2016年9月20日 (火)

「ケージにテープを巻く」というボトル落下対策

ITU世界選手権2016, メキシコ・コズメル
ITU世界選手権、ブラウンリー兄弟の片方ジョナサンがゴール目の前で突如の熱中症、もう片方のアリスターが助けて、伝説的な映像が生まれた。ロンドンとリオを兄弟で連覇した2人にとってGramd Finalもオマケのようなもの、その余裕あっての奇跡的な行動だろう。
 
この助力についての審判団の判断は、ITUサイトのニュース記事に説明されている。
 
(※調べ物の鉄則は原典をあたること、トライアスロン関係なら英語は必須です)
選手間のヘルプはOKという明文を始めて知った。その個々の事例への適用は審判の仕事だ。今回は、大会での順位はOK、ただし年間ポイントには反映させない、とITU審判団の満場一致で決定したそう。これ、「結局はケースバイケースであり、その時々の審判団の判断によって裁定が下されるのでしょう。それがトライアスロンだと。」 との鉄平さんFbコメントで理解すればいい。トライアスロンとはそうゆう競技なのだ。
 
ともかくも、それが熱中症の恐怖。ショートでも、特に暑い日の濃縮ボトル喪失は危険だ。 コズメルは気温35℃、バイクコースには石畳もあり、ボトルが飛びやすい。リオのロードレースも石畳区間ではボトルが何本も転がっていた。実際、ヒキダさんがこの罠にハマってしまった。残念。
 
でもそれがトライアスロンという競技。
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木島さん撮影@伊良湖'16
 
 
<ボトルを落とさないということ>
前回の最後「この2本のボトルは、絶対に落とさないこと!!」と書いた。
 
この話はもともと、せーご選手が2012KONAエイジ表彰台のレースレポート(だったかな?)で、ジェルを濃縮したボトルをスタート直後に落とし、拾いに戻ったのを読んだのが最初。なるほど、ロングでそれくらいのタイムロスより、エネルギー確保が大事なんだなあと学んだ。たしか、自分が行く前にいろいろ調べていて彼の存在を知り、前年10月投稿にいきついて。
そしてKONA、僕も同じ場所で落としたのだが、慌てもせず迷いもなく、同じように自信を持って戻ることができた(同じようには表彰台に立たなかったが) 。これが情報の力。
 
ショートでも暑い日ならそう。以後90分間以上をミネラル補給抜きに乗り切ることは難しい。バイクをその場に置いて(コースの逆行はできないので)拾いに走るだけの重要性がある。
 
リスク管理の発想からは、「落としてもいいように予備を用意する」こと。先に書いた2つの濃縮ボトルも、完全に中身を分けるのではなくて、比率を変えるだけにして、どちらかを無くしてもギリギリ対応できるようにするといいだろう。
 
もっと大事なのは、そもそもボトルを落とさないこと。そこでボトルが落ちる場合について考えると、以下の諸条件に影響される。
  1. ボトルケージのホールド力
  2. ボトルの相性 (太さ、弾力、ケージ形状との関係など)
  3. その路面における発射エネルギーの大きさ (段差の大きさ×バイクのスピード)
要因1+2により、現実のホールド力が決まる。それをコース上で最も3発射力が強い箇所に合わせて設定すればよい。ホールド力が強い(高価な)専用ケージを買っても、上記1への対応しかできず、結局はカスタマイズに行き着く場合もありうるだろう。
 
<手法>
写真にご注目:20160914_817クリックして拡大すると、ケージにところどころ、黒いテープが巻きつけてあるのがわかるだろうか。
 
テープを巻く箇所は、ケージのボトルとの接触部。塗装に傷がついている箇所だ。要は、適切な「表面摩擦と圧力」があればよいので、ほどよく摩擦があるテープを、必要な圧力がかかるだけの厚みまで、巻き続ければいい。ホームセンターでてきとーに買ってきたゴムぽいテープを使っているけど、普通のガムテープだって構わない。
 
これに気づいてから僕は、ボトルを落下させたことが一度も無い。
 
まずはボトルを繰り返し出し入れしながら、ほどよく引っかかるお好みの圧力になるまで巻く。
 
最終的には上記3.の要素が重要。高速でコース上にありそうな段差をわざと越えてみて、飛び出るかテストすると良い。石畳のような特殊な路面があれば、そのチェックも必要だ。スタート地点に多いゴムマットは弾みやすく、意外な盲点となりがちだ。(KONAもたしかそのケース)
 
 
<DHバーのボトル装着>
DHバーにセットしたボトルケージはSpecialized「Zee Cage」プラスチック版、当時1,800円くらい。タイラップ4本で固定している。100本入り400円=1セット16円の超格安ハイドレーションシステムだが、もう少し高額な黒色タイラップにしたほうが美しかったかな。
 
ここには最も使用頻度の高いボトルをセットする。伊良湖では、薄めの濃度のボトルをDHバーに、高濃度ボトルをダウンチューブに、水ボトルをシートチューブにセットした。
 
「Zee Cage」の最大のメリットは「横出し式」なことで、小さめのフレームでもスムーズに出し入れできる(ダウンチューブはRight=右出し、シートチューブはLeft=左出しを使用)。DHバー装着時も最小の動作で出すことができる(右出し使用)。
 
