2016年8月21日 (日)

中日新聞紹介! 『渥美半島の風』創刊号、発売開始しました

先日の中日新聞でも紹介された『渥美半島の風』創刊号、発売開始しました。渥美半島(=愛知県の東のほうの半島、伊良湖トライアスロンの舞台はこの先端です)の地域誌、B5版全96p。創刊号の特集は14051733_615367888633116_3822576774「海に遊ぶ、海に生きる」。

僕はその巻頭、「潮騒の祝祭 〜あるいは、究極の身体マネジメント」を寄稿しています。伊良湖トライアスロンを舞台に、僕にとってのこの競技のリアルを、23ページ、1万7000字を費やし、表現してみました。

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他の方のもおもしろくて、伊良湖という土地を、なにかしら、好きになると思います。

読んで欲しい人は、

  • 耐久スポーツをたしなむアスリートな方々。のみならず・・・
  • 大会を開催する地元の普通の人たち
  • スポーツをからめた町興しに携わる人たち

などなど。

トライアスロンてものを知らない普通の人達が読んでわかるように書いているので、大会の地元で「こいつらは何を考えて走ってるんだ?」的な疑問をお持ちの方々などにも、読んでいただきたいのです。

先行して読んで頂いた方からは、こんな感想が届いています。

「活き活きしている。こんな文章はこれまでにない。」

あの文章力、ニタニタしながら読んでました」

「トライアスロンというスポーツを科学的考察から身体哲学へと持ち込んだあたりは圧巻。さらには、・・・・に見るようなモノローグ手法が効いている。素晴らしい」

  

<ご購入方法>

書店での予約は基本できないようです(それ用のコードを取得していないため)

オフィシャルサイトに先行して、こちらでお申込をお受けします。

販売サイト→ https://spike.cc/shop/user_3351773961/products/Z2ynofYL


(東証マザーズ上場のメタップス社クレジットカード決済システムを使用しております。VISAとMasterカード限定につき、振込ご希望の方は連絡ください)

価格:税+送料込み1,100円。

初回発売分は80部、発送は8月末の予定。株式会社ジェイクリエイトより発送いたします。(100円という破格の送料設定をしておりますので、発送には少々お時間をいただきます)

2016年8月 6日 (土)

スポーツと勉強の両立法 

先日、三浦広司コーチ率いる水泳チームのNPO法人「 TEAM HERO'S 」の保護者さんに向けて、表題のお話をしてきた。
僕は田舎の公立中高で3年まで運動部を続けながら現役合格したり、最近チーム員さんの高校受験を手伝ったり(2ヶ月半で2ランク上げて合格)、キャリアデザイン学の修士も持ってたり(法政2014年) 、受験、卒業後のキャリア、スポーツの活かし方について、情報と自分なりの経験を持っている。チームメンバーが、無駄な不安なく、自信を持って、水泳に集中してほしいと願い、お話しした。TEAM HERO'Sは水泳を速くするだけじゃない、その先まで見据えております。
 
以下、メンバーの保護者さん向け(子供向けの表現にはなってません)抄録を共有しておく。
 
なお、ここでは「両立」、つまり、関係のない別々なものを同時に実現するという表現を使っているけど(慣例ですので)、お読みいただければわかるように、両者の共通性、相互関係は強いので、融合、相乗効果、といった表現のほうが本当はふさわしいのかもしれない。
 
・・・
 
<7つの要点>
  1. 「勉強と、勉強以外の何か(スポーツ含む)との両立」とは、つまりは「時間制約のマネジメント」の問題。そのスキルは、合格→卒業後のキャリアデザイン上も重要な、生涯有効なもの
  2. 「量で勝負する受験」のイメージは一部に残っているだろうが、不要だ (過去問を見ればわかる)
  3. 「勉強と、スポーツとの両立」に絞ると、つまりは「肉体疲労のマネジメント」の問題
  4. その対策は、「寝る」ことが一番。眠気を我慢するのは成績を落とすだけ。きちんと寝た後の時間を、どのように有効活用するか
  5. これらポイント全てを一挙に解決するのが、「授業」を活かすこと、これだけで十分
  6. わからないことは聞く、わかってることは話す。この「おしゃべり法」を活かす (練習で机に向かうと眠くなるなら、なおさら)
  7. 基本は、スポーツも勉強も同じこと、好奇心を持って楽しむものが勝つ
 
