僕は オ バ ケ と一緒に練習しています!
文 章 長 す ぎ 、で悪名高い当ブログであるが今回、とりわけ多忙な社会人アスリートな皆さんに向け、要点を先に書こう。
一人で、レースペースを積む。
レースペースに上げるために、同じかちょっと上のレベルの相手が居たほうが、たしかに楽。でも、集団の一体感に酔ってないか、気をつけたほうがいい。
たとえばトライアスロンのバイクで必要なのは、一定ペースを維持しながら脚を使い切ること。だからチーム錬であっても、周りを無視して自分の世界に入ることが基本。しかしチーム錬には、短距離でのチギり合いになりがちという罠があるようだ。それは自転車レースの「アタックを潰す練習」にはなるだろうが、「トライアスロンのレースペース錬」ではない。
一人練習での「ながらローラー」や「音楽聞きながらラン」もそう。それでレースペースで集中出来ているのなら構わないが、「逃げ」でそうするのなら、メタボ対策にはなっても、レース対策にはならない。
これらは、アタリマエだから普段いちいち書かないだけで、このブログで大前提としていることだ。今後も書かないだろうから、今回しつこく書いとく。
そして、制約条件が大きい環境では、一人の状況で追い込める能力が、競技能力差として表れるのだと思う。多くの社会人アスリートにとって、スキマ的な時間でさっと出来ることが有効だから。
十代の学生なら、その能力は必ずしも必要ではないだろう。高校生くらいまではヒトの成長段階として一人だと能力的に難しいだろうし。チーム錬のが力を出せるタイプなら、積極的にチームを活用すべきだ。
ただ大学を出る頃には、たとえプロ選手として活動できるようなトップ選手でも、一人で進めるのが、個人スポーツの世界の基本なんだと思う。トライアスロン含む多くの競技では、まずスポンサー獲得から必要だ。自転車ロードレースだと世界中にプロチームがあるけど、彼ら同じチームでも住む国がバラバラなくらいで、トレーニングは合宿以外は各自に委ねられている。例外は、実業団が手厚い日本の陸上長距離くらいだろう。
平井健太郎選手の場合、21歳を超えてるのもあるけど、報徳高でその思考と行動とを身につけていること、さらに母子家庭で育ったそうで、自分でこなす習慣もあるんだろう: http://www.kobe-np.co.jp/news/sports/201407/0007125999.shtml
と、ここまで書いても、「ハッタリさん単独練習て大変じゃない?」 という声は続きそうだ。そこでもう一段階つっこんで語ると、僕は、とりわけレースペース錬では、練習パートナーが必ず居るのです。
それは、オバケさんたちです!
あのレースでどうにも追いつけなかったあのヒトとか、そのレースで猛烈に僕に迫ってきたそのヒトとか、幽体離脱して僕のトレーニングに付き合ってくれるのですね。
すなわち僕の酸欠状態や乳酸代謝状態とは、そんなオバケ達と共有するものだし、僕の心拍168や1km3:30ペースの前では、オバケさんが心拍172や1km3:25で先行しているのです。
そんなオバケ=自分と同じかちょっと上くらい=な相手とリアルに一緒に練習できるのならば、ぜひそうするといいけど。でもなかなかそうもいかないだろうしね。
今回のまとめ: 目標設定は、実戦をイメージしながら生々しく!
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