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2014年12月の7件の記事

2014年12月31日 (水)

12月のトレーニング量 〜「頻度」が一番大事です 

毎月恒例の月間トレーニング量グラフを公開。

<読み方> 10月スタートの新デザインでは、グラフは3日移動平均、心拍域はBike+Run合計、TotalはHR110以上+Swim、PTE=Peak-Training-EffectはSUUNTO独自データです。12月は61-91日あたり。

12月始めに高負荷トレイルランをガンガンにキメまくったが、その夜にお湯が出なくなって冷水シャワーを浴びたりしてたら激しい歯痛に見舞われたりで、中旬は通勤のクロスバイクとたまの通勤ランくらいでHR130-147域をなんとか維持し、年末に上げ直した。あと、前半に2ヶ月ちょっとぶりに少し泳いで(また止めて)、月末に3ヶ月ぶりに固定ペダルの自転車を再開。

Tt201412_2

51.5kmレースで最重要視している「HR148以上+167以上」域は、ここまで控えめ。かわりに、パワー系(HR110〜に含まれる)が多め。この考え方は、前回かいたMaccaの方法論に沿っている。

Run走行距離はたぶん過去最高を更新して238kmかな。でもタイトルに書いたように、距離ではなく、「頻度」だと思う。この考え方は、強豪エイジ(といってもエリート系レースを主戦場とされる)松丸さんがSCOTTのページに寄稿されている。なにより、「少しづつでも練習すること」、つまり、頻度が大事なのだと僕も思う。

頻度の表現に、このグラフは最適だと思っている。月間の合計積算距離では、週末だけどーんと稼いで平日はエレベーターと電車とタクシー、みたいな生活でも増えてしまう。何度も書いてるように、大事なのは、「波」の設計。良い波形に頻度は不可欠。

まあBikeとRunを別々に把握してもよいのだけど、管理が面倒だし、そもそもトライアスロンは「Bike+Run」で1種目ともいえるので、これでいいのだ。

松丸さんのでもう一つ大事なのは、「向上させる練習、維持させる練習、回復」という3つの区分けだ。「向上の練習」はまーせいぜい週2-3回もできれば十分、4回やってしまうと「回復」が大変だし、2週くらいならできなくてもなんとななったりもする。かわりに「維持の練習」により、身体の記憶を失わせなようにする。それが、「頻度」重視のトレーニング。

この3分類は、学生時代などにしっかりした耐久スポーツ歴がある人なら、身体感覚の中に刻み込まれていることだと思う。僕も、書くまでもない常識て感じですっ飛ばしてブログ書きがちだ。例えば時々書いてる「時間内で最大限使い切る」とは向上の練習についてのこと。通勤ランで朝から使い切ったりはしない。

でも、耐久スポーツの経験が無い方は、そうゆう身体感覚の抜けた単なる情報として受け取るわけだ。「体感」を持たない人に、それを持つ人の言葉は伝わりにくい。この壁の存在はお互いにとって見えづらい。せめて僕は意識して、間を繋ぐ文を書いていこうと思う。

・・・話を戻すと、頻度重視のトレーニングとは、「理想のトレーニングを求めないでいい」ということでもある。今できることだけやり続けることは、妥協ではない。あるいは、そんな妥協こそが市民アスリートの本質。

(価格にも妥協しない、ベース作りも妥協しない)
 

2014年12月29日 (月)

「体重編」カテゴリ最終稿: オフトレを太れ! Maccaの体重増減戦略

僕の情報発信は、日常をFacebook 、まとめを当ブログ、という切り分けです。IT技術的にFacebookはブログより新しい分、ソーシャル性で明らかに上回る(ブログのトラックバック機能なんて既に化石だ)のだが、過去記事が読みにくく、検索にもかかからない情報処理上の欠点もあるので、時々ブログにまとめ直す必要もある。
 
そのブログでは、アクセスのうち過去記事の割合が多数を占める。僕にとっても、せっかく書いたのが古新聞みたいに捨てられずにずーっと読んでもらえると嬉しい。だから、記事数を極力抑え、中途半端な新記事を書くよりは過去記事を更新し、時々カテゴリを整理して、過去記事を読みやすくしていこうと思う。
 
