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2014年10月20日 (月)

〈移転&再掲レポート2〉 NEILPRYDEバイヤモ2013 選定の過程と結果

NEILPRYDEの国内代理店変更に伴って消えた2つのレポートの古い方も掲載。2013年5月の天草大会優勝の後に書いたのだけど、そもそもTTバイクを買ったのは何故か? どう選んで、何故BAYAMOか?というそもそも論が中心です。これを読まれてTTを調達された方には、今年の大会でちょっとだけクルマに同乗させてもらったりで、書き続けてると輪は広がるんだよねー。

以下、同内容で再掲します。

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ニールプライドBAYAMO実戦レポート

29回天草国際トライアスロン大会エイジ部門男子 総合優勝ハッタリくん(??)

2013年6月

2013526日(日)、熊本県天草市で約800名が参加した天草国際トライアスロンにて、念願の総合優勝を果たすことができた。トライアスロン歴4年目に入った私にとって初の総合優勝、しかも伝統ある天草大会、喜びひとしおだ。この総合優勝を目指した取り組みの1つが、今年4月から乗り始めたBayamoだった。以下、「なぜTTバイクなのか」「どんな基準で選んだのか」「レースで実際どうたったか」などについて、私の経験をお伝えしたい。

20130622_1155

1.Bayamo購入に至る経緯

昨年9月、伝統のトライアスロン伊良湖大会Bタイプ(完走458名)総合2位、村上大会(完走691名)総合2位と、当時の自分にとって最高の成績が続いた。村上では同年代の最強ライバルを20秒差で交わしたことで、JTUエイジランキング年代別二連覇の決定打となった。しかし、達成感と同時に表れたのは「あと一人」という大きな壁だ。

その時の情景は今でも鮮明に思い浮かぶ。村上ではバイクで2位に上がり、視界の先の先頭を追ったのだが、追い風区間に入って平均時速45kmを超えた途端に先頭のディスクホイールを履いたTTバイクが一気に視界から消えた。優勝者との実力差というものをリアルに感じた。

では、どうすれば総合優勝できるのか。そのために三種目全てに課題を残すわけにはいかない。その1つが「器材差」だ。ただ、10月に自転車レースで落車に巻き込まれて救急搬送され、ケガが治った年末頃から検討を開始した。

 

2.なぜTTバイクなのか?

各メーカーは、フレームの空力性能をこぞってアピールする。しかし私にとってより重要なのはポジション設定だ。エアロフォーム下でさえ空気抵抗の3分の2は人体が作るものと言われる。既にロードバイクで実現可能な最低位置での姿勢で走っていた私にとって、さらなる削減のためには、110mm以下のヘッドチューブ長が必要だ。その上で、ドロップからTTハンドルへ、丸パイプからエアロ形状パイプへ、といった「重要度の低い改善」を積み重ねることができる。それがTTバイクの意味だと考えた。

もう1つの重要な理由は、変速だ。ワイヤー式ロードバイクでは、DHバーポジションから手を動かさなければならない。煩わしく、空気抵抗も発生させる。直線の高速巡航が続くコースで不利だ。反面、コーナーが連続するコースではブレーキ部の変速の方が有利な場合があるが、今やそれは電動変速により対応できる。

どちらの理由にしても、「器材だけで速くなる」という効果は、私は信じていなかった。多くのトライアスリートは、新車を買うより、今のバイクでの身体の使い方やポジションを改善し、ローラー練習をきちんとした方が、バイクが速くなるだろう。トータルタイム短縮には、水泳の正しい技術を覚えた方が良い参加者は、全体の9割を超える印象もある。

 

3.なぜBayamomなのか?

では、どのようにTTバイクを選ぶべきか。私の基準は、①余計な機能がない合理性(つまり手頃な価格)、②低い姿勢が取れるヘッドチューブの短さ、③サドルを後退させ、ステムを伸ばせるトップチューブの短さ(を選べるサイズ展開)、④重すぎない、といったことだ。

①合理性とは、例えば内蔵型ブレーキやフレーム一体型ステムを「持たない」ということだ。これらは、ツール・ド・フランスの優勝を争うトップ選手には有効なのだろうとは思う。しかしトライアスロンでは、例えばDHバーにボトルを取り付けるため、ヘッド周辺の空気抵抗の影響は少ない。しかも明らかに製造コストが高い。つまり過剰機能だ。それらの無いBayamoには、レースで必要な性能を、より安く手に入れられる合理性があると判断した。