 
このお話の目的

最終目的:無駄な不安なく、自信を持って、水泳にも勉強にも集中できる環境を作る

  1. スポーツの「勉強に対するメリット」を知る
  2. 競技向けトレーニングにより生じる「デメリット」の「正体」を見極め、緩和する手段を知る
  3. 教育論、キャリア論からみた、「スポーツにも勉強にも共通するコツ」を知る
  4. 個々の「最終目標」ごとに「戦略」があることを知る
  5. テキトーな勉強でもテストで点だけは取る小手先テクニック」も少し紹介

 

勉強とはなにか

  1. 高校までの勉強とは、「a. 既に知られている情報」を、「b. 自分なりに整理整頓」し、「c. 自分でもできる」ようにすること。(大学以降はa.に「答のわからないこと」が、c.に「自分なりの答をつくる」、が追加される)
  2. 世の中は勉強の積み重ねでできている。例えば、「スマホでLINEする」とき、作った人のことも想像してみる。スマホなら、「a+b.既にあるガラケーやノートPCの作り方を理解し、c,(アイデアを付け加えて)自分でも作ってみた」、LINEも、「mixi(て小学生知らなそう笑)とかの作り方を理解した上で、自分でプログラミングして作った」という同じ関係。
  3. スマホやLINEを作る基本は、英語と数学だと思う。この2つは、世界中どこでも同じ。国語(小6レベル)はそのさらに基本。

 

勉強のモチベーションとはなにか

  1. 「知的好奇心、達成感、自信」、の3つが大事。
  2. この3つを自然にクリアしてるのが、勉強ができる子。このタイプにとってテストは遊んでるのと同じなので、放っておいても、次のテストでも点を取りに行こうと授業を受け、宿題をする。(※レベルの高い高校に進むと、自信を失って急降下する子が出てくるのも、同じ仕組み)
  3. 勉強苦手な子は、こうゆう出来る子と比較して、「義務感」で「がんばる」ことに向かいがちだが、それは悪循環の可能性あり。(受験直前期は別)
  4. 苦手、という事実からはいったん目をそむけ、自分にとっての「知的好奇心、達成感、自信」に集中できればベスト。
  5. できる子にとって、次のテストとは、「少し先にある具体的な明るい未来」である。「少し先にある具体的な明るい未来」を設定できるといい。たとえば、今のレベルでいきそうな学校、もう2レベル上がった場合にいけるようになる学校を、進路、雰囲気、などなど具体的に比べてみる。できれば行ってみる。

 

「机に向かうこと」だけが勉強ではない

  1. 「わからないこと」を、「わかりません教えて下さい」、としっかりと聞けることは、後々も重要な技術
  2. 「わかっていること」は、他人に説明することで、さらに伸びる(勉強も、水泳も)

親から説明するよりも(=出来るに越したことはないが)、まず子に説明させるといい。

わかったつもりで「はい、はい」とうなづくクセがある子の場合に特に有効(笑)

 

運動そのもののメリット

  1. 「運動と、考えること」はセット。文武両道、とは先人の知恵。
  2. 現在、脳科学によって証明されつつあり、酸素運動により、脳の海馬のニューロンが飛躍的に増加するが、放っておくと28時間後には消滅してしまう。でもその生まれたニューロンに知的刺激を与えると、活性化して、脳内のネットワークに結びつけられる (大人も同じ!運動しよう!)

 

生徒たちがスポーツを通じて鍛えていること

運動部員は、一人で目標を立てて進められて塾など不要な生徒が多い、と東大野球部監督&学習塾経営者の浜田一志氏がいっている。(その上で、目的を明確にして塾を活用すればOK=僕は行ったことがないのでよくわからないが

スポーツのトレーニングと、勉強との共通点とは:

  1. 人の話を聞いて、お手本の「マネ」をする
  2. お手本の意味を自分なりに「考える」
  3. できるように「トレーニング」する
  4. トレーニングの成果が出た、という「成功体験」を積む
  5. 水泳は特に、数字、空間図形、物理の感覚が、身体でわかる (東大レベルの数学・物理のウォーミングアップにもなるかも)

 

両立することの、現代的な意味について

  1. 現代社会は、みな忙しい。社会に出れば、どうせ「限られた時間の中でマルチタスクをこなす」ことが求められるようになる。だから、今のうちに慣れておくのは、就職でも、その先にも、武器になる。
  2. 情報も洪水状態なので、「知ること」を極めようとするとキリがない。まず先に「何を求められているのか?」を見抜いて、それに合った情報を探し、組み合わせていくことが大事。なので、「勉強そのもの」よりも、「テストで点を取ること」を優先していい。「全文を読まずに、先に設問と選択肢を読むテクニック」もその1つ

