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2015年4月26日 (日)

宮古島トライアスロン改めデュアスロン総合22位 気分爽快な歴史的惨敗

「理想のトライアスリート」としての自分と、「現実にトレーニングした結果」としての自分と。トレーニングでは前者を、レースでは後者を基準とする。

しかし今回、レース中に「理想の自分」を追い求めてしまう、しかも長距離デュアスロンという(世界的にも類をみないであろう)最も現実を見据えるべき状況の中で。かくして5年間の僕のトライアスロン史で最悪のレース展開に陥る。

戦い慣れたショートレース(51.5km)ならこんなことはまずしない。仮にやるとしても、年間ランキングが決定した後の「遊び」としてだ。好成績を求めたはずの今回は、珍しく根拠の薄い博打に走ってしまった。

でも、負けるときは豪快に負けまくるのも僕らしい、なんて考えながら走っていたら楽しくなってきた。

勝てなくたっていい。それが勝つために攻めた結果であり、次へとつながる経験を得ることができたのなら。

ある面、レース中から、「次」を意識していたのかもしれない。そうゆうのは、現実逃避でもあるのだけど。

なんでもいいや、走り切るだけで、楽しかった。

11149424_796326430464248_99854572_2 撮影:Kozo Kinoさん

<宮古島"デュアスロン"大会2015>

レースでは、前日からの強風により発生した時速15ノット(28km)もの潮流と2mのうねりによりスイムが中止、デュアスロン化。こんな海を逆行できる陸生生物など存在しない。

普通トライアスロンのスイムは湾内、その更に防波堤内など、気象の影響を受けない内海で行う。ここでは宮古島と来間島の間、つまりは東シナ海の真ん中なので、潮流の直撃に対して無防備だ。

まあでも、そもそも東急ホテルのプロモーションで生まれた大会。ホテル前の、しかもトリップアドバイザー 「世界のベストビーチ2015」で3年連続日本一という与那覇前浜→ http://www.tripadvisor.jp/TravelersChoice-Beaches の活用は不動の条件だ。商売絡みではあるけど、発案した東急の一社員さんの尽力なくしては存在していない大会なのだし、過去31回中29回は出来てたのだし、今後も天に祈るのみ。 

<結果>

8:54:08、総合22位、年代別5位。モリタさんの総合10位入りにより4位まで表彰圏。「 表 彰 台 を 逃 し た 参 加 者 の 中 で 最 も 速 い 」という栄誉を得た。

なお、この表彰台逃し組のベスト3は全て40-44歳男子。一方、25−29男では総合41位、30−34男では43位、僕より18分遅れでも表彰台に乗っている。これは残念賞というより、僕らカテゴリの厚さ&強さを示すものと受け取っておこう。いわば今回の僕とは、我が世代の強さの象徴であるとも考えられるであろう笑。

ちなみに同カテゴリ1位の森田さんはかつて稲毛インターでロングのプロトライアスリートをしており、2位は有名かぼす君、3位松田さんはKONA総合33位の記録を持つ超強豪、4位の野口さんはプロMTB自転車選手としてアジア王者を獲得している。この中に入れなかったと僕如きがボヤくのも生意気てもんだ。

<意図>

僕にとってトライアスロンとは、一番か、それ以外か。今回なら総合10位、だめでも年代1位。表彰台の隅っこに乗れるに越したことはないけど、それは勝ちではない。

とはいえ経験の薄い長距離。初ロングの2013アイアンマン世界選手権KONAは10月、半年に渡り月1-2戦のJTUランキングレースなどの後で仕上がりきっていた。それに過去、この季節にピークを設定した経験も無い。

そんな中で、勝つための方法論として選択したのは、「ショートのスピードをロングに持ち込む」ということ。長距離練習を積むのが定番ではあるだろうけど、マニアックな読者層を持つ奇特なブログの書き手としては、そんなよくあるものを選んだっておもしろくないし笑。いやジョークです。そこは僕のことなんで、海外情報など漁りながら、新たなトライアスリートのあり方を探る生体実験を兼ねております。身体ハッタリくん。