ボトルが飛び出すのは、ケージの空いている方向に衝撃が加わった場合だ。ゆえに縦出し型は縦の段差で飛び出しやすい。サドル後ろのリアマウントは特にそう。Zeeケージは縦方向に出せないので、縦の段差衝撃にも強い。リアならこれのテープ巻きで決まりだ。
DHポジションなら、両腕でボトルを挟む形になり、強い衝撃でもホールドできる。ただし、ベースバー持ってる時に右方向の衝撃が入ると、飛び出すリスクもあるだろう。ホールド力を十分に調節しておくこと。普通の縦出し方式のケージの方が、DH位置にはいいかもしれないけど、腕を前に突き出す動作がスムーズにできるかどうかは要確認だ。あるいは、DHはエイドでもらう使い捨てボトル装着専用にするか。
 
 
<直接ストローで飲めるタイプについて>
僕は、2012−13ごろには、DHにはプロファイルの縦置きストローのを使ってた。しかしTTバイク導入後によりヘッド位置が下がり(ヘッドを下げるためにTT化したので当然)、KONA予選の常滑のレース中にタイヤと干渉してしまい、その場で廃棄した。
 
その顛末は 「【Kona獲得の記録】 アイアンマン70.3セントレア常滑2013」 ご参照。トラブル続出の超駄目レースであまりにもあっさり通過してしまいスロット獲得の感動という経験が僕には全くないのがいまおもえばざんねん。。
 
そうして出かけたKONAの会場では、DHバーに横付けする魅惑の最新型ハイドレーション・システムが新登場、当時5,000円ほど。でも勝負レースで新装備を投入するのは完全NGレッドカード、もちろん手は出さない。
 
あの仕組みは、ストローで直に飲めるのは魅力的ではあるけど、聞くと、段差衝撃による水漏れがあるそう。飲み残しも発生する。水位を落とせば幾らか緩和できそうではあるけど、そうなると頻繁に補充しないといけない。だったらその間に普通にボトルを外して飲めるわけで、実質的なメリットがない気がする。
 
僕はDHポジションからいったんベースバーに持ち替えてからボトルを取り、飲んでいる。怖いからね。空気抵抗にはなるけど、カーブやターン前の減速区間なら、空気抵抗増を気にする必要がない。せーご選手もこの方法だと聞き、自信を持ってそうしている。
 
なお、ボトルが怖くて外せません、て方には便利だろうけど(女性が多い)、それ、そもそも技術たりなすぎなので、ちゃんと練習してくださいね。仮にもレースに出るのなら。
 
一部の最新TTバイクのようにフレームと一体化したのなら、その問題は減るだろう。あとは、その機能のために何万円か(で済むかな?)を追加する気になるかどうか。そこは各自のお財布とご相談だ。
 
念のため書いておくと、ヘッド位置に専用ボトルを用意しているキャニオンのTTバイクの場合、時速50kmに最適化して設計されている。サーベロP5も明らかにその速度域だ。実際自転車のチームTTでは平均時速が50km以上だったり、KONAでも下りや追い風でそうゆう速度は普通に続くレベルの選手は存在する。その高速域が長いのなら、そうした器材の優位性は大きくなる。アナタはどうですか?
 
 今みたら、黒色が100本138円!送料170円のが高い!
マジックバンドもあると便利。スペアタイヤとか留めたり。厚さも摩擦も十分なので、ボトルケージにも使えそうだ

2016年9月19日 (月)

最新痙攣対策「クエン酸+塩ポカリ」の実証成功 〜伊良湖トライアスロン'16 vol.2

伊良湖トライアスロン2016、初めてやってみたことは、ざっと1ダースはある。実験は練習で済ませておくべきなのだが、レースも練習だと捉えれば構わない。
 
<実験リスト>
準備 ←先のブログの通り)
  • 直前3週間でレース用の身体を作ってみる
  • 前日に動き過ぎて、疲労を持ち込んでみる
装備) 
  • バイクのDHバーを平行にしてみる (従来のハネ上げでなく)
  • ウェットスーツのサイズを上げる (XSからSへ、ゼロディの場合)
  • 半袖ワンピースウェア(ゼロディTTスーツ)
  • ふくらはぎサポーター(CEP)つけない
  • 移動ラン限定で使ってた古いアディダスMana7のレース使用
補給)
  • ポカリに足す塩を増やし(1L粉末あたり従来推定1-2gを5gに)クエン酸も足す(5g)、
  • ショート以外では初めてジェル等のエナジー製品不使用、
レース運び)
  • スイム: 意図して単独泳しながら周りを見る
  • バイク: 入りをゆっくりめに
  • ラン: 前半5kmを普通にゆっくり、エイド区間5mのミニ・ウォークブレイク
本記事では、補給について書いてみよう。
 
 
<バイク補給>
以前から書いているように、「スポーツドリンク、という名前で販売されている清涼飲料水」は、日本の夏の耐久レースを想定していないので、塩のバランスは自分で考える必要がある。さらに、クエン酸の理論を、もっぱら運動開始後に応用してみたい(スポーツ専用ドリンクと同じような効果を期待できる)。
 