 

がんばらないでそこそこ成果を出す方法、あるいは時間制約のマネジメント

大原則:大事なこと以外はテキトーでいい

  1. 授業と教科書で十分、余計なものに手を出さない(受験前は別)
  2. 「情報の整理整頓」を優先させる
  3. 苦手科目は、「考えない、聞く」
  4. 得意科目は、「教える」ことで伸ばす (水泳も!)
  5. テストの「振り返り」は超大事 〜何ができて、できなかったか、自分から説明させる (※点数だけでほめたりしかったりしない)

 

両立法:肉体疲労のマネジメント

大原則:睡眠は全てに優先する。トレーニングを完結させ、勉強の準備体制を作り、記憶を定着させるもの

  1. 寝転びながら本を読んで、身体の疲れを取る
  2. 眠くなったら15分寝る
  3. それでも眠ければ90分寝る
  4. 朝、早起きして宿題ができればベスト。早起きで作れた「時間内で仕上げる」のは良い頭のトレーニングになる

 

授業の活かし方

  1. 「聞くこと」を楽しむ 〜先生は、何を伝えようとしているのか、どう伝えようとしているのか? (義務感でなく好奇心)
  2. 得意科目は、「自分だったらどう教えるか」
  3. 苦手科目は、「とにかくノートに書く、読んでみる」 〜トレーニング、量稽古
  4. わからないことは、その場で聞く
  5. 眠ければ、休憩時間に寝る

 

情報の整理整頓とは

  1. 自分なりに書いてみる
  2. 完璧なノートを一発目から作ろうとしない。(東大生のノートは美しい、は嘘。美しい人も中にはいるが、僕はノートを作ったことがない)
  3. 落書きOK

 

科目別の勉強法

  1. 積み上げ科目の数学だけは落とさない(たとえば必ず70点以上取り続ける等)
  2. 英語は、教科書を声に出してたくさん読むのがベスト(単語とか気にしない) 〜基本文の暗記は、実践的な英会話の基礎。詰め込み教育が基本です
  3. 国語と英語のテストでは、「全体の空気感」を感じる。状況を絵で想像する。(古文はマンガで読む)
  4. 同、長文では、先に「問題」と「選択肢」を読む。先に全文を読んでから回答できるのは、かなりの上級者に限られる(東大くらいなら楽に入れるレベルだと思う=僕には無理) 〜何を求められているのか? をまず知るのは、社会人でも基本
  5. 数学は、わからない問題はさっさと答を見る、計算式はちゃんと書く
  6. 理科は、水泳との共通点を探してみよう

 

合格への最短距離

  1. まず過去問を知る
  2. 模試で、合格レベルとの距離を知る 〜どの問題を落としていいか、どこを確実に取るか 〜この距離感が全て、偏差値の数字はまったく無意味
  3. 暗記科目は直前12ヶ月の気合でOK(今できなくても問題なし!)

 

受験前の勉強集中期間の使い方

  1. 教科書の読み直し
  2. ノートの読み直し→ 整理ノートを作る(特に社会とか暗記系)
  3. 苦手科目をつぶす

 

水泳への、勉強の活かし方

練習ノートをつけるといい。言葉とイラストで。

  1. レースと練習での、タイム
  2. コーチに言われたことを、
  3. 自分自身の気付き

 

まとめ: 最後は勢いのある者が勝つ。気合で倒せ。

 

・・・

 

<参考文献>
今回の参考にしたのは、東大野球部監督の「勉強しながら東大に受かる勉強法」
僕自身の受験では、和田秀樹氏の「受験は要領」がバイブル。「ドラゴン桜」の方法論も別に特別なものではなく、ルーツはこのあたりだ。
さすがに古いので、氏の新しい著作の方がいいだろう。(読んないけど。て流行りのアドラー登場してるw)
勉強への知的好奇心については、瀧本哲史さんが今、最もイケてるのでは
 

・・・

  

<予告>
伊良湖トライアスロンを舞台に、僕にとってのこの競技のリアルを、1万7000字を費やし、表現した「潮騒の祝祭 〜あるいは、究極の身体マネジメント」、文集「渥美半島の風」に掲載。入手方法は追ってお知らせします。
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2016年7月24日 (日)

