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2006年9月の6件の記事

2006年9月26日 (火)

ベンチャーはスピード、だけではない。

前回の続き。

要は、スタートで金を使い過ぎると、じっくりとユニークな事業を育てるための時間的な余裕を失なってしまう。

mixiの成功は良い例だ。
その最初の成功は転職サイトのFind Job!だが、笠原健治社長はその初期バージョンを東大時代に自作している。(そこそこ高度なウェブサイトでも、作り方が本に書いてあったりするので、パソコンを買ったばっかの素人に時間と根性さえあれば作れてしまうのだ)

つまり、金を全くかけていない

成功にタイムリミットがない

試行錯誤ができる。

最初は反応が全く無い(当然)
何十件と電話をかけていけば、1つくらい、人を採りたい会社にあたる。
そこに、「掲載無料、成功報酬のみで結構です」とリスクゼロの提案をすれば、高確率で載せてくれる。
仮に1時間20本、10時間で1日200本電話したとしても、かかる電話代は2000円。その5%が無料掲載すれば、1日10件、月300件掲載だ。

これだけ集めれば、次に仕事探しの人間を集めにかかるだろう。

そのうちすこしづつ、採用実績ができ、カネが入り始めてゆく。

こんな悠長な事業育成、普通の会社なら決して許されない。
初期投資が少ないからこそ、可能になるわけだ。
この成長の過程はmixi社の事業沿革からもなんとなく伺える。

そして、このFind Job!の成功、それによる時間的な余裕が、笠原健治の嗅覚にmixiという2000億円の金塊を嗅ぎ分けさせたわけだ。

俗に、ベンチャーはスピード勝負、という。
そのコトバの何%かはハゲタカ系金融の洗脳文句なんじゃないの? 
スピードスピード、と起業家と投資家をあおりたて、考える間もなく、カネをかすめ、押し込んでく。

・・・という言い訳を、スピード不足の言い訳にしないようにね。

2006年9月18日 (月)

一石五鳥な仕事を、一面の稲穂の中で。

ここ数日間、実家で自宅作業。

Img011 一面の稲穂。実りの秋。

中身は仕事だが、形は、夏休み+代休消化(周りは誰も取っていないが・・・)
自由な時間と空間を確保することに意味がある。
(といっても会社でも毎日30分シエスタを取っていたりする私でもある。どこにいても自由は確保させてもらう)

で、社員アンケートの商品化に向けた調査を続ける。

ある大口顧客向けの案件なので、それ自体、結構重要な仕事だ。

しかし余計なことをするのが好きな私は、このために、過去のコンサルティングレポート数十本を分析するのである。
数十、といっても、一度パターンを見出し、この業界の組織の課題を一般化することさえできれば、あとはそれとの違いだけチェックすればよい。たいしたことはない。
こうすることで、新商品として、他社に展開できるようになるかもしれない。
これが1つめのオマケ。

こうして他社展開に成功したとすると、
「すごいことがわかりました、ノウハウもあります」
と派手に発表できるかも。
ニュース性のある情報を作り、広めるのは、マーケティングの王道。
2つめのオマケ。

3つめ。こうしてアンケート調査のノウハウを一般化しておけば、いろんな人がこの仕事をできるようになる。人材の採用・育成がこの事業の大きなボトルネックになっている現状で、この効果も大きいはずだ。

さらにリフレッシュ効果。

主目的+オマケ4つ。
一石五鳥の散弾銃な仕事。

リフレッシュだけで他の鳥が逃げたりして。。

2006年9月12日 (火)

