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2015年1月19日 (月)

BikeとRunの「動作特性」から考える、トライアスリートへのBikeレース効果

2つ前に書いた「トライアスリートは、フルマラソンしないほうがいい」 は過去最高量の反響。ページ閲覧数が2日続けて2,400を超えた。そこでの視点は「過労」だ。レースは極限まで追い込むものだけど、だからといって普段から追い込み続けてはいけない。かわりに僕が重視しているのは、フレッシュな状態で良質な動作を保ち、素早く回復させて、トレーニング頻度を上げること。この状態に対して、身体は確実に「適応」を進めてくれる。

マラソンを走る/走らない、という結論は個人の自由というもので、どっちだって良いのだ。僕が書きたかったのは、その奥にある考え方のほうだ。

さて今回の視点は、トライアスリートとしての「成長戦略」。ここで戦略とは、選択と集中であると定義する。すると、「平均的な日本人トライアスリート」にとって、Bikeレース出場が最も戦略的ではないだろうか。このことを、それぞれの競技動作の特性を踏まえて、考えてみよう。

 

<1.トライアスロンRunは「ゆっくり効率」を競う>

長距離トライアスロンのRunは、世界トップでも1km4分のスロー走行。最小限の体力でギリギリ維持可能な「ゆっくりラン」の勝負だ。マラソンが1km2:50に突入する時代に、4割も遅い。

そのブレーキ要素の多くはBikeに由来する。Bikeの筋疲労によりRun動作が変わる。エネルギー生産力も落ちてるので、走行速度はさらに落ちる。速度が変われば荷重も変わり、動作がさらに変わる。それが「トライアスロンRunは、Runとは別競技」と言われる所以。

ブレーキ4割増し分に占める上記バイク要素を7割と仮定するならば計28%相当(乱暴な計算だ…)、すなわち、「トライアスロンRunの2-3割は、Bike力である」くらいかもね?

だから、Runを戦略的に強化するのなら、レースならデュアスロン、練習なら連続させるブリック錬が、第一の手段となる。Run単独レースは、その戦略手段を補完する程度の位置づけではないだろうか。

 

<2.Bikeは「高速」が基本>

世界トップレベルでは(アマチュアであっても)、180kmでも「高速走行」が基本だ。多くの日本人トライアスリートはプロ・アマ問わず、ここで世界と一番差を付けられている。
 
Bikeでは、短距離でも長距離でも、動作は共通する。常に体重が道具によって支えられてるし、速度差もギア選択で打ち消されるためだ。またトライアスロンでは、前競技=Swim疲労の影響度は、Runとくらべて圧倒的に少ない。
だから、Runのような、「トライアスロンと単独競技の違い」も、「レース速度による動作の違い」も、はるかに少ないはず。よって、短距離のスピード練習には、長距離にも即通用する効果があると僕は思っている。(実際、1日50kmを超える練習は殆どしない)
根本的な違いは、エネルギー生産回路の違いくらい。それは後からトレーニングで適応させていけばいい。
 
つまり、「スピードを上げられるのならば、なんでもいい」のがBikeだ。
Img_0286_2
 
<3.レースにしかない体験>
レースには、特別に設定された環境がある。道路を専用使用できるBikeレースでは特にそうだ。レース中でしか出来ない走りができる。その中で見えるもの、感じるものを探ってみるといい。
 
レース数が少ないし、移動も面倒だけど、競輪からの補助金(年々減っているけど)がある場合もあり、トライアスロンよりははるかに安く出れる。メーカーからの賞品も多いし。
 
冬はBikeレースは少なく、あってもクリテリウムのような短く特殊なものだけど、そこで集団走にびびったり、ちぎれる経験だけでも、十分な効果があるだろう。
 
 
<4.僕の経験>
ついでに書いておく。2年目の2011年秋に出たBikeレースのスプリント経験を通じ、僕のトライアスロン全体の競技力は、がくんとレベルアップした。
 
 
推定1分30秒ほどのアタック対応(=Vo2Max域) で勝ち残り、推定10秒ほどのスプリント(=クレアチンリン酸回路域)に絡む。そこには、レースという特殊な状況だからこそ踏み入れることができた極限域があった。
 
その中で、全身の筋力を余さず使い切る、という動作が始めてわかった。その時に高額レース用ホイール「BORA」はかつて見せなかった挙動を示した。バネがぱちーーーんと弾けて車体を押し出し始めたのだ。しかも、ペダルを回すたびに。そうして追いつき抜かす相手との速度差は圧倒的だった。追いついた先頭2名は、そのレベルでの動作感覚をわかっていた。濃密な数秒間で勝負は決着した。
 
そこで得た感覚は強烈だった。冬の終わり頃からトレーニングを再開した時に、その記憶を呼び起こし、再現するつもりでトレーニングを積んだら、2012年はBike中に総合2位にまで上がれたレースが3つ。この位置まで上がると、見える景色が違う。それが僕のセルフイメージというか、「ごく自然に目標設定されるレベル」をハネ上げた。てゆうか、「僕には総合優勝できる実力がある」とアタリマエのように思うことができた。翌2013年以降の成績は、その延長にある。
 
 
さあ、あなたに必要な成長戦略とは何だろうか?
 
 

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