それで今回は、過去ブログから、体重関連の話をカテゴリ「体重編」として整理した。
 
直近4つは「10代女子選手を軽量化させるという愚行」についての番外編。当ブログの主題である「僕が速くなるための方法論」からは外れるけど、これはこれで過去最多1日アクセスのあった人気シリーズではある。
ちなみに、女性の、軽ければいい、という思い込みは、美容にも多そうな話だ。キレイになりたい女性は、まず筋肉量を増やすといいと思うよ。皮下脂肪のコントロールは(やるとしても)その後の方がいい。
 
トライアスリートにとっての基本は、その前の方に書いている。重要記事は:
このテーマで書くべき話は、ここまででほぼ書いたつもり。1つ書き忘れてた話を書き足しておこう。2013年11月「triathlon.competitor」の「Chris McCormack On The Triathlete Weight Debate」  (英語です)。通算200勝以上のレジェンド、“Macca”こと Chris McCormackの経験談だ。
要点は:
 
「軽けりゃいい、てわけではなく」
「51.5kmのエリートレースでは軽いほど速いが、226kmアイアンマンではある程度の重さが必要」
「勝負レース3ヶ月前では脂肪のせてるべきで、レース体重は3週前に達成する」
 
僕の過去記事も、この内容を踏まえて書いてるので、読んでる方には新しくもない話だとは思う。
 
Maccaは身長182cm、オリンピックの51.5kmレースに出てた頃は165ポンド=74.8kg。しかしアイアンマン転向後、その体重ではランで潰れてしまい、たまたま太って出たレースでのランのが速かった。そんな試行錯誤の末に、トレーンング開始を182pd=82.6kg、勝負レースを171=77.6kgで迎えるようになったと。
 
ここから、体重=体力、という一面が浮かび上がる。
 
アイアンマン世界選手権の男子上位選手には、「180cm台前半の身長+70kg前半〜中盤の体重」が目立つ。Maccaはやや体重多い目な方。
 
一人の選手の中での変動を見ると、ロングでのレース体重はショートより2.8kg=3.6%増え、シーズン内での減量は6%。上限は8%とされるが、まあこれくらいがちょうどいい。
 
減量は、食べるより多く動けばいいだけ(Macca談)。とても単純な仕組みだから、低脂肪食もプロテインも要らないと僕は思う。特にロングのトライアスリートは、脂肪燃焼能力を高めているはずだ(よね、笑)。 減量期には、夜の糖質と脂質を必要以上には摂らないようにしている。
 
だから、お正月シーズンは、心置きなく脂を乗せておくことができるし、むしろそうすべきともいえる。そして僕は、お米をたっぷり食べて、
力を蓄えていく。ちなみに「低糖質食」は少なくともトライアスリートには要らんと思う。ただし、血糖値の乱高下を避けるという考え方はとても重要。
 
MaccaのトレーニングのPeriodization=期分けは、脂肪を乗せている間に、低強度長時間+筋トレを中心にベースとしての身体を作る。ある程度の脂肪があったほうが回復は早いし、筋量アップにも脂肪が必要だから。それに重い方が技術的な問題=重心のブレに気づきやすい。
次いで、メイン武器である耐久性能を高め(おそらくその間に減量し)、直前期にスピードを乗せるのが、彼のサイクル。体重とコンディションは一体なのだ。
 
今夜の僕は66.5kg、過去最重を更新。これでいいのだ。
 
これで全部かな。たぶん「体重編」としては最終稿です。

2014年12月14日 (日)

「天草トライアスロン休止」に見る、30年という時間の重さ

日本初の51.5km型トライアスロンにして30年続いた伝統の天草大会が、来年開催されない模様。

「沿線の応援が少なく盛り上がりに欠ける。市民を巻き込む大会にしなければいけない」

コースの再検討や例年1500万円を支出する補助金の精査、1400人を超すボランティア運営員の見直しなどが必要 (熊本日日新聞2014.21.11より引用)