②ヘッドチューブの短さについて。従来のロードバイクでは、最低位置に−17°ステムを、DHバーはハンドル下部に、肘受けをハンドルと同じ高さに設定し、最低の姿勢を取っていた。そこから数cm下げられることが条件だ。それをBayamoSサイズは大きな調整幅をもって実現できた。他のメーカーは、身長の高い欧米人を基準に設計する場合が多いのだろうか。

③トップチューブの短さとは、つまり「操作性」の追求だ。サドルを後退させることによりコーナリングを安定させ、ステムを伸ばすことにより直進安定性を高める、という2つの目的がある。横浜・館山・蒲郡などテクニカルな周回の多いレースではサドル後退が、天草・村上・伊良湖など直線のスピードで決まるレースでは長めのステムが効くだろうと考えた。この点でも、Bayamo Sサイズは他社比較でトップクラスだ。

④テクニカル系コースでは、重すぎないことが有利だ。私のBayamoのレース車重は8.2kg、軽量化余地は500g程度あると思う。十分な軽さだと思う。

 

4.勝つための必要十分な装備について

基本は、駆動系はDURA ACE、変速はULTEGRA、だと思っている。

コーナーの多い日本のトライアスロンで、2箇所での電動変速は非常に重要だ。20133月、ULTEGRA Di2DURA ACETTブレーキ一体シフトスイッチを接続できるようになった。変速性能はULTEGRAで十分。少々重く大きいが、その追求は過剰だと思う。

他にDURA ACEを使用するのは、クランク(167.5mm長はDURAのみ)、スプロケ(105でも明らかに変速性能が上がる)、チェーン(ULTEGRAではカタカタ音鳴りがした)の駆動系。パワー伝達は限りなく効率化したい。

なお歯数は、従来は53-39Tだったが、今回は55-42Tに変更。これにより、去年の村上の追い風区間を50kmh90rpm前後で単独巡航していたところを、86rpmで余裕を持たせることができる。

他に、ホイールBora-one、チューブラータイヤCorsa-CxGP4000、サドルISMだ。

 

5.納車からレースまでの調整

3月新発売のTTブレーキ用Dura-Aceシフトスイッチの発売を待つことになり、その不具合対応もあって、納車は4月半ば。初戦の横浜大会まで4週前だ。初のTTバイクでもあり、調整には相当な時間と手間を要した。比較的安全な場所で、実走しては調整し、再び実走して調整、の繰り返し。振り返れば、最低限慣れた後は、固定ローラーでポジションを固めた方が効率的だったかもしれない。

これから初めてTTバイクを購入する皆さんは、勝負レースに十分な余裕を持っての準備をお薦めする。

3週間ほどで、いつものノンストップ周回コースで、従来より2-3kmh早い平均速度を実現した。トータル車重は従来より200g程度軽くなっただけだが、剛性の高さのせいか、立ち上がりが速い。高速での直進も安定する。コーナーもほぼロードバイク同様に操作できる。上述した購入目的は、全て達成された。また強い横風の下では、行きも帰りも追い風に感じるような感覚があった。

私の購入後、メディアに発表されたインプレでは、五輪経験者を含む計5名の著名ライダーが、操作性の良さなどを好評価しているのを読んだ。私も同感だ。

 

6.初戦の横浜大会

2013512日、8ヶ月ぶりの横浜大会(完走808名)はSwimで失敗し、過去最悪の総合11位。ただし過去苦手としていたテクニカルなBikeでは過去最高の10位。40歳以上は、それ以下の年代より約1時間スタートが速く、コース上には高齢者や女性が多い。平均速度が低い上、コーナーで攻めれない、という事情がある。同じ条件の同年代以上ではトップと4秒差の2位なので、そう悪くないのかもしれないが。

実戦で1時間走ると、ポジションの無理がはっきり出てくる。最低位置の肘パッドをハンドル上に設定するなど、天草までの2週間で再調整した。「調整レース」は「勝負レース」の前に不可欠だ。

  

7.二戦目の天草大会

日本で最初の51.5kmタイプである天草大会は、長嶋茂雄さんも第一回から関わられているようで、エリート部門・エイジ部門の男女総合優勝者に「長嶋茂雄杯」が贈られる特別な大会だ。またJTU(日本トライアスロン連合)全日本男子エイジ別選手権として、年間ランキングの最高ポイントが設定されるため、各年代トップクラスの市民トライアスリートが集まるハイレベルな大会でもある。

