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2010年10月11日 (月)

「アスリートが長生きする理由」は'09ノーベル医学賞に

とある著名トライアスリートのブログにコメントしたところ、ワタシをご存知でビビる。JTUニュース恐るべし!総距離200km超のアイアンマンでプロにも勝ちながら、日々漫画でブログを書き続ける驚愕のサラリーマン、大分の「かぼす君」である。

「トライアスリートは長生きするのか?」というお題に、昔調べた話を載せたのだった。
http://kabosu.exblog.jp/12046019/
しかあし。
改めて読むと、根拠がアイマイ、「結論を決めたことには幾らでも理屈は付けられる」的なのばっかり。がっかり。

※※※「運動と寿命」について調べてる方へ ※※※

検索結果には、運動否定派の結果が並んでますよねー!

「10年短いと い わ れ て い る ら し い」

とか言って、笑。いちいち説明しませんが、データには偏りが、論拠には論理の飛躍があるものが多い。世の中、「運動嫌いの甘えを正当化することで儲かるひとたち」はたくさんいる(たとえば本屋に行けばわかる)自己責任でどうぞ!

再調査

2009年ノーベル医学賞に行き着いた!

 

【テロメアちゃん】
細胞の中には「テロメア」という可愛い名前の付いた命の砂時計のような物質があるそうだ。テロメアちゃんは儚なくも時間と共に短くなり、ほぼなくなる頃に細胞も終焉を迎える。テロメア短縮を防ぐ「テロメラーゼ酵素」もある。1984年にそれらを研究したチームが四半世紀を経てノーベル賞をゲットしたのだった。

その昔、長生き研究は「1万人を30年追跡しました」的な息の長〜〜〜い調査を要した。30年待つんかい!「自分が実験台になりな」というに等しい。。さもなくばネズミ実験。

テロメアの発見により、猛スピードで仮説検証が出来るようになる。そりゃノーベル賞ものだ。こうゆう「研究を効率化させる仕組み」みたいなものは素晴らしい。まして、先進国で大ブームのアンチエイジング分野ときたら!

 

【プロ級アスリートとテロメア】
そして、ドイツの最新の研究を発見!
どストライク!な人たちのテロメア長を測定したものだ。

  1. ドイツの陸上ナショナルチーム(平均20歳・週走行距離約73キロ・32人)
  2. マラソン中毒のオッサン(平均51歳・週走行距離80キロ=ナショナルチームより多い!25人・陸上歴35年)
  3. 健康な非喫煙者だが定期的には運動をしない一般人


結果・・・
グループ2.「走り続けるオッサン」は、3.「只のオッサン」よりも、年齢依存のテロメアの摩耗が数10年分も少ない=細胞年齢が若い=ことが判明した。
長期のトレーニングが、「テロメラーゼ酵素」を活性化し、細胞が守られるようだ。
グループ1.では、有意な差は無し。つまり、若者はどうしたって若々しい。若者はもともとテロメアが長いので当然の結果、ということのようだ。

(Werner C, et al., Abstract 1380: Beneficial Effects of Long-term Endurance Exercise on Leukocyte Telomere Biology. Circulation. 2009;120:S492.)

http://circ.ahajournals.org/cgi/content/meeting_abstract/120/18_MeetingAbstracts/S492-c

月数百kmを30年走り続ける「エイジ・アスリート」層を対象としているのが、この研究ならではの価値だ。「毎日30分の運動習慣」というレベルの研究はあったのだけど、アスリートの参考にならないよねー。

「ドイツの50歳」なら、昔の日本体育会の 「身体を痛め付けることが練習だ」 的な根性論に汚染されていないだろうし。 「水を飲むな」 「痛いのは成長の証」 とか、「酒は一気」とか? 昔の日本流ではダメージ(活性酸素)が蓄積されるから、選手寿命が短かった。引退後も同じ価値観で無理をする。生命そのものが短くなっても不思議ではない。

そんな時代に生まれた迷信は、これにて、解かれ消えるのだ。

 

【追記】
1993年の統計データも発見:Increased life expectancy of world class male athletes. 
対象: 2600名の「Olympic games, World or European championships or intercountry competitions during 1920-1965」出場者を、1700名の健康な軍人と対比
結果: 各寿命は以下の通り、長距離アスリートが最長!

  • 耐久系(long distance running and cross-country skiing) 75.6
  • 球技+陸上短距離+跳躍 (soccer, ice hockey, basketball, jumpers and short-distance runners) 73.9
  • パワー系 (boxing, wrestling, weight lifting, and throwers) 71.5
  • 一般人 69.9

理由:主に心臓/血管の循環器系疾患によるそうだ

 

【実際…】

最近、アラフォーのトップ選手が競技を問わず増えている。これは身体ダメージを抑える方法がわかってきたから。
ワタシ自身、ジムで普通に学生に間違えられて年が言えなくなってしまった、この4ヶ月間の「体感」を信じる。

 

にしても、アンチエイジングって、その昔は中国の皇帝レベルのテーマ。その研究にノーベル賞とは、先進国数億人が一斉に「皇帝化」してるってことだろうか。

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