トライアスロン用ランの「腕振り」とは骨盤起点の「振り子」 〜上田藍&ジョーゲンセン選手フォーム分析

トライアスロン用のランニングでは、「腕振り」が重要。
  1. もともとスイムで鍛えている上に、
  2. レースでは、バイクパートで脚筋を消耗し、
  3. かつスイムでの上体疲労がバイク中に抜けるため、
3種類的に重要となる。
 
自分でやってみて自分なりに掴んでいただくほかないのだが、それ言っちゃあオシマイなんで、今回はITU公式Youtubeサイトの動画「2016 ITU World Triathlon Yokohama - Elite Women's Highlights」より、今春横浜の上田藍&ジョーゲンセン先生にお出ましいただこう。
ランは1:26あたりから。
 
上田藍選手が真っ先にランコースに出ているのは、バイクを先頭位置で終えたから。これはバイク集団内でのアイ・ウエダに対する個人的な「信頼」がないと実現しないこと。日本のホームゲームなことも影響してるかもだけど。そしてこの差を守ることで、表彰台に上がることができた。これは以前、 「NHK「アスリートの魂〜佐藤優香」 Bikeの描き方には大きな問題がある」  で指摘させていただいた話ね。
 
その上でランニングフォームを見ると、
  1. 肩の回転量が大きい
  2. 上下動はけっこうある (GarminやJinsのデータを気にし過ぎないようにね)
という印象をうける。これは追撃の巨人ジョーゲンセン選手も同じだ。
こちら1:28〜からのキャプチャー、巨人の捕食から逃れる我らが藍選手にMacプレビュー機能で補助線を引いてみた。迫るジョーゲンセン選手も、まったく同じ線で理解することができる(けどハイレグウェアを強調してしまうので、、)
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腕振りについて、僕の理解は、
  • 大目的は、骨盤を回転させること
  • そこで骨盤の中心を起点に「逆の振り子」をイメージし、
  • その中間点が肩で
  • 腕は、一度、まっすぐ上に(逆三角形に)上げたあとで、折りたたむイメージで理解する (ヒジでさらに折り畳むと、腕振りの形になる)
ここで「振り子」とは、背骨中心の回転運動であり、時計のよりも一次元多いものだ。
 
こう理解した場合に、「腕の動きはどうでもいい」と考えられるだろう。動画を見れば一目瞭然で、上田選手は、とにかく肩のローリング量=回転移動の距離が大きい。巨人ジョーゲンセンも実は同じで、長身なので目立たないが、肩の移動距離はかなり大きい。
 
つまり、腕振りの目的は、まず「中間目標」として、肩を移動させること、と考えられる。これにより、胸郭(=肩甲骨+鎖骨)が大きく動かされ、骨盤に回転力を与えることができる。
 
この力により、バイクで疲労した脚筋でも、回転を落とすことなく、高速ランニングを実現することができる。
 
そして上田選手は、小さな身体のハンデを、この大きな肩移動(=腕振り)によって克服し、高回転かつ身長の割には大きなストライドを実現している、と理解することもできるだろう。
ジョーゲンセンも、肩の前後の移動距離は、実は同じくらいあると思う。身長が高いのでバランス的に「ねじれ」が見えにくいだけで。
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「腕振りは、ヒジを引け」とよく言われているようだけど、こうした動きを引き出すための「1つのトリガー」にすぎないと僕は理解している。経験あるコーチがいろいろ指導する中で、引くことで改善した事例が多い、ということ。だから、それはそれで試してみればいい。
ここで書いているのは、では、なぜそうなるのか? という根本。その力の起点として、ヒジを意識してみるのは1つの手だろう。
 
ランニング単体の世界では、「青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ」などで、(体幹コアを安定させた上で)肩甲骨を動かすことの重要性は言われている。
ただトライアスロンの場合、より大胆な補助線を引いて、より大きく動かしてみるといいと思う。まずは大き過ぎるくらいの動きで、過去の運動感覚をリセットしてみる。そこから適正動作に戻していくイメージで。
 
なお、足の着地は、上田選手がカカト、ジョーゲンセンはフォア気味かな。そんなのは、どっちでもいい。末端は気にしたらダメ。(まあ、そうゆうのをキッカケに中心側の動作を改善できるケースもあり、気になれば、やってみればいいとは思うけど)
 
