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2014年10月の14件の記事

2014年10月26日 (日)

“TOUCH THE SKY” 元F1ザナルディのトレーニング映像に感動する

4つ前の10/17記事 の続き。両脚切断の元F1ドライバー、ザナルディのハンドサイクル練習風景が映像化されている。

ほんの3分間に、とても美しく、人を勇気づけるメッセージが濃縮されている。

冒頭、美しく穏やかな音楽に挟み込まれる当時の実況音声と両モモの傷跡とが、事故の苛酷さを、もっともささやかな表現で伝える。でもそれは悲劇としではなく、スタートラインとしてだ。

「挑むべきものがある限り、どんな大きな失敗でも勝利へと変えられることを知った」

「動機は、ただ自転車に乗りたい、レーシングカーのエンジン音をもう一度聞きたいと」

「どん底から始め、過程を楽しみながら、頂点に触れる 〜touch the sky〜 ことができた」

「もしも事故がなかったとしたら、今は”両脚のある男”、ただそれだけ。この私はいなかっただろう」

ザナルディの語る英語はわからなくても、彼が伝えたいことは伝わるのではないだろうか。(とかいって英語得意な方へ、最後はBully= 「47歳、まだまだ元気だよ」て感じですか?)

大事なのは、何を言うかではない、何をしているか。

特製ハンドサイクルも詳しくわかる。元トップドライバーのコネでカーボンシェルを特注し、カンパニョーロのパーツを改造して、ペダル(手だからハンドル?)部にブレーキと変速を一体化。美しい、彼の新たなF1マシン。ヘルメットのBMWロゴはクルマと同じ純正品かな。
 
あの延々続くクイーンKの暴風の上りをこうして進み続けたんだね。
 
スイム動画はザナルディ公式サイトに→ http://www.alex-zanardi.com
アイアンマンのスイムで1時間8分以上かかる方は、よく見て泳ぎ方を勉強するといい、笑
の35秒あたりからどうぞ。F1レーサーの運動能力ハンパねえっす!
 
「とても体幹の使い方が上手で、腕に無駄な力が入っていないのが良く分かりました」
と運動の専門家であるトモダチのトモダチが、これを見て言ったそうだ。
キックができず、しかも前後長が何割か短くなるわけで、集団泳での姿勢制御は難しいはず。とりわけ今年のような荒れた海では。呼吸が4−1なのも、呼吸後の姿勢安定化が難しいがために、呼吸数を減らしているような気もする。
 
アイアンマン・ハワイ2014での写真は、BMWのFacebookページに。さすがにスイムはウェットスーツとシュノーケルを使っている。それでも、何度かゴーグルが外れるようなバトルに見舞われたらしい。
 
もうね、驚くしかないよね。僕は普段、他人が何をしてるのかは気にしない/ならないんだけど(だから今日の日本選手権も見に行ったりしない)、この映像は別。僕のやってることなんて小さい、と思わせられた。
 
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すっかり秋だ、ホッコリしよう。朝は良いコーヒー豆を電動ミルで挽いて、夜は良質な日本酒を温めて

2014年10月25日 (土)

ブログのデザイン変えたよー

8年前に全く個人的に書き始めたブログが、トライアスロンという小さな世界(ていっても日本のね)の片隅でちょいと知られるようになり、ただいま累積アクセス42万。いま月間2−3万なので、ミリオン達成も見えてきた。2年後かな?
 
僕も調子に乗ってタイピングは加速し、これでもかとばかりに増大する文字列を大画面27インチMacは受け止め続ける情報インフレーションの中、デザイン問題が深刻化の一途を辿るのであった。開設以来の青空の背景は、30行くらいならまだいいんだけど、行が増えると白い雲と白文字がカブって、読みづらい。。
 
そんな時には、コーヒーを「豆」で買って「電動ミル」で挽いて淹れて店で買うよりも圧倒的にコスパ高い美味しいコーヒーを飲んで休憩したり、夜なら新潟の一部地域以外には頼まれても卸さないという名酒「鶴の友」を温めて、頭と心をホッコリさせると良い のだけれど、読みづらいものは読みづらい。。過去の42万アクセスとは、42万回繰り返された「読みづらい」の累積でもあったのか?
 
てわけで白背景に変更しましたー
 
文字を読むことに集中できて良い。もっと早くやればよかった! まあなんでもそんなもんだ、笑
過去記事の色遣いは空色にあわせてたので、特に白文字など使ってると隠し文字化してしまう。読みづらい箇所を発見したらコメントなどお願いしますね。
 
 
・・・おしらせ・・・

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2014年10月20日 (月)

〈移転&再掲レポート2〉 NEILPRYDEバイヤモ2013 選定の過程と結果

NEILPRYDEの国内代理店変更に伴って消えた2つのレポートの古い方も掲載。2013年5月の天草大会優勝の後に書いたのだけど、そもそもTTバイクを買ったのは何故か? どう選んで、何故BAYAMOか?というそもそも論が中心です。これを読まれてTTを調達された方には、今年の大会でちょっとだけクルマに同乗させてもらったりで、書き続けてると輪は広がるんだよねー。

以下、同内容で再掲します。

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ニールプライドBAYAMO実戦レポート

29回天草国際トライアスロン大会エイジ部門男子 総合優勝ハッタリくん(??)

2013年6月

2013526日(日)、熊本県天草市で約800名が参加した天草国際トライアスロンにて、念願の総合優勝を果たすことができた。トライアスロン歴4年目に入った私にとって初の総合優勝、しかも伝統ある天草大会、喜びひとしおだ。この総合優勝を目指した取り組みの1つが、今年4月から乗り始めたBayamoだった。以下、「なぜTTバイクなのか」「どんな基準で選んだのか」「レースで実際どうたったか」などについて、私の経験をお伝えしたい。

20130622_1155

1.Bayamo購入に至る経緯

昨年9月、伝統のトライアスロン伊良湖大会Bタイプ(完走458名)総合2位、村上大会(完走691名)総合2位と、当時の自分にとって最高の成績が続いた。村上では同年代の最強ライバルを20秒差で交わしたことで、JTUエイジランキング年代別二連覇の決定打となった。しかし、達成感と同時に表れたのは「あと一人」という大きな壁だ。

その時の情景は今でも鮮明に思い浮かぶ。村上ではバイクで2位に上がり、視界の先の先頭を追ったのだが、追い風区間に入って平均時速45kmを超えた途端に先頭のディスクホイールを履いたTTバイクが一気に視界から消えた。優勝者との実力差というものをリアルに感じた。

では、どうすれば総合優勝できるのか。そのために三種目全てに課題を残すわけにはいかない。その1つが「器材差」だ。ただ、10月に自転車レースで落車に巻き込まれて救急搬送され、ケガが治った年末頃から検討を開始した。

 

2.なぜTTバイクなのか?

各メーカーは、フレームの空力性能をこぞってアピールする。しかし私にとってより重要なのはポジション設定だ。エアロフォーム下でさえ空気抵抗の3分の2は人体が作るものと言われる。既にロードバイクで実現可能な最低位置での姿勢で走っていた私にとって、さらなる削減のためには、110mm以下のヘッドチューブ長が必要だ。その上で、ドロップからTTハンドルへ、丸パイプからエアロ形状パイプへ、といった「重要度の低い改善」を積み重ねることができる。それがTTバイクの意味だと考えた。

もう1つの重要な理由は、変速だ。ワイヤー式ロードバイクでは、DHバーポジションから手を動かさなければならない。煩わしく、空気抵抗も発生させる。直線の高速巡航が続くコースで不利だ。反面、コーナーが連続するコースではブレーキ部の変速の方が有利な場合があるが、今やそれは電動変速により対応できる。

どちらの理由にしても、「器材だけで速くなる」という効果は、私は信じていなかった。多くのトライアスリートは、新車を買うより、今のバイクでの身体の使い方やポジションを改善し、ローラー練習をきちんとした方が、バイクが速くなるだろう。トータルタイム短縮には、水泳の正しい技術を覚えた方が良い参加者は、全体の9割を超える印象もある。

 

3.なぜBayamomなのか?

では、どのようにTTバイクを選ぶべきか。私の基準は、①余計な機能がない合理性(つまり手頃な価格)、②低い姿勢が取れるヘッドチューブの短さ、③サドルを後退させ、ステムを伸ばせるトップチューブの短さ(を選べるサイズ展開)、④重すぎない、といったことだ。

①合理性とは、例えば内蔵型ブレーキやフレーム一体型ステムを「持たない」ということだ。これらは、ツール・ド・フランスの優勝を争うトップ選手には有効なのだろうとは思う。しかしトライアスロンでは、例えばDHバーにボトルを取り付けるため、ヘッド周辺の空気抵抗の影響は少ない。しかも明らかに製造コストが高い。つまり過剰機能だ。それらの無いBayamoには、レースで必要な性能を、より安く手に入れられる合理性があると判断した。

②ヘッドチューブの短さについて。従来のロードバイクでは、最低位置に−17°ステムを、DHバーはハンドル下部に、肘受けをハンドルと同じ高さに設定し、最低の姿勢を取っていた。そこから数cm下げられることが条件だ。それをBayamoSサイズは大きな調整幅をもって実現できた。他のメーカーは、身長の高い欧米人を基準に設計する場合が多いのだろうか。

③トップチューブの短さとは、つまり「操作性」の追求だ。サドルを後退させることによりコーナリングを安定させ、ステムを伸ばすことにより直進安定性を高める、という2つの目的がある。横浜・館山・蒲郡などテクニカルな周回の多いレースではサドル後退が、天草・村上・伊良湖など直線のスピードで決まるレースでは長めのステムが効くだろうと考えた。この点でも、Bayamo Sサイズは他社比較でトップクラスだ。

④テクニカル系コースでは、重すぎないことが有利だ。私のBayamoのレース車重は8.2kg、軽量化余地は500g程度あると思う。十分な軽さだと思う。

 

4.勝つための必要十分な装備について

基本は、駆動系はDURA ACE、変速はULTEGRA、だと思っている。

コーナーの多い日本のトライアスロンで、2箇所での電動変速は非常に重要だ。20133月、ULTEGRA Di2DURA ACETTブレーキ一体シフトスイッチを接続できるようになった。変速性能はULTEGRAで十分。少々重く大きいが、その追求は過剰だと思う。

他にDURA ACEを使用するのは、クランク(167.5mm長はDURAのみ)、スプロケ(105でも明らかに変速性能が上がる)、チェーン(ULTEGRAではカタカタ音鳴りがした)の駆動系。パワー伝達は限りなく効率化したい。