コースは、Swimは静かな海を1.5kmBikeは有明海に面し雲仙岳を望む海沿いの一本道20kmを折り返す40kmRun78割が傾斜があり、高低差25mの急な下り2箇所も含む一本道の10km。国内には珍しい周回の無い贅沢なコース設定が魅力。

レース結果は参加545名で、2:03:17、総合優勝。ラップはSwim22:15(8) Bike1:03:32(7) T2通過1:25:47(2) Run37:30(2)

3種目を続けるトライアスロンの競技特性を活かせた勝ち方ができた。総合2-3位にBike+Runの合計で負け、4位にBike5位にSwim+Bike(=T2通過)で負けている。

Bikeだけ速くても意味がない。私にとって総合優勝のためのレースとは、Swimで離され過ぎないこと、競技時間の過半数を占めるBikeで先頭に出て単独で走り切ること(もしもドラフティングで付いてくる相手がいても振り切ること・・・幸い今回は全て単独走行できたが)、RunではBikeで残した脚後方の筋肉と腱を活かして逃げ切ること。これら全て実現できた。

Bikeパートでは、35kmまで平均39.4kmh36km地点でセンサー停止)。5km平均速度は

往路)39.2-38.8-41.2-41.6(風は2〜4m 0-10km斜め前、10-15km斜め後、15-20km真後ろ)

復路)35.9-39.9-39.0   (風は往路の逆)

ポジションはまだ調整不十分で、走り始めは、510mmくらいサドルを前に出したい感じ。ただこの程度であれば、姿勢の工夫で対応できる。

2025kmの正面の向かい風ではさすがに減速したが、25kmあたりからリズムが出てきた。風は斜め前からの向かい風のはず、しかし、とても楽。全身がよく動く。このまま何十kmも走り続けられそうだ。

DHバーは「引く」「押す」と2つの動きを使いわけ、それぞれ体幹の使い方も違う。Bikeは脚だけで進んではダメ、如何に脚以外の筋肉を活かすかが大事だ。柔軟性を確保できるポジション設定に成功したと感じた。

軽い登りはダンシングでギアは極力落とさず、坂の上でDHバーに戻す。こうした操作に違和感は全くない。サドル位置の違和感も消えていた。

Bikeラップの1位とは130秒差が付いた。彼はドラフティング集団を引き連れて独走したようで、実力が明らかに上ではある。ただ私のトランジションのもたつき(30秒程度?)と、6週間のTTバイク歴、(そして当然だがドラフティング抜きに独走したこと)を考えれば、全体でも十分なタイムだと評価できるだろう。

1つ付け加えたい。今回、残念ながら上位にもドラフティング集団がいたようだ。しかし、そうゆうレースをそしている限り、Bikeは速くならないと思う、自力で風と立ち向かい、強い相手に離されることで、初めて得られるものがある。そこからが本当のトライアスロンのBikeトレーニングが始まる 

Runでは、走り始めから脚に無理が無い。ここでマークしていた相手は、プロのトップトライアスリートをも上回る走力を持つ。約130秒差、背中を見せない距離を確保してスタートし、そのリードを保つことができた。Runラップでは1位の彼と同タイムでの2位。過去最高順位だ。

BayamoがどれだけRunタイムに影響したのか、と考えることもできるかもしれない。どれだけ効果があったか、というと正直難しいのだが、直進安定性の良さにより無駄な体力消耗を避け、また脚以外の全身を使ったペダリングを可能にするポジション設定の柔軟性により脚を残す、という視点は重要だ。

 

8.まとめ

総合優勝には、「今ここにいる545人」で一番前を走り、そして一番速くゴールに到達した、という圧倒的なリアリティーを感じる。この最高の結果のために、出来ることを尽そうと努力できたと思う。Bayamoは、その1つの手段に過ぎないが、そのために十分な働きをしてくれた。そして私は、もっと強くなろうと思う。今シーズンの先が楽しみだ。

 

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コメント

やー、文が短かったうちはよかったんですけど、文字数が増えるにつれて、僕もきになってたんですねー!
きっと、累積42万アクセスの多くが同じ思いを42万回しててたのかな!

てわけで、どうですか〜

お願いです。

ブログの内容は、とってもためになります。ただ、背景が雲(白い)ところは、文字が白ですので判読しずらく目がとても疲れます。
もし、よろしければ判読しやすい文字色・背景にしていただけませんか。

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