・・・
 
腕振りについて、過去ブログでは、 
 
〜 遠心力を高め その波動を、肩&肩甲骨を経由し骨盤に伝える
 
〜 その原点はたしか、1-2年目かのどこかのレース中、終盤でギリギリ粘るために編み出した苦肉の策にある。その活用技術は、細かな起伏のあるオフロード中心にラン練習するようになってから、さらに上がった。
 
〜 腕振りがピッチを作り、それにより速度を上げる (長距離トライアスロンでストライド走法は無理)
 
〜 重量を活かした大きめの振り子運動をさせている。僕はお腹も太いので大きな動きに耐えやすいのと、腕振りも多用することで振り子運動をサポートしている。
 
など書いている。お時間あればご参考に。
 
 

2016年7月23日 (土)

駒澤大駅伝部は「声掛け」が早い 〜トレラン問題を解決するコミュニケーション術

ポケモンGOが国内公開された今夜の砧公園、いつも居ないタイプの若者たちが青いスマホを眺め彷徨っておる。。。トレイルを含めたランニング(ジム内と陸上トラック除く)も、自転車も、「公的な空間を趣味に使う」という点で、ポケモンGOと同じよなもんだ。

<NHK「特報首都圏」トレラン特集>
そのトレインランニング、今夜NHK特報首都圏 「楽しいはずの山道で~“トレラン”ブームに見る公共意識~」 で特集されていた。関東限定と思うけど。番組キャスターさんブログでいう→ 「まるで自分が野生動物になったかのような疾走感」を、舗装路ばかり走っている方々は、是非体験すると良いのだけど、そこには狭い日本&東京圏ならではの問題が出てくるわけだ。
 
「マナー」とは、いろいろな文化やら事情やら背負った人達が同じ場で会する場面のためのもの。そこで生まれがちなトラブルを回避する知恵を整理したものだ。トレイルランニング問題とは、まさにそんな状況だ。
 
特に、人の多い鎌倉と高尾山はマナーの重要度が高い。鎌倉は、地元コミュニティが活発な地域で、自治活動が盛んのようだ。番組で紹介されていた鎌倉トレイル協議会が提唱するマナーは、こちら動画『鎌倉はこう走ろう。』の通り → https://youtu.be/SLqLNJKJojY
高尾山のほうが無法度が高いのかな? → 「噂の現場」2014年の動画
 
やはり大事なのは、追い越しのマナーだ。人間の心理は、後ろから追い越されることが本能的に嫌いだ。暴走族系の輩ならそれがために人さえ殺して自分の人生まで終わらせるのは昔も今も同じ。(そこを終わらせまいと逆転を図った流れから派生したのが今騒がれてるAV出演強要問題かな)
 
そこでのマナーのポイントは2つに絞られる
  1. 歩く
  2. 声を掛ける
迷ったら、とにかく歩くに限る。前書いて反響大きい→  「ウォークブレイク」  を実行するだけだ。鎌倉トレイルのように狭くて密集していれば、減速以外の選択はない。実際、同協議会の推奨もこれ一本で、先の動画では、場面別の歩き方を紹介しているだけ。
 
自転車も同じくで、安全の基本はとにかくブレーキ。かけたがらない人は多そうだけど、加減速も重要な勝つための技術。
 
減速すべき箇所を減速しないことによって、練習の平均スピードは簡単に上げることができるけど、そんな練習は、レースでは全く無意味だからね。バイクの下りもその1つだ。
 
 
<コミュニケーションが基本>
声掛けは基本。ただし、十分なスペースがある場合に限られる。狭いところを声だけかけて走り抜けるのはダメ。
 
ただ、番組で紹介していた「咳払いで存在を知らせる」のは、よくないと思う。しないよりマシだけど。
 
砧公園の僕の練習パートナー(※自称)である駒澤大学駅伝部員さんは、当然、追い抜き続けながら練習してゆくわけだけど、必ず、その10mくらい前までには「追い越します」的なことを明瞭な発音で声がけしている。僕は最初、こんな遠くから?とびっくりしたくらいだ。
 
でも離れていれば相手を驚かせることもない。そして速度差も考慮して、相手が振り返った時にも十分な安全距離を保てるようなタイミングを計算しているわけだ。このきめ細かさが大八木親分!ああみえて?繊細なマネジメントを徹底しているのは、著書を読めばよおおくわかる。
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(春の砧公園〜ランナーはどっかの高校生、フォームが駒大と全く違う)
 
