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2016年3月20日 (日)

トライアスロンSwimパートは「初回限定の先発投手」 〜本当の重要度&練習頻度を考えよう

「トライアスロン3種目はどう時間配分すべきか?」「スイムはどれくらい練習すべきか?」という議論がある。僕の考えを書いておこう。
 
3種目の時間配分を野球の投手起用に喩えると、アイアンマンの場合、「初回は中継ぎ格のスイム投手、2-6回はエースのバイク投手、7−9回はクローザー専門ラン投手」てとこだ。51.5kmならSwim投手が2回、エリートレースならRunと共にさらに伸び、その分Bikeが減る。
 
スイムは初回限定なので、一番弱い中継ぎ級をあてとけばいいんだけど、問題は、初回だということ。エースにはリードを保ったまま登板させ、プレッシャー無く攻めの投球をさせたい。しかも、クローザーは各球団とも粒揃いであることを考慮する必要がある(特に日本国内と、海外の強豪エイジ相手の場合)。7回からの逆転は容易でないため、6回(=Bike)終了時点で点差を拡げられたらほぼ負ける。
 
だから勝負は、6回までに同点に追いつけるか。初回に5点差つけられても2回から1点づつ取り戻す強力エースがいればいいのだが。(ただしエースが同格のチームには苦戦する)
 
さらにトライアスロン特有の事情として、スイム集団は一般に速いほど楽で、遅いほどバトルが酷くなる。水中ボディコントロールの差が明白に出るためで、速い集団はぶつかりながらもお互い減速せず進むことができるが、遅いと文字通りの脚の引っ張り合いに陥りがちで、タイム以上に消耗する。またバイクパートでは、国内レースに多い車間7mでは(順守していても)ドラフティング効果が発揮される場面が出てくる(だから海外では12mに延長されている=これはこれでコース設定とマーシャル配置の負担が大きい)。結果、初回の点差は掛け算される。この傾向は近年より加速している。
 
つまり、スイム投手は投球回数こそ1イニングだが、先発投手としての責任が大きいので、自責点が悪くとも諦めずに育てるしかない。
Kona13
<日本人の場合>

日本の市民トライアスリートに多いのは、国際基準で見た場合、 「スイム苦手(これは欧米エイジも同じく)、バイク苦手(ただし自分では普通なつもり=海外では歯がたたない)、ランは得意」。

ならば、オフシーズンである冬はランを抑え、バイクとスイムに集中することで、夏のパフォーマンスを最大化できる。得意種目は40日間でピーク水準に戻せばOKだから。

冬のマラソンとの両立を僕が勧めないのは、これもある。スイム・バイクまでが得意な方なら、どんどん5−10㎞レースを中心に出場し、たまにマラソンも走るといい。ただ、ランを得意とする場合、苦手の助長となりかねない。この判断基準は、目指す自分は「トライアスリート」なのか、「トライアスロンもするランナー」か。

<スイム投手は「頻度」で育成する>

ではどうするか。スイムは技術。向上のカギは2つ。

  1. 大前提は、正しい方法論を、正しく理解すること
  2. その上での指標は、「距離」ではなく「頻度」

自己流の泳ぎ、もしくは方法論の誤解があるなら(方法自体が不適切な場合もある)、まず正すこと。

その上で「頻度」が重要であるのは、「身体記憶の忘却」のせいだ。どんな良い練習ができても 、次まで3−4日もあけると、前回の泳ぎを思い出すのに時間がかかり、実質の練習ができない。90分プールにいても、はじめ60分でようやく前の技術を思い出し、そこまでに体力を消費して、結局中身のある練習ができなかったり。

ただし、高度な技術が身体に染みこんでいる上級者に限ってはこの例外。かなりの上級者に限られるかもしれない。僕の身近な例では、競泳でオリンピック二度出たとか、アンディ・ポッツに競泳の国際大会で勝ってるとかね・・・

実際、ある元トップスイマーのエリート選手も、「練習量が激減しても頻度は指導などで保てていれば、タイムはそう落ちない」と言っていた。僕の経験でも、週3-4で50分間(区営プールの1時間券しか買わない)泳げてる間は急速に上がる。それを6週間続ければ、3ヶ月くらい全く泳いでいなくても、近いところまでは一気に戻せる。

また実戦の成績は、プールとは必ずしも一致しないけど、海でウェット着て泳ぐ機会が多い時は確実だ。(なのでレースの連戦は有効)

だから、1日20分でも、泳げるなら泳いだほうがいい。行けなければ、鏡の前のエアスイムでも古チューブでも公園の鉄棒でもいいから、水泳イメージでの動作をするといい。

ジムなら、高くてもすぐ行ける場所を選ぶべき。その投資は高額なバイクパーツなどよりはるかに報われる。設備のいいところなら上質なお風呂がわりにもなる。風呂無しアパート+深夜営業高級ジムはコスパ超高そう!(僕やりませんが笑

<3種目の配分>

3種目全体の練習回数は、「スイムの頻度向上」を基準に考えていいと思う。

最も重要なのは、バイク+ランのレースペース前後でのポイント錬で、週2-3ほしい。ここは不動の大前提。

問題はその間のつなぎ。リカバリーのジョグやバイクをやる時間があれば、プールでのリカバリースイムに切り替えてしまっていい。身体が最もほぐれるのがプールだし、ゆったり泳ぎながら技術を上げることに集中できる。もちろんハードに泳げば、バイクランへのクロストレーニング効果も高い。

リカバリースイム重視の実例として、ある日本選手権上位選手は、平日は追い越し禁止プールで50m1分とかで泳ぎながら、水泳のベストを更新しているそうだ。

特に「リカバリー・ジョグ」は、少なくとも時間の限られた市民トライアスリートには、ほぼ不要だし、場合によっては有害ですらあると思っている。ランニング専門者の方法をまんまマネすべきではない。これは「LSDラン」も同様。もちろん、それで身体が実際にほぐれたり、技術向上の実感があるのなら別。あと、プールに行く途中に走ってみたとか。

「バイク+ラン」の配分は、バイク重視であるべきだ。前述の量の差もあるし、身体負担差からの故障防止の目的もある。またラン単独が幾ら速くても、バイクが弱いと、トライアスロンのランではダメ。トライアスロンのランはあくまでもクローザー専門であり、先発ではないのだ。(だからランの得意なトライアスリートは冬のマラソンを、、て話です)

Kona13_2 

<ちなみに「鉄分」の豆知識>

「鉄分」は、体内でまさに鉄道のようなもので、これなくしてはいろんな物資が行き渡らない。即エネルギーになるべきココナッツオイルも、働かなくなってしまう。その補給に必要なのは、鉄製の調理器具を使うことだ。

2015年12月、文部科学省が『食品標準成分表』を改訂し、鉄分量は干しひじきがなんと9分の1, 切り干し大根が3分の1に減少。33年前の測定時、干しひじき、切り干しなどは鉄釜で製造しており、溶け出した鉄分が付着して測定されていたそう。

参考記事: ひじき「鉄分の王様」の座、返上へ by Japan In-depth 一色ふみ(ジュニア・アスリートフードマイスター)

僕は鉄の鍋やフライパン使ってるけど、手軽なのは、鉄片をヤカンや煮込み鍋に投げ込んどくこと。まあ鉄釘でもいいんだろうけど怖いし笑。「鉄玉子」なんてもんがあるのを知った。南部鉄器のはかっこよさそうだけど、キティちゃんを釜茹での刑に処すのはどうなんだ!!

  

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3月23日(水) 代々木 参加希望します。初参加になります よろしくお願いいたします。

3/23、参加希望です。
よろしくお願いします。

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