なお歯数は、従来は53-39Tだったが、今回は55-42Tに変更。これにより、去年の村上の追い風区間を50kmh90rpm前後で単独巡航していたところを、86rpmで余裕を持たせることができる。

他に、ホイールBora-one、チューブラータイヤCorsa-CxGP4000、サドルISMだ。

 

5.納車からレースまでの調整

3月新発売のTTブレーキ用Dura-Aceシフトスイッチの発売を待つことになり、その不具合対応もあって、納車は4月半ば。初戦の横浜大会まで4週前だ。初のTTバイクでもあり、調整には相当な時間と手間を要した。比較的安全な場所で、実走しては調整し、再び実走して調整、の繰り返し。振り返れば、最低限慣れた後は、固定ローラーでポジションを固めた方が効率的だったかもしれない。

これから初めてTTバイクを購入する皆さんは、勝負レースに十分な余裕を持っての準備をお薦めする。

3週間ほどで、いつものノンストップ周回コースで、従来より2-3kmh早い平均速度を実現した。トータル車重は従来より200g程度軽くなっただけだが、剛性の高さのせいか、立ち上がりが速い。高速での直進も安定する。コーナーもほぼロードバイク同様に操作できる。上述した購入目的は、全て達成された。また強い横風の下では、行きも帰りも追い風に感じるような感覚があった。

私の購入後、メディアに発表されたインプレでは、五輪経験者を含む計5名の著名ライダーが、操作性の良さなどを好評価しているのを読んだ。私も同感だ。

 

6.初戦の横浜大会

2013512日、8ヶ月ぶりの横浜大会(完走808名)はSwimで失敗し、過去最悪の総合11位。ただし過去苦手としていたテクニカルなBikeでは過去最高の10位。40歳以上は、それ以下の年代より約1時間スタートが速く、コース上には高齢者や女性が多い。平均速度が低い上、コーナーで攻めれない、という事情がある。同じ条件の同年代以上ではトップと4秒差の2位なので、そう悪くないのかもしれないが。

実戦で1時間走ると、ポジションの無理がはっきり出てくる。最低位置の肘パッドをハンドル上に設定するなど、天草までの2週間で再調整した。「調整レース」は「勝負レース」の前に不可欠だ。

  

7.二戦目の天草大会

日本で最初の51.5kmタイプである天草大会は、長嶋茂雄さんも第一回から関わられているようで、エリート部門・エイジ部門の男女総合優勝者に「長嶋茂雄杯」が贈られる特別な大会だ。またJTU(日本トライアスロン連合)全日本男子エイジ別選手権として、年間ランキングの最高ポイントが設定されるため、各年代トップクラスの市民トライアスリートが集まるハイレベルな大会でもある。

コースは、Swimは静かな海を1.5kmBikeは有明海に面し雲仙岳を望む海沿いの一本道20kmを折り返す40kmRun78割が傾斜があり、高低差25mの急な下り2箇所も含む一本道の10km。国内には珍しい周回の無い贅沢なコース設定が魅力。

レース結果は参加545名で、2:03:17、総合優勝。ラップはSwim22:15(8) Bike1:03:32(7) T2通過1:25:47(2) Run37:30(2)

3種目を続けるトライアスロンの競技特性を活かせた勝ち方ができた。総合2-3位にBike+Runの合計で負け、4位にBike5位にSwim+Bike(=T2通過)で負けている。

Bikeだけ速くても意味がない。私にとって総合優勝のためのレースとは、Swimで離され過ぎないこと、競技時間の過半数を占めるBikeで先頭に出て単独で走り切ること(もしもドラフティングで付いてくる相手がいても振り切ること・・・幸い今回は全て単独走行できたが)、RunではBikeで残した脚後方の筋肉と腱を活かして逃げ切ること。これら全て実現できた。

Bikeパートでは、35kmまで平均39.4kmh36km地点でセンサー停止)。5km平均速度は

往路)39.2-38.8-41.2-41.6(風は2〜4m 0-10km斜め前、10-15km斜め後、15-20km真後ろ)

復路)35.9-39.9-39.0   (風は往路の逆)

ポジションはまだ調整不十分で、走り始めは、510mmくらいサドルを前に出したい感じ。ただこの程度であれば、姿勢の工夫で対応できる。

2025kmの正面の向かい風ではさすがに減速したが、25kmあたりからリズムが出てきた。風は斜め前からの向かい風のはず、しかし、とても楽。全身がよく動く。このまま何十kmも走り続けられそうだ。

DHバーは「引く」「押す」と2つの動きを使いわけ、それぞれ体幹の使い方も違う。Bikeは脚だけで進んではダメ、如何に脚以外の筋肉を活かすかが大事だ。柔軟性を確保できるポジション設定に成功したと感じた。

軽い登りはダンシングでギアは極力落とさず、坂の上でDHバーに戻す。こうした操作に違和感は全くない。サドル位置の違和感も消えていた。

Bikeラップの1位とは130秒差が付いた。彼はドラフティング集団を引き連れて独走したようで、実力が明らかに上ではある。ただ私のトランジションのもたつき(30秒程度?)と、6週間のTTバイク歴、(そして当然だがドラフティング抜きに独走したこと)を考えれば、全体でも十分なタイムだと評価できるだろう。

1つ付け加えたい。今回、残念ながら上位にもドラフティング集団がいたようだ。しかし、そうゆうレースをそしている限り、Bikeは速くならないと思う、自力で風と立ち向かい、強い相手に離されることで、初めて得られるものがある。そこからが本当のトライアスロンのBikeトレーニングが始まる 

Runでは、走り始めから脚に無理が無い。ここでマークしていた相手は、プロのトップトライアスリートをも上回る走力を持つ。約130秒差、背中を見せない距離を確保してスタートし、そのリードを保つことができた。Runラップでは1位の彼と同タイムでの2位。過去最高順位だ。

BayamoがどれだけRunタイムに影響したのか、と考えることもできるかもしれない。どれだけ効果があったか、というと正直難しいのだが、直進安定性の良さにより無駄な体力消耗を避け、また脚以外の全身を使ったペダリングを可能にするポジション設定の柔軟性により脚を残す、という視点は重要だ。

 

8.まとめ

総合優勝には、「今ここにいる545人」で一番前を走り、そして一番速くゴールに到達した、という圧倒的なリアリティーを感じる。この最高の結果のために、出来ることを尽そうと努力できたと思う。Bayamoは、その1つの手段に過ぎないが、そのために十分な働きをしてくれた。そして私は、もっと強くなろうと思う。今シーズンの先が楽しみだ。

 

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〈移転&再掲レポート1〉 ニールプライドBAYAMO2013 「本気でKONAを目指す方へ」 

NEIPPRYDEの国内代理店が今秋、トライスポーツから変更され、僕が去年寄稿した文も消えてしまった。この週末も以前読まれた方から質問いただいたばかりで、1年経ってもそれほど考えは変わってないので、ここに復活させておく。横風に対するスリムなフレームの優位性はより確信してもいるし。(たとえばCANNONDALEの最新SLICEやDimondのブーメランみたいなのは良さそうだけど、人気TTフレームの幾つかはどうかと思う。最新の機材流行の一部は、ちょっと行き過ぎているような気さえするよ)

以下、同内容で再掲します。

________________________________

ニールプライドBAYAMOレポート 「本気でKONAを目指す方へ」

アイアンマン世界選手権2013日本人総合4/Bike3位 ハッタリくん(??)

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こんな熱気を、私は今まで経験した記憶がない。IRONMAN World Championship/アイアンマン世界選手権。競技としてのトライアスロンの実質的な起源であり、今も最高峰であり続けている「聖地」だ。20131012日、ハワイ島西岸KONA。延べ約6万人が参加したという予選を勝ち抜いた約2,000名と共に走った。自身初のアイアンマンレースだ。ハワイ島の美しく荒々しい大自然の中で、世界中から集まったトライアスリートに囲まれ、自分の力の弱さを圧倒的に突き付けられる。同時に、ささやかながらも自分の強さを感じることもできた。私は今まで、このために走ってきたのだと思った。

まずはKONA出場を目標としている方々に言いたい。それだけの価値があると。そして、私が感じた、アイアンマンレースを戦う条件、とりわけKONAで求められる要素とは何か、参加者は何を準備すべきか、その中で器材はどうあるべきか、説明しようと思う。

 

結論の1つを先に書くと、BAYAMOは、KONAに向いている。事実、この2013年大会バイクパートの日本人1位と3位とがBAYAMOだった。その空力、ポジション設定の幅広さ、さらにメンテナンス性が、力強く私を助けてくれた。

 

<レ−ス結果>

  • Total226km 9:35:33 総合311(参加2134)/ 40-44男子カテゴリ39(305)/日本人総合4位(59名)
  • Swim 3.9km 1:00:19  総合300/部門41位(日本人7位)
  • Bike 180km  5:07:23 通過順位総合493/部門89位(日本人3位)
  •  Run 42km   3:21:57(日本人7位)

初アイアンマンで、このタイム、カテゴリ順位もほぼ上位1割という成績は、今の私にできるほぼ最高のものだと思う。

 

<使用器材>

  • フレーム;ニールプライドBAYAMO2013Sサイズ なお私は身長165cm股下忘れた)
  • コンポ: アルテグラ主体のDi2。スイッチ付ブレーキ・167.5mmクランク・スプロケはDura
  • ホイール:BORA-One(ハブをセラミック化) 
  • 歯数: 前55/44、後11-27(たぶん)
  • タイヤ; ビットリアCORSA+コンチネンタルGP
  • サドル: ISM(種類忘れた)
  • TTハンドル: TNI
  • バーテープ: スペシャライズド厚型・ジェルパッド付き(廃版商品)
  • ボトルケージ: スペシャライズドZケージ(横入れ式)DHバーの間にタイラップ留めで右入れボトル1、サドル後ろにXLABアルミ製マウントで左右1つづつ
  • パンク修理:チューブラータイヤとCO2ボンベ2本、サドル下にテープで巻き付け(ただし、エイドやメカニック車でも修理可能なため、応急処置用のシーラント剤で十分。飛行機輸送できる。ちなみにCO2ボンベは空輸できないので現地購入。レース後、購入店で買い物をする際に同額分の値引きをしてくれるので、損はしない)

ちなみにホイールを除く合計金額は、他社ハイエンドTTフレーム単体価格程度だ。

 