コミュニケーションは全ての基本。やり過ぎくらいで丁度いいんだろう。
 
このことは、公道を使う自転車トレーニングでも本質的に同じだ。たまに、クルマも歩行者も自転車に合わせろ!的な雰囲気を感じることはあるけど、そんなの、ありえない。僕らは「公共空間を使わせて頂いてる」に過ぎず、そこには感謝と謙虚さしかない、でも、周りが見えない自己陶酔、さらには 「スポーツしてるオレ様が偉い」的な心理にハマってるケース多いような気もする。バイク事故なども、幾らかは、そうゆう態度が影響してるのもあるんではないだろうか。
 
公的空間を走る以上は、早めの声を出す。自転車であれ、ランであれ。なおポケモンGOで「捕獲します」と声に出すかどうかは自己責任でご判断を。
 
これはプールでも同じ。少しでも混んでたら、出る前に一言「いきます」と片手上げてつぶやくくらいは、したほうがいいと思う。全く無言の人間よりも、少しでも言語なりジェスチャーなりを発する人間の方が、安心できるというもの。それは、接触や波などのトラブル化も防げるとお思う。声を出した側も優しくなるものだろうし。
 
 
<オフロードを走ろう!>
いつも書いているように、僕のラン錬は基本、オフロードだ。量的に、軽く過半数がそうだと思う。起伏のあるオフロードで、緩急をつけながら、その重力変化を感じることが、ランを磨く最高の方法だと僕は思っている。一時的な外傷をすることはあるとしても(したことないけど)、少なくとも、長引くタチの悪い故障は、これでかなり避けられると思う。
 
人体は2足走行できるように進化してきたけど、「舗装路を一定ペースで走り続ける」ようには進化していない。これは、「ギャロウェイのランニングブック」で「ウォークブレイク」理論の前提として強調されているのは、以前書いた通り。他の洋書でも書かれている。
←それぞれ、おもしろいです。

2016年7月 8日 (金)

雑でも速い「後半勝負ストローク」、その「フィニッシュの型と力」について 〜Ryf事例分析編

「綺麗に泳いで速い」人はいるけど、だからって、「綺麗に泳げば速くなる」わけじゃない。これが2つ前の 「トップトライアスリートの泳ぎは意外と雑」  での大きなメッセージだ。

一流の動作は美しい。それは正しくパワーを発揮した結果であって、結果からマネすると「なんでも鑑定団の100万円の名品によく似た1,000円のガラクタ」化しかねない。カタチの裏にある本質を探れ。

ここをしつこく書くのは、日本人には「型」の意識からか、綺麗に動こうとしすぎる傾向を感じるから。

実体験からの国際比較もあって、電通のロシア人社員キリーロバ・ナージャさんコラム 「日本の水泳教室は、タイムよりカタチだった。」 などご参照
 
型には一定の効果はあるんだけど、忘れちゃいけない、スポーツとは筋肉でパワーを発揮することで始まるものだ。同じことをゴルファーから聞いたこともある。石川遼のマネするより、子供の頃の草野球の乱暴なスイングを思い出したほうが、往々にして遠くに正確に飛ぶものだそうだ。
 
 
<ストロークは後半勝負>
一方で、物理法則は型に表れる、のも真実。内と外は相互作用する両輪だ。
 
4月に書いた超重要記事→ 「ストロークは後半勝負 〜驚くほどできてない水泳の超基本を解説しよう」  も、つまりは「物理法則と身体の型」について説明している。今一度読みなおしていただくとよいのだけど、一つだけ引用しておこう:
  • 初期=キャッチは(肩を軸とした)円運動で構わない
  • 終期=フィニッシュは後ろに向けた「壁」のように垂直に水を押す
これ別の視点から言うと、前半は雑で脱力し、後半は丁寧かつパワフルに、ということ。(逆になってる例はとても多い)
ここで、フィニッシュ動作とは、直線ではなく、緩やかな円運動の中で、全体として後ろ方向ならばOK。丁寧さよりもパワーを重視していい。
 
 
<フィニッシュ事例の研究> 
Daniela Ryf 選手に再度おでましいただこう。
この3:08あたりから静止画を撮った。
フィニッシュの左手に注目しよう。

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ヒジを起点に、前腕〜掌による「1枚のパドル」を上にかき出すように使われている。
この時のストローク速さが最高速となるべきことは、上記「後半勝負」で書いた通りだ。
 
