギー回路を回す仕組みだ。よく「原始人の食事に帰れ」というが、原始人の食事とは本質的に偏ったものだ。僕らはそのいいとこ取りができる。

脂肪=悪、とは、身体を動かすことを忘れた「現代人」(笑)限定の価値観。「美味しいものは身体に悪い」説もそう。おかしな話で、身体に良いからこそ、美味しく感じるはずなのだ。野生を忘れない僕らは、高脂肪食の美味しさを本能のままに感謝し戴けばいい。

 

<まとめ>

  1. 耐久アスリートにとって、炭水化物・タンパク質・脂肪のバランスが大事
  2. その配分は、基本的な仕組みや数字は理解した上で、自分の感覚でテキトーに決めればいい。最も美味しいと感じるものが、耐久アスリートにとってのベストな栄養なはずだ
  3. グリコーゲン貯蔵と、運動直後のインシュリン分泌のための糖質補給が基本
  4. 血糖値の変動は抑制しよう
スコット・ジュレク→ ←鉄分も大事

2015年6月16日 (火)

(こっちは安くてリバウンドしない)減量講座'15 〜RIZAPはつまり「芸能人気分」を売っている

今回は珍しく、トライアスロンもランニングもしない一般人向けに書いてみる。Facebookで先行して書いたら、過去最高に迫るいいね!がついた話だ。
 
<100億円>
話題の「ライザップ」、親会社の健康CPのIR資料によれば、事業開始3年で売上高100億円見込だそうだ。最低価格35万円で会員数2.9万人突破。新規顧客からの売上の多くはこれからなので、やはり平均客単価は50万くらいかな。
その手法は、
  1. 糖質カットを軸とした食事制限で体重を削りつつ
  2. ボディビル的な筋力トレーニングで(目立つ部分の)筋肉を増やす
というもののようだ。
ただし、筋肉が欲しければ、普通にボディビルでいい。脂肪を落としたければ、今から書く方法で十分。
 
それでもカバーできない要素が、「芸能人のような」=見せるための身体を、「短期間で作る」という点だと思う。本来的には、役に合わせ激太りしたり急痩せしたりで知られるロバート・デ・ニーロのような芸能人向けのサービス。彼らにとって撮影開始までのボディメイクは絶対義務、その支援にコミットするサービスなら、数十万円でもリーズナブルだ。そこに彼ら独自の価値があるのだろう。ここが出発点。
 
でも日本にデニーロは3万人もいない。では一般人がなぜ? と考えると、「主演映画に向けて身体を作り替える芸能人のような気分」を体験することに、数十万円分もの価値を見出しているのではないだろうか? だから芸能人をCMに使うのは理に叶っている。
 
仮に、デニーロ的なもの(あるいは「あしたのジョー」的なもの)に300万人が憧れているとして、その分が潜在市場であり、その1%を既に会員化したと考えることができる。その1割を開拓できれば、彼らはあと10倍成長できることになるが、さて・・・
 
そうして作った「見せるための身体」を、誰に見せて、その金額に見合う価値がどのように正当化されるのかは、まあ、本人が財布とか見せたい相手との関係性とかと相談して決める自由というもの、そこに立ち入る気はない。というかトライアスリートにとって返り討ちに遭う予感すら(笑)
 
ただ、トライアスリート目線では、「見せるための筋肉づくり」とは「使えないオモリを積む」行為でもある。僕らがあの広告に憧れるということはない。そもそもの価値/目的が全く違うわけで、同じ身体を鍛えているようで、似て非なるものだ。
 
<減量への道>
僕らのような耐久アスリートにとって、減量自体はものすごく簡単なこと。ただ、体脂肪自体は大事な身体の構成要素だと僕は考えているので、普段は脂肪を軽く乗せるようにしている(てことにしとく)。それは「いつでも出来ると思うことは、いつまでも出来ない」というアレとは違うぞ!(てことにしとく)
 
このあたりの詳細は、過去の「減量講座」シリーズ などご参照
 
減量という簡単なことに35万円もの価値ないはずと考えれば、RIZAPが「本当に売っているもの」は別の何かにある。それは多分に「気分への消費」で、自転車とかだって幾らかは共通するだろう。
 
<一般人の場合>
運動習慣がない一般人の減量なら、まず、ここから始めよう。
  1. 座らない
  2. 座る→ 立つ→ 歩く→ 速歩き、と強度を上げる
  3. 夕食の糖質・脂質を抑える
「座る」という動作(不動作)は、脂肪蓄積マシーンに身体をセットするようなものだ。それを裏付ける最新の医学研究なども次々と発表されている。
 