<補給>

前の主ボトルには現地で多数タダでもらったジェルから10本を選んで、水に溶かす。1,000Kcalと珈琲12杯分のカフェインを含むエネルギーの塊で、バイク後半にガツンと投入予定。結果的には、もう5本余分に入れておけばよかったと思う。ジェルはエイドでも貰えるが、ドリンクと水を走りながら取ると他のものを取る余裕はない。

後ろ2つはエイドのボトル保管用。ペットボトルだがケージに合わせた太さなのでそのまま入れられる(少し緩く段差では落ちる)。よって自前のボトルに入替える必要はない。スタート時は現地でもらったペットボトルを入れておいた。

フレームに何も付けないのは、横風を考慮してのこと。

つまり合計3本のボトルケージで十分で、それ以外にストレージケースの類いは不要。(ただし固形物がどうしても食べたい方は別だろうが)

 

<バイクの輸送と組み立て>

初の海外輪行のため、事前にネットや店舗で入念に情報収集した結果、「ママチャリ用段ボール」が最強、という結論に達した。近所の自転車屋で2つ貰い、1つを衝撃吸収専用として布製テープでベタベタに加工し、さらに衝撃吸収ビニール(もちろん貰い物)で巻いて、無傷で輸送できた。段ボールは途中で穴が空いたりするので、トランジットごとに補強してゆく手間を惜しんではいけない。カートの使えない場所ではズルズルと押すこともあるので、底の補強も重要だ。

なお現地でこの方式は私だけで、皆専用ケースを使っていた。やはりKONAではみなさん飛行機慣れしているというか、お金を掛けているというか。

梱包時、バイクは分解箇所を事前にマーキングしておく。ただ実際には、組み立て時に微妙なズレは発生する。また現地でコースを走って修正したくなる場合もあるだろう。できる限り、そのコースを想定したポジション設定を事前にしておくこと、なにより現地での試走・調整の時間を十分に確保することがキモだ。

今回、私はレース7日前に日本人一番乗りで現地入りできたのだが、主戦場Queen-Kの試走が3日前にずれ込んだ。初の海外で高速道路に出るのは怖かった。実際には、一度仕組みがわかれば、1車線分以上の広さのある路側帯があり、日本よりずっと安心・安全だ。

下り直線の高速巡航下では、強烈な横風は噂通りの恐怖を感じた。重心を低く、後ろに変えようとしたのだが、十分に対応するには、1日以上足りなかった。

走行中の写真をみれば、サドルが高すぎるのがわかるだろう。

 

TTバイクのメンテナンス性>

こんな時、「自分で分解、組み立て可能な、汎用性の高いバイク」であることにメリットがある。最近流行の特殊なブレーキやステムを組み込んだものは、基本的な分解・組立すら自分で作業できない場合があって、隠れたリスク要因なのだ。現地のショップに十分な余裕を持って依頼できればよいのだが、そこに不安を持つのならば、汎用部品のみで構成されるBAYAMOは現実的な選択肢となる。

ちなみに私が組立時にペダルを左右逆に付けようとして1時間費やしたのは、基本知識が足りないせいで、器材のせいではない。

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<当日朝の準備>

午前2時半(日本の夜9時半)過ぎに自然起床し、パンをトースターで焼いていると、コンドミニアムの火災報知機が誤作動して凄まじい音が響く。リセットボタンを押すが、しつこく、電池も外す。これで完全覚醒。ボトルを用意して冷蔵庫に入れ、4:40家を出て、約1km先の受付へ。ゴール時の安全確認用の計量があり、62.9kg、重さ十分。しかしマーキングのシールを触って剥がしてしまい20分余計にかかり余裕をなくす。6:20に再び会場へ向かう際にボトルを冷蔵庫に忘れ、10分ちょっと走って往復するが、会場手前は観衆の人波で前へ進めない!「アスリート!」と叫びながら柵を超えて無人のコース内を走り、18:42トランジットへ。ボトルをはめながら叫んでボランティアさんにポンプを持ってきてもらい空気を入れる。スタート13分前、無事スイムスタートへ。

このように、当日のウォーミングアップは非常に充実していた。

 

<レース開始>

スイムは2列目からバトル無くスタートし、ゴールまで良い位置を保つことができた。KONAのスイムはさすがに皆レベルが高い。実力相応〜ちょっと上の集団に付くことで、実力以上のタイムを出せる。またスイムのタイム差は総合タイムにはそれほど影響せず、カテゴリ入賞者は私より3分くらい遅い人が目立つ。

バイクスタートでは、乗車時にサドル後ろのボトルを蹴飛ばして拾ったり、フラついて後ろから怒られたり、うまくシューズを履けなかったり、いつも通りのトラブルに見舞われた。でもショートレースと違い、この程度のロスは全く問題ではないので、落ち着いてケガなく走りだせばよい。といって、どうしても結構殺気立ってしまうものだが。僕の初KONAかつ初アイアンマン、周囲を慎重に観察しながら走る。

 

<上り:パワーの差>

いきなりパレード区間の上りで、欧米人との力の差を突き付けられる。デカいが登れるのは、つまり圧倒的にパワーが高いからだ。

前半は追い風なので、空力の要素はより少なく、パワー要素はより大きい。その後も、緩やかな上りの中で、次々と抜かれてゆく。速度差が大きいから「20秒以内にドラフティングゾーンから離れる」なんて心配する必要もないくらいだ。とはいえ、この最高峰の厳しさが、一度出た者の心を掴んで離さない魅力なのだと思う。 

起伏が+ーゼロに近い45マイル地点では総合277位に順位を上げたものの、上り基調の60マイル地点では、394位まで落ちる。この数字が、上りで露呈する僕のパワー不足を示す。

国内エイジレースではバイクで抜かれること自体が珍しい私だが、まったくレベルが違う。KONAで日本人が戦うには、国内バイクパートでは圧勝できるレベルのバイク力が必要だと体感した。

 

<下り:空力の勝負>

しかし私は下りに強いらしいことが、わかってきた。起伏が続く中で、上りでの遅れを、下りで取り戻し続ける。後半は下り基調で、54×11の最重ギアが数十分間か活躍する。向かい風も吹いてきた。空気抵抗が低いほど有利だ。僕は徐々に前に出てゆく。

僕のバイクの特徴は、高い空力と、まあまあのパワーとを両立させていることだと思う。周囲の欧米人より、頭1つ以上の低さで走り続けることができる。窮屈そうな低い姿勢の割に、背中のバネなど全身をそれなりに使えているつもり。そのフォームを獲得するために、トレーニング時から微妙なポジション調整を繰り返してきた。

ここでは、BAYAMOのヘッドの低さや幅広いサイズ展開が効いている。先述のメンテナンス性も、トレーニング時からの柔軟なポジション調整を妨げない要素として挙げられるだろう。エアロ性能に関して、最も重要なのはこうした人的・技術的要素だと思う。

正直なところ、BAYAMOが謳うフレームの空力性能は、また他社ハイエンド車の特殊ブレーキやステムの空力性能も、私が判断できる範囲を超える。自分が実際に感じ考えたわけではないことを「・・・だろう」と語るのは無責任というものだ。結局のところ私が伝えられるのは、「下りで私は最新ハイエンドTTバイクに乗る欧米選手より速かった」、という事実だけかもしれない。

ただ残念なことに、後半は電解質不足とポジションの無理のため、モモが痙攣寸前な状態が長く続き、そこで力を出し切れなかった。まあ結果を見ると、上手く乗り切ることができたと言えそうだけれど。

 

<横風:空力+姿勢保持の力>

KONAでは、横風でDHポジションを取り続けられるか、が大きな空力の差を生む。その影響度は小さなエアロパーツよりも遥かに大きいことは、風を受ける面積の違いから容易に理解できるだろう。

そのために、横面積が小さいこと自体に、大きな空力効果があるはずだ。これは、とりわけ筋力が欧米人より劣る日本人アマチュアが意識すべきように思う。ツール・ド・フランスやTT世界選手権で優勝を争うトッププロは平坦を時速55km以上で巡航する。空気抵抗は合成の法則により前方向から受けるため、細長いチューブが有利だろう。強い横風を受けても姿勢保持できるだけの強い筋力と乗車技術(私には片手ウイリーなんて絶対無理)もあるだろう。私のような普通の日本人とは前提条件が違う。

私がボトルケージをフレームに付けないのも、ストレージ類を付けないのも、横面積を減らすためだ。横から見れば、DHバー間のボトルは腕で隠れ、サドル後ろの2本は1本分の面積で済む。

Bayamoのスリムなフレームの意味が見えてくるのではないだろうか。

 

<パワー管理の差>

パワーメーターは今年のエイジ参加者の34%もが使用していたという。その割合は上位ほど高いはずで、僕の周りでは、3人いれば1人以上が使っていた計算だ。トップ選手はパワー値を見ながらレース全体での出力の変動幅を3%以内に抑えるという。私は初アイアンマンであることもあるが、ペース配分を掴むのに苦労した。起伏と風の影響を受けるKONAで、欧米選手がただでさえ高いパワーを出力を数値化し、均質に発揮し続けられたら、私などが戦えるわけがない。上位を争うならばパワーメーターは必須になりつつあると思う。

 

<快適性>

ロングレースでは快適性がとても重要だ。今回はじめてバーテープを薄手から厚手に変え、底に衝撃吸収ジェルも貼ることで、DHポジションの維持も、ブラケットポジションも、格段に楽になった。またISMサドルは180kmを最後まで一切のストレス無く座り続けることができた。

 

<器材要件のまとめ>

「限られた予算内で、KONAで戦う」ことを目指す場合のバランスが、これで見えてくるのではないだろうか。

「横風を考慮したスリムな標準パーツ使用フレーム+パワーメーター」だ。他の最高価格帯フレームとの差額で、パワーメータを買ってお釣りが来るのがBayamoだ。

なお変速は、直線が続くKONAでは手動変速でも問題ないだろう。ただし予選突破のためには電動変速のメリットは大きいだろう。

 

<最後に>

2013シーズンの年初の目標は、JTUエイジランキングのカテゴリ3連覇と、アイアンマン世界選手権出場だった。第一の目標は、最高ポイントが与えられる526日の天草大会での総合優勝が決定打となって達成できた。第二の目標は天草の2週後、自身初のハーフアイアンマンであった6月セントレア常滑予選で出場権を獲得し、達成できた。そして辿り着いたKONAのゴールラインの上で、ほんのしばらくの間、立ちつくし、この3年半の全ては、この瞬間のためにあったのだと確信した。

子供の頃から運動が苦手だった私が、この競技の魅力にとりつかれて以来、思いもしなかった成績に恵まれてきた。正直それは、いつまで続くか、続けられるか、わからない。それが社会人にとってのトライアスロンというものだ。だからこそ、やれるときに全力でやりきりたい。だからこそ面白い「大人の遊び」なのだと思う。

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2014年10月17日 (金)

KONA2014 両脚切断の元F1ドライバーZanardi、驚きのアイアンマン高速完走

アイアンマンWorld Championship KONAの記録は、歴代各年を、カテゴリ別、パート別などで見ることができる ↓
 
今年のRunラップ1位は? と見ると2:24:50。マラソン単独なら2:02くらいの走力が必要かと思われ(2割増しなので、もしもマラソン世界記録を破るトライアスリートがいれば実現するかも)普通のレースなら単なる周回不足なんだけど、KONAには間違える要素が殆ど無い。ALESSANDRO ZANARDIて47歳のイタリア人なにもんだ?と調べたら、F1ドライバーのアレッサンドロ・ザナルディだった!
 
