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2015年3月 1日 (日)

「ランナー人口 2年前から減少」記事が見落としているもの、そしてその真実について

前回ブログ 「東洋経済online記事『ついにブーム終焉?東京マラソンの「功罪」』への批判3点」 では、標題記事のの主張や根拠の混乱について書いたわけだが、1つめに指摘した、「ランニング人口の減少の根拠として、レジャー白書の年1回以上でのデータでは不適切」という点は、実はあちこちで見られる。それは明らかな間違いでもないけれど、適切ではないのも明らかだろう。
 
では、かわりに何を見ればいいのか? 2つのデータを示そう。
 
〈週1〜2回以上のランニング人口〉
今のブームを捉えるために、適切なデータの1つは、笹川スポーツ財団の「スポーツライフ・データ」だろう。隔年2,000名への調査から、「年1回以上」「週1回以上」「2回以上」での実施率を、性別×年代別のクロスで推計している。

これによれば、最新の2014年調査で、ランニング人口は男性で減少、女性で増加している。

(※なお僕が東洋経済に関して問題にしているのは、減ったかどうかという事実ではなく、「データの扱い方、組み立て方」という知的技法についてです)

ただ、笹川財団のデータは、年により意味不明に増減しているように見える。これは、サンプル数の不十分さなど「統計誤差」の大きさを示すのかもしれない。だから、「男性は2014年に減少傾向に転じた」のかどうかは、次回2016年を待たないといけないかもしれない。

まあ実際、「ブームに煽られ走り始めたけど三日坊主」「半年がんばったけど無理があって続かない」などは、とりわけ中途半端にマジメな男にありがちなことではある。
こうゆうのを続けるコツは、無理しないこと、楽しむこと、に尽きる。

「年1回」のデータも採っているのは、他種目や他調査との比較目的かと思う。しかしメディアでは、こちらが紹介されることが多い。その方が数字が増えてインパクトのある記事が書ける、というか、「アクセスの獲れる記事タイトル」を付けられる、という理由だろうか。(こうして僕らは釣られてゆく、、ネットは怖いよねー笑)
この「週1-2」のデータを使ってる記事なら、「記者はわかってる」と見ていいだろう。(対偶も成立)
 
〈ランニング大会への参加状況〉
昨日書いた2つめの問題点、「大会参加者数の変化」については、さすがにランニング専門誌「ランナーズ」は的確に把握する。それを「しらべえ」なるサイトが纏めている→ http://sirabee.com/2014/12/08/10244/
このサイト、情報は意外と?しっかりしていて、センスもいい。調べると、博報堂グループによる合弁企業だ。なるほどね。
 
「2004〜2013年の日米のフルマラソン大会の完走者数」というデータが紹介されている。アメリカは386,000人→541,000人、日本は78,776人→286,395人。注目点の1つは増加率で、アメリカは40%であるのに対し、日本は263%の増加率。
 
東洋経済記事はこうゆうのを引用すべきなのだ。僕も批判した手前、対案を示さないと、と思って調べたら、すぐにヒットした、その程度の基本情報。
もう一つ僕が思ったのは、記事に無いけど、「国の人口比率」でも、日本はアメリカに一気に近づいてきた、ということ。これは、少なくとも参加人数ベースでは「成熟」の域に近づいていることを示すといえるよね。
 
また、日本女性の参加比率の低さも目立つ。
これは僕が思うに、子供の頃からの「文化的な刷り込み」かと思う。
「スポーツ得意な男の子を見守っている女の子が可愛い」的な。(←僕はそうゆうの嫌いだけどね)
でもその刷り込み/思い込みに、3-40代で解き放たれて、女性がどっと始めるようになった。それが、笹川データでもみられる、女性の大きな伸びにつながっているのだろう。
 
〈二極化が進んでいるのではないだろうか?〉
ここまで情報を見てきての、僕の一つの懸念というか。。
「しらべえ」にあるように、今のブームの主力は:

「30〜40代になって健康を気にし始め、健康維持・改善の手段としてランニングを始めた」人が多いのかもしれない。
そしてこの層は会社などで横の繋がりも多いため、誘われるなどしてランナーが増えていることも考えられるだろう。

という世界だ。その中にいる人達は、比較的恵まれ、安定した日々を遅れていると思うわけだ。仮に収入が低くとも、また明日クビになったりすることがあっても、そうゆう人的な関係を持てていること自体が、という意味で。
 
しかし、そんなものから全く切り離された人達は、日本にも大量に居て、増え続けている。
それが、あらゆるスポーツの機会から遠ざかりつつあるグループとして、昨日少し批判的に書いた『レジャー白書』のデータにも表れているのかもしれない。
 
つまり、二極化。
ランニング・ブームが起きている世界では、そのブームは加速し、その一部はトライアスロンやトレイルランニングなど、より多様なものへ進化してゆく。
そこから切り離された世界は、その問題をより深刻にしてゆく。
ランニングなんて1日10分の移動時間だけで出来ること。もしもそうだとすると、それは精神的な余裕度とか、誘ったり動機付けたりしてくれる人的な繋がりとかによるのだろうか。本当は、このグループほど、走るという自分自信への信頼感を高めてくれる単純でお金も要らないことは、薦められるのだけれど。まあ、杞憂であることを祈りたいけれど。
 
・・・おしらせ・・・
 
クエン酸」を運動30~60分前に体重あたり0.05g摂取することで、運動初期からVO2maxの80~90%強度まで、脂質代謝を高め、乳酸値を低下させて、持久力を向上させる可能性があるそうです。

 

痙攣防止に効く「マグネシウム:Mg」は、カルシウムとセットの錠剤で買えば激安です。

 

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