<バイクの(合法的)集団>

もしもスイムがあれば、脚への負担も減り、またバイクパートで選手が分散することもあり、その作戦をもう少し機能させることが出来ただろうとは思う。

しかしデュアスロンになることで、バイクでは集団(=規定の距離を取った上での)が固まりやすくなる。それは逃せないと思った。

それでも、 本当に強い人は独走する。僕が今回間近に見た(=抜かれたという意味です)中では、40歳代後半の竹谷さんは典型で、ブログでも「後ろに付かせない走り」を意図したと書かれている。50代にして総合11位に食い込んだ田中さんも見事な独走で順位を上げていたし、同じく50代の八尾さんも淡々とDHポジションを維持してペースを維持していたし、同じく50代の室谷さんも100km過ぎあたりから独走で上げている。

ただ、そこまでは届かなくとも、「7m後ろを付ける実力」、というレベルもある。今回の強風下では、東岸を南下する向かい風区間では特に、7m後ろに付けることの効果は確実に存在する。そこに乗るのも重要な戦術であるのは、事実だ。

(だから海外主要大会のドラフティング距離は伸びる傾向にある。アイアンシリーズでは12mで、プロではもっと伸びようとしている。それを、二人乗りバイク何台かでサクサクと摘発しまくる。国内でも、世界基準を目指すショートの横浜大会は10m。ただ取締は緩いけれど。

日本のバイクマーシャルの問題の一つは、2人乗りしないことだと思う。ドラフティング違反は集団で発生することが多く、それは運転しながらは無理)

<ペース配分>

セオリーは、第一ランは抑え、第二ランに勝負をかけるべきだ。それが長距離レース。おそらくは世界的にも珍しい「アイアン・デュアスロン」であれば尚のこと。

しかし、「大きな勝利」を狙う僕は、強者たちのバイク集団(=あるいは緩やかなトレイン)は逃せない、と考えた。そこで、第一ランは1km3:40-45ペースである程度飛ばし、20位でバイクスタート。

その後、コース慣れした方の少し後ろに位置してペースメークしてもらうのが、順位を上げる最も合理的な戦術だろうな、と頭では考えた。しかし、ショートの強豪トライアスリートとしての本能はそれを拒否し、得意の平坦直線ではビューと前に出る。しかし、

  1. 実走の「頻度」不足による技術的な不安定さ → 無駄な力を掛けたペダリング
  2. ローラー含めた「長時間」練習不足→ 不安定さ 
  3. 輪を掛けてのデュアスロン第一ランによる筋疲労
により、筋力を早くに使い果たしてしまった。両モモ痙攣し残り5kmではスローサイクリング化。降車時には右腰が痛くでしばらく止まっていた。こんなのはロードバイク始めた年に伊豆一周して以来だ。
 
こうなるとランはどうしようもない。スタートから脚が全然動かない。
けど、途中からエイドの度に氷をCEPクワッドスリーブにねじ込みアイシングしてたら、少し回復し、後半は走れるようになった。
11178189_796326423797582_1879162365 撮影:Kozo Kinoさん
完走を目的としたトライアスロンって楽しい! 
折り返し後、すれ違うランナー達の殆どは(一部の女性と高齢組を除き)、完走を目的に走り続ける人達。圧倒的多数派であるそんな気分にシンクロしながら走り続けた。
 
<新兵器 ココナッツオイル>

ところで、今回から新たに補給に投入したのが、ココナッツオイル。
「中鎖脂肪酸」が過半を占め、エネルギー化される速度が早いことが体感できる。長距離では糖だけでは足りず、脂肪活用が極めて重要なのだ。少し練習で試して効果を確信し、実戦投入した。結果、エネルギー補給面の問題は全くなかった。
 
僕が使ったのは近所の成城石井で買った 「ブラウンシュガーファースト」の有機エキストラヴァージンココナッツオイルだけど、妙に人気で、品切れ(or 転売屋による価格釣り上げ)の場合が多い。世界的に人気の「Dr.ブロナー」、成城石井が替わりに売っている「Vita-Coco」あたりで良いと思う。
バターのようなものなので、パンとかに塗って食べるのが基本。25℃あたりから液状化するので、糖質ジェルと水とに溶かしてボトルにも入れた。これはなかなかいい。今後の長距離レースの中核に位置づけよう。
 
(つづく)

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