英語のニュース: http://www.usatoday.com/story/sports/motor/cart/2014/10/12/alex-zanardi-completes-ironman-in-under-10-hours/17167933/ Googleさんが翻訳したのをコメント欄に投稿しとくので、苦手な方はご覧あれ。けっこー何書いてあるかわかるとおもうw
 
レースでスピンしてる時に時速320km以上で突っ込まれ、車体の前半分と一緒に両膝から先が吹き飛ぶ、なんて想像もできない(したくない)事故で、致死レベルの出血による心肺停止から奇跡的に生還。その後、アクセル&ブレーキを手元操作できる仕組みで復帰し、大きなタイトルも獲った不屈のドライバー(だと今知った)。
これだけでも驚きだ。両脚を失くして、普通レースになんて戻れない。
 
その後も挑戦は続き、40歳の2007年に車椅子でNYシティーマラソンを完走し、ハンドサイクルでロンドン2012パラリンピックに出場して金メダル獲得。そしてアイアンマンKONAを特別招待選手として走る。
 
レース前、9月の記事で語る、その心構え、強い!
 
腕力だけで226kmを走破し、9時間47分。その中身は、車椅子乗ったことないしよくわからないんだけど、たぶん凄いんだと思うんだ。
腕で進むということは、脚と違って、体重を乗せられない、ということ。ただ体重を支える必要がないので、平坦の車椅子マラソンなら二本足走行より速い。しかし、アイアンマンKONAともなると、全く変わる。
 
スイム1時間8分、今年はうねりがあり、キックでの姿勢制御がより重要な難しい海面を腕だけで泳いで、去年の僕より8分おそいだけ。
バイクはUSA TODAYのニュース写真の通り腕だけで、6時間7分。これは今年の日本人の二本脚つき参加者59名では真ん中の27位くらい相当。女性や高齢者を含むとはいえ、国内トップレベルが両脚で体重かけて 、これだ。 獲得標高が計1,000mともいわれるコースに、当日は20年に一度という強風が吹き荒れる。延々続く向かい風の上りを。
ランも車椅子、つまり車体と乗車姿勢は変わるけど、腕で回し続けるのは変わらない。
なお同じ方式:PCでの出場者は7名、完走6名、優勝は13時間台で、多くは制限時間との戦いだ。ザナルディの身体能力の高さは際立つ。
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(Photo: USA TODAY, Marco Garcia, AP Images for IRONMAN)
 
こうゆう物語が毎年のように、なにかしら表れるのがアイアンマンKONA。NBCの特集番組はエミー賞を過去16回受賞してるそうだ。それだけの素材に充ちているんだろう。その幾つかは伝説として残り、伝統を積み重ねてゆく。 ホイト親子の物語はTVで「涙が欲しい時の定番」かのようで、今年、「グレート デイズ!」として映画化までされた。
(「行列・・・」の佐渡トライアスロンもこの焼き直しかな?)
そんな物語に感動してトライアスロンを始めた人達にとって、ゴールで「Yes, you're an IRONMAN!」と称号を得ることは、その物語の観客から主人公へと変わるということかもしれない。
 
大人になって、主人公にはね、なかなかね・・・
 
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2014年10月16日 (木)

アイアンマンKONAでは「W杯決勝を一緒に戦える」 〜豪華付録はハッタリくんレース中継動画

アイアンマン世界選手権KONAはやはり特別な大会で、書いてるとブログアクセス数も何割か増える。昨15日のページビュー1,916はたぶん過去最高、ユニークユーザー763は2番目。今日も既に1,000PV超え。この2日書いてないのに。ちなみに以前の記録は4月23日のPV1873/UU959、おそらく『量に頼らない練習法2つの極意〜「やりきらない」ことも大事』→http://masujiro.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-7c4c.html の後で、トレーニング哲学的なのを連載してた頃。
 
KONAの特別さとは何か?
その一つは、僕のような一愛好者が最高峰のレースを共にできることにある。
サッカーで喩えれば、「30歳過ぎてからサッカーを始めた普通のファンが、ワールドカップ決勝を、同じ会場で一緒に戦える」ようなものだ。こんな大会を他には知らない。(モンブラン100マイルとかのウルトラトレイル系は割と近いけど、「世界中の予選を通過して出場できる唯一の最高峰大会」ではないと思うし)
 
実際どんな感じなのか? 去年の僕のネット中継映像を公式サイトから紹介しよう。
 
【豪華付録:ハッタリくんを探せ!】
動画のほぼ最後の2:44:30から2:44:51まで、20秒にわたり僕が映っている。
 
男子優勝フレデリックのラン終盤、クイーンK終点に差し掛かりゴールへの花道へと向かう手前を、ヘリコプターから空撮した映像。画面右下からすれ違ってゆく数人の中に、白色の帽子+腕カバー+U字に空いたウェア背中で、脇を開いた感じでヒョコヒョコ走ってる、それが多分僕だ。僕のランスタートからたぶん1時間十何分後なのでタイミング合ってるし、実際、その地点で「前からなんか来た」のを覚えている。
 
ランコース上で男子優勝者とすれ違うのは、ある程度速い選手限定のご褒美。写真では右端に僕が居て、フレデリックとは近い人は1mの距離ですれ違ってる。なんだけど、当時は知識がなくその有り難みを知らなかったw
20141015_358
この少し手前から対面・折り返しが延々続いているので、前後の選手との間隔もよく分かる。この後にプロ選手がパラパラと続き、そのうちに同時スタートのエイジ(=アマチュア部門)選手が表れ始める。
エイジ総合1位の南アフリカのKyle Buckingham,は僕より約58分速いので、片道29分=折り返しの6kmくらい手前(クイーンKからエナジーラボに入る手前くらい?)ですれ違っているはずだ。そこで「おーついにエイジ組とすれ違い始めた、折り返しも近いぞ!」 なんて喜んでると、そこから先が延々と遠く、視界の先の折り返しらしきものがいつまでも視界の先のまま。この距離感に世界トップレベルとの実力差をまざまざと見せつけられるわけだ。
 
【豪華付録その2:ハッタリくんを探せ! ゴールの巻】
ゴール映像では、僕は1:52:00に登場。(写真は当時のブログ記事に掲載)
合わせて計1分くらい映像に残っているのは驚きだが、見つけるのはもっと驚きだ。ゴールのは計算できるけど、ランのは画面の隅から目に飛び込んできたんだよねー
 
この映像は男子優勝ゴールに始まり、45分過ぎに女子優勝が入って婚約者と抱き合った後でインタビューがあり、そこから女子プロ入賞者が、そして各カテゴリの入賞者が続々と誕生してゆく。
エイジ総合1位を過去3度、世界的強豪アマのChristian Muellerは今回2位で57分頃にゴール。ちなみにドイツ人の彼は僕と昔同じ会社の同じ商品郡を担当してたけど国が違うし面識は無い。1位のKyleは映っていない。
僕の1分半前には50-54歳5位入賞のアメリカ選手の、その33秒後にはギリギリで逃した日本のタナカさんのゴール。熱いぜ! (それって僕も10年間パフォーマンスを維持すれば入賞のチャンスがあるってことか?)
 
そんな熱気と興奮の中に、一愛好者に過ぎない僕もゴールしてゆく。「マスーキ、ハター、ジャパーーン、ユーアーアイアンマーーーン」というアナウンスと共に。それはサッカーで喩えれば、ワールドカップ決勝戦の終了直後のそのスタジアムで、自分のゲームも終了するようなものだ。
 
出場にはハワイだけで総額50万近く、予選に6−7万、と高額なカネをかけたが、1年経ってこれだけ楽しめる。一生モノの経験、Priceless。
 
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2014年10月14日 (火)

2013年の僕が、アイアンマンKONAとJTUチャンプを「両立」できた理由

2014 Ironman World Championship KONA、男子優勝Sebastian Kienleはスイムでのトップとの差3:45からの逆転は2004ノーマン・スタッドラー以来のタイ記録。2005年以降の優勝者は、全員がスイムトップ20秒以内の先頭集団からしか出ていない。
 
8時間超のレースで30秒遅れたらダメなの?て気もするのだけど、 それだけ男子プロのトップ選手たちが「合法的に形成する車列」の空力効果は大きいわけだ。12m差で平均12wの出力削減というデータもある。
つまりスイムのタイム差には掛け算がかかり、その係数は高レベルなほど大きい。KONAでもエイジ年代別5位以内に入るなら、スイム1時間ちょっとかかってもOK。ただそれは、そのレベルならバイクが猛烈に速い選手が幾らでも居て、一緒に上がれるから、ということでもある。3種目のレース距離でスイムだけが「少なそうにみえる」のは、そうゆう理由だと理解しておいたほうがいい。事実上のスイム割合はもっと高いのだ。
 
逆に言えば、それを覆せるほどにKienle選手のバイクは圧倒的。(ワイズロード茅ヶ崎さんの動画↓)
この写真も 一目見ておこう。自転車選手なら普通だけど、トライアスリートがやってるの初めて見た → http://cdn.triathlon.competitor.com/files/2014/10/2JB2725.jpg
 
女子優勝Mirinda Carfraeは、バイクまでのタイム差14分30秒の大逆転、やはり新記録。
バイクまでなら僕でも勝負できるレベルなんだけどw(ちなみにワタシ去年セントレアで上田藍選手に勝ってます!)、このランの強さは、男子ならラン2時間35分とかで、もしかしてそれはマラソン単体を2時間15分とかでで走れないと無理、とかそんなレベルではないだろうか。んなもん誰にできるか?
 