再開してもコース変更可能性は高いし、JTUエイジ選手権も返上されるのだろうか。この美しいワンウェイ折り返しのバイクコースも、もう最後かもしれない。

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開催中止撤回を願うトライアスリートの気持ちは自然なもの。僕にとっても2013年大会での人生初の総合優勝を果たした場であり、JTU4連覇の直近2年分を決定付けた大事な大会だ。だけれども、仮に撤回されたとして、それで済む問題ではない。こうゆう機会に、その地域の状況について考えてみるといい。

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<地域の問題>

僕には、天草周辺に老若男女複数の住人や関係者が居る。かつては「宝の島」と呼ばれ、美味珍味をじゃぶじゃぶ算出した天草諸島。その政治経済の中心地として栄えたのが、天草大会の会場だ。初開催の1984年には、まだその活力が残っていたんだろう。

その頃から、若者流出による少子化&高齢化が進んでゆくのは、日本の田舎ほとんどに共通すること。天草五橋により陸続きになったのは1966年、無料化が1975年だそうだけど、それが海産物の乱獲・減少につながってもいるようだ。

かくして、面倒なイベントを開催する体力は、時間の経過と共に低下している。初開催時に30歳なら、もう60歳だ(アタリマエだ)。そんな人達から1,400人ボランティアで動員し続ける負担を、想像しなければいけない。

その理解抜きに、たとえば「市長の個人的判断」のせいにするべきではない。なぜ市長は批判を覚悟でその行動を取らなければならなかったのか、その背景にこそ問題があり、その解決への道筋を示せなければ、少なくとも同じ形で継続することは事実上不可能。

<お金の問題>

補助金1,500万円=参加者一人1.7万円。仮にボランティア数の限界を雇うことで賄えば、計3万円を超えるだろう。つまり、参加費が5万円になるかもしれない。

それが嫌なら、大規模スポンサーを獲得するか、開催コストが低い(=退屈な)会場のレースを選ぶか、あるいは創成期のような完全自己責任スタイルに逆戻りするか(=イマドキ無理)。

できるけどやってない手の一つは、「ふるさと納税」のアピールでは。実は、天草市はその成功例として知られており、納税した使途を選択できたりもする。だけど出場者にはPR不足。「スポーツ観光推進」とかのメニューを受け皿にPRする、納税額に応じた優先エントリー、といった手も可能だ。必要なコストは手数料1,000円のみ、寄付金と違い、どうせ納税する額となる。これなら経済的メリットはより明確にできる。

<都会と田舎>

都会ならば、解決の道に恵まれている。もちろん都市には都市の別の難しさがあるわけで、横浜トライアスロンなんて大変だと思う。でも、少なくとも経済性でいえば育てやすいだろう。田舎が失った若者を集めることで栄えてきたのが、東京〜大阪圏を中心とした都会だ。2020年以降の本格的少子化から先はともかくとして。都市経済の規模も、運営面の活力も違う。

近年のトライアスロンのブームも、恐らく都市部が中心で、その経済効果を受けるメーカーもショップも、もっぱら都市っぽいエリアに集中するだろう。コーチも都市は人口比率以上に多い気もする。

だから、たとえば「さいたまクリテ」も初年度大赤字で問題になったけど、2年目で早くも黒字化に成功したしhttp://cyclist.sanspo.com/163422  、来年はもっと盛り上がるだろう。

こうゆう都会しか知らない人は結構いる。旅行で3日くらい観光地を廻った範囲内でしか知らない、とかね。

もちろん、田舎には田舎の活路があるはず。天草が手を手を尽くしているわけでもないだろう。高齢化がボトルネックなら、周回コース化によるスタッフ縮小(=現実に検討されてる模様)、地域外からのスタッフ募集(=ありうる)、などは可能。

観光など波及効果を広げる取り組みも、まだ余地があるとも思う。ちなみに最近読んだ、日本の経済・金融史に名を残す(多分)デービッド・アトキンソン氏による、お寺など文化財観光の甘さを指摘した良書:日本経済の今後へのヒントにもなるだろう。

<結論>

地域の活力レベルの差、というのはそれだけ大きく、30年にわたって元気な地域であり続ける、というのはそれほどに難しい。それは地域に根ざしたスポーツ大会を直撃する。「会社の寿命は30年」というビジネス格言はここでも同様で、伝統ある人気大会もいつかは衰退してしまう。それはそれなりに、ほどよく力を抜いて無理なく持続してほしいとは思うけれども。