「都会の通勤ラッシュが嫌だ」という人は多い。時間的拘束としてはそのとおりマイナス だけど、その間の車内で空きスペースへと身体をよじりながら立ち続ける動作には、けっこうな脂肪燃焼効果がある。田舎のクルマ通勤なら、この間ずーーと「脂肪蓄積装置」上なので、対照的だ。この点に限れば、平均的な田舎暮らしは、身体に悪い。
 
そして駅に降りたら、エスカレーターでなく階段を駆け上がるべきだし、目的地が遠ければ喜んで速歩きだ。これらが習慣化され、さらに、夕食で糖と脂を減らせば、体重はコントロール可能なものになる。
 
糖質カットには劇的な減量効果がある。ただし、かわりにタンパク・脂質を十分に取る方式(=最近流行っている)ならともかく、カロリー全体を抑えるのは、生活全体のクオリティーを著しく下げるので、ぼくは勧めない。大脳には良質なブドウ糖が必要だ。ただし、夜ならすぐ寝てしまえばOK。
 
なお35歳過ぎまでの僕は、これらだけで体重56kg前後を20代からキープしていた。自転車始めて増え始め、それ以前のズボンはくとモモやお尻がはちきれそうで危険だ。(1度やられて腰にシャツ巻いてストリップ状態で過ごしたことがある)
 
<アスリートなら朝トレーニング>
運動習慣ができると、全身の筋肉量が増え、基礎代謝が増える上に、大きくなった筋肉をより長時間より高強度で使えるようになるので、さらにエネルギー消費力が上がる。それに伴って食欲が増え、胃腸の消化能力も上がるけれど、それら全体では「体重コントロール能力」が上がるということだ。
 
それに一番いいのが、朝食前の持久系トレーニング。これができれば、前夜の晩御飯でお腹いっぱいに脂や糖を食べまくってもOK。それらを使い切ることが出来るから。
 
朝は、身体のエネルギーが睡眠中に自然に枯渇気味になっており、脂肪活用度が上がりやすい。日中の空腹は脳の働きにマイナスだが、寝てればOKだ。
 
そして体脂肪をエネルギー源としてトレーニングし、栄養たっぷりの朝食をお腹いっぱいに食べて、身体に栄養を浸透させる。トレーニング後にはしっかり食べるのが義務。超回復には、(普段は悪者扱いされる)インシュリンの分泌が必要で、甘いモノ好きな方はこのタイミングに集中させると良いと思う(=僕の独自理論ですけども)。逆に、運動前にはインシュリンはダメ、絶対。
こうして、日中はエネルギーに充たされて活動できる。
 
夜トレーニングでは、そのあとで酒のむと、筋肉の成長が妨げられてしまうけど(でも飲むけども)、朝トレーニングならその心配なく、夜あんしんして酒飲めるというメリットもある。ただ、翌朝おきにくいだけだ。
 
<最新のクエン酸利用法>
そんな朝の脂肪燃焼を加速させるのが、最近トライアスロン界の一部で大流行する「クエン酸」法だ。朝、水とともに、3gほどのクエン酸(体重60kgの場合)を摂り、30−60分間の運動をする。
 
ここは以前『宮古'15敗戦記3 〜長距離バイクの「エネルギー戦略」の後半で書いた通り、量の管理が必要だが、逆にいえば、2倍摂っても効果が下がるわけではない。そのための計量の方法は、正しい順に、
  1. 精密なハカリで0コンマ何グラムまで測る
  2. カプセルに詰めて、個数で管理。3gは、1号カプセル7個、00号で3個
  3. その時の量をスプーンに戻して、3gの量がどれくらいか、目測で覚えておく
となり、僕は精密ハカリ持って無いので、2を一度やって、次から3。明らかに正確ではないが、誤差2倍以内という現実的目標はクリアしているはずだ。 
 
なお石橋剛さん(いわば市民サイエンティストでもあるトライアスリート)の本来の研究は「レース中の脂肪活用」であり、その真の目的は「グリコーゲン節約法」であって、減量法ではない。しかし目的がズレども、その作用プロセスは共通するはずで、実際それによる成果は短期間にもかかわらず幾つも報告されている。
 
本来のレース前の摂取では、レース3時間前に朝食を終え、レース1時間前にクエン酸を飲む。このときはカプセルを事前に用意しておく。
 
ただ朝練ではその時間はないので、いきなりクエン酸で走り始めてOK。胃酸の分泌を促す作用があるので、事前に豆乳とか口にする方もいるようだ。僕は朝一でコーヒーを飲む習慣があるので、牛乳多く入れて飲んで、そのあとでクエン酸投入。
 
