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2013年10月23日 (水)

アイアンマン世界選手権5 レース疲労の回復について

昼過ぎ、冷えと微妙な熱が入り混じった感覚。大学の診療所で体温を測ると予想通り0.2-3℃高い。ベッドを借りて横になると、骨の中の疲労がギシギシ鳴ってる感じだ。30分経つと、その骨の中心から温まり始め、血が身体中を巡り始めるのを感じた。

トレーニングを続けるうち、そんなセンサーが鋭敏になってきた。

僕が運動を始めたのは5年ほど前、片道30分の自転車通勤から。その頃は、「暑い、喉が渇いた、お腹すいた、筋肉痛」くらいしか、語彙がなかったなあ。

身体が発する信号を捉え、その意味を探り、従う。この一連の動作は、あらゆるトレーニングに優先させるべきだ。そこで無理するのは、競技にも健康にもよくない。

「運動は身体に良いか悪いか」論争の無意味さはここにある。例えば統計調査で「無理してる人の割合」を把握することは困難だ。運動そのものは、単なる道具のようなもので、どう使うかでできあがる物も変わる。健康とは、運動も含めた生活全体を通じて作り出すもの。

ともかく、僕の身体は、休養と回復とを要求している。

10月12日夕方=日本の13日昼のゴール直後は、それほど疲労感は無かった。30分後にはそう美味しくもない会場のご飯をバクバク食べ始めたし(他の日本人選手に驚かれた)、翌朝からも毎日海で泳ぎ、バクバク食べていたし。でもそれは脳が興奮していただけ(それでも食べてたのは胃が丈夫なだけ)、身体にはかつてない疲労が蓄積されているはず。

リカバリー理論によれば、9.5hのアイアンマンレースからの回復には早くて29日、遅くて48日を要する。なので11月11~30日あたりまで、トレーニング的なことは一切しない。

数字の出典はこちら「リカバリー」自転車ロードの西薗良太選手の推薦書。基本がまとまってる(けど高い、、BOOK-OFFに出てたらOK)

速く/強くなる、とは、この図(p6)の通り、「波のデザイン」に尽きる。

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波は上がれば下がる。トレーニングやレースは波を下げるもの、上げるのがリカバリー=休養だ。いわば、休むから速くなる。とくに社会人の耐久スポーツ参加者にはマジメな方が多いようで、とかく休むことを罪悪視しがちだ。しかし実態は、休まないから速くならない。のかもしれない。

図では超回復は最大3日後とされているけど、それは通常トレーニングの場合。決戦レースでは、数ヶ月かけてこの波を限界まで引き上げ、レースで限界まで落としきるわけだ。それを戻すのに、1〜1.5ヶ月。

耐久競技とは、身体の限界に挑戦するものだが、けしてガマン比べではない。「この波を操る技術」を争っているのだ。なんにもしないのも、ダラダラ動くのも、太るのも、その1要素。

そうそう、僕はこれから太ります(これ説明必要?)

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'13 Kona 〜アイアンマン世界選手権」カテゴリの記事

コメント

(呼びかけてます、笑) 
そんなこと書きましたね、忘れてました、、、お褒めいただき嬉しいです〜

耐久競技とは、身体の限界に挑戦するものだが、けしてガマン比べではない。「この波を操る技術」を争っている
は名言です

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