替わりに、新しい大会を育ててゆくことの方が現実的には大事だ。

なんであれ、こんな面倒なイベントをわざわざ開催してくれる地域や団体には、感謝するしかない。そして、地方で30年を超えて継続できている大会では、その裏で、後継者を引き込み育てる努力が続いていることを、意識すべきだろう。地域が痩せてゆく中で。

あるいは僕らは、「鉄人レース」というイメージの特別さに、助けられているのかもしれない。数万人規模を集められるマラソンと違い、トライアスロンはせいぜい1,000人だ。

僕も、二度楽しませて貰えたことに感謝しよう。

 

<参考記事>

1年前、石垣大会の休止にあたって書いたブログ:

2014石垣島トライアスロンの延期に、共感できる理由

この2年のレース:

天草トライアスロン'14、年代1位でJTU4連覇ほぼ決まり! (レースレポート書いてなかった、、書きたいけど余裕ないなあ、、知りたい方はFacebook見てね)

天草トライアスロン2013、初の総合優勝で長嶋茂雄杯を獲得。 (4つ続きます。右側へ)

2014年12月 6日 (土)

トレーニング数値は「変化」を分析しよう 〜 脂肪活用ラン錬のケーススタディから

12月だというのに給湯器が壊れ、水シャワー浴びて寝たりする今週。トライアスリート化して以来、年々僕の寒さ耐性が高まっている。特に今冬は背中を意識した体幹の筋トレを続けているせいか、「肩から冷える」現象がなく、寒くならないし、なっても動けばすぐ暖まる。いわゆるガイジン状態。来秋のシカゴ世界選手権の寒さにも耐えられるかもしれん。

さて今回は、トレーニングデータの見方を説明してみよう。
館山大会総合優勝で獲得したGPS心拍計"SUUNTO Ambit2s"は、トレーニング終了後、データが専用サイトに上がり、そこからマウスで選んだ任意区間の平均値を出してくれる。それが前に上げたグラフ。
こうゆう平均値は、15kmを4:13/kmペース、というような「結果指標」を見るには最適だ。ただし、心拍数のような「プロセス評価の指標」を見るのには不適だと思う。それがこの記事のテーマだ。
 
だから、たとえば自転車で「ケイデンスと心拍数の関係」を、平均値から探る試みは(よくブログで見かけるけど)核心を外していると思っている。まあ実験する本人にとっては、その過程でいろいろな気付きもあるだろう。ただ、そうゆう文章を読んで、その「データ部分」に正解を探しても、レースで強くなりはしないと思う。
 
では、どういう見方、考え方をすれば、レースで強くなれるのか?「変化」を探るのだ。
 
<ケーススタディ1>
先週のトレイル走のグラフ。落ち葉の積もった林(狭いけど)中心に、根や落枝やらに足を取られながら計15km。
その意図は2つあり、1つはいつもと同じ「レースペース状態を積み上げる」こと、もう1つは「低エネルギー状態で走ることでにより脂肪活用力を高める」ことだ。朝食に柿1+バナナ1+コーヒー+牛乳だけをとって走る。
20141204_182453
グラフでは11km分の区間を選び、そのペースは平均4:21(オレンジの線:ギザギザしてるのは起伏に対応している)
 
心拍数(HR)は白い線で、全体平均153。
前半の変動が大きいのは、登りでがんばって心拍が一度上がるが、降りで力を抜いた時に心拍を下げている、これは余裕があることを意味する。
半ば過ぎ、49分頃に急に白い線が跳ね上がり、165のラインに届きそうになっている。この上昇の後からは心拍が下がらなくなる。それぞれ平均値は、前半6kmが4’21/kでHR150、後半5kmが4’23/kでHR157。2秒落ち、7拍上がっている。
 
その変化とは、脂肪活用の割合が増えることで心拍数が上がった、と捉える(=石橋剛さんの研究成果をもとにしてます)。それまでの約50分間で消費される数百Kcal(僕はこうゆう数字はテキトーです)は、朝食の糖分と体内グリコーゲンで賄われる。消費し尽くし血糖値が低下し始め、かわりに脂肪燃焼へと切り替わったポイントが、その変化点だと考える。
 