クエン酸は自然界の基本的物質の1つで、掃除で洗剤として使われるくらい安価なのも良い。1kg780円送料無料、1回3gで333回、所要コストは年間で780円ちょっとだ。1kgは多いので、ガラス瓶に一部を移して使う。ただ夏の湿気には注意が必要そう。(冷蔵庫いれようかな?) 余ったり湿気でダメにしたら洗剤に転用すればOK!
 さらに「カプセルディスポベンリーナ」など、ジョウロのようなカプセル投入器?を併用される方もいるようだ。僕はテキトーです。またカプセル利用の計量法は、人気ブロガーRUMIOKAN氏による「クエン酸、カプセル号数と個数の目安」 ご参照 ↓
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※ 酸は歯を痛めるので、直接飲んだら確実にすすぎましょう。緑茶とかいいかな? カプセルで飲めばその対策にもなる。
 
<トレーニング>
完全な空腹=低血糖になってしまうと、トレーニング効果が出ず、一定以上の血糖値は必要だ。そこでいつでも飲み食いできるよう、朝は近所 or 家の中に限っている。家から5分のトレイルを走るか、ローラーか。クエン酸が脂肪燃焼スイッチを入れ、さらにコーヒーのカフェインまで効いて、ぐわーーーんと内側から炎上しはじめる。
Img_2888
とはいえ、高強度トレーニングには、米などの糖質が必要なので、高強度錬のあいまの日の朝練がメインだ。
 
なお昨今、低糖質食が流行っていて、それはそれで超長距離では合理的な方法だとは思う。こちら「GO WILD 野生の体を取り戻せ! ―科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス」は読んでて科学的発見も多く、おもしろい本だ。でも、僕のスピード域では「遅すぎるエネルギー源」だと思っている。米こそスピードの源だ。僕と同等以上のトライアスリートでは、同じ考えの方しか知らない。
 
<クエン酸の効果>
宮古前、64−5kgの体重をなんとかしようと少し取り入れたら、あっという間に2kg減らせた。その後オフモードに逆行してサボってて戻ってるが。。
 

2014年12月29日 (月)

「体重編」カテゴリ最終稿: オフトレを太れ! Maccaの体重増減戦略

僕の情報発信は、日常をFacebook 、まとめを当ブログ、という切り分けです。IT技術的にFacebookはブログより新しい分、ソーシャル性で明らかに上回る(ブログのトラックバック機能なんて既に化石だ)のだが、過去記事が読みにくく、検索にもかかからない情報処理上の欠点もあるので、時々ブログにまとめ直す必要もある。
 
そのブログでは、アクセスのうち過去記事の割合が多数を占める。僕にとっても、せっかく書いたのが古新聞みたいに捨てられずにずーっと読んでもらえると嬉しい。だから、記事数を極力抑え、中途半端な新記事を書くよりは過去記事を更新し、時々カテゴリを整理して、過去記事を読みやすくしていこうと思う。
 
それで今回は、過去ブログから、体重関連の話をカテゴリ「体重編」として整理した。
 
直近4つは「10代女子選手を軽量化させるという愚行」についての番外編。当ブログの主題である「僕が速くなるための方法論」からは外れるけど、これはこれで過去最多1日アクセスのあった人気シリーズではある。
ちなみに、女性の、軽ければいい、という思い込みは、美容にも多そうな話だ。キレイになりたい女性は、まず筋肉量を増やすといいと思うよ。皮下脂肪のコントロールは(やるとしても)その後の方がいい。
 
トライアスリートにとっての基本は、その前の方に書いている。重要記事は:
このテーマで書くべき話は、ここまででほぼ書いたつもり。1つ書き忘れてた話を書き足しておこう。2013年11月「triathlon.competitor」の「Chris McCormack On The Triathlete Weight Debate」  (英語です)。通算200勝以上のレジェンド、“Macca”こと Chris McCormackの経験談だ。
要点は:
 
「軽けりゃいい、てわけではなく」
「51.5kmのエリートレースでは軽いほど速いが、226kmアイアンマンではある程度の重さが必要」
「勝負レース3ヶ月前では脂肪のせてるべきで、レース体重は3週前に達成する」
 
僕の過去記事も、この内容を踏まえて書いてるので、読んでる方には新しくもない話だとは思う。
 
Maccaは身長182cm、オリンピックの51.5kmレースに出てた頃は165ポンド=74.8kg。しかしアイアンマン転向後、その体重ではランで潰れてしまい、たまたま太って出たレースでのランのが速かった。そんな試行錯誤の末に、トレーンング開始を182pd=82.6kg、勝負レースを171=77.6kgで迎えるようになったと。
 
ここから、体重=体力、という一面が浮かび上がる。
 
アイアンマン世界選手権の男子上位選手には、「180cm台前半の身長+70kg前半〜中盤の体重」が目立つ。Maccaはやや体重多い目な方。
 
一人の選手の中での変動を見ると、ロングでのレース体重はショートより2.8kg=3.6%増え、シーズン内での減量は6%。上限は8%とされるが、まあこれくらいがちょうどいい。
 
