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2014年3月27日 (木)

【水泳理論】 「フラットスイム」と「TI」の違い 〜例えばキャッチについて

トライアスロン/海/長距離の水泳法について先日書いた通り、 http://masujiro.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/lsd-eb17.html クロールの教科書は、的確さ、わかりやすさ、トップ選手育成実績、とにもかくにも中央大の高橋雄介監督に尽きる。

その記事に、Facebookなど含め少々反響があったので、追記しておこう。
 

大原則: 「理論の違い」なんて、たいしたことはない

 
萩原智子選手の「1軸S字プル」でのクロールの動画が公開されている。
古い古いいわれてるこの泳ぎで、100m短水53秒ですよ。最新泳法を知る男性のみなさんは何m差をつけられますか。
 
1.体軸を保ち、2.水を捉えて押す、という基本、言い換えれば、
1.抵抗を低く、2.推進力を強くできている限り、どんな泳法理論だろうが、市民レース程度なら勝ちまくれるはずだ。
 
逆にいえば、アナタが遅いのは(僕含めね)、泳法知識の不足ではなく、アタリマエの基本ができていないからなのだっ!
それでも、、、僕らは、泳法理論を学び、練習するしかない。闇雲に頑張って上達できるのは一握りの天才だけ。才能がないなら、努力するだけの話さ。
 

本題: 「TIスイム」との違い

TI=「トータル・イマージョン」は、初心者(たとえばマラソンからトライアスロンに進出した人)が、1.5kmなり3.9km(=正しくは2.4マイル)の遠泳に挑む、という場合にフィットする泳法理論だろう。指導者やレッスンなど体制も充実しており、「流派」という言葉がふさわしい。トライアスリートにも人気だ。
その基本をこの本が解説してる。
 
僕の解釈では、TIとは、「体軸=姿勢を保つ」ことを最優先にした泳法だ。その分、「水を押す」という、もう一つの要素を犠牲にしている。
 
具体例をあげると、TIの入水は、キャッチ位置が、低くて(=深くて)、近い(=遅い)。
結果、腕が水の抵抗を受ける上に、推進開始ポイントも遅くなるから、二重でスピードを殺す。
 
一方で、腕を沈めて維持する反動=重心バランス作用により、下半身は浮きやすくなる。片腕一本の抵抗よりも、腰から脚までが沈む抵抗の方が、遥かに大きいわけで、下半身が沈んでしまう方々(=とても多い)には、トータルでのメリットがあるだろう。
 
ただし、この泳法を磨いて速くなっていった場合に、その先には壁が存在する気がする。実際、ここの主な指導者たちも、海の1.5kmを24−5分かかっているようだし。
(僕は以前、スイムで失敗したレースで、あるTI指導者と一緒にスイムアップした記憶がある)
 
さらに、メリットとして訴求してるポイントは、僕のようなスピード派から見る限りにおいては、ズレている。「25m9ストローク」とかのTIの動画がYoutubeで人気だけど、僕は6−7ストロークで泳げます。ただ、28−9秒かかって、実戦で通用しない特殊な泳ぎになってしまう。なので、少ストローク化は目指していない。でもたまにドリル的にやってみると発見がある。つまり、「実戦で使わない or 使えないが、参考にはなる、カッコ、1.5km22分を目指す場合」というところ。
 
以上 まとめ
「1.5kmを25分で泳げるようになりたい!」「25mを9ストロークで泳いでみたい!」というレベルの人なら、試してみる価値があると思う。
その意味では、たとえば「60歳以上のアイアンマン」、あるいは「バイク+ランだけはべらぼーに強いけど…」という場合なら、TIを極めることで、KONA獲得や表彰台を狙うことも、できるかもしれない。
 
一方で、高橋監督の「フラットスイム」では、たとえば入水後、腕は抵抗を最小化する位置でまっすぐ伸ばした状態から、手首からキャッチに入る。つまり、キャッチ位置が高くて遠く、推進力発揮ポイントが早いため、長く推進力を発揮できる。
その条件は、姿勢を保てている、ということだ。
 
どちらを採用してみるか、の分岐点は、この「姿勢維持」を、フラットスイムの手法で実現するか、TIでか、だろう。
 
フラットスイムでの「ローリング」について等々は、長くなったので、後で。

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