つまり、意図した「低エネルギー状態」でのトレーニングが、ようやくそこで始まったわけだ。その距離が5km22分間、プラスその後の筋トレとダウン、となる。
目的に沿っていえば、「5kmの練習」であり、 「15km」ではないわけだ。
 
なお、純粋にその意図でなら、何も食べずに走ればよい。ただしそれだと低負荷or短時間でしか走れず、全体のトレーニング効果が落ちるので、僕は一切しない。1つの練習に複数の意図を込めるのが僕の原則。低負荷練習もしない。なぜなら、レース時の感覚は常にそうゆうものだから。(※初心者は逆、1練習1目的でもいいかも)
 
そして、本当に重要なのは、その「変化の後の、動作感覚」を探ること。それが、この記事のテーマにたいする最終回答だ。
帰宅後、27インチMac画面のデータをみながら、「この変化の頃から、たしかにキツくなってきたな」という感覚を思い出す。そして、そこからの動作に非効率が混ざっていなかったか、思い起こす。
 
この振り返りをしておくと、次のトレーニング時の質を上げることができる。GPS心拍計でデータをリアルタイムで確認し、変化に気づき、その際の反省を思い出せる。それにより、動作分析の感度を高めることができる。
 
そうゆう分析は質的なもので、データで表されるものではない。そして、レースで活きるのは、そうゆう感覚の積み重ねでしかない。
 
先に挙げた自転車の「ケイデンスと心拍数の関係」でいえば、まず「最適な動作」があり、その結果として「その時のケイデンスと心拍数」がある。主従関係だ。
 
ちなみにAmbit2sは定価4.8万が今3万円で買えて、円安の今にしてはかなりオトクだ(僕がGarmin310を3万で買った時は1ドル80円台)。円高時に仕入れた型落ちならではだろう。最新の"3"だと4.8万から。そして今後は平均1.5倍レベルにまで(かそれ以上に)値上がりしてゆくだろう。
  
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* 冬といえば新米ですね。僕は農家から直接30kg買いしてますが。

2014年12月 4日 (木)

限界を攻めた先に見えるものをどう受け止めるかにより、どこまで進歩できるかが決まる

12月に入った夜、砧公園へ軽く走りに行くと、見たことのない世界が広がっていた。

公園を囲む林を抜けると、深い霧が突然表れる。あちこちの夜間照明が枝にかかり、隙間から溢れて、霧を照らしだす。その中を走る。1周すると、霧は窪みに溜まっていることがわかる。高めの平坦部分では普通の霧なのに、樹々を隔てた斜面を下ると一気に濃くなる。こんな夜霧は映画でならよく見るかな。CGの中を走るかのような幻想的な現実。

走っていると、時々そんな、いつもと違う世界に入ることがある。それは風景であり、感覚であり。

翌夕、まずは脱力して芝生と落ち葉の起伏を10km、1km4:22ペースで。AT=持久運動可能な範囲内に抑えながら。だんだんと調子に乗ってくる。するとエリートランナー(推定)がジョグで(=息を切らさずに)追っかけてきた。

後ろに付かれるというシチュエーションは萌えるよね。ペースを作るのはあくまでも自分だから、無理な動きをする必要はない。推定エリートランナーさんに見られてるので、乱れたフォームだとカッコ悪いなとかも思う。結果、自然に脱力したままで加速してゆく。

結果、後半5km区間は1km3:59ペース、最後1km3:40、平均心拍169、最高182。

トータルで連続15kmを1km4:13ペース、心拍160。

20141204_183701<SUUNTOデータ>

緩い下り区間は、脚の回転の滑らかさで決まる。最も「効率性についての感覚」が研ぎ澄まされる局面だ。背中のエリートランナーを意識しながらスピードを上げるほどに、肩の力が抜け、ヒジはよく動く。おそらくは結果として肩甲骨もよく動いていただろう。そして脚、というかモモは自然に前に、ほどよい高さで出て、自然に着地し、かつ自然に蹴り出せている。