そこで大阪の研究家、石橋剛さんが提唱する、糖・クエン酸・塩の比率をもとに、ポカリ粉末1Lごとに足す量を計算。(塩=ナトリウム:Na100%と仮定)
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バイクパートは2時間ほど、ポカリ2L分をベースに考える。2時間で吸収可能な量を少し超える想定だが、残せばいいし、胃に残ってラン中に吸収してくれてもいいので。結論として、「ポカリ粉末2L分+(天然塩+クエン酸)各10g+水1.5L」を、ボトル2本に、濃度を変え用意した。さらに真水650mlを用意。つまり電解質濃度がゼロから高濃度まで3種類の計2Lちょっとの水分を積む。カロリーは計580Kcalくらい。
 
 
<痙攣防止の最新手法>
(不味い)味覚刺激には、痙攣防止の高い効果があることが、最新の海外の研究で明らかになっている。ウォール・ストリート・ジャーナル日本語版2016.7.15記事を参照↓↓↓
引用)

「神経系から筋肉に送られるインパルスが何らかの原因で誤って伝達され、筋肉のけいれんを起こし・・・強い感覚入力を与え、口内と食道の受容体を刺激することで、筋肉を制御する運動ニューロンを含む神経系に変化を加える」

「マキノン氏(※ノーべル化学賞受賞者)は自分を実験台とし、キッチンでスパイシーなジュースを作り始めた。材料となるショウガとシナモンの分量に変化を加え、電気的刺激でけいれんを誘発しようとした。それから10年、同氏は自分の仮説の正しさに確信を持ち始めた。スパイシーな調合ドリンクを飲むことで、けいれんが起きにくくなった」

 
 
これを応用したのが、今回の高濃度ボトルだ。痙攣しそうな時に少量でも飲むと、すーっと改善する。クエン酸と塩の不味さに即効性があるからだ。さらにミネラル吸収が時間を置いて効いてくる。
 
※個人差が大きなことなので、各自、ベストな方法を探しあててくださいね。いうまでもないことですが
 
 
<やりかた>
作り方は単純で、出発前には、塩とクエン酸をおおよそ5gづつ入れたジップロックを2袋用意しておく。レース直前にこうゆう面倒なことはできないものだ。そして当日朝、
  1. 1つめのボトルに全ての粉を投入し、ぬるま湯で溶かしてドロドロ液を作り (このドロドロ液とジェルの違いはなんだろう?)
  2. その一部を2つめのボトルに移し、水で薄めて、飲みやすい濃度のボトルを作る。濃度は味見しながら決める
  3. 1つ目のボトルにはより多くのドロドロ液が残るので、水で薄めると高濃度ボトルのできあがり。こちらはどれだけ不味くても構わず、むしろ不味いほどよい
レースでは、時々の体感で3種類のボトルを飲み分けるので、事前に濃度計算してもムダだ。
 
バイク中のエネルギーはこれだけ。ランでもスポーツドリンク(たぶん低カロリーのVAAM)しか取らないので、4時間の全レースを通じて、ポカリの糖分だけしか摂らない、ということ。実際それで十分。
 
 
<レース中>
低濃度ボトルをDHバーに、高濃度ボトルをダウンチューブに、水ボトルをシートチューブにセット。 朝7時過ぎにトランジットにバイク預託する際には地面に置いておき、40分前にケージに挟む。これは、バイクBAYAMOのハンドルが安定せず、早く挟むとブラブラしてしまう(これニールプライドの細かな欠点)ための、窮余の策。
 
朝食はスタート3h〜2.5h前にかけ "僕にしては控えめに" (=周りにどう見えたかは別)。6:30に食べ終わり、9:00スタートで、バイクスタートは9:33ごろ。痙攣の予兆があり、数分後には低濃度ドリンクを少し飲んだ。つまり補給開始は食後3h過ぎからだ。
 
当日は、涼しくて全体の発汗が少なく、高濃度ボトルが半分余ったので糖を2hで400Kcalちょっと摂取した感じ。ただし、CEPカーフスリーブをつけなかったフクラハギには何度か痙攣の気配があり、その都度、高濃度ボトルを舐めることができたのは、よかった。バイクパートは最も長く、また痙攣しやすくもあり、やば!と思った瞬間にとれることが大事だ。
 
 
<ロング対応>
僕のKONA'13と宮古'15では、ジェルを何本か水に溶かしてボトルに入れたが、塩分不足による痙攣を起こした。特に宮古のアクエリは薄すぎてトライアスロンには向かないと思っている。
ジェル的な成分よりも、まずは塩、というのが今の仮説。実際に、常夏な環境で長時間ランを楽しまれるミドルエイジ(カタカナでかけばかっこいい笑)トライアスリートさんが日常的にこの手法を活用され、報告いただいているので、かなりな確信を持っている。
 
長時間の場合、濃度を飽和レベルまで高めて総量を増やし、(溶かしきれなければボトルを追加)、水分をエイドで受け取ることで、水とミネラルの総量×濃度をコントロール可能。濃度は胃でミックスすれば十分。
 
