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2016年12月18日 (日)

日本の夏は「 朝 練 」ほぼ一択! 〜連載最終回「ハイブリッド期分け」法の提案

ここまで5回にわたり紹介してきた「リバース・ピリオダイゼーション」によるトレーニング法は、練習時間の限られた市民アスリートにこそ魅力ある方法論だ。しかし日本では、酷暑期に長時間トレーニングが重なるという問題がある。最後にこの対応案を示して締めるとする。
 
・・・
 
「朝練習のトレーニング効果」 というまとめ論文がランニング学会の『ランニング学研究』(2015)に掲載されている。一読をおすすめ。過去の関連論文などを整理した "Review  Article" というやつで、新たな発見はないが重要情報だけ濃縮されていて、学者ではない一般アスリートに有益だ。詳細は各自読んでいただくとして(僕のブログは内容紹介だけの文は書かないので)、ここでは、その「日本の真夏のトライアスリート」を中心とした応用法を書こう。
 
(ちなみに論文のようなタイプの長文を読みこなすコツは、一字一句読み込もうとしないこと、ざーーーとページをめくりながら、おもしろそうなことが書いてあるのか最初にスキャンすること。次にその箇所を読み込み、さらに時間が余ってたら頭から読む。て、長文読解が苦手な方はそもそも僕のブログ読んでないと思うのだけど笑)
 
<低体温の効果>
最初にp5に飛ぼう。朝は身体が動きにくいので、一般には、トレーニングには向かない。僕も午後3〜5時くらいが一番好きで、質で勝負する練習なら、そこゴールデンタイム設定でいい。ただ、長距離トライアスロンのランパートでは、どうせ身体が動かない中での動作となるわけで、そこは気にしなくていい。
 
すると、低体温から始める、という(多くのスポーツにとっての)デメリットが、逆にメリットに転じるわけだ。深層体温が限界域まで上昇するまでの時間が長くなるから。しかも朝は外気温が低く、日射のパワーも弱い。
 
週末のロングライドなども、朝5時スタートなら9時までに4時間ライドを終えることもできる。酷暑日だと朝9時でも十分に暑かったりするけど、帰宅寸前のラストスパートなら耐えられるだろう。
 
<低血糖の効果>
さらにp6へ。起床後&朝食前は、「低血糖」だ。 これも質の高い動きには向かない状態だが、長距離レースの後半の状況が、最初から用意されている形だ。ここで、脂肪を活用したエネルギー回路をトレーニングすることができる。このメリットは世界の全ての耐久アスリートに有効。
 
<結論>
しかも時間活用術として、朝は安定して活用可能。必要なのは、夜9−10時とかまでに、早く寝ることだけ。(僕は苦手)
 
結論:夏は朝練。
20161218_135335
例の図はこれにて完成!
 
朝錬だけだと普通はできることが限られると思われ、週末など、まとまった練習枠は別に必要にはなると思う。そこは
  1. 短時間高強度トレーニング
  2. スイムの長時間化による体力向上  
という2つの方向性を組み合わせる。
 
1.は一般的な「Periodization」の流れなので、
  • 夏手前までは、「リバース・ピリオダイゼーション」
  • 真夏は「標準型ピリオダイゼーション」
と組み合わせる。朝練の脂肪活用トレーニングは、リバース型の「長時間低強度」へのベクトルの延長なので、並立もしている。これを「ハイブリッド型ピリオダイゼーション」として、日本の真夏の耐久アスリートに向けて提案しよう。
 
<勝負レースの時期別>
この方法で、8月までの勝負レースには対応できるだろう。たぶん、7週間くらいなら、身体の記憶は継続できるから。
 
9月以降なら、お盆ごろなどに、冷涼地で思いっきり走りまくることを一度入れて、身体記憶を呼び起こすといいと思う。佐渡とかはこのパターン。
 
9月に入れば少しづつ涼しくなるし、暑さ耐性も十分にできているから、普通にロング錬を復活させれればいい。これで10月のKONAにも対応できる。
 
なお、勝負レースが6月までに終わる場合には、トレーニングでの暑さを考慮せずに済むのだが、逆に、身体側のレース時の耐暑耐性が不十分。なので、暑さに慣らすための耐暑トレーニングを意図して行う必要があるだろう。(7月以降なら、耐暑トレーニングは無駄だと思う。いつも書いてる通り)
 
 
<おしらせ:「渥美半島の風」>
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  (朝から低糖&抗酸化)
(この仕組みヤヴァい...)

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