減量は、食べるより多く動けばいいだけ(Macca談)。とても単純な仕組みだから、低脂肪食もプロテインも要らないと僕は思う。特にロングのトライアスリートは、脂肪燃焼能力を高めているはずだ(よね、笑)。 減量期には、夜の糖質と脂質を必要以上には摂らないようにしている。
 
だから、お正月シーズンは、心置きなく脂を乗せておくことができるし、むしろそうすべきともいえる。そして僕は、お米をたっぷり食べて、
力を蓄えていく。ちなみに「低糖質食」は少なくともトライアスリートには要らんと思う。ただし、血糖値の乱高下を避けるという考え方はとても重要。
 
MaccaのトレーニングのPeriodization=期分けは、脂肪を乗せている間に、低強度長時間+筋トレを中心にベースとしての身体を作る。ある程度の脂肪があったほうが回復は早いし、筋量アップにも脂肪が必要だから。それに重い方が技術的な問題=重心のブレに気づきやすい。
次いで、メイン武器である耐久性能を高め(おそらくその間に減量し)、直前期にスピードを乗せるのが、彼のサイクル。体重とコンディションは一体なのだ。
 
今夜の僕は66.5kg、過去最重を更新。これでいいのだ。
 
これで全部かな。たぶん「体重編」としては最終稿です。

2014年4月18日 (金)

10代女子選手の危機vol.4 問題は「10代女子の食事制限」に絞られる

知ってました?
1967年頃まで全米体育協会は、女性の2キロ以上のランニングレース出場を禁止していた。(出典→女性ランナーとは、うまれて50年ほどの歴史しかない、コンピューターやビートルズより新しい文化なのだ。だから、医学的にわからないことがあるのも無理からぬことで、例えば
  • 無月経が10代から長期化した場合、将来妊娠できるかどうか?
という問題すら、よくわかっていない。
わかっているのは、
  • 20歳までに月経が続き身体ができた後なら、一時的にぎゅーぎゅー絞っても骨粗鬆症は起こりにくい
  • であれば、妊娠出産も、どうやら上手くいく(弘山、土佐選手など)
であろうと「推測される」、という程度らしい。出典は女性スポーツの専門医として著名な難波聡医師。http://running-doctor.blogspot.jp/2011_03_01_archive.html (2011/3/26など)
それにしても、
 
ある実業団の監督も「やめて1年くらいすればみんな生理は戻ってきてるよ」と言っていた。
 
なんて世界に、あなた娘さんを入れたいですか? 
 
ここで、難波先生が、「10代からの強度の高すぎるトレーニングを避ける」と書くのは、「十分なエネルギーを摂らずに練習量を増やすこと」を指すと思われる。
「陸上4スタンス」の鯉川先生も、エネルギー摂取の重要性を強調されてる: http://www.natsuway.com/blog/964/  
普通、高強度トレーニングとは「短時間・高心拍数」をさすけど、その点は水泳も同じで、体脂肪率が比較的高い彼女らに、この問題は聞いたことがない。それに、10代での高心拍域トレーニングは、「Vo2Peak」を生涯に渡り高めるために重要だから、無駄に避けるべきではない。
 
つまり問題は、10代女子の食事制限、に絞られる。
 
競技により、また個々人のタイプにより、軽量化が有効な場合があるのは事実。
そして日本のスポーツでは、エリート選抜のタイミングが、17−8歳と早めだ。
だから理想は、エリート選手を選別するタイミングを、20歳過ぎ=大学3−4年頃に引き伸ばすことではないかと思う。そして25歳ごろから実業団やフリーやらで「一時的に生理が止まるくらい」鍛える、というライフステージは、自己の選択として、あっていいと思う。もちろん、適切な方法のもとでね。
 
現状の日本では、高校駅伝の栄誉、それによる大学への特待生進学、という存在が強すぎるのだろうか。
 
その裏には、高校野球や箱根駅伝の人気の波及もある。10代後半の少し未熟な若者が「がんばってる姿」を美しいとする価値観は、AKBのようなアイドルにも見られるだろう。日本以外の芸能は、完成度の高い才能をギラギラ見せつけるものが主流だ(秋元康さん自身がそう語ってる)。韓流グループだと、始めからグローバル展開前提でプロデュースされてるから、ダンスも振り付けも完成度も全く違う。
学生スポーツも、アメリカなど高校生への注目度はとても低いのではないかな。
 
女性の成熟は25歳以降だ。 見る側も、それ以降での完成した技術に注目すべきだし、もっといえば、10代とかの「美少女アスリート」への報道には、軽蔑を与えていい場合だってあるかもしれない。強さ、技術に対しての評価なら、年齢をとわないのは、いうまでもないけどね。
 
って、このテーマの結論が「ロリコン文化批判」でいいですかハッタリさん、、

2014年4月17日 (木)

10代女子選手の危機vol.3 「ベスト体重の思い込み」はないか?