1年ぶりの仕事

今日は、去年私が作った新商品、社員意識調査アンケートの改定案を作る。

「商品が無くても売る」
のが、資金繰りが何より大事なベンチャーの成功法則の1つ。

当社はちょっと上を行っていて「私が入社して商品を作ることを前提に」売ったのだった・・・

そうゆう私も私で、そんな経験など全く無いにもかかわらず、普通に引き受けたのが入社前のこと・・・

「社長ががなんとなく感じていることって何ですか? それさえ教えてもらえれば、データで裏を取ることくらいできます、数字なんてどうとでもなりますよ」

そう面接で言ったら、社長、直後にその商談を引き受けたらしい。。

まあ、できると言った裏付けはあり、前職では勝手にいろんなデータを集めては、エクセルを勘で動かしてグラフを作り、頼まれもしない分析レポートを作っていた。
なんとなく感じていたことは、だいたい、データで裏付けられるものだ。

アンケートの対象者は、数百人の従業員の意識調査(ES)、数百名の顧客の満足度調査(CS)。

去年は、設問は予め用意されていたのだが(なぜかは言えない)、その後は孤独な戦い。紙のアンケートの数千件のデータをほぼ一人でエクセルに入力し、そして数十個のグラフと、それぞれの解説を一人で作るのである。

で、それなりにもっともらしいレポートを書き、プレゼンして、結果、今年のリピート受注もできた。
表面上は成功なのだろうが、なんかしっくり来てなかった。

今日、1年ぶりに当時のレポートを見、同僚と話し、別の角度からごくごく簡単な分析をかけてみる。
そこで始めて見えてきたものがあった。

それはまだ小さなきざしに過ぎない。
ただそれは、同僚の成長であり、顧客担当者の成長であり、僕の成長の結果でもある。
1年間という時間の重さ、確かさを感じる、ささやかな一瞬。

これは面白そうな仕事になるだろう。

2006年9月 9日 (土)

人の潜在能力を開花させるテクニック

最近ブームの『コーチング』。
 人の目標を達成を、コーチとして支援するためのテクニック集。
特徴は、本人に新しい知識や技を教えるのではなく、本人の潜在能力を開花させてゆくことにある。

そのために、
<相手をリラックスさせる → 聴く → 聞く → 何をすべきか自分から気づかせる>
という流れを作る。説得はしない。そのために、心理学に基づいた具体的テクニックがいろいろあり、相手を観察しながらそれらを組み合わせてゆく。

細かい知識は本で読んでください。
一流のワザは、体験しないとわからない。
というわけで

コーチの指導者としても活躍する一流コーチ、谷口貴彦さんのコーチ養成講座に、先日、2度目の参加。

講座は、体感させる演習中心に進められる。
説明は少しだけ。
それで凄く理解できる。
(このことだけで、いかに人が、自分がコトバに頼りすぎ、コトバを浪費しているのか、実感させられる)

たとえば、講座開始直後、いきなり演習。
イスを半円に並べかえ (机ははじめから全部下げているので)
「隣の受講生が前回から成長したことを30秒話してください」

コーチの役割はクライアントの成長を定点観測すること。
その演習なのだが、裏に隠れた効果がある

  • 体を動かす
  • 目線が変わる
  • 自分が必ず一度褒められる・・・ これ最重要!
  • 仲間全員の、それぞれの成長を確認できる
  • 褒める人の観察力もわかる

こうして、場にプラスのエネルギーが満ち溢れるのだ。
これが本ではわからない、一流を体感する、ということ。

演習では、あるテーマについて、必ず全員に説明させている。
テーマ、説明のしかたはいろいろだが、共通するのは、「説明することで考えがまとまる」という効果。
バラバラなLEGOのブロックは、組み立てて始めて意味が出る、ということだ。

組織に応用してみる。
普通、上司が部下に説明する。このとき上司は「ブロックを組んでいる」。
部下は「他人のブロック」をバラバラに受け取るわけで、頭の中はぐちゃぐちゃ。
結果、上下の差はさらに拡がってゆく。

本当は逆なのだ。
部下自身が今持っているブロックを組み立てさせればいい=部下から上司に説明させる。
上司は何もしなくても、ひとりひとりが勝手に賢くなってゆく。
結果、組織全体が強くなる。