こちらは、上と同じタイミングを、やや後ろから見たもの。(※注目は脚ではアリマセン)
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上腕部のストロークが終わった後でも、
  1. ヒジ先のパドルは後方を向けて、
  2. はじめは水を後方に直線的に押し、
  3. 最後はオールのかき出しのように、円運動で水を後ろに送っている。
 
<よくあるパターン> 
でも、たとえば大人男性なら100m1分30〜40秒以上かかるレベルでは、この箇所で水を押す動作が存在しない例が多い。1分45秒以上かかるレベルでは、過去見てきた範囲では100%存在しない。一番美味しい水をみすみす逃すミスです。
 
これは、「型」だけの問題ではなく、内側からの力の出し方がそうさせない、ということでもある。結果としてそうなっている、ということ。内のパワー源と、外のカタチ、両面からの意識改革から必要。
 
だから、この文を読んで、いきなりできるようにはならない。カタチが似てても水を逃がすか壊すかしてるだろうし、数ストロークだけできても、筋力が追いつかずに続かないはず。
でもそのうち、もともと持ってる力の引き出し方がわかってきて、さらに筋力増強効果もでてきて、内と外とが相互作用を起こしてジャンプアップできるようになる。
 
こうゆうのは、映像を撮らないと見えないし、知識として知らないと気づくことができないよね。
 
 
【おしらせ:7月の練習会日程】

その改善のための練習会は、7月は2回、いずれも三浦コーチ登場です。

このブログに書いてるのは、「ブログで説明しやすいこと限定」で、いってしまえば、比較的、枝葉なものが多い。身体の使い方は、やはりプールが必要。そのための練習会です。

撮影会は、以後は当分予定がありません。特に日曜実施は、今後あるかないか全くわかりませんので、興味ある方は是非に。

7/10(日)16:30-19:30 三浦コーチによる技術講習&撮影

  • 横浜国際プール 2レーン貸切 定員14名
  • 1レーンで三浦コーチ集団講習
  • 同時に隣レーンで個別に撮影(動画は後日ネット解説)
  • ロビーでの講習 16:30〜17:15
  • プール17:30〜19:30
  • ¥5,000(当日現金)

7/16(土) 20:00-22:00 三浦コーチによる技術講習
  • 代々木青少年スポーツセンター1レーン貸切 定員10名
  • 三浦コーチ集団講習, 八田補助講師
  • ロビーでの講習 19:00〜19:50
  • プール20:00〜21:50
  • ¥4,000(当日現金)

お申込: こちらコメント(メアド記載ください)かFacebookメッセージにてお問い合わせください。

 

<おしらせ>

浮力と剛性の高いビート板→沈めたキックは実戦直結の体幹トレーニング。無料備品を使うときは厚くて新しいのを選ぼう。ただいま7−8割引大処分 ローラーには強風を

2016年7月 6日 (水)

ウェットスーツ泳でもキックはパワーの起点 (+ビート板練習の注意点)

2016.07.16追記:リオOWS代表、平井康翔選手Facebookでの情報:
 
 
ちなみに三浦広司コーチは現役時代「400mキック」をやらされて5分3秒だったそう。トライアスロンでは(エリートのトップクラスを除き)こうゆう「キックの速さ」は必ずしも必要ではないけど(庭田清美選手もキックが50m50〜60秒くらいだそうで)、速いに越したことがない。
 
ただ、普通のトライアスリートにとって「キックの姿勢」の重要度は高いと思う。泳ぎ全体の姿勢制御を苦手とする方はとても多く、その一部として。
 
ウェットスーツで下半身を浮かせる場合でも、キックはパワーの起点になるから、やっぱり重要。ムチの柄のようなもの(て、ムチ打ったことも打たれたこともないんだけど、そこは想像たくましく)で、足の動きは小さくとも、上体を正しく使い切るための源となる。
 
昨夏の密かな注目記事→ 世界水泳'15の注目、パルトリニエリの「1キック・クロール」はトライアスリートに向く 〜TV中継より詳しい泳法解説  で書いた「1キック泳法」のパルトリニエリも、ムチっぽくキックを使っており、これに「側転」的な動作につなげてゆくわけだ。
 
孫楊のループ動画(おもしろい!)の例。特に両サイドからの。
彼の巡航時は6キックのうちの2つを強く打つ、2キックもどき泳法だ。ラスト100mからスプリンター並のフル6キックに切り替える。たぶん世界トップレベルのキック力で、緩そうに打ってるけど、かなりなパワーがあるんだろう。
 