ハビエル・ゴメスやブラウンリー兄弟ではないだろうかっ!
 
今年のハーフ=113kmの世界選手権優勝のゴメスはRun1km3:15で入り、10km通過32分だと!
そのレースで2位に入った北京金メダリストのフロデノは、今回6:14差の3位だが、パンクとペナルティーストップ4分が無ければ優勝してた可能性は高い。
そして、ゴメスやブランウンリーとフロデノとの間には、明らかに超えられないレベルの実力差が存在する。彼らが30歳過ぎあたりからロング転向してくることで、アイアンマンの強烈な加速が続くのだろうと思う。
 
・・・
 
ショート「から」ロングへ移行するのは、マッカとか、こうたんとか(笑)、昔からの王道的パターンだが、同じ年に両方で成果を出している例はあまりない。だから、去年のハッタリ選手の対応について説明しておく価値もちょっとはあるだろう。
 
結論を言うと、去年の僕は、「長短の両立」をしたわけではなくて、「切り替え」をしただけだ。
 
基本的発想は、「技術・筋力・心肺能力は共通、あとは耐久性能を適応させるだけ、それは7週間で最低限可能」というもの。
 
具体的には、まず、6月の予選@常滑はハーフ。普段の倍の距離なら特別なトレーニングは不要、気合でごまかせる。ただし距離は2−3割増やす日を何日か入れて、1日にバイク50km、ラン12km、など僕にしては長距離なメニューをやってみた。
KONA8週ちょっと前にあたる8月中旬から長距離を意識したトレーニングを開始。途中で会津のショートはJTUランキングポイントのために出場したけど、それを含めて初め3週間で身体を長距離に移行させる。
そして9月いっぱい、レース2週前までに、室内ローラー2時間の後の20km走とか、ローラー1時間の後の30km走とか、レースのシミュレーション的な動きを何度か行った。
 
これら含めたトレーニング量は、昨年末の記事のグラフで読みとってね→
 
つまり、ショートでスピードを磨き、その持続可能な距離を延ばせば良い。単純明快。質問あればお気軽に。
 

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2014年10月13日 (月)

あれから1年〜 2014アイアンマン世界選手権KONA、見る感想

トライアスロンという競技の実質的な起源※にして最高峰であるハワイ島のアイアンマン世界選手権が昨日開催。日本時間では未明1:30から19:00までの長い1日、トライアスロン界は1年で一番盛り上がる。

(※1974年サンディエゴが起源とされるが、当時はアメリカ西海岸に幾つも登場してたらしいマイナー新スポーツの1つに過ぎない。3年後オアフ島で開催された「第一回アイアンマン」が今に至る人気のキッカケとなり、同時にSwim3.9km-Bike180.2km-Run42.2kmという競技の「型」も出来た)

公式サイトでは、移動バイクによるネット中継と、全選手が付けるGPS付きICチップによる途中計時が流れてゆく。

GPSは今回初登場のサプライズで、精度は粗かったようだけど、ほぼリアルタイム知りたい選手の位置関係が地図上に表示される。通過タイムを見ながら、各年代5位以内の表彰圏争いに絡む日本人選手のGPS情報を、ライバルと選手と一緒に、地図上で表示できる。

今年はアイアンマンに興味なかったはずの僕だけど、気がつけば熱中していた・・・ やっぱりKONAは特別な大会だ。

<プロ選手>

BikeもRunも、全身を活かすことの重要性がよくわかる動画が、男女優勝者から得られた。
女子優勝ミランダは、スイム・バイクまでは去年の僕とそう変わらないタイム。それだけRunが飛び抜けていて、新記録の2時間50分(1km4:11)。男子プロ選手でもこのレベルで走れるのは世界で数人てとこだろうか? 普通のマラソン出れば2時間30分切ってオリンピック代表クラスてとかだったりしてね(=すいませんテキトーに書いてみました)。
 
動画を見ると、上体を大きく使ってることがわかる。純ランナーだとこんな筋力が無く、脚の腱とかのバネを活かした走りになるんだろう。トライアスロンのRunは別種の競技だと認識しておくべき。よって陸上向けの方法論は(世に多く流通してるけど)そのまま受け取るべきではないと僕は思っている。この動画のような一次素材の情報をまず知っておくことが大事。
男子優勝セバスチャンはBike4時間20分=平均時速41.2km。動画の冒頭、やはり全身を使って進んでいるように見える。強風で倒れないようにバランスを取ろうと必死なだけかもしれんが。動画のばばばばばばば・・・ という音を聞けば強風がわかるだろうか。
動画二人目はバイク4:24Maik Twelsiek。終盤の走りの動画がこちら。速い!

後ろは優勝のセバスチャンぽい。記録によれば、ふたりとも96km〜144km地点まで約48km区間の平均時速が49.8kmhくらいだ。 地上1mを滑空するグライダー。追い風とはいえ、これが世界トッププロのスピード。同じ区間をバイク日本人トップのオリンピアン竹谷さんですら平均40kmhだ。(ラップは"LEADERBOARD"からクリックしてゆけば簡単に見れる→ http://www.ironman.com/triathlon/events/americas/ironman/world-championship/ironfan/2014-oct-11/leaderboard.aspx#axzz3G1RMjouH  )僕も距離40kmではこのレベルで走れるようにしたいものだ。

反対車線も選手なんだけど、、時刻はたぶん11時何分か、バイク往路のこの位置を走る選手はおそらく高齢の方々、完走ギリギリくらいかもしれない。がんばれーー 

こんなふうに、トップ選手達の走りをすれ違いざまに同じコース上で見れるのは、1本道折り返しのKONAならでは。

2008北京五輪優勝(51.5km)のフロデノはバイクでドラフティング違反とパンクでタイムを大きく失ったようだけど、195cmの巨体でランを2:47で走り3位入賞。ショートでスピードを高めてから距離を延ばしてゆくのが、アイアンマンで成果を上げる有力な道であることを証明していると思う。

<日本人選手>

今年表彰圏内に居たのは、女子25-29の西村さんと東さん、男子50-54の田中さんと高橋さん(川島さんも健闘!)、75-79のお二人、80-84の稲田さん。

KONAのバイクは、太平洋を渡る貿易風が遮るものなく向かって来て、日本でいえばほぼ台風レベル。今年はとりわけ強いらしく、高齢組が軒並みバイク制限時間オーバーを喫してしまって残念。バイクの強いガイジン選手との差を開けられたであろ中で、西村さんが6分差で6位、田中さんが5位と1分半差の7位、共に、30分レベルのバイク差をランで猛烈に追い上げての健闘。

初KONAの西村さんはラン初め5kmを4:13で入り、以降16.5kmまで3関門を、1km平均4:33-26-26、とカテゴリ優勝選手とほぼ同じペースで攻めている。客観的にはオーバーペースだけど、本気で表彰台を狙った走りだったんだろう。熱いぜ! そして去年の僕のラン記録3:21:57を3秒破られた! バイク差をもう少し抑え、ランをイーブンペースに持ち込めば表彰台だ。

アイアンマンは身体が大きくてバイクが強い欧米勢が有利な競技。日本人が勝負するなら、まずバイク。

<最終ランナー>

そして最終制限時間のハワイ24時(日本時間19時)、7−8時間前にゴールした男女総合優勝のプロが戻り、最終ランナーを迎える。

大きく一回りしたものが、今ここで終わろうとする瞬間の華やかさ、そして寂しさ。

僕は去年、雨で靴が濡れるのが嫌で寝てしまったのだけど、せっかく宿が近かったしライブ参加すべきだった。その前年まで興味なかったレースだし、ここまでのものだとは知らなかったんだよねー。

そこには、「トライアスロンの原点が見える」、とその場を知る友人が言った。世界最強のプロと、その倍の時間をかけてヨタヨタとゴールする70歳以上の高齢アマチュアが並ぶ。共通するのは、最後まで走り切った、ということ。

KONAを走る大きな魅力は、世界最強選手が通過した興奮が残るゴールに、僕のような一般市民までゴールできることだろう。去年の僕だと2時間くらい後かな(スタート時間差もあるので)。スター選手になったような気分だ。草野球ではいくら上手くても満員の東京ドームではプレーできない。

その盛り上がりは、最終ゴールを前にした深夜、最高に盛り上がってゆく。

今年は、制限時間1分過ぎにNZのおじいさんがゴールラインに入り、その場で崩れていた。1990位はMichael Ramsay さん? だとNZトライアスロン界の重鎮の元海軍司令官(?)のようだ。百戦錬磨の方だろうに。

走り切る、っていいなあ、と思った。

華やかさ、その後の寂しさ。そして次の1年が始まる。この波のようなものの大きさが、この大会だけにある魅力なのかもしれない。

 

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2014年10月12日 (日)

2014振り返り2「技」  〜武器だったバイクの不発

アイアンマン世界選手権のライブ中継、2,000を超えるトライアスリートが延々ゴールし続けている。無限ループのような単調な映像だけど、朝7時前のスタートからも、そして此処にくるまでも、みんなそれぞれの長い旅のゴールだ。
夕方6時(=日本午後1時)を過ぎると暗くなり、深夜24時の完走リミットと戦う方々はこれから勝負。最高齢は84歳のアメリカ人が二人。ともに職業欄には「退職者」ではなく「科学者」「エンジニア」なと明記しているのが元気だ。そして82歳の稲田さん。街灯も少ない延々と続くハイウェーを今も走り続けていることだろう。すごいなあ。
 
よくもまあこんなの走ったよなって我ながら感心する、笑。しかもカテゴリ上位13%の順位でね! そのときKONAのハイウェーで痛感したのは、バイクのパワー不足だった。もっと強く、速く、とその時は思った。。
 
あれから1年。村上トライアスロンのバイクパート動画、10〜11秒、右から私が表れる。あかん走りだ。
撮影はブログとレース両面での友達ハルさんの自転車に搭載したアクションカム:http://ameblo.jp/halchuma/entry-11932431302.html
 
一見はやくて空気抵抗も低くて、よい走りに見えるかもしれない。でもポジション(=主にサドルの前後上下位置)が適正ではなく、スムーズに回転できてないのを、筋力任せでスピードを上げている。そのせいか後輪の軌道がブレてるようにも見える。カメラ側のブレかもしれないが。
動画1分頃には失速してみんなに追いつかれている。無駄なペース変動なわけで、実際、残り5kmあたりから体感パワーが落ちた。そしてランでは1km10秒くらいスピードが落ちたのは、レースレポートで書いた通り。2年前の村上のロードバイクでの走りの方が理想に近かった気がする。
 
この動画をFacebookに上げたら、「フランキーたけ」こと長谷川毅彦コーチhttp://ameblo.jp/ftakeh/  よりコメントを頂く。プロコーチから直々に有り難いことです。
 
上死点付近で踵がかなり上がっているので、その後どうしても踵が下がって、入力し始めが遅いと感じているのではないかな、だから重いギヤを無理やり踏んでいる感じなのでしょうか?
 