一転、急で短い登りに入ると、「パワーについての感覚」が研ぎ澄まされる局面となる。腕全体を強く振ることで、体幹全体の「板バネ」を作動させる(←前回書いた通りに)。それにより、脚筋へのアクセルは最小限に留めながら、全身でのパワーを上げる。

平坦では、その両方の要素をバランスさせる。

本当にレースで使える動作感覚とは、そんなレース同様の極限状態の中で、ぼんやりと見え始めるものの中にある。それは見えたつもりで、すぐに消えてしまう。公園の深い夜霧のように。

長距離トレーニングの基本に則れば、1km4:17に乗せてからは淡々と維持して距離を伸ばしていけばいい。しかしそれは所詮、基本に過ぎない。

限界を攻めた先に見えるものをどう受け止めるかにより、どこまで進歩できるかが決まる。限界を攻めること自体に価値はないと思う。そこから始まるのだ。

 

でその夜に給湯器が壊れて水シャワーして寝た。

2014年12月 2日 (火)

【動作原理】 BikeとRunに共通する「テコの原理」仮説

2つ前にも書いた「動作原理」とは、一体なんだろうか?

客観的には、Runは「重力」、Bikeは「骨格筋の作用」、 Swimなら「流体力学」が軸となるだろう。ただそれらは感覚によってしか捉えられないもの、人それぞれに違うもの。だから僕らにできるのは、いろいろな局面でのヒントを、断片として集めることだけ。それを練習で試し、自分なりの感覚を掴んでゆくわけだ。

そんな情報=断片ヒントの収集にFacebookは良い。相手の人物像が見えるので、「どうゆう経験と立場からそう言っているのか」、が明快だから。
とくにコーチ系の方々が断片的に上げる言葉。もちろんプロである彼らは全てを無料で書くことはないが、むしろその方が、自分なりに考えるきっかけになる。一方で、初心者なりの取り組みも「へー、そう捉えるのね」と発見があるし。(ちなみに現役プロ選手には僕は情報を期待していない。彼らの興味は競技成績に集中しているように見受けられる)
それは、匿名ネット掲示板の対極にあるもの。プレイヤーとしてスポーツに参加する人達は、それぞれの実力や立場が違うから、実名度の高いコミュニティほど栄えるだろう。観客として見る「芸能としてのスポーツ」の場合には匿名掲示板のが気楽に言いたいことを言ってるおもしろみもあったりするのだろうけど。
特にトライアスロン界のFacebook普及率は高く、効率的に情報収集できる。僕もこのブログに上げてる話はFacebookの1〜2割な感じだし。嫌いな人も、幽霊会員を登録して情報収集する価値があると思う。
 
で本題。竹谷賢二さんのFacebook投稿とコメントも、最近のヒントの1つ。
竹谷さんの発信をまとめると、
  • バイクとランでは、「骨盤と臀筋(おしり)を、どちらの側から固定するか」という方向性が逆
  • バイクでは、骨盤がサドルに固定されるので、臀筋がモモを動かす
  • ランでは、接地した脚が地面に固定されるので、臀筋が骨盤を前に押し出す
  • 共通するのは、動かない側があるから、動く側があること
なるほど。
考えを整理するために僕もコメントさせてもらいながら(=書くか話すかしないと考えは深まらない)、「一方を動かすためには、他方を固定しないといけない」という原理が馴染んでくる。
 
そういえば似たようなことは僕も以前『【理論】「4スタンス」の裏の仕組みと、自転車/水泳への応用可能性 』という記事で書いていた。
「関節を、交互に『支点』と『遊点』として機能する」ということだ(難しい表現をしてたなあ…)
 
そうしてるうちに思いついたのが、「バイク動作での骨盤」のような、動作における固定点とは、「テコの原理」の支点のようなもの、ということ。そう捉えることで理解が深まる動作感覚が幾つかあるなあと思った。
 
そもそも人体においてテコの原理が成立するためには、人体そのものが一枚の板であることが必要。つまり体全体を1枚の板バネとみなすということ。肩から足までの、漢字の「人」の形をした二股の板バネだ。
 