少なくとも、糖類中心と、塩系中心の、2本の高濃度ボトルは必要だ。塩系の所要量は発汗量により決まる。糖系は活動量と吸収時間による。状況が違うので、分けるべきだ。つりそうだったり熱中症気配のときには塩をとり、胃腸の負担を減らす。でも涼しくて筋肉ノートラブルなのに塩とりすぎてもまずい。
 
今回は、塩と糖の濃度を変えるところまではやってないけど、テキトーに作ったら高濃度ボトルに大量の塩が入ったことと、そもそものレース中の糖の所要量が少なかったことから、 問題なし。ここまでを4時間のミドルレースで試せたのが、今回の1つの知的・経験的な収穫。
 
今後は、ジップロックの小袋を作る段階で、塩(とクエン酸)の量を変えたのを別々に作り、個別にボトルに入れることで、もう少し管理の度合いを高めてみよう。
 
レース中に信じられるのは、結局、自分の身体の感覚でしかない。それは自分の体質、その日の体調、レース環境、いろいろなものの複雑な作用によって、その場限りのものとしてのみ生まれ、消えてゆくもの。科学とは、その感覚へと、より少ない試行錯誤で辿り着くためのジャンプ台として存在する。ここで書いたのは、そのための、僕なりの考え方。
 
 
<注意点>
  1. この2本のボトルは、絶対に落とさないこと!!
  2. 少し冷えた時期のレースでは、「暖かい部屋で作って、外に出したら冷えて、飽和点こえて、ボトル口で塩が凝固」という事態もありかねない。ややユトリを持たせて、レース直前に確認するのも大事
ボトル落とさない方法は、次回書こう。これも専用品は必要なく、総コストは2,000円未満だ。
←バンク対応でコスパ高いのはこの2つ。レースと練習それぞれ


『渥美半島の風』 (←公式ショップにリンクします)も各方面から大好評いただいてます、ぜひお読みを〜〜
 ←クエン酸は掃除にも使う。コスパ最高! 歯を痛めるので飲んだ後はうがい必須です

2016年9月15日 (木)

1年ぶりのレース、伊良湖Aタイプ総合8位/エイジ優勝 〜直前3週から前日まで

2016年9月11日、愛知県渥美半島先端の伊良湖、昨9月シカゴ世界選手権以来のレース出場。
 
<結果>
  • Swim 0:32:36 11位 (男子10位)
  • Bike 2:03:09 16位 (通過2:35:45 9位)
  • Run 1:27:17 12位
  • Goal 4:03:02 総合8位/M40-44優勝
10−9−8と種目ごとに順位を上げてくのも僕のパターン。いつもより少し大きな数字なのは置いといて苦笑。結果を気にしない分、いろいろ試してみたことはあり、学びも大きかったかな。そして、レースって楽しい、と改めて思った。
 
<1年間>
7月末に出版された『渥美半島の風』掲載「潮騒のなかの祝祭」  (←公式ショップにリンクします)初稿を書き上げたのが、この年末年始のこと。レースする気もなかった今季だけど、ここまで書いておいてその場にいない選択肢はないよね。
 
僕の競技力と文章力とは、ある時期までは相互作用で同時に上がっていたのだけど、どちらかを極めようとした時には両立したことがない。2014年までの人気記事はシーズン外が多い。読者増の最初のきっかけになった2013秋のKONAシリーズ3万字は、あーもーこれでトライアスロン辞めてもいーわーとさえ思いながら、一切練習せずになまってゆく一方の身体で書いていた。2015年はシーズン中からしっかり書いていて、おかげで読者さんは増えたのだが、競技成績への興味はほぼなくなっていた。最終戦のシカゴの後は、三浦クロール講座など有料コンテンツの制作に踏み出して、以後、レースに出場すらしなくなった。「潮騒のなかの祝祭」の磨き上げは断続的に続き、さらに初夏からは10万字(進行中)、2万字(完了)、とヘビーな書き物が次々と登場し、僕にとっての新たな力試しの場になった。レースって昔やってたなあ、て思いながら。
 
<3週間トレーニング>
5月、伊良湖Aの出場通知。短いBタイプなら前年総合2位のシード権が使えたけど、伊良湖を語るのに、Aタイプにしかない太平洋岸一直線の折返しラン区間を体験しないわけにはいかない。落ちたら今年はレースしないつもりでAに応募したのだった。
 
レース中に脚が壊れたり心臓が止まったりするのもカッコ悪いので、最低限の準備はしなければ、と時々思い出したように動いてみる。まあ、3km以内の移動ランとか、往復30km以内のクロスバイク移動とか、技術だけ考えたゆったり水泳とかは、日常的に続けてはいるのだけど、これは生活習慣の一部なので。
 
練習記録をみると、定番のオフロード5km走の1km平均で、6月末@5:05, 8/4@4:53, 8/8@4:50, と、微妙に上がってはいくものの、依然ピークより1km1分くらい遅い。20kmなら20分。
 
