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2016年1月30日 (土)

「体幹活用」のありがちな誤解 〜Swimローリング編

< "体幹" の一般論>
今年に入り、いろんなニュースを見るたびに「ゲスの極み」と一言つぶやけば判った気になってしまうのは僕だけだと思うけど(ゲスさん言葉選びのセンスも極まっとる)、スポーツの世界では「体幹」が、そんな万能ワードかな。
僕の解釈として:
  1. よく言われるのは、「腹&背筋の連動性を高めながら筋力強化しろ」、いわば、胴体をロックできるようにしろということ
  2. その上で、パワーを体幹側の大きな身体パーツをつかって発生させることが、体幹動作の真価だ
青学駅伝の体幹トレーニングも、「胴体ロック」を前提に、肩甲骨の可動域を増すことで「上体駆動パワー」を増す、と同じ流れで理解できる。
 
このうち、1.胴体ロックのための筋力アップだけなら、出来て当然、という話で、高いほど良いといえる。ただ、このあたりの筋力不足は、ランニングとか単種目アスリートではボトルネックとなりうるだろうけど、トライアスリートなら、適切に動作できている限りは、それほど気にする必要はないと思っている。
 
僕だと、クロスバイク(普通ペダル)で片道1時間を移動した翌日に、腹筋全体に筋肉痛ができたりする。お腹からパワーを出す意識が、腹筋を使わせているのだと思う。逆にいえば、バイクで脚だけ疲れるようではダメ。
 
こうして鍛えた腹筋は、SwimにもRunにも効くはず。この関係は3種目ぶんあるので、専用の体幹トレーニングは必ずしも必要ではないという考えだ。もちろんやればやるだけの効果はあり、特に「意識付け」にはいいだろう。けど、その時間に普通に別種目の練習をした方がいい。(スキマ時間やナガラでできる範囲内なら別)
 
問題は2つめの要素、「駆動力アップのための体幹活用」で、ここに「間違った意識」を持つと、むしろマイナスになりかねないので注意だ。
 
 
<ありがちな誤解 〜Swimローリング編>
その例が、水泳での、「体幹クロールとは腰のローリングを活かすこと」という知識だ。
だ。と断言するのは、僕自身がそうだったから。
 
2つの落とし穴がある。
  • 「ローリングとストロークを一致させる」という意識が、早過ぎる、体重の抜けたストロークに堕してしまう
  • 体幹活用技術とは幾つかが相互連動するものであり、腰ローリングとはその一部に過ぎない
体重が抜ける=載せられない、とはどういうことか。たとえば井上雄彦先生の描く、右手一本での振り下ろしを見よう。
Tumblr_mcr29wkhko1rhrchxo1_500_2(画像はネットから拾ってきましたゴメンナサイ、実物は「バガボンド」でどうぞ)
 
ここで、腰を右に回しながら剣を斜めに流して、この速くて強いストロークが生まれるだろうか。
 
しかしクロールでは、「腰のローリングを活かしたパワフルなフィニッシュ」という情報が(不正確に)刷り込まれることが多く、結果、このハッタリ選手のように体重の抜けたストロークに陥る。
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もしもこの左ストロークが剣ならば、緑の侍にかわされて、カウンターで面を喰らって一刀両断まっぷたつ!
右(or下)のアンディ・ポッツなら、ほぼ同じタイミングで、ストローク側の肩がしっかり沈み、体重を載せている。宮本武蔵状態。詳細はこちらYoutube動画ご参照。
 
(なお剣のイメージでは、陸上なので重力を下方向に受けているという違いはある。ただし、水中でも重力は相手に向かう左方向に受け、かつ、同方向に浮力の反作用も受ける。力の方向性は共通すると思う)
 
では、クロールではどうすればいいかというと、腰ローリングを遅らせて、水を投げ終わってから開始、くらいの意識がいい。
 
これにより呼吸のタイミングも遅れることになる。クロールの呼吸は腰ローリングの勢いを利用するからね。慣れないうちは難しくとも、できるようになれば、吐く=腹圧を高めるタイミングをストローク最高加速地点に合わせるというメリットもある。
 
もどかしくてタイムも落ちる「山」を超えて、始めてビューと速くなる。それが技術向上というものだ。
 
・・・
 

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◆* クロール/OWSの技術」カテゴリの記事

コメント

ですね、それを海の集団でどこまでコントロールできるか。
「息吸わなきゃーー! ぶわーーーーー!」とやってしまうと乱れてきます。

確かに呼吸を0.2秒遅らせるだけで全然違いますね。

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