その板のどこか1点を固めて「支点」とする。そして、「力点」に入力/Inputすると、その反対側の「動点」で、増幅された推進力/Output として発揮される。
 
そのRunやBikeでの具体的・応用的な動作方法についてのアイデアの断片を、僕は幾つか持っている。次回にでも改めて書こう。それまでは、LIMINA最新号でも読んでおくか それとも、 Amazon冬のセール情報でも眺めておこうか、笑。

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2014年12月 1日 (月)

宮古島2015「総合10位表彰台」に向けた11月のトレーニング量

宮古島トライアスロン2015、まずはエントリーしてみた。出るからには総合10位表彰台に上がってみせるのさ。それが40代最強トライアスリートを追求するハッタリくんだ。そしてそれは僕のトロフィー・コレクションの「ほぼ最後」になるだろう。
 
宮古は、国内外のプロ選手も10人くらいは出る。ただ国内ロングのプロ選手はほぼ皆フルタイムではなくコーチやスクール経営との兼業だし(もしかしたらそのせいもあって)不調乱調で落ちることも多い。そうして空いた枠を争うのが、アマチュアにとっての宮古の総合表彰台だ。つまりアマ1-2位を狙うってことだ。
 
僕の初ロングであるアイアンマン世界選手権KONA2013 http://masujiro.cocolog-nifty.com/blog/13_kona/index.html
のペースは、Swim100m1:33-4, Bike35.2kmh, Run1km4:47。そのまま宮古の距離なら、Swim0:47+Bike4:22+Run3:22、Transit3分とみて計8:34となる計算だ。
そこを出発点に、17分削れば前回10位圏だが、激戦必至、さらに5〜10分削るべきだろう。Run1km4:25ペース(3:06)で16分削り、Bikeは-2kmhで12分削ると8:06、前回46歳で6位の谷コーチを抜く。そこを最高到達点に、どこまで迫れるか。
 
Runで1km22秒上げるのは大変なことだが、初フルマラソンでもあったKONAでの前半の暴走を抑えて5秒、今季の51.5kmでの走力向上分が5秒、さらに長距離錬を積んで5秒、コース特性(獲得標高はKONAのが少し多く、Swim+Bikeの距離が短いから力も残る)で5秒、経験と気合で1秒づつ。
もう少し現実的な計算をしよう。ヤン・フロデノ選手はロンドン五輪2012のRun10kmが30分06秒、僕は36分台、4倍すれば差は26分。フロデノのKONA2014は2時間47分、足すと3:13が僕の(KONAでの)推定ポテンシャル記録となる。むむむ。 KONA2:42のマッカ選手ではショート時代の29:32という記録が見つかった。これだと3時間10分あたり。それでも合計8時間10分、十分に勝機はあるだろう。3:06実現のためにはショートも35分台に伸ばす必要がある。
 
エントリーしたのは11月末の締切当日で、それまではそんな方向性だけを意識していた。そんな11月のトレーニング量グラフを載せる。(3日間移動平均、30〜59日まで)
201411
初月の10月より、心拍数130〜147域を増やす意図で、結果として148〜166の高負荷域まで明らかに増えている。
Run走行距離を(この5年間で初めて)算出してみると、緩い移動ジョグ含めて234km、過去最高の走りこみだ。
 
ちなみに、代表的な走り込み月間であったKONA前の2013年9月は、移動ジョグをしないレースペース錬中心で、アップとダウンを除いて合計107km。管理外の含めると2〜3割くらい多いかも。
アイアンマン226kmを9時間半で走る程度なら、そんなもんで十分です。ただし、ほぼ全てBikeに続けての実戦型レースペース走。週1での良質なトレーニングを中心に組み立てれば、現実的に100kmもできれば十分だし、目一杯でも5割増し、てとこではないかな。
なお、ここで「良質」とは、Bikeローラー1.5〜2hを心拍150前後でこなしてからの(室温30°超えで冷却は家庭用扇風機のみ、普通の人はもう少し冷やしたほうがいいかな)
というレベルです。(当時Facebookに書いた通り)
 
11月もバイクはクロスバイクでの片道10kmの通勤のみ、スイム錬は筋トレのみ。
12月はそろそろ固定ペダルの自転車に乗り始めたい。まだ9月のレースで送り返した時のバラバラなままなんで、まず組まないと。

 

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*寒くなってきたし、、
*円安値上げが相次いでるし、、

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