某女子実業団では、「生理は年二回しか来させない」と聞いた。
生理が来る→体脂肪率が上がるし、骨盤がその時期は緩むからハードな練習が出来なくなるから。
 
なんて話が寄せられた。酷いもんですよ。
 
ここには、2つの論点がある。
  1. 競技成績のための「ベスト体重」はどれだけか
  2. どのように実行するか
前提となる論点1から説明していこう。
 
そんなのアタリマエじゃん、て人はいいんです。でも、「細くなきゃ」という思い込みでそうしてしまってるケースが多い気がするのだ。
 
新体操がそうでないだろうか。おそらくはジャンプ力のわずかの差で勝敗が決まることは稀にしかなく、単に「美しいと思い込んでいるもの」を追っているように見受けられる。
その結果、ロンドン五輪前に、日本代表のエース選手が試合中に大腿骨の疲労骨折を起こしている。人体で最も頑丈な骨が自壊するなんて、想像を超えるよ。
 
関係するある友人は、欧米人の体型を追っているのかも、と指摘していた。Proportion=つまり身体サイズの「比率」を近づけようとすると、普通の日本人体型では、細くせざるを得ないよね。(勝者の模倣で勝てるとはとても思えないんだけど)
 
ランニングでも、自分がいちばん速いベスト体重があるはずで、まずそれを探るべきだ。
 
その際の注意は、「因果関係の取り違え」。
よく練習できていると、自然と「体重は減る」。練習できているわけだから「タイムも良い」。
この2つの現象を繋げ、「体重が減ったからタイム上がった」、と誤解してしまう。
世の中でよく見られるマチガイで、「体重減は良いことだ」と思い込んでる場合に、起こしやすい。
 
しかし必要なのは、「ベスト体重はどこかを探る」という意識だ。
両者は、まったく別のアタマの使い方をする。
 
体重減のために必要なのは、日々の忍耐。
ベスト体重を探るため必要なのは、日々の科学的実験だ。
 
最近アフリカ勢を脅かし始めたようにも見える欧米トップランナー達は、BMIがやや高いようだ。彼ら、アフリカランナーを熱心に研究はするが、単純な後追いは絶対しない。それが合理思考てものだ。
探り方の例は、以前書いた 【体重論2】 レース体重の考え方 ("走る頭脳"西薗良太選手を引用して) の最後に紹介しとります。
 
トライアスロンの場合、とりわけ体力消耗が激しい長距離ほど、一定の体重が、身体能力の源として必要となる。
先日には、ランニングを研究される学者さんが、トップトライアスリートの身長・体重とランのタイムとを知り、「この重さで、水泳自転車の後に、このペースで走れるんですか」とびっくりされていた。
まずは、思い込みを捨てよう。
そのうえで、ベスト体重をどのように実現させるべき、という2つのめの論点に入る。ここからが大事かな。
 

2014年4月16日 (水)

想像以上に酷い、、「10代女子選手の危機」

ハッタリ君はちょいと義憤に駆られております。
耐久スポーツにそんな犠牲なんて必要ないんだ。
そして、3つの提言を用意したぞ。
 
まずは、昨日の「クローズアップ現代」のデータなどまとめ:
 
NHKでは、陸上長距離、新体操、体操、バレーボールの4競技で大学上位チーム62校にアンケート調査を実施、39校417人の女子選手から回答を得た: 
  • 10代で、3か月以上生理が止まる「無月経」を経験した選手が45%(一般女性の4倍)
  • 無月経の経験のうち34%が、後に疲労骨折を経験(=15%てこと? これは報告書を確認しないとわかりません)
  • 厳しい体重制限を行うことがある陸上・長距離などと、必ずしも体重制限を求められないバレーボールとの間に、無月経や疲労骨折の発生率に差がある
  • 指導者100人へのアンケートでは、無月経と疲労骨折の関係について「知らない」52%
  • 76%の指導者が、選手が疲労骨折をしたときに、月経について確認していない
参考:番組スタッフのコメント→http://www.nhk.or.jp/gendai-blog/100/185485.html

なお、無月経が何年も続いたという土佐礼子選手は、ハードなトレーニングを開始したのは大学卒業後のようだ。疲労骨折しながらもトップレベルを維持できたのも、その後で出産に影響してないのも、10代の間の「溜め」があったせい、とも考えられる。20歳過ぎての選択ならば、方向性としてはアリだとも思う。もちろん正しい方法で。

これは、指導方法を批判して終わる問題ではない。

増田明美選手の現役時代から認識されていた問題が、これほど長い間、なぜ放置されてきたのか、その背景から探るべきだと思う。
 
10代=とくに中高の部活指導が問題だとしても、そこには、顧問の先生方の専門性の問題(ほぼ無給ボランティアで大変ですよ!)、進学など学校経営、親の意識、など問題は複雑であるはずだ。
 
また、スポーツ医学界は、なぜ、その知見を現場に普及させることに失敗してきたのか。どんな行動を試みて、どこに壁があったのか。それとも「論文を書いて仲間内で評価されて終わり」、だったのか?
 