そろそろヤバいぞと、3週前からレース意識の練習を始めた。
  • 8/20: まずバイクのホコリを払い(ええ、そこからです)、700mの緩斜面6往復、からの芝生Runを100分間じんわり計15km、平均6:40/km
  • 8/21: Bike150分間かけて細かい起伏をじっくり(距離は興味なし)
  • 8/22: 休養
  • 8/23: Bike120分間の起伏+700m緩斜面ダッシュ×4、Swim130分、最後に200mがんばって3:07(短水)
  • 8/24: Bike700mダッシュ×4(総距離は10km未満)
  • 8/25: 標高2000m超の高原で2.5hに渡り15kmを移動
この6日間の集中刺激ウィークが、2週後、十分な成果を返してくれたと思う。
 
「これだけで?」と思うだろうか? そう、「目標」が明確なほど、あれもこれもやろうとしてはいけない。その目標達成に有効な「目的」にだけ集中することだ。ここでは、ゆっくりめ&やや長めの動作で、耐久性能を部分的に戻すことが目的。たまに短い刺激を入れて、ほどよく筋力を戻す。その負荷量と休養とのバランスが、目的を実現するための最大のカギだ。
 
こうした急な立ち上げの疲労は、気をつけてはいても、数週間規模で身体の深部で続くものだ。今回では、レース10~5日前頃には全然身体が動かなくなった。Swim200m全力で3:15(長水)とか。でも、やり過ぎてはいないので、レースまでには戻せる確信があった。少し体力が戻った3-4日前、再びレースペース錬を30分以内でのみ復活させる。この疲労感は直前まで続いたのだけど、多少の疲労感なら、意図してレースに持ち込むつもり。特に練習不足の時には、直前まで負荷をかけ続けたほうが、レース成績を上げると思う。
 
<伊良湖へ>
東京生活者の僕はクルマを使わず、移動は全て電車だ。木曜夜、新幹線こだまと鈍行列車を乗り継ぎ、実家へ。自転車以外の荷物はMacとか(もちろん例の電源アダプタも笑)最低限のもの以外は全て送っておき、今回はレース前なのでシートポストとDi2バッテリーも外して送って、担ぐ負荷を減らす。輪行の身体ダメージは大きくて、僕は最近は前日移動は避けており、前日移動時にはバイクを事前にヤマト便で送る。ヤマト便は楽なようでそうでもなく、事前に大型ダンボールを確保し(ソフトケースよりはるかに安全)、分解梱包し、また組み直す手間が大きくて、できるだけやりたくない。
ちなみに、これらの手間は、僕がレース参加数が必要なJTUランキングへの参戦をやめた理由の1つだ。年に1回くらいなら、新鮮で悪くないんだけど。
 
金曜は完全休養、土曜午前に親のクルマで伊良湖に入る。
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受付前の時間でバイクコースを試走。ほとんどクルマのない、たまにあってもレース参加者かゆっくりな農作業軽トラくらいの、海沿い平坦は気持ちいい。赤トンボもいっぱい飛んでいる。たまにヘルメットのバイザーにバチンと当たって可哀想だけど。3回くらいポジション調整を入れながら、14kmコースをほぼ2周。前日に走り過ぎなんだけど、今回の目的はレース成績よりも、レースの体験そのものにある。少しの疲労ならレース中に持ち込んだ方が、次のロングレース対策にもなるし、と開き直っている。速度はせいぜい36kmhくらいまで、全然上がらないけど、それも気にしない。
 
受付ではいきなりマーシャルの方々に次々ご挨拶いただき、参加者さんには「本どこで売ってるんですか?」と聞かれ。「いや僕も知らないんですよ、いってみないとわからないんです」と答えざるをえないような、ユルい仕組みであの本はやっとります笑。
 
宿で荷物を預けると、ロビーでceepoの展示会。ジョー・タナカはどこであれ行くと居て、一体何人いるのか? 同行される岡崎「とらいあんぐる」神谷店長と、最新器材やポジションについて(どちらかといえばその闇について)しばし話し込む。レース前後は、遠くの知人とリアルに話せる貴重な場、時間はいくらあっても足りない。なんでもそんなもんか笑
 
次いでSwim会場で試泳。これも気持ちよくてほぼ2周。およぎすぎ! クラゲはあちこちいて、クラゲよけクリームSAFE-SEAを顔に塗ったのが直前過ぎて(乾かす時間が必要)、一度ピリっときた。浅瀬〜砂浜部分は、干満も考慮し、当日のベスト・ルートを予想しておく。
 
3時に部屋に入り、3時半の説明会に出て、4時過ぎに前夜祭会場へ。本の担当の方を見つけ、
 
「どこにしようか? ここがいいかな? あ、机ないね(笑)」
 
とパイプ椅子に本を並べて販売開始。「ゴール前にいます」とFacebookに投稿。しばらくして机が届いた笑。そんなユルさでも10冊ほど売れてよかった! 見つけれなかった方ごめんなさい!
 