僕はペダリングの入力は線ではなく点だと思っていいて、それ以外はその力(重力、惰性含む)を殺さないで、接線方向への回す動作かなと思うのですが、、。
 
確か以前見た動画の方が良かったんじゃないかな?後ろからなのでアバウトですが、、、。
 
その以前の動画が、こちら緩斜面上りのもの。なるほど、こっちのが回せてる。
 
問題は、これを撮った8月中旬以降、この動作での走り込みは殆ど出来なかったこと。この頃バイクにやたらとトラブルが多発してて、対策に追われていたという事情もあるのだけど、たぶん、去年の僕ならその間にもなんとか走ってたことだろうと思う。それが、前回書いた「勢いの不足」だ。
そんな状態でレースに挑み、スイムで遅れてバイクでの大逆転を迫られて、平均40kmhを維持すべく、手っ取り早くスピードを出せる安易なペダリング技術に逃げた、といったところ。
 
村上に限らず、今季のバイクは、技術要素の高かった館山を除いて、前年までより軒並み落としている。
 
ではどうすればいいか? というと、まずポジションに関しては、理論派ベテラン市民トライアスリートなトモダチhttp://triathlon-nagoya.seesaa.net  がズバリなアドバイス:
 
やや後ろ乗りになっているので、大腿直筋が使いにくそうです。
オフの間にもうちょっと前乗りを試してみては
 
そう、動画撮った夏はじめから、サドルをもう少し上&前にする前乗りポジションを実験していて、感触は良かったのだが、ハンドリングの難しさなどを恐れて元に戻していた。前乗りは公道トレーニングが怖いんだけど、、
 
村上から送り返したバイクは、段ボールは資源ごみに出したけど、中身は梱包したまま。でも11月くらいからバイクを再開して、ポジションを再調整し、年内には固めてみようかと思う。これまではシーズン中も探り続けていたけど、そろそろ固めてみたい。
 
ポジションさえ固まれば、全体的な技術は上がっているので、後は「身体能力」を勢いを高めながら上げてゆく。そして、もう少しだけ回転数を上げて、一定ペースでぶっちぎれるように。
 
バイクは技術・経験・トレーニングの蓄積がストレートに結果に反映してくれる。身体的な故障もしにくい(少なくとも室内を走っている限りは)。そしてトータルタイムに占める比率がもっとも高い。トライアスロンはまずもってバイクが大事。
 
失敗を積み重ねながら、経験値は確実に蓄積されている。
 

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  • そう、バイクが一番タイムを伸ばしやすい

2014年10月10日 (金)

2014振り返り1「心」 〜勢いの重要性について

前回は、原因と結果を取り違えないように、て話でもある。
 
たとえば大学入試で、合格者が1日平均10時間勉強し、不合格者平均が8時間だったとする。へー10時間勉強すれば合格するんだ、とは普通考えないよね。そりゃ量も影響するけど、もっと見るべきは現実の人間の姿だ。「知ることが好き、テストで良い点を取れた、目標に近づいて楽しい」人達もいれば、「その知識に興味もてない、テストは苦手、目標をリアルに感じない」という人達もいる。前者は「もー10時間!」的に濃い時間が早く過ぎるし、後者は「まだ8時間…」。こんなとき合格の「原因」は、勉強が楽しいという本人の内面にある。
 
では、 「毎日5分走るという原因」が「健康という結果」を起こすのか?
前回書いた、5分だけでも効果はあったよ、という話で言えば、その通り。
ただ、本当の原因は、「毎日5分以上走る習慣のある人は、ない人と、何が違うのか?」という問題意識の先にあるはず。たまに5分走るのは簡単だけど、毎日続けるには、走るという動作が身体に染み付いている必要がある。そんな人は日常のいろいろな場面でこまめに身体を使ってるだろうし、その効果が蓄積されてゆく。実際、練習量不足でも高い競技成績を維持してるエイジの方々には、日々身体をまめに使っている人が多い気がする。そんな習慣を持つ人ほど健康度はより高く、統計値を押し上げるだろう。
 
たぶん突き詰めれば、身体と心に刺激ある日々を送ることが大事。
僕にとって一番気持ちの良い刺激がここにあるから、走っている。
 
温かい上質な日本酒が美味しい秋。
僕にとって過去を語るべき時が来たようだ。
 
新潟の一部地域以外には頼まれても卸さないという名酒「鶴の友」について語るべき時はもう少し後。
 
1年前、アイアンマン世界選手権を終えた僕は、その大きな余韻の中でレポートなど書きながら、

市民トライアスリートとして見るべきものはあらかた見尽くしたかな、なんて気持ちになっていた。そして1月半ばまで、ほぼ季節1つ分、トレーニングをする気持ちにならなかった。軽く走る程度で。

 
そこから4ヶ月で鍛えなおし、4月初めには世界選手権派遣対象が今年のランキングからになることも発表されて本気度も上がり、初戦の横浜を迎えた。しかしほぼ良いところなく実質年代3位(事故なければフクモトさんにも負けてたと思う)。慌ててトレーニング強度を上げ、ホシさんに負けたら王手がかかる1月後の館山で勝つ。この6月末時点が今季のピークだっただろう。
 
1月後の天草はバイクが僕の得意なド直線コース、ランも割と得意な起伏コースで、年代別で勝てると判断した。予想通りに勝ち、4連覇を実質的に決める。この前後から、緩み始める。アタマではもっと強く、もっと速く、と思い、ネットにもそう書いてきた。ただ、気持ちが、少しだけ、弱い。その頃に新しい仕事上の取り組みを始めたのもあったけど。(でもそうゆうの、読者の皆さんにとってアタリマエなことでしょう)
以後は、緩やかに降りながら、レースにはギリギリ合わせていく。伊良湖ならラン勝負と見て対策したら、スイムバイクが落ちて本当にラン勝負せざるをえなくなった、というように。8月会津でランキング確定、念願の伊良湖も優勝、と達成すべき成果を揃えたら、最終戦の村上ではデビュー4ヶ月後と同レベルにまで種目別順位も落ちた。
 
かくして、自分の弱さを見つめなおしてシーズンを終える。村上直前は、結果を気にしないエンジョイレースもたまにはいいかも、なんて思っていた。しかし走ってみるとそんなもんは存在せず、あったのは、オレって弱ぇ〜〜と突きおとされる敗北感だけ。
 
改めて思ったのは、僕は「強い選手」ではないということだ。「強さ」があるとすれば、少数の重要なレースで、その時と場所、その相手との関係の中でだけ、一時的相対的に表れただけ。そしてすぐ消えた。静態ではなく動態。儚いもんだ。
そして悟った、トライアスロンの神様は「その程度の練習ならこの程度の結果しかあげません」と仰せなのだと。相応の準備を積むか、さもなくば、自分の弱さを全身の感覚で理解するか、それがトライアスロン。
 
じゃ「その程度」の練習とは、結局「何の程度」なのか?  それは、 直前の勢い=加速度。真実はシンプルだ。
 
伊良湖で勝ってシーズン終えてたら忘れてたかもしれない。来年どう目標設定するかは決めてないけど(社会人アスリートはここからだよねー)、この単純な学びだけは、外さないように。
 

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  • オフは、本質から→ 

2014年10月 7日 (火)

最新医学が健康効果を証明した「1日5分ラン」、その実体験を語ろう

「ランニングの健康効果は1日5分でも十分」、というアメリカの最新医学論文が注目されている→  http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40545
 
たぶん真実は、「1日5分走るような人は * * * な習慣がある」といったライフスタイル全体の問題なんだと思う。でも仕組みがなんであれ、この結論はありがたくいただいておこう。この論文の信頼性が高そうなのもあるけど、その効果は僕の体験からも同意できるものだから。短時間ランには 、健康維持のみならず、競技力の基礎も作れるものと思う。
 
僕は少なくとも30歳くらいから、ほぼ毎日1km前後を何度か走る、という生活を続けていた。住居は「駅遠」を条件に探すので(家賃安いから)1km、会社までの最後の乗り換え区間の定期を買わずに1km、という仕組みだ。サボる余地がなく、頑張る要素もない。
 
その頃読んでたのが、古武術研究家として名高い甲野善紀さんの著書。全身の効率性とか連動性とか、考え、感じながら、走っていた。最近は読んでないけど、その考え方や動作法は、僕の心身に染み込んでいると思う。(最近の本+派生本↓ 「骨ストレッチ」は最近注目だよねー)
 
その後、自転車通勤をきっかけに毎日1時間ほど動くようになり、4年半前にトライアスロン用にスイムとランも始めて、10週後の長良川で年代別の表彰台に上がる→http://masujiro.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/2010-3408.html 
 
この急成長は、何年か続けてきた細切れランの威力を示している。なぜそれだけでいいのか? と僕なりに考えると、5分も走れば、全身の骨と筋肉を刺激するのに十分なのでないだろうか。
 
50m走ってキツい、というおじさんおばさん(=年齢かかわらずの分類デス)は多い。それは「走る能力」が存在しない状態といえる。しかし人間、5分間できることは20分間できるだろう。そして20分できることは訓練次第で2時間、そして10時間でもできるだろう。なぜなら、「走る能力を獲得した」からだ。
そんな「できる、できない、の壁」を超えるには、5分だけでも毎日続けろ、て話かもしれない。ランニングに限らずにね。
 
「日常、走る時間がない」という人は多いと思いと思う。トライアスリートであろうと、ちょいメタボな美食家のおじさんであろうと。それでも普通、駅まで&駅から数百m、5分前後くらいは走ることができる。エレベーターエスカレーターは高密度トレーニングを逃してしまう魔物、しかし待ってる間に階段を駆け上げった方がたいていは速い。長い階段なら手すりを使えばスイムのストローク錬になる(当然ハイエルボー維持で)。重たいカバンは、左右に持ち替えてバランスを保てば、体幹と上体のトレーニングになる。「制約条件」を武器とする行動。
 
競技力を上げたいけど忙しい、という方は、平日そんなコマ切れ動作を積み重ね、週末にどーーーんと負荷を掛けるトレーニング法を試していいと思う。
 
※5分間では心拍数を上げ過ぎないようにね! 心臓に負荷をかけるには、最低10分間のウォーミングアップが必要。でないと「スポーツは健康に悪い」状態に陥ると思う。ここでの目的は、筋肉と骨に刺激を入れること。だからドリルを入れてもいいよね。スキップ、サイドステップ、後ろ走り・・・もしもその勇気があるのなら!
 

