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2013年10月28日 (月)

アイアンマン世界選手権8 「感情を起動させない」のが耐久レース

2013年10月12日午前10時半頃、大砲が撃たれて3時間半、折り返しのHawi手前。

僕は、抜かれ続けていた。記録を見ると、速度差を見せつけた何人かは、上位入賞の強豪たち。なるほど。KONAで勝つには、Swimは大きく遅れなければ十分(十分遅れくらいまでなら?)、まずは、BIKEでどれだけ前に出れるか。

131013_204351 <勝者たち>

同じNeil-PrydeのBayamoに乗る日本人アレックスもするっと表れ、いつの間にか前に消えた。その時もう一人Bayamoが表れて三台続けてBayamo、と思いきや、公式バイク数カウントでNeil-Prydeは二台だけ。幻? 「二枚のコインを指先でこすると三枚に見える現象」が、路上で発生したのかな?

そして実は、前半はそれほど順位を落としていなかった。気付かないうちに、同数くらい抜いていたようだ。その一人が国内エイジ最強の一人ゴーイチさんで、Bike初め頃に抜いたのでびっくりした。突如の体調不良だと。一発勝負の長距離レースは怖い。

 

折り返し手前、シラトさん含む「準集団」が抜いてゆく。2000台ものバイクは、規定の距離を保ち、たまに抜いたり抜かれたりしながら、という緩やかグループで、進んでゆくことが多い。 でも「集団」ではない。これを勝手にそう名付けておく。

これはペースメーク、という点で効果的な戦術だ。長距離では出力=パワーの変動をできる限り抑えるのが望ましい。プロ選手達は1セット数十万円するパワーメーターを使用し、出力の変動幅を2-3%以内に抑える。アマでもその流れがあり、今年のエイジ参加者の34%もがパワーメーター装備していたという。3人いれば誰かが、パワー数値を見ながら客観的にペースメークしてるわけだ。その割合は速いほど高いはずで、僕の周りにはもっと多かったはずだ。そんな中、僕のように感覚だけで、しかも初の長距離を走るのは、不利。だけど、周りにペースを合わせることで、ある程度ならば、代用可能ともいえる。その場合に、規定の距離を取ってでも、緩やかな集団を組むことには十分な効果がある。そこで発生するのが「準集団」だ。

ただ、他人依存では限界があるし、「美しさ」にも欠ける。しかも、より上位を狙うほど、まばらな中での単独走の時間が増えるはず。予選ではカテゴリ内で上位1-2%に入る必要があるから、尚更そうなるだろう。そんなハイレベルな長距離単独走で対等に戦うためには、パワーメーターは必須になりつつあると思う。

力が同じくらいの相手を見定める。しかし、けして「抜こう」とは思ってはいけない。「合わせる」だけ。「アイツに負けない」というのは、かっこいい「意思」のようで、一面では、湧き上がった「動物的感情」を正当化しているだけ。ショートのエリートレースなら展開に乗ることが決定的に重要なので、そんな要素も有効だろうけれど。

目の前で起きたことに、いちいち感情を起動させず、淡々と進む。それが長距離耐久レースで力を出し切るための、絶対条件。

だから、公道練習中に、クルマとかの想定外の動きにいちいちキレないほうがいい。 ただ事実を認識し、分析して、考えるだけでいい。 ブログランク順位やFacebookいいね数なら、ただ見て放っておけばいい笑

 

話をレースに戻す。僕はパワーを要する上りに弱く、空気抵抗が重要な下りに強いらしいことが、わかってきた。背の割に重いし。。上りでの遅れを、下りで取り戻すべく、準集団の先頭に出る。そんな動きをしばらく繰り返していると、シラトさんが声を掛け、

「・・・・・じゃあ、ダメだよ」

と。不意の日本語、始め聞き取れなかったが、、声のトーンから、まあ落ち着け、てメッセージが伝わった。以後、落ち着けたような気がする。さすが選手としても指導者としても経験豊富なシラトさん。レース後に伺ってみたら、その通りだった。「せわしくなく動き過ぎてる印象だったから」と。

そう、落ち着け、ハッタリくん。

そういえば、Bike前半のトラブルはもう1つあり、Garminの速度表示がおかしい。頻繁にAuto-Stop機能が起動する。そして平均19kmくらいの表示。その頃はアメリカ政府の財政問題でボルケーノ観光が閉鎖されたりで、お金がなくてGPSも弱くなったのか? 単なる僕のセンサー取付位置のズレか?

そもそもレース前に設定を終えておくべきなのだが、スタート後にわかったのなら、放っておくべきだ。KONAは周回数のカウントに注意する必要がないし、風や傾斜の影響が強くて速度表示に意味がないから。しかし、興奮した神経はバタバタした行動を駆り立て、Auto-stop設定を解除してしまう。無駄。一度目は設定したつもりが失敗し、二度目に成功するが、それは単に、「ゼロkmh表示」をさせるだけだった。まったく無駄だ。。

落ち着くんだ、ハッタリくん。。

後半に入ると、速度表示が正確になってきた。ストップウォッチを止め、リセットし、再計時開始。

(つづく)
(あーやっと折り返した・・・このブログ)

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コメント

笑。

笑うのは、表彰台の上で。

ブログランク順位やFacebookいいね数なら、ただ見て放っておけばいい

そうそう


笑っておきましょう!

^0^v

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