(続く)

2016年8月21日 (日)

中日新聞紹介! 『渥美半島の風』創刊号、発売開始しました

中日新聞(2016.8.16頃)でも 13935143_1750253595260716_667327679 紹介された『渥美半島の風』創刊号、発売開始しました。

渥美半島(=愛知県の東のほうの半島、伊良湖トライアスロンの舞台はこの先端です)の地域誌、B5版全96p。創刊号の特集は「海に遊ぶ、海に生きる」。

僕はその巻頭、「潮騒の祝祭 〜あるいは、究極の身体マネジメント」を寄稿しています。伊良湖トライアスロンを舞台に、僕にとってのこの競技のリアルを、23ページ、1万7000字を費やし、表現してみました。

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他の方のもおもしろくて、伊良湖という土地を、なにかしら、好きになると思います。

読んで欲しい人は、

  • 耐久スポーツをたしなむアスリートな方々。のみならず・・・
  • 大会を開催する地元の普通の人たち
  • スポーツをからめた町興しに携わる人たち

などなど。

トライアスロンてものを知らない普通の人達が読んでわかるように書いているので、大会の地元で「こいつらは何を考えて走ってるんだ?」的な疑問をお持ちの方々などにも、読んでいただきたいのです。

先行して読んで頂いた方からは、こんな感想が届いています。

「活き活きしている。こんな文章はこれまでにない。」

あの文章力、ニタニタしながら読んでました」

「トライアスロンというスポーツを科学的考察から身体哲学へと持ち込んだあたりは圧巻。さらには、・・・・に見るようなモノローグ手法が効いている。素晴らしい」

  

<ご購入方法>

書店での予約は基本できないようです(それ用のコードを取得していないため)

オフィシャルサイトに先行して、こちらでお申込をお受けします。

販売サイト→ https://spike.cc/shop/user_3351773961/products/Z2ynofYL


(東証マザーズ上場のメタップス社クレジットカード決済システムを使用しております。VISAとMasterカード限定につき、振込ご希望の方は連絡ください)

価格:税+送料込み1,100円。

初回発売分は80部、発送は8月末の予定。株式会社ジェイクリエイトより発送いたします。(100円という破格の送料設定をしておりますので、発送には少々お時間をいただきます)

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よろしければ併せて小川雅魚編集長によるエッセイ集もどうぞ→

朝日新聞の全国版で、人気作家の出久根達郎が大絶賛してます。僕も2014年3月に紹介ブログ 「例えば伊良湖大会が好きな方へ 『潮の騒ぐを聴け』小川雅魚(2014)」 を書いてます。

2016年8月 6日 (土)

スポーツと勉強の両立法 

先日、三浦広司コーチ率いる水泳チームのNPO法人「 TEAM HERO'S 」の保護者さんに向けて、表題のお話をしてきた。
僕は田舎の公立中高で3年まで運動部を続けながら現役合格したり、最近チーム員さんの高校受験を手伝ったり(2ヶ月半で2ランク上げて合格)、キャリアデザイン学の修士も持ってたり(法政2014年) 、受験、卒業後のキャリア、スポーツの活かし方について、情報と自分なりの経験を持っている。チームメンバーが、無駄な不安なく、自信を持って、水泳に集中してほしいと願い、お話しした。TEAM HERO'Sは水泳を速くするだけじゃない、その先まで見据えております。
 
以下、メンバーの保護者さん向け(子供向けの表現にはなってません)抄録を共有しておく。
 
なお、ここでは「両立」、つまり、関係のない別々なものを同時に実現するという表現を使っているけど(慣例ですので)、お読みいただければわかるように、両者の共通性、相互関係は強いので、融合、相乗効果、といった表現のほうが本当はふさわしいのかもしれない。
 
・・・
 
<7つの要点>
  1. 「勉強と、勉強以外の何か(スポーツ含む)との両立」とは、つまりは「時間制約のマネジメント」の問題。そのスキルは、合格→卒業後のキャリアデザイン上も重要な、生涯有効なもの
  2. 「量で勝負する受験」のイメージは一部に残っているだろうが、不要だ (過去問を見ればわかる)
  3. 「勉強と、スポーツとの両立」に絞ると、つまりは「肉体疲労のマネジメント」の問題
  4. その対策は、「寝る」ことが一番。眠気を我慢するのは成績を落とすだけ。きちんと寝た後の時間を、どのように有効活用するか
  5. これらポイント全てを一挙に解決するのが、「授業」を活かすこと、これだけで十分
  6. わからないことは聞く、わかってることは話す。この「おしゃべり法」を活かす (練習で机に向かうと眠くなるなら、なおさら)
  7. 基本は、スポーツも勉強も同じこと、好奇心を持って楽しむものが勝つ
 
 
このお話の目的

最終目的:無駄な不安なく、自信を持って、水泳にも勉強にも集中できる環境を作る

  1. スポーツの「勉強に対するメリット」を知る
  2. 競技向けトレーニングにより生じる「デメリット」の「正体」を見極め、緩和する手段を知る
  3. 教育論、キャリア論からみた、「スポーツにも勉強にも共通するコツ」を知る
  4. 個々の「最終目標」ごとに「戦略」があることを知る
  5. テキトーな勉強でもテストで点だけは取る小手先テクニック」も少し紹介

 