まー、本当はこうゆう論文は過程(=調査方法や分析のロジック)が大事で、結論だけでわかった気になって書き散らかさないほうがいい。そもそもスポーツと健康の関係なんて神様にしかわからない話で、さもわかったかのように語ってるのは、おっぱいの整形で一儲けした目立ちたがりなセレブ(笑)とか素人ばっかりだ。とはいえ、健康を害するほどやり過ぎてるケースも現実にあるだろうし、結局、「自分の直感を信じる」に尽きる。でもそれ先に言うとお仕舞いなんで、笑

 
今回の結論: いいわけ禁止。
 

・・・おしらせ・・・

日本酒の季節。あとで書きます→

2014年10月 5日 (日)

僕は オ バ ケ と一緒に練習しています!

文 章 長 す ぎ 、で悪名高い当ブログであるが今回、とりわけ多忙な社会人アスリートな皆さんに向け、要点を先に書こう。
一人で、レースペースを積む。
 
レースペースに上げるために、同じかちょっと上のレベルの相手が居たほうが、たしかに楽。でも、集団の一体感に酔ってないか、気をつけたほうがいい。
たとえばトライアスロンのバイクで必要なのは、一定ペースを維持しながら脚を使い切ること。だからチーム錬であっても、周りを無視して自分の世界に入ることが基本。しかしチーム錬には、短距離でのチギり合いになりがちという罠があるようだ。それは自転車レースの「アタックを潰す練習」にはなるだろうが、「トライアスロンのレースペース錬」ではない。
 
一人練習での「ながらローラー」や「音楽聞きながらラン」もそう。それでレースペースで集中出来ているのなら構わないが、「逃げ」でそうするのなら、メタボ対策にはなっても、レース対策にはならない。
 
これらは、アタリマエだから普段いちいち書かないだけで、このブログで大前提としていることだ。今後も書かないだろうから、今回しつこく書いとく。
20140817_2005_2
 
そして、制約条件が大きい環境では、一人の状況で追い込める能力が、競技能力差として表れるのだと思う。多くの社会人アスリートにとって、スキマ的な時間でさっと出来ることが有効だから。
 
十代の学生なら、その能力は必ずしも必要ではないだろう。高校生くらいまではヒトの成長段階として一人だと能力的に難しいだろうし。チーム錬のが力を出せるタイプなら、積極的にチームを活用すべきだ。
 
ただ大学を出る頃には、たとえプロ選手として活動できるようなトップ選手でも、一人で進めるのが、個人スポーツの世界の基本なんだと思う。トライアスロン含む多くの競技では、まずスポンサー獲得から必要だ。自転車ロードレースだと世界中にプロチームがあるけど、彼ら同じチームでも住む国がバラバラなくらいで、トレーニングは合宿以外は各自に委ねられている。例外は、実業団が手厚い日本の陸上長距離くらいだろう。
 
平井健太郎選手の場合、21歳を超えてるのもあるけど、報徳高でその思考と行動とを身につけていること、さらに母子家庭で育ったそうで、自分でこなす習慣もあるんだろう: http://www.kobe-np.co.jp/news/sports/201407/0007125999.shtml
 
と、ここまで書いても、「ハッタリさん単独練習て大変じゃない?」 という声は続きそうだ。そこでもう一段階つっこんで語ると、僕は、とりわけレースペース錬では、練習パートナーが必ず居るのです。
それは、オバケさんたちです!
あのレースでどうにも追いつけなかったあのヒトとか、そのレースで猛烈に僕に迫ってきたそのヒトとか、幽体離脱して僕のトレーニングに付き合ってくれるのですね。
すなわち僕の酸欠状態や乳酸代謝状態とは、そんなオバケ達と共有するものだし、僕の心拍168や1km3:30ペースの前では、オバケさんが心拍172や1km3:25で先行しているのです。
 
そんなオバケ=自分と同じかちょっと上くらい=な相手とリアルに一緒に練習できるのならば、ぜひそうするといいけど。でもなかなかそうもいかないだろうしね。
 
今回のまとめ: 目標設定は、実戦をイメージしながら生々しく!
 

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2014年10月 4日 (土)

「制約条件の中で勝つ」ということ 〜箱根スター達を倒す京大ランナーの事例から

村上大会の反省の前に、1つ記事をご紹介→ http://toyokeizai.net/articles/-/48924 
報徳学園で駅伝部エースと進学コースとを両立させて京大に進み、インカレ1万m2位&日本人1位、つまり、箱根駅伝のスター選手たちを倒した平井健太郎選手のインタビュー。
タイトルの「あえて"非一流"の京大を選び、勝ち続ける男 〜 練習環境も、食事も、ないない尽くしの中で」 は大袈裟だけども。勝ち続けていないし(=だから選択と集中をしてるのだし)、食事もあるだろ! とつっこまざるをえない。リアルに食事に困ってるランナーなんて世界には幾らでも居るんだぞ。まあそこは釣ってナンボなネットメディア、笑って流しとこう。無料なんだしw
 
<目標と手段>
取り上げる理由は、彼の思考・行動が、とても「社会人アスリート」的だから。それを端的に示す語り:
 
「目標があって、現時点ではそこに届かない自分がいる。何が足りないのかを分析して、何をすれば埋まるのか考えて、具体的な行動をしていく」

結局、これに尽きるだろう。ここで文章を終えてもいいくらいだ。

ここで大事なのは具体策だ。目標は、1万m28分45秒(=1km2:52.5ペース)を切ること。対しての手段は、2000m(5分45秒=1km2:52.5)×4本、1000m(2分52秒)×8本、などレースペース100%でのインターバルをレース距離80%、またレース距離160%のペース走、などを軸としている。

月1,000kmの走り込みとは、こうした質を保ってのことだ。よくある間違いは、月あたり距離だけに注目して、それをノルマにし、その達成で満足してしまうこと。

何度も書いてるけど、重要なのは、「目標レースペース」をどれだけ積めたのか。しかしこの情報は表に出ることが稀で(計算も書くのも面倒だから)、総距離だけ伝わる事が多い(簡単だから)。その表面だけを読んで、報われない努力へと走る市民アスリートが量産されているようにも見受けられる。

<制約条件>

記事では、説明不要なレベルに完成された語りが続く。

「何よりも自分の目的を達成することが大切ですから。そのために自分で5時30分に起きることを決めました。しんどいとかしんどくないとかは考えないですね。」
 
「環境が悪いという考え方もできますが、僕はまったく逆の考えですね。自分のことを自分でやることで強くなれると信じています。」

ここで文章を終えてもいいくらいだ(しつこい)けども、しつこいことで悪名高いハッタリ君らしく説明しておくと、ここには「制約条件」という、社会人アスリートの本質がある。

今の学生長距離走は、大規模大学のマーケティング戦略の一環であるわけだ。有名大学は軽く「年商数百億円、資産数千億円」とか普通で(付属中高とかあるし)、さらに一般企業と違って将来の売上までほぼ保証され(少子化は上位校にはそれほど影響しない) 、仮に株価を付ければ時価総額は有名大企業レベルだろう。そんな巨大組織が力を入れるのだから、「制約条件を外すマネジメント」が行き届いていることと思う。
当事者は選手の自立性を強調していていて→読むとその通りなんだけど、でもそれは守られた枠の中でのこと。こうゆう制約の少ない環境ほど集中できて効果ありそうなんだけど、平井選手は、「制約条件の大きい」のに勝った、ということ。
 
制約条件とは、本当に制約してるのか? て話だ。
 
そして社会人アスリートに目を向けると、僕らは常に制約条件の中で競技をしているわけだ。平井選手のやりかたは学生長距離界では少数派でも、社会人スポーツ界での主流なのだ。そのスタイルでもトップレベルに行ける、という好例。
 
似た例には、グローバルエリートの象徴のような企業(たしか全社員の平均年収6,000万円というニュースが、、リーマンショック前だったか)で長年働きながら、プロ選手をも倒す自転車の高岡亮寛選手や→ フォードのエリート社員のまま競泳金メダリストとなったSheila Taorminaコーチとか。(以前の記事→)http://masujiro.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/8vol3-d540.html
 
そんな制約条件の中で戦う場合に重要なのは、「選択と集中」。
 
「関東の選手と、何か“差”をつけないと勝負できないと思うので、自分が狙う大会にはしっかり照準を合わせることを意識してきました。」
 
有力校ではスポンサー(=大学)も、世間も、駅伝に注目するわけで、トラック競技に一点集中する戦略は正しい。駅伝用の20km一定ペース中心に練習している相手は、イーブンペースでなら走れても、急激なペースの上げ下げに弱い(それは海外のトラックレースで日本選手が惨敗するところでもある)。実際、インカレで彼は中盤に揺さぶりを掛けて集団を壊滅させてるようだ。
 
<精神力のレベルで戦わない、ということ> 
もう一つ指摘できるのは、「しんどいかどうか」という感情のレベルではなく、「目標を達成している」という行動のレベルで、努力というものを捉えていること。
日本人は、マラソンとか見るのが大好きで、それはたぶんそこに自分自身の「耐える美学」を映し込んでいるからだろう。まあそれは大事なことなんだけど、勝つための(あるいは目標達成のための)トレーニングの場合、意味があるのは、「どれだけ耐えたか」ではなく、「勝つ(あるいは目標達成)ために必要な行動を、どれだけ積めたか」なのだ。
 
<個、として戦うということ>
そして最後は、精神力、気合。
直前に書いたことと、けして矛盾はしない。
朝5:30に起きるということに精神力を使わずに、最も大事な場面に集中させる、ということだ。目的への集中。その裏の動機が強いほど、より集中しやすくなるだろう。