これは、組織コンサルティングの商品企画上、重要なヒントだ。
もともとそういうコンセプトはあったし、それはわかっていたつもりなのだが、浅かったと実感。理解と「一流の体感」は全く別のものだ。

さて、ここからどう設計し、落とし込んでいくのかが、参謀の腕の見せ所。

2006年9月 6日 (水)

セミナーのマーケティングのカギは「一貫性」と「カネ遣い」

セミナーは参入障壁がとっても低いビジネス。
コスト的には、都心一等地でも半日4万円の会場費+宣伝費+教材コピー代だけ。

渋井真帆のような元平凡な主婦、などなどが起業する入口として便利。
よくあるパターンは、
①認知度を高める/メディアを持つ
* まずメールマガジンを発行し、
* 他のメルマガに有料広告も載せ、ブログにせっせとコメントやトラックバックを残し、発行部数を増やして
②見込み客リストを作る
* 「特別無料レポート」などを発行、その際にメルアド+簡単なプロフィールを登録してもらえれば、見込み客リストが出来上がる
* 十分な潜在顧客を確保できたか、反応を見ながら・・・
③営業!
* 有料レポートを売り
*
 有料セミナーに集客し・・・
とエスカレートさせてゆく。

 
この種の「情報起業」とも呼ばれる商売、少なくとも楽天などのネットビジネスの周辺には確実に存在するので、同じくらい巨大な市場規模がある。
前職の同僚も、この市場の中に独自のポジションを確保したようで、ここ数ヶ月の成長ぶりが目覚しく、この副業で本業以上に稼ぎはじめたらしい・・・と思っていたら、ついに独立起業したらしい。。。


私の仕事の場合、
①もともと知名度はあり、
②業界の会社名簿も市販されているので、上2つの課題はクリアできている。

勝負は、
③経営者クラスを集客すること

多忙かつ目の肥えた経営者に、有料セミナーに参加させることは、大きなチャレンジ。
その難しさは、これまでの営業の歴史が物語る。

ウチの創業者は、顧客の経営者とサシで語り合って売ってしまうだけのパワーと技をもともと持っているので、営業マンがいなくてもそこそこには売上はあがるはず。
ただ、それではいつまでも個人事業のままなので、能力が低くてもあえて社員にチャレンジさせる必要がある。そんな中で組織が育っていくのだ。
しかし過去、1件でも
自力で売れたのは普通こんな会社にこんな人材は来ない」というレベルのキャリアをもともと持っていた凄腕の営業ただ1人のみ。 彼ですら初獲得に半年かかった。

それだけ、経営者相手の商売は難しい。
電話は当然出ない。業者はみんな同じことを考えるから秘書がブロックする。
FAXも手紙も、宣伝が押し寄せていて、即ゴミ箱行き。

そこで今回、経営者向けに、高級感と敷居の高さとを、同時に上げる、という手を使う。

  • 高級和紙に手書きの筆耕によるDM (これだけなら良くある)
  • 有料セミナーとすることで、一定の決裁権を持つ相手に絞り込む (これもよくある)
  • 経営者が知りたいはずの「よその経営者の情報」を柱とした内容 (これもそこそこあるよね)

などなど、あらゆる要素を、経営者の視点から一貫させる。
そのためにふさわしいレベルで、お金も使う。

これが成功。

「目的に対して一貫した行動」を取ることの重要性、

そのためには、いくらだろうが十分な投資をすべきこと、

そしてそれは返ってくるということ。

僕が欲しかったのは、そんな実感だ。

2006年9月 2日 (土)

事例セミナーで経営者の心をつかむ

こんにちは、益次郎です。
ブログ移転を機に、少し踏み込んだ内容にします

以前のブログはこちら: http://masumasu8.blogspot.com/

■■■ 私が支援する会社は・・・
その実績は業界の一部では知られ渡り、カリスマ的な支持を集めている。
向こうからコンタクトしてきた顧客と、そのリピート受注拡大だけで、ほぼフル稼働。
一見、順調。