勉強とはなにか

  1. 高校までの勉強とは、「a. 既に知られている情報」を、「b. 自分なりに整理整頓」し、「c. 自分でもできる」ようにすること。(大学以降はa.に「答のわからないこと」が、c.に「自分なりの答をつくる」、が追加される)
  2. 世の中は勉強の積み重ねでできている。例えば、「スマホでLINEする」とき、作った人のことも想像してみる。スマホなら、「a+b.既にあるガラケーやノートPCの作り方を理解し、c,(アイデアを付け加えて)自分でも作ってみた」、LINEも、「mixi(て小学生知らなそう笑)とかの作り方を理解した上で、自分でプログラミングして作った」という同じ関係。
  3. スマホやLINEを作る基本は、英語と数学だと思う。この2つは、世界中どこでも同じ。国語(小6レベル)はそのさらに基本。

 

勉強のモチベーションとはなにか

  1. 「知的好奇心、達成感、自信」、の3つが大事。
  2. この3つを自然にクリアしてるのが、勉強ができる子。このタイプにとってテストは遊んでるのと同じなので、放っておいても、次のテストでも点を取りに行こうと授業を受け、宿題をする。(※レベルの高い高校に進むと、自信を失って急降下する子が出てくるのも、同じ仕組み)
  3. 勉強苦手な子は、こうゆう出来る子と比較して、「義務感」で「がんばる」ことに向かいがちだが、それは悪循環の可能性あり。(受験直前期は別)
  4. 苦手、という事実からはいったん目をそむけ、自分にとっての「知的好奇心、達成感、自信」に集中できればベスト。
  5. できる子にとって、次のテストとは、「少し先にある具体的な明るい未来」である。「少し先にある具体的な明るい未来」を設定できるといい。たとえば、今のレベルでいきそうな学校、もう2レベル上がった場合にいけるようになる学校を、進路、雰囲気、などなど具体的に比べてみる。できれば行ってみる。

 

「机に向かうこと」だけが勉強ではない

  1. 「わからないこと」を、「わかりません教えて下さい」、としっかりと聞けることは、後々も重要な技術
  2. 「わかっていること」は、他人に説明することで、さらに伸びる(勉強も、水泳も)

親から説明するよりも(=出来るに越したことはないが)、まず子に説明させるといい。

わかったつもりで「はい、はい」とうなづくクセがある子の場合に特に有効(笑)

 

運動そのもののメリット

  1. 「運動と、考えること」はセット。文武両道、とは先人の知恵。
  2. 現在、脳科学によって証明されつつあり、酸素運動により、脳の海馬のニューロンが飛躍的に増加するが、放っておくと28時間後には消滅してしまう。でもその生まれたニューロンに知的刺激を与えると、活性化して、脳内のネットワークに結びつけられる (大人も同じ!運動しよう!)

 

生徒たちがスポーツを通じて鍛えていること

運動部員は、一人で目標を立てて進められて塾など不要な生徒が多い、と東大野球部監督&学習塾経営者の浜田一志氏がいっている。(その上で、目的を明確にして塾を活用すればOK=僕は行ったことがないのでよくわからないが

スポーツのトレーニングと、勉強との共通点とは:

  1. 人の話を聞いて、お手本の「マネ」をする
  2. お手本の意味を自分なりに「考える」
  3. できるように「トレーニング」する
  4. トレーニングの成果が出た、という「成功体験」を積む
  5. 水泳は特に、数字、空間図形、物理の感覚が、身体でわかる (東大レベルの数学・物理のウォーミングアップにもなるかも)

 

両立することの、現代的な意味について

  1. 現代社会は、みな忙しい。社会に出れば、どうせ「限られた時間の中でマルチタスクをこなす」ことが求められるようになる。だから、今のうちに慣れておくのは、就職でも、その先にも、武器になる。
  2. 情報も洪水状態なので、「知ること」を極めようとするとキリがない。まず先に「何を求められているのか?」を見抜いて、それに合った情報を探し、組み合わせていくことが大事。なので、「勉強そのもの」よりも、「テストで点を取ること」を優先していい。「全文を読まずに、先に設問と選択肢を読むテクニック」もその1つ

 

がんばらないでそこそこ成果を出す方法、あるいは時間制約のマネジメント

大原則:大事なこと以外はテキトーでいい

  1. 授業と教科書で十分、余計なものに手を出さない(受験前は別)
  2. 「情報の整理整頓」を優先させる
  3. 苦手科目は、「考えない、聞く」
  4. 得意科目は、「教える」ことで伸ばす (水泳も!)
  5. テストの「振り返り」は超大事 〜何ができて、できなかったか、自分から説明させる (※点数だけでほめたりしかったりしない)

 

両立法:肉体疲労のマネジメント

大原則:睡眠は全てに優先する。トレーニングを完結させ、勉強の準備体制を作り、記憶を定着させるもの

  1. 寝転びながら本を読んで、身体の疲れを取る
  2. 眠くなったら15分寝る
  3. それでも眠ければ90分寝る
  4. 朝、早起きして宿題ができればベスト。早起きで作れた「時間内で仕上げる」のは良い頭のトレーニングになる

 

授業の活かし方

  1. 「聞くこと」を楽しむ 〜先生は、何を伝えようとしているのか、どう伝えようとしているのか? (義務感でなく好奇心)
  2. 得意科目は、「自分だったらどう教えるか」
  3. 苦手科目は、「とにかくノートに書く、読んでみる」 〜トレーニング、量稽古
  4. わからないことは、その場で聞く
  5. 眠ければ、休憩時間に寝る

 

