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2016年1月 7日 (木)

トライアスリートは「青学駅伝の体幹トレーニング」をどう活かすべきか

青学駅伝チームの体幹トレーニングが1年ぶりに注目されている。
 
ネットでは日経Gooday 「箱根駅伝、青学躍進の陰に“理詰め”の体幹トレーニング」 (2016/1/1)が情報量豊富。2編9ページに細分化されてて面倒なので、要点を抜き出してあげよう。(優しいぞオレ今日は笑)
 
考え方)
  • 成績が上がらない。それは目標を設定しないで、同じトレーニングを繰り返しているから
  • 精神性ばかりに頼り、選手の個性や弱点をわきまえることなく画一的なトレーニングをしてしまうから故障を招き、練習ができない期間を作ってしまう
  • 体幹の筋肉を鍛えるには、まず重要度が高い体の奥深くにある筋肉から鍛え始めて、順に付帯する外側の部位を強化
  • 筋肉について考えさせることです。トレーニングメニューは一切出しませんでした
3種類)
  • 練習前に行う、肩甲骨や股関節の動きをよくする「動的ストレッチ」
  • 練習後に行う筋肉ケアのための「静的ストレッチ」
  • 就寝前やレース前に行う筋肉と精神をリラックスさせるための「筋弛緩法」
効果)
  • 体幹が固定されて、肩甲骨が自由に動くと、腕振りがスムーズになって推進力が生まれる
  • 特に腕振りに明らかな変化が出てきました
練習法)
  • 体幹と肩甲骨を有効に使う走り方を身につけるには、走る練習に入る前の準備運動(動的ストレッチ)と補強運動(体幹の筋力トレーニング)
  • 長距離を走る上ではコア、すなわち体幹の深層部にある筋肉で体を安定させて、肩甲骨を使った腕振りで生まれたパワーを、効率的に下肢へ伝えて推進力に変換する
  • 接触プレーがあるサッカーでは、インナーユニットに加えて、外腹斜筋や大殿筋などのアウターユニットも鍛えることが欠かせない
以上、独自分類まじえ引用。
 
コンパクトにまとまってるのがスポーツナビ 「箱根V2最有力、青学大はなぜ強い?トレーナー中野氏が重視する基礎の徹底」  (2015/12/11)
 
「頭と胴体を動かさず、肩甲骨を大きく動かす。
 腕は引くだけでなく、ひねりを加え、さらに可動域を伸ばした。」
 
だと。これら、基本(もしくは本質)の徹底だ。「腕振りは、引け」的な局所的・限定的な指導法はよく目にする。わかりやすく実行しやすいので初心者には良いのだけど、レベルが上がるほど遠回りになるものだ。
 
前回書いた通り、腕振りの本質は、上体側からのパワー発動にある。そしてパワーの起点はより体幹中心部に位置すべきだ。だから本来振るべきは腕ではなく肩甲骨(+しいていえば鎖骨もか)とも考えられる。
 
詳しく知るには、担当フィジカルトレーナー、中野ジェームズ修一氏のDVD付き著書を→ 
 

<では、トライアスリートはどう活かすべきか?>

ただ、あくまでも純ランナー向けの方法論なので、トライアスリートにはアレンジが必要だ。
指摘しておくと、
  1. 「肩甲骨の柔軟性」は、トライアスリートなら、そもそもスイムで実現しているはず(だよね??)
  2. 念のため、肩甲骨の柔軟活用は、バイクでも活かしてるよね??(DHポジションでもノーマルでも)
  3. 鍛えるべき体幹筋力につき、「インナーユニット」をブラさず固定させる、としているけど、長距離走に限った話だよ
  4. スイムでは、むしろサッカー選手向きのような、アウター側の体幹筋力が推進力の主体だよ(インナーユニットも使うけど)
  5. 「インナーユニット」は、バイクとスイムでも十分鍛えれると思うよ
  6. 「筋弛緩法」は、スイムが一番だと思うよ(時間を使うけど)
  7. 「インナーユニット」を鍛えるのは、「呼吸法」を変えるだけも効果あるよ
なんだか不要論みたいになってきた、、なことはなくて、
正しい方法を理解しながら、3種目の基本に沿ったトレーニングができている限りは、特別な「体幹トレーニング」と呼ばれるものをしなくとも、自ずと鍛えられる、と思う。
 
<僕がやってること>
まずは「意識」が大事で、それ次第ではママチャリをクルクル回してるだけでも十分に腹筋(というか「インナーユニット」周辺) に筋肉痛を入れることができる。
意識ってなんだ? という方は、本とDVDを試しながら、考えてみるといいだろう。
 
インナーユニットを鍛える呼吸の要点は、「腹圧」をかけるということ。スイムとバイクでは重要な技術として知られているもので、トライアスリートなら基本の一つだ。
 
その上で、オフロード、できれば(整った芝生とかよりも)路面が荒れて起伏のあるトレイル系のランを重視している。一歩ごとに身体が揺さぶられるので、自ずとコア制御力も高まる。これは何度も書いてきたとおりだ。
 
3種目以外にいいと思うのは、「ノルディック・ポール」を使ったオフロードでのランだ。
上体パワーを直接に推進力として走ることになるので、スイム錬にもなる優れものだ。
全身の筋力を活かして走ってみる経験は、遠回りだが、走技術を上げる、と思う。
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僕は2012秋のバイクレース負傷時に、松葉杖のかわりに購入したのだが、治癒後、トレーニングに使えるのを発見した。そして2013年にランのパフォーマンスが大きく上がっている。
僕のはLEKI最安モデルの「SPIN」だが、今だけ上級モデルが安くてオトクだ ↓↓↓
あと、バランスボール的なもの ↑↑↑  を日常づかいするとかね。椅子を撤去して替えてもいいが、なかなかそうもいかないだろうから平べったいのとかで。「呼吸法」と合わせればさらに効果的。デスクワーク中に鍛えられる? 運転中だと危険か笑
 
それから、「古典的儀式的」といわれるタイプの腹筋もたまにやってます。少々のアレンジはあり、「意識」を正しくもてていれば、説明不要な範囲内だと思う。バランスディスクがあればやりやすそう。
 
・・・
 
<考える、ということ>
ついでに、記事でおもしろいと思ったのは、流行りのグループワーク形式でガイコツ人形で遊びながら、学生に考えさせる指導法がイマドキだ。こうゆうのは、21世紀に入り教育界で急速に普及した手法だが、トップスポーツ界にも入ってきたんだなあ。
 
この重要な(正の)副作用は、自信だと思う。練習量が自信につながる、とはよく聞く話だけど、「考えた量」だって十分に自信につながる。しかもこちらは、波及効果が大きい。

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