 
<やじろべえキック>
注目は、彼のアクセントのキックが「やじろべいを前後に倒す」起点になっていること。
 
※ ぱっと見では、わかりやすくもないかも。
正しい動作は、身体の内側からパワーを発するわけだが、これは「外から見れば、小さな動きとしてしか認識されない」とういことでもある。特に水泳は、大きな動きは抵抗要因になるのでなおさら。そこで、ある「視点」を持って観察する必要がある。その「視点の1つ」について書いてます。
 
つまり下半身には浮く力が、上半身には沈む力がかかる、大きな前回転運動だ。(=これにローリングもしくは「エッジの切り替え」が加われば、そのまま前転になる)
そしてそのパワーは、そのままストロークに活かされる。これが体重を活かしたストロークだ。(簡単に書いてますが、笑)
 
腹圧はそのツナギ。腹筋とかは、こうゆう連動動作のために必要な筋肉だ。
 
(ちなみに、孫楊のストロークには「グライド」の印象があるけど、実はほとんどグライド時間がないことが知られている。動画でも、フィニッシュ直後にキャッチ開始してることがわかる)(また時間があればこのストローク分析でも書いてみる=たぶん時間ない泣)
 
そのためのキック練習法は、三浦コーチのこちら→ ブログ記事の、2枚の図 がわかりやすい。
 
リンク先の上図が、20130724151032ef1 広く行われているけれど、実は実戦的でないという例。特に、「ウェットスーツを着た場合に、下半身が浮きすぎて、キックが空打ちしてしまう」という場合、このキックをしてしまっていることが考えられる。
 
普通の水着でなら問題なく泳げる場合でも、ウェットスーツは(同じ生地の厚さで作った場合)下半身側の浮力がより効くので、フラット姿勢を取れてキックが得意な上級者ほど、キックが浮きすぎて空打ちしやすいわけだ。
※ただしビート板キック単体のスピードは出やすいので、スピード錬としての意味はある。プール競泳では、「ストローク速度を活かしてキックを通常以上に高回転させる」という泳ぎができる。そのための練習としてはいいと思う。
 
下図が、より実戦的な方法。タイムは落ちるが、実戦的だ。この図:ビート板を沈め、その浮力を全身で押さえつけている。そのパワーの起点がキックだ。
20130724151121ff3 特にウェットスーツの場合に、下半身の強い浮力を、前方回転の力=ストロークパワーへと変換することができる。 これが、「やじろべいを前後に倒す」イメージでもある。
 
先月ブログ→ 「【スポーツ動作の原理】 筋力発揮は一瞬、もしくはリレー」  で説明した通り、スポーツの技術とは、ようするに、複数の筋肉群の連動性。だから、悪い例のやりかたでキック練習のタイムだけ速くしても、実戦に活きない。
 
これは三浦コーチが2003年には雑誌で発表している理論。13年前の古典的真理で、知らない人に向けて(主にトライアスロン界に向けて)発掘&紹介しておく。
 
加えて、「サイドキック」(ビート板なし)を技術練習としてやって、身体のバランスや抵抗減すると良い。孫楊のキックもサイドキックが中心。アップや、練習の合間の息抜きにちょうどいい。
 
2016.07.16追記:
高速キックのためには、骨盤の速い回転が必要になる。腹筋をベースに、腸腰筋を活用することになる。これはバイク&ランと同じだ。3種目を底上げする力になるだろう。
僕は最近、芝生上での「後ろ走り」という陸トレを始めてる。
 
 
<マイ練習具>
こうゆうキックを練習するには、固くて浮力の高いビート板が必要。
プール無料備品の薄くてヘナヘナしたのは、悪い例のキックになりがちなので、注意しよう。
本気で練習するなら専用品がいい。ゼロディのこの板は、大きくて厚く、浮力も剛性も十分。
←しかも型落ち前で68%オフで超オトク
 
僕も持ってるけど、競泳エリート選手があまりにも絶賛するので、あげてしまった。競泳のように長時間練習すると、肌触りが大事で、雑だとスレて痛いらしい。そのキメこまかな手触り感、質感も魅力だ。ほんの1,400円で充たされる所有欲。笑

 

<おまけ:海練習ではクラゲ除けましょう>
←76%オフの1,499円、裏表使えるから実質750円?

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