だが、これじゃカリスマ経営者の個人事業と変わらない。

しかも新規事業も立ち上げている。
ベンチャーの新規事業は、「時間&お金」との競争。
このカネも主力事業で作らないといけない。

「個人事業」から「成長企業」へ、ステージを上げるべき時だ。

そんな状況の中、当初は商品開発担当として参加した私は、徐々に新規顧客開拓の仕組みづくりにハマってゆくのでした。

■■■ 「お客さまの声」を新規開拓の突破口にする! 
「仕組みづくり」というとおおげさだけど、、、
要は「10人くらいの経営者の心をつかまえる」だけでいい。最初は。
それを繰り返すうちに、「仕組み」なんていつのまにかできていくもの。

と書くと簡単だけど、、、
カリスマ創業者にすら十分できてなかった課題でもある。
ありきたりな策では通用しない。
鋭い何か、徹底した一点突破で、カベを打ち破らなければいけない。
どうすればいい?

その突破口として選んだのが、「お客さまの声」 つまり事例。

経営者には 「経営者にしかわからない責任の重さ」 がある。だから経営者は 「他の経営者の言葉」 を何よりも信じる。そこで、顧客の経営者層にインタビュー。

とはいえ、世の顧客事例にはつまんないものも多い。作ればいいってもんじゃない。(私が前いたIT業界には情報を論理的に詰め込めばいい、と勘違いしてるケースも多い。。)

そこで、事例制作の専門会社に依頼。
宣伝用の顧客事例に特化する、というユニークな会社。数百以上の事例を書いたきたというプロだけあり、初対面の相手におもしろい話を引き出し、読ませる文章を書き、見せるレイアウトに落としてくる。

それほどレベルの高い会社なのだが、起業のきっかけはリストラ失業だと!
人間何が幸いするかわからない。

経営者の語るエピソードはそれぞれに面白い。これはダイレクトに伝えるべきだ。

「セミナー開きたいですね。このインタビューとか膨らませて」

「そうだね。よろしく。」

即決。
3日後には大々的に宣伝開始。
ただしその時点では、宣伝内容以上の中身はなく、そこから内容の検討を開始。

■■■  結果・・・
初の有料セミナーが発売10日で完売。
参加者の過半数が、経営者、もしくは、ダイレクトに経営者とつながる要職。
受講後のアンケートも熱気にあふれている。参加者に伝えるべきものが伝わったといことだ。

この受講者リストは、そのまま営業の見込客につながる。
セミナーの内容も、やってなかったら創業メンバーしか知らなかったに違いない、社員にも役に立つ情報が、結構出てくる。
つまり「自社の中の目に見えないノウハウを形にする」 という、当たり前のようで意外とできない効果がある。


偶然、同じようなことを他社がやっていた。発行メールマガジン合計数万部の有名2社の共同開催。知名度、宣伝力は圧倒的にかなわない相手。
しかし結果は3回合計でウチの1/3以下の集客。
我々のマーケティングが圧勝。
というか、メディアを持っているだけで商売ができるほど甘くない、というべきだろう。

相手に提供できる価値を明確にし、1つ1つのプレーに集中していけば、自然に結果につながるということだ。

『人の情熱、感情をマーケティングに使いこなす』 というイメージが、確かなものになってきた。

これだけで満足しちゃあいけない。
まだ知らない人にもっと知らせるべきものだ。

自分の仕事に、確信を持つ。


・・・

以上、「事例セミナーによるマーケティング」 の、まずは結果報告でした。

次回は、「セミナーのマーケティング」 についても触れます。

あと、この会社には「個人事業から組織企業へのシフト」という大きなテーマもあります。これからすこしづつ触れていきます。

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