「自分よりも大したことないのにマスコミに取り上げられて、芸能人きどりになっている選手もいます。僕より弱いくせに……」

なんて刺激的だけど、そこには、強烈な「個」としての意識を感じる。彼は陸上部での活動だけど、そのありかたは、おそらく強豪駅伝チームでは可能な「チームへの所属」とは、まったく違うもの。
 
制約条件の中で戦略を立てて目標に近づく、て、書くと論理的だけど、実際には京大ではなくて強大な精神的エネルギーを要する。すると、「一人で戦う精神力」って、かならずどこかで必要になる。どんな強いチームに属していても。
 
社会人トライアスリートでも、チームで活動してるひとは特に最近多いけど、みんなで長距離走ったり、チギりあったりすることに、満足しない方がいい。そのチームで一番強い人はたぶん、チーム練習していても、要所では一人で戦っているんだと思う。その前後でなら、チームが助けになることはあっても。
 
僕はいつも一人でトレーニングしていて、それを「すごいですね」と言われることがある。でも、一人であるからこそ、その基本と向き合いやすい気がする。ここは性格で向き不向きが分かれると思うけどね。
20141001_1148_2
 
<まとめ>
制約条件の中で、一人で戦う。それが競技をするということの本質。
 
さて、僕にはそれだけのものがあったのかどうか、、次回分析していこう。
 

・・・おしらせ・・・

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  3. 理論は大事

2014年10月 2日 (木)

'14最終戦、村上トライアスロンでJTU大会20連続表彰台を達成し、僕の弱さを突きつけられた。

2014.9.28新潟県村上市、伝統の村上トライアスロン、総合9位、年代別では3位ながら総合3位モリタさんの繰上げにより表彰は年代2位。
 
これで2010年8月からのJTUランキングレースでの連続表彰台は20に伸びた。JTUに限らないショート大会では、伊良湖の総合1-2位が加わり、22連続となる。台に上がれなかったのは、2010年7月のデビュー戦だけ。この急上昇が僕をのめりこませたのであった。
20回の表彰の内訳は、全て金(もしくは優勝トロフィー系)か銀色で、銅はゼロ。たぶん7割がた銀色な気がする。村上に至っては参加4回で全部銀色。シルバーコレクター。銀色渋くていいよねー大好きだっ! 数少ない金色を銀色で埋め合わせながら、近年のブームで最も盛り上がる最熱カテゴリでの、日本ランキング4連覇だ。
928b_2(帰路1)
とはいえ、戦果は、それだけ。ランキング決定済のため、結果にとらわれずにレースを楽しむ、という目標で参加したら、本当に結果が出なかった。。初レースから3ヶ月に満たない2010村上とタイム/順位を比較すると、
【2010        → 2014】
Swim. 25:28(21位) → 23:12(32) 
Bike. 1:06:28(16)   → 1:05:27(7) 
通過 1:31:56(10)  → 1:28:39(7)
Run. 38:21(19)     → 37:15(15)
Total. 2:10:17(8)   → 2:05:44(9)
 
総合2位の2012年では
Swim, 24:17 (13位)
Bike, 1:07:50 (2位  2位通過)
Run,  36:45 (5位)
 
今年はSwimが砂浜スタートに変わり、Runは400m長くなって実質速くはなってるが、なんにせよ順位比較なら、4年前と同レベル。つまり、4年経って、「振り出しに戻る」。レース内容は反省大。忘れないために「いつも通りの分量」でこってり書くとする。
 
<SWIM>
今年の村上のコースレイアウトとウェーブ設定は、僕の知るレースの中で最悪のバトルを誘発するしくみ。申告タイムの速い選手が第一ウェーブに集中する上に、スタート幅が狭く、さらに数十mで左折が入る。
 
レースは、普通ある「1分前」とかの合図なく、突然ホーンが鳴ってスタート、反応が微妙に遅れた上に、時計をウェットスーツの上からスタートさせようとして(失敗して)さらに動きが微妙に鈍る。泳ぎだすと持ち前のスピード不足に加えて最近の練習不足が祟り、せっかくの第一列スタートを活かせずずるずる後退。すると数十秒後には左折、右方向からの圧力に加えて2-3度の足引っ張りも入り、かなり後退。
この程度の集団ならせめて一列だけ下がる程度に留める、25mダッシュの泳力が必要なのだが。
 
左折後から体感100m過ぎあたりで集団が落ち着き、前泳者から1-2m離れた位置を保ったまま巡航に入る。そうゆう中途半端な差は瞬時に追い付く「ダッシュ→リラックス」という泳力が必要なのだが。
 
折り返しでは、前集団との差をストローク数でチェック。ダントツ先頭のクスさん通過から2位集団通過までほぼ50かき(=25ストローク)くらい。次の集団の通過から折り返しまでさらに30−40かき程度。つまり僕は先頭から80かき程度の遅れ。
現時点での差はその2倍、ゴールまでにさらに2倍に拡大すると想定。1かき1mと仮定して、先頭とは300m差、次集団まで125m差がつくと想定。
あとで記録を見ると、クスさんとは3:20差、2位集団を引くチューマさんと2:20差、第3グループのクリハラさんフクモトさんと1:50差。当たらずといえども遠からず。このタイム差は前半でより多くついていることが推定され、スタートでの何十秒かのロスが推定される。
 
折り返し後からは前も左右も詰まって窮屈。かといって前に出るだけの泳力もない。こんな局面ではロングスパートをかける泳力が欲しい。つまりは結局、泳力差なのだ。
ちなみに今年もクラゲ被害が報告されたが僕はクラゲ除けクリームのお陰で快適。事前の買い置きは必須だよー
 
<BIKE>
Swimをぶっちぎる方はたいてい総合上位には来ないので無視(仮に総合上位者だとしたら逆転不可能なのでさらに無視)、ライバルは2位集団にいるはず。だとすれば差は推定3分、得意のバイクなら差を詰めることが可能。て、そのレベルのトレーニングは今年してないけども、、まあ結果度外視のレースなんで、攻めに出ることにした。
 
岡に入る前の直線で5人くらい、5km地点頃の岡前後で2人くらい、海岸沿いの10km地点までに5人くらい、順に抜いてゆくと、「スイムだけ速い」人はいなくなり、あとは総合力もある方々だけが前に残る。そこから折り返しまでの10kmほどは完全単独走。
 
無風。つまり常時時速40kmhの風圧を押し返し続けて走る。
 
ポジションにはやや違和感があって、3mmくらいか、サドルを上に&前に出してよかったかもしれない。去年なら、そうゆう調整は事前トレーニング時点でほぼ完了していたのだが、今年、特に天草以降は、レースペースでの乗り込みが不足している。
 
この技術的なマイナスを、筋力でむりやりカバーしにいく。前モモをぐわんぐわんと大きくゆっくり動かす高トルク低ケイデンスは、少々のポジションのズレを吸収できる。ただし、脚筋を消耗する。こうゆう走りを想定したトレーニングをしておくべきだが、しかし、してない。。
 
折り返しでは先頭をチェック。1-2位はクリハラ&クスさん、おおむね2km=3分差。以後、3〜7位の存在を確認。最高3位まで追い付けると予測(→あたった)。
 
折り返し手前でニールプライド・アリーゼではなくてナザレに乗るオーシマさんに抜かれ、折り返し後にP3のデビッドさんに抜かれ、それぞれ抜き返してると、折り返し7位のフクモトさんに追い付き、さらに、5−6位、そして3−4位に、追い付く。予想通り3位浮上!
 
でも僕の理想は、ぶっちぎって差を付けながら、1位との差を最大限詰めたいわけだ。しかしスピードを維持できず、後続を引き離し切ることはできない。デビッド、さらにオーシマさんに抜かれ、落ち着いたところで抜き返す、という3人での展開が続く。吸収した先行組はその後方待機。

(※ルールの7m間隔を保って40kmh巡航した場合、完全単独走よりも10%程度の出力削減効果が推定される=友人が実験済。これをフェアではないとする向きもあるだろうけど、とはいえ出力削減効果0%まで離れようとすると、とりわけショートレースでは身動きが取れなくなってしまう。この事実は前提として織り込んでおくべきだ。ちなみにベタ付きだと30%もの削減、これはダメよ〜ダメダメ )

30〜35kmあたりで、追ってきたモリタさんが前に。ここから少しペースアップがあり、僕はやや遅れ気味に。筋力だよりの無理な走りのツケが回ってきた。そのままバイク終了。
 
タイム短縮は4年前より1分だけ。総額2倍以上をかけた器材価格差と、集団効果に過ぎない。
 
<RUN>
バイク3位グループにいたつもりが、トランジットで靴下を履き、靴を履いて、少し距離を置いた計測ラインを過ぎた時には、3位と25秒差をつけられていた。
同年代のモリタ&フクモトさんが先行するのを、まったく追える気がしない。
ペースは3:50秒台、上がらない。5kmあたりで、バイク後続のコムロ&エンドーさんに猛烈に抜かれるが追える気がしない。最後2kmほどをなんとか40秒台にのせてゴール。平坦でこのペースは今年最遅。
 
バイクでの消耗もありそうだけど、最大の要因は、伊良湖後の3週間、高負荷レースペース走が2回×各6kmくらいしかできてないことにあるだろう。まあそれでも、ペースとしては過去3大会よりちょっとだけ速い。このあたりは技術の向上が効いているんだろう。
140928_172709(帰路2)
 
<まとめ>
こうして書き残しておくことで、今後のトレーニングの中で、レース展開をより鮮明に思い出すことができる。ペースを上げていく中で、「ここから先は、あのレースのあの局面で、足りなかったあのひと押し」とイメージできる。これほど強いモチベーション源はないだろう。
 
自分のための文章。だから他人から見れば、長くてややこしくて読みづらい上にめったに更新されない、嫌なブログな気がするのだけど、、、それでも、レース会場では「ブログ読んでます」とお声掛け頂くし、過去記事を何十ページも一気読みされる方も多いし(1ページの量が多いのにね!)、 「すごい考えててなんかすごい!」的な感想も頂いたりして、たまの更新の際には、ちょいと気合が入るのです。そして長くなる。
 
まあそれはそうと、今回書いたのは、単なる「事実の振り返り」に過ぎない。もしも5文字以内で要約せよ、という現代文入試なら、「僕は弱い」、と回答すれば合格。 でも大事なのは、それを踏まえた分析であり、対策だ。次回、もう少し突っ込んで書いてみよう。 
 

・・・おしらせ・・・

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  3. バイクパートのタイム短縮も、ドラフティングぶっちぎりも、簡単です。正しい方法を知り、実行する限りにおいては。。(反省)

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