そこで提言1: NHKは、追跡調査して頂きたい
 
スポーツ界への提言は2つ
 
2.女子駅伝など中高の該当競技で、出場選手の平均BMIを調査
公表できれば尚よいが、いきなり難しいだろうし。
ただ、部の方から自主的に公開するのは、生徒集めに有効かも。
 
3.「軽量であることの競技成績への影響」へのスポーツ科学的調査
平均的には軽量有利だとしても、ランニング・フォームなどにより、高めのBMIでも勝てるスタイルはあるはず。
とくに、最近好調な欧米選手には、がっちりした体格で、アフリカ選手に互角に対抗できている印象もある。箱根出身のスリムな日本人エリートランナーは、彼らに周回遅れをくらわされたりして。
 
また、長期的な競技成績の推移も、調査すべきだろう。

番組サイトには投稿しといたので、本当に提言済みです。NHKさんが本気で追っかければ、かなりインパクトあるだろう。

この問題、みなさん関心も高く、放送前に大事だから見てね、とブログやFacebookに書いたら反響も大きく、アクセス1200+、ユニークユーザ700+、5割くらい増えた。

なお、トライアスロンでは必ずしも軽量有利ではないのは、以前から書いてる通りだ。娘さんを将来、長距離ランナーとして大成させたい方は、10代のうちはトライアスロンがいいかもしれないね?

今ランで注目してる→

2014年4月15日 (火)

相変わらずだよね・・・「無月経、疲労骨折・・・10代女子選手の危機」

月経が止まると、骨の形成に欠かせない女性ホルモンの分泌が減り、疲労骨折を起こしやすくなる。その結果、選手生命を断たれてしまうケースも少なくない。女性の場合、10代は生涯の骨の強さが決まる重要な時期。無月経に適切に対処しないと、将来、妊娠しにくくなったり、骨粗鬆症になったりする危険もあると専門家は指摘する。
NHKでは女子選手と指導者に大規模アンケートを実施。その実態を初めて明らかにし、解決策を探る。
 
(NHK「クローズアップ現代」サイトより: 放送2014/4/15)
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相変わらず多いんだよね。
美容院のアシスタントさんが、ある陸上の強豪校出身。彼女もスプリント&パワー系種目の全国経験者ですごいのだけど、部の長距離チームでは、毎日体重測って増えてたらごはん減らす、とかやってて、無月経が頻発してたそうだ。そして、高校出たらもう絶対走らない、と誓う。
僕らは、こんなに楽しく走ってるのにね・・・
 
かくして、世界で勝てる女子選手には、無名校出身者がやたらと目立つ結果になる。 
もうね、高校女子駅伝は、選手の平均BMIを公表すればいい思う。
 
「惜しくも入賞を逃しましたが、高いBMIでよく走りました」

とかTVで中継されるくらいに。あるいは「BMIを削らずに基礎を育成する高校だから、推薦枠で採ろう」と大学陸上部に思わせるように。「だから進学させたい」と親に思わせるように。

ちなみに、日本トップクラスの女子選手では、無月経は起きても一時的というデータもある。そこに届かない「一流半」クラスが、無理して、潰れているのが現状なんです。
出典「ランニングの世界」11号(2011) http://www.soubun-kikaku.co.jp/magazine/running_11.shtml
 
追記) 放送内容がNHKに載ってます→ http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3484_all.html

今ランで注目してる→

2013年12月16日 (月)

【減量講座'13】 食べ過ぎないために、食べる。※アスリート限定

※Facebookで反響大きかった2012.1.30記事を改訂。僕はブログのページ数が増え過ぎるのは嫌いなので、過去記事にちょくちょく手を入れてます

・・・

2012大阪国際女子マラソン優勝の重友梨佐選手は168cm49kg、1ヶ月前は53kg。しっかり肉を付けた状態で練習し、レース前に減量する方法だ。理想的にはレース3週前からは急激に落とさないほうが良いらしいが、トップ選手なりのやり方ってあるからね。

