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2015年8月 2日 (日)

「暑さ対策」は、ショート or ロングで場合分けしよう

致命的に重要なこのテーマ(文字通りに)、特に問題なのは、「日本の真夏の長距離レース」の場合だ。
 
考えるべきは3点:
  1. ショートとロングの「場合分け」 
  2. 重要度
  3. トラブルと対策の「関係」
これを2015夏に一気に浮上した 「低ナトリウム血症」についてあてはめると:
  1. ロングの場合に
  2. 超重要で
  3. 胃腸トラブルへの対策ともなる
 
<1.ショートとロングの場合分け>
まずは、シンプルかつ重要なルールから。ハードな練習も同じくだ。
 
A) ショートなら、水をかけ続ければなんとかなる。
 
これに尽きる。KONA5勝のデイブ・スコットが「過去最も暑くタフなレース」 と言った長良川大会は僕は3度走っており、全て晴天酷暑! そうゆうレースで大事なのは、「早めに、水で冷やす」こと。特にバイク中盤以降で首まわり中心に水を掛けていくこと。ボトルが温水になってても、バイクの気流なら気化熱は十分に取れる。
 
ボトルを凍らす等の工夫は、やれば「より快適に」レースできるが、やらなくてもどおってことはなく、つまり「重要度」は低い。ちなみに僕も1度やったことがあるが、氷がなかなか溶けずに困った笑。溶けるスピードを計算したりするのが面倒で、以来、やってない。
 
より冷たい方が気持ちいいのは確かなんだけど、それは掛けた直後、せいぜい数十秒間の話だろう。温水でもスリーブに染み込ませる等、気化熱を活用できる絶対時間を増やした方が、体温はよっぽど下げやすい。普通のエイドのボトルで補充できるし。
 
 
B)ロングなら、ナトリウム(塩)摂取量を確保すること。
これが急所ではないだろうか。過去しつこく書いた通りに。そしてエイドで確実に水を確保し、常時、飲んだり掛けたりきれる体制を死守すること。この基本の上に、細かなテクが生きる。
 
ショートなら、庭田選手など言っていたとおり「塩が不足しないように気をつける」程度でもOK。ロングでは「どさっと」 絶対量を確保するつもりで。この差は大きい。
 
※ここで「ショート」と「ロング」の区別は、距離ではなく、「 暑さの度合い × 暑さに向き合っている時間 による。スタート前からフルウェットスーツを着た状態も「時間」にカウントされるのはいうまでもない。
 
だから真夏のショートレースなら、十分な塩分確保は必要。僕もドリンクに塩を足しているのは以前から書いてる通り。「ナトリウム・ローディング」という、「運動開始45分前までに1%塩分濃度のドリンクを体重1kgあたり10ml、1時間にわたって摂取」という方法論もある。(こうゆう数字はテキトーで構わないというのが僕の考え)
 
朝ごはんの塩分量も大きく影響する。前日からもしっかり確保しておきたい。コンビニのパンとかだけでレース出てる方は、見なおした方がいい。
 
 
<2.重要度について>
「ボトルを凍らせる」などはしなくてもどおってことはないけど、塩が足りないと普通にレース終了する。こうゆう嗅ぎ分けが大事だ。
 
 
<3.トラブルや対策の「関係」について>
LUMINA(下記)「30個の対策」で挙げられるものは、
  1. ナトリウム濃度のコントロール
  2. 身体の冷却方法
  3. 紫外線対策
と僕なりに分類できる。
 
1.は、「水のガブ飲み」による低ナトリウム、それによる熱痙攣、意識障害、お腹ガブガブ→トイレ通い・・・等々の複数のトラブルの原因となる。それぞれ、僕のブログを読んだあとに、「ようやく原因がわかりました」という報告を幾つも戴いた。ウルトラマラソン等のランニング分野でも結構あるようだ。(例:ブログ「水分補給・・奥が深い!!」
 
2.身体の冷却も、順序がある。
  • スタート前、できるだけ日陰で、水を少しづつかけて、体温上昇を事前に防ぐ
  • ウェットスーツは、1.早く着すぎない、2.まず脚だけ着て上は着ない、3水をかけたり入れたりして冷やす
  • バイクでの水掛けはしない人が多いけど、真夏には掛けるべきだ。温水だろうが関係ない。バイク中盤あたりから少しづつ冷やしていくことで、ランスタート時の体温を下げるのだ
  • 残った水は残り数kmで全部、腕脚などに掛けて空にしよう(少しだけど軽量化して速くなる?)
  • ランでは、エイドの水は全部とって、とにかく掛ける
  • カーフスリーブにより、靴への水の過度の侵入を防ぐことができるのは、河原コーチの言う通りだ。アームカーバーも保水力がある。水を吸った分、重くはなるけど、気化熱の効果ははるかに高いと思う
  • シューズが水に濡れてマメとかできる方は、良いソックスを選んで、ラン前に履こう
  <cepサイズ表> ←フクラハギ径で決定
 
そうゆう「順序・重要度・関係」がみえていれば、実戦で使える。
 
※なお、バイクでのボトル取りが苦手だからと、DHバーからストローで飲めるのを使う方は多いけど、水を掛けるためにボトル取りは必須技術。絶対に練習して、レーススピードで安全にできるようにね。これはレース出場者の義務です。
 
僕の場合、夏のショートレースでは3本積み、飲み1、掛け1、両方1、とする。予備のはたいてい最後にどばーーーと掛け捨てて終わるけど、落とすこともありうるし、保険として安心だ。
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<僕の「暑さ対策シリーズ」の考え方>
以上書いたことは、僕の「暑さ対策シリーズ」を読まれた方なら判っているのではないかな? 
 
「大元の考え方」を理解していれば、状況に応じて対策を自分で考えることができる。
 
トライアスロンは「想定通りにいかない事が想定できる」スポーツ、実戦で本当に使えるのは、そうゆう基本から積み上げた情報だと思って、僕は書いている。もちろんトレーニング方法全般にいえることだ。
 
その分、まだるっこしく長いから、即効ノウハウを求める方には薦めない。
でも、そこに共感してくれる人に対しては、僕はディープに書いてくよー。
大丈夫、即効ノウハウに飛びつくより、基本から積み上げた方が、先々まで伸びるはずだから。
 
過去記事で最重要なのは、この2つ。
・・・
 
トライアスロンLUMINA誌は2015年9月号、「トライアスリートのための暑さ対策・補給戦術」を特集していた。中心は、オリンピアン庭田選手の長めのインタビューと、複数の有名プロ選手を中心とした暑さ対策30個。プロ選手が何をしているのか、実態を知ることができて、おもしろい。ただそれは「オーディエンス」としての視点であって、「プレイヤー」にとっては不十分だとも思った。
今回書いたような知識を頭に入れた上でLUMINAを読めば、為になる情報が幾つも入手できるだろう。
(天草の塩は濃厚で甘く、宮古雪塩は爽やか。海域でずいぶん変わるものだ)
 (涼しく過ごし、熱く走る!)

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コメント

ブログでの貴重な実践的情報を大変参考にさせていただいています。
おかげさまで、先日の酷暑の長良川国際では水を頭からかけ続けることで、
無事に完走できました。
ありがとうございました。

初めまして。トライアスロンを始めたばかりで、いろいろ情報を探していてたどり着きました。
おかげさまで今日の長良川国際大会を無事に完走しました。
補給についてはなかなか決め手を欠いていますが、冷却は本当に参考になりました。

ありがとうございますm(__)m

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