情報の整理整頓とは

  1. 自分なりに書いてみる
  2. 完璧なノートを一発目から作ろうとしない。(東大生のノートは美しい、は嘘。美しい人も中にはいるが、僕はノートを作ったことがない)
  3. 落書きOK

 

科目別の勉強法

  1. 積み上げ科目の数学だけは落とさない(たとえば必ず70点以上取り続ける等)
  2. 英語は、教科書を声に出してたくさん読むのがベスト(単語とか気にしない) 〜基本文の暗記は、実践的な英会話の基礎。詰め込み教育が基本です
  3. 国語と英語のテストでは、「全体の空気感」を感じる。状況を絵で想像する。(古文はマンガで読む)
  4. 同、長文では、先に「問題」と「選択肢」を読む。先に全文を読んでから回答できるのは、かなりの上級者に限られる(東大くらいなら楽に入れるレベルだと思う=僕には無理) 〜何を求められているのか? をまず知るのは、社会人でも基本
  5. 数学は、わからない問題はさっさと答を見る、計算式はちゃんと書く
  6. 理科は、水泳との共通点を探してみよう

 

合格への最短距離

  1. まず過去問を知る
  2. 模試で、合格レベルとの距離を知る 〜どの問題を落としていいか、どこを確実に取るか 〜この距離感が全て、偏差値の数字はまったく無意味
  3. 暗記科目は直前12ヶ月の気合でOK(今できなくても問題なし!)

 

受験前の勉強集中期間の使い方

  1. 教科書の読み直し
  2. ノートの読み直し→ 整理ノートを作る(特に社会とか暗記系)
  3. 苦手科目をつぶす

 

水泳への、勉強の活かし方

練習ノートをつけるといい。言葉とイラストで。

  1. レースと練習での、タイム
  2. コーチに言われたことを、
  3. 自分自身の気付き

 

まとめ: 最後は勢いのある者が勝つ。気合で倒せ。

 

・・・

 

<参考文献>
今回の参考にしたのは、東大野球部監督の「勉強しながら東大に受かる勉強法」
僕自身の受験では、和田秀樹氏の「受験は要領」がバイブル。「ドラゴン桜」の方法論も別に特別なものではなく、ルーツはこのあたりだ。
さすがに古いので、氏の新しい著作の方がいいだろう。(読んないけど。て流行りのアドラー登場してるw)
勉強への知的好奇心については、瀧本哲史さんが今、最もイケてるのでは
 

・・・

  

<予告>
伊良湖トライアスロンを舞台に、僕にとってのこの競技のリアルを、1万7000字を費やし、表現した「潮騒の祝祭 〜あるいは、究極の身体マネジメント」、文集「渥美半島の風」に掲載。入手方法は追ってお知らせします。
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2016年7月24日 (日)

トライアスロン用ランの「腕振り」とは骨盤起点の「振り子」 〜上田藍&ジョーゲンセン選手フォーム分析

トライアスロン用のランニングでは、「腕振り」が重要。
  1. もともとスイムで鍛えている上に、
  2. レースでは、バイクパートで脚筋を消耗し、
  3. かつスイムでの上体疲労がバイク中に抜けるため、
3種類的に重要となる。
 
自分でやってみて自分なりに掴んでいただくほかないのだが、それ言っちゃあオシマイなんで、今回はITU公式Youtubeサイトの動画「2016 ITU World Triathlon Yokohama - Elite Women's Highlights」より、今春横浜の上田藍&ジョーゲンセン先生にお出ましいただこう。
ランは1:26あたりから。
 
上田藍選手が真っ先にランコースに出ているのは、バイクを先頭位置で終えたから。これはバイク集団内でのアイ・ウエダに対する個人的な「信頼」がないと実現しないこと。日本のホームゲームなことも影響してるかもだけど。そしてこの差を守ることで、表彰台に上がることができた。これは以前、 「NHK「アスリートの魂〜佐藤優香」 Bikeの描き方には大きな問題がある」  で指摘させていただいた話ね。
 
その上でランニングフォームを見ると、
  1. 肩の回転量が大きい
  2. 上下動はけっこうある (GarminやJinsのデータを気にし過ぎないようにね)
という印象をうける。これは追撃の巨人ジョーゲンセン選手も同じだ。
こちら1:28〜からのキャプチャー、巨人の捕食から逃れる我らが藍選手にMacプレビュー機能で補助線を引いてみた。迫るジョーゲンセン選手も、まったく同じ線で理解することができる(けどハイレグウェアを強調してしまうので、、)
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腕振りについて、僕の理解は、
  • 大目的は、骨盤を回転させること
  • そこで骨盤の中心を起点に「逆の振り子」をイメージし、
  • その中間点が肩で
  • 腕は、一度、まっすぐ上に(逆三角形に)上げたあとで、折りたたむイメージで理解する (ヒジでさらに折り畳むと、腕振りの形になる)
ここで「振り子」とは、背骨中心の回転運動であり、時計のよりも一次元多いものだ。
 
こう理解した場合に、「腕の動きはどうでもいい」と考えられるだろう。動画を見れば一目瞭然で、上田選手は、とにかく肩のローリング量=回転移動の距離が大きい。