重友選手フォームの特徴

  • 体幹の筋肉が強いので、上体がブレず効率が良く
  • そして、モモを付け根から動かせる
  • モモも比較的重そうだが、遠心力を効かせて振り子のように動かすことで、確実に地面に力を伝えてゆく
  • また、軽い前傾姿勢(骨盤の前傾)により、重心が前になって、体重を推進力に換えることができ
  • 同時に前傾してる分、モモを後ろに振れるので、力を地面に伝えられ、ストライドが延びる

ぴょんぴょん飛び跳ねるアフリカ系の走りでは体重はマイナスだが、この走りなら、重さをカバーできると思う。

福士選手は161cm45kgだが今回は軽すぎてスタミナ切れを起こした模様。

全体的に日本選手のBMIは低め、とりわけ女子は(参考:http://yagimamo.ko-me.com/考察/減量についての話

ついでに調べた有森裕子164.5cm47-8kg、高橋尚子163cm45-6kg、野口みずき150cm40-1kg、松野明美147cm35kg。あと伊達公子163cm53kg、寺川綾172cm61㎏。

アスリートの体重とは、産出可能なエネルギーの総量を示す。あとは重力とのトレードオフだ。

とはいえ、「動いてるのに痩せない」のも、よくあることだ。

  • 身体は、エネルギーを燃やしたぶん食べようとする(エネルギー保存の法則)
  • しかも、動いた後のご飯は美味い(真理)
  • そして、食欲を精神力でコントロールすることはできない(断定)

でも問題ない。

「運動後30分以内に食べる」だけで良いのだから。

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60分以上強めに運動すると、血液/筋肉/肝臓に貯蔵されたエネルギーを消費する。そして心拍が落ち着いた頃に身体は修復モードに入る。

ここで必要な栄養は、構成比で糖分4:タンパク質1、量的には牛乳/豆乳コップ1杯で十分。僕は帰宅後数分以内に、バナナ+あれば他の果物(なければジュース)+無調整豆乳を飲みたいだけ、とかが多い。

この効果は、疲労回復、筋力アップ、血液量増加、食欲抑制、いっぱいだ。血が多いほど体温調節力が上がるので、節電の2011夏、熱中症対策としても話題になっていた。

この知識がないと、「せっかく運動したから食べちゃダメ」とか考えがちだ。でもここで食べないと、身体は「エネルギー危機」に突入し、克服のため貯蓄増加モードに切り替わり、食欲も、脂肪吸収力も、高まってしまう。

逆なのだ。痩せるために食べるのだ。こうして必要な栄養を補充しておけば、普通の食事で食べ過ぎることも無くなるだろう。そして修復中の筋肉は休ませていてもエネルギーを消費する。

問題は、量ではなく、タイミング。だからプロテインは不要。そこまでタンパク質を必要とするのはボディービルダーか、ラグビーやアメフトで体重100kgを目指す場合だ。

ただし微量のBCAAは、吸収の速さを目的とするものなので別だ。なんだけど、高いし、トレーニング前に牛乳を飲んでおく程度で十分なような気もする。牛乳はBCAAが豊富な上、吸収時間が長いので、飲んで数時間は体内に残留してくれるはず。

運動直後のビールが美味いのも当然だよね。枯渇した水と糖分を、麻薬作用つきで、摂れるのだから! でも、身体が本当に必要としているものは、似て非なるもの。先に牛乳の1杯でも飲んでおくべきだろう。

2013年12月15日 (日)

【減量講座'13】 トレーニング1時間=脂肪50g公式

※反響の多かった2012.1.23記事を改訂。最大のポイントは、表題の僕なりの公式の紹介だ。このブログはあくまで個人的メモ。自分なりに応用してね

・・・

僕は食べ物屋では「一番カロリー高いのください」と注文する。食べ物の価値、「コスト/パフォーマンス」とは「コスト/カロリー」の高さだ。栄養豊富なほど美味しいのは自然の摂理だからね!

でも世の中、逆な人が多いようで、500Kカロリーのタニタ食堂なんてものが話題になっている。1000Kcal分動いて1500Kcalの大盛食べればいいのに?? マイノリティーなワタシはアイデンティティーの危機を感じ、なぜカロリーの高いものを食べても細マッチョなのか、Facebookでプチ連載を書いてみた。ここでまとめ直してみよー

・・・

体重の増減とは、食べて、動いた、その差し引きだ。

俗に言う「ダイエット」とは、本来は「Diet=食べ物」でしかない。ただ広い意味で解釈すれば、「Dietの摂取量を抑えるという方法によって減量すること」と言うこともできるだろう。(減量そのもの、という意味で使われてる国もあるようだけど、きっと鎖国とかしてて英語が教えられていない国なんだろう) →僕にはそんなストイックなの無理。

まー不思議なことに、「トライアスロンやってます」など言うと、「ストイックですね! 食事制限とかするんですよね!」 的に断定されがちだ。で鶏肉料理屋になってたり。しかし真実は逆であり、食欲完全解放で食べたいだけ食べ続けるワタシである(黙ってた方がよかったか)

いくら食べても、それ以上動けば、体重は減る。

脂肪1kg=7200kcal消費。脂肪1gは9kcal分のエネルギーを含むが、人体において脂肪が減ると、2割の水も減るから。

では、7200Kcal燃やすのに何時間運動すればよいか? 

運動時のカロリー消費量は、その人の「体重・心拍数・運動能力」などにより変わるが、良い心拍計をつけて運動すれば推計してくれる。ワタシのトレーニングでは1時間で500〜1000Kcalかな。

そのうちの、脂肪消費の割合が問題だ。

エネルギー源は、脂肪+糖分(=グリコーゲン)+ごく微量のタンパク質だ。この割合は運動強度で異なり、平常時で脂肪5割:糖分5割。強度が上がるほど糖分使用割合が増えるので、最高強度で脂肪使用は0に近づく。

なお強度が上がるほど消費エネルギー量が増えるので、脂肪も「割合が減るだけ」で、十分な量が消費される。つまり高強度でも脂肪は落ちるのだ。ただし、この研究成果は比較的新しく、知らない人が結構多い。

もう1つ重要なのは、運動すると、リカバリー時にもエネルギーを余計に消費するということ。

そこで僕は大雑把に

「1時間で脂肪50g消費」

と計算することにしている。とりあえず決めることが大事。正確な計算をしてるヒマがあれば動けばよいのだから。よって、

「1月で3kg減らすなら、週15時間トレーニングを継続」

とか見積もりを立てる。ちなみに、これだけ練習できれば、アマチュア部門なら国内チャンピオンくらいになったり世界選手権で上位に入ったりくらい十分できます。

通勤などで毎日1時間動くなら、1.5kg相当。普通の人が目指すレベルはこのへんだろうな。

しっかり食べるが、あまりにも食べ過ぎる、という事態にだけは注意する。実際には、ご飯が美味しくなってたくさん食べることになるので、上記の半分くらいに落ち着くだろう。

なお、「久しぶりに運動したー、体重1kg減ったーー!」と喜んでる方の場合、ほぼ全て脱水による変動です。2日もすれば腎臓の水分調節機能で戻ります。

2013年12月11日 (水)

【レース体重論3】 オフシーズンは+8%まで太っていい (西薗選手その2)

今回も、ランナー&自転車乗り&トライアスリート達へ、必須知識お届け。僕の成績の秘密込みでね。ハッタリ八兵衛だしおしみせず。
 
寒い冬でも、自転車とトライアスロンはオフシーズン。増やした筋肉に脂肪を纏って暖かく過ごすことができる。(ランナーさんは逆に脂肪を剥がすから大変だ!) 
という生活を僕が自信もって始めれたのは、2年半前に西薗良太選手のこのブログを読んだおかげ。
2011−2012年末と増量して過ごし、春に落として、毎年速くなり、今に至る。と秘密の1つをバラしてみる。
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今回は、そんな「体重の季節変動」の考え方を紹介。
以下引用(段落下げ部分)
 
Racing Weight=レース体重、を年間を通じて保つことは非常に難しいだけではなく、時に害になりうる。
Raing Weightではスポーツパフォーマンスは最大化しますが、比較的ゆるいトレーニング時期に一般的な意味での「健康」を保つにはそれほどよいものではありません。
 
つまり、オフは太って構わない。いや、むしろ太るべきなのだ。
川内優輝選手が4kg増えて福岡を走ったのも、年間戦略の一環とみることも可能だ。本人は練習不足で増えたといってたけど、夏にピークをあわせるには理想的な状態だとも考えられる。
 
KONAのトップ・トライアスリートも、1年で最も絞るピークだからこそ、ああなのであって、年中ああいうわけでは全く無い。
しかもレース中の写真はゴール直前、スタート8時間たって絞りきった状態で撮られることが多い。マトモに真似してはいけません。
 
問題は、どれだけか? 数字がほしいよね。
ありますよ〜
 
オフシーズン中にはどの程度体重を増やしても構わないのでしょうか?
約8%程度まではOK
例えばドイツのヤン・ウルリッヒのRacing Weightは71kg程度でしたが、オフシーズに80kg以上に体重をふやし、結局その体重を戻せずにシーズンを棒にふることがありました。(いわゆるデブリッヒ
 
僕も2011−12オフとギリギリ8−9%=5kgくらい増やしたけど、春に戻すのに、割と苦労した、苦笑、、
 
この「8%公式」はアイアンマン世界王者Macca選手も、実際の数値で語っている。
この話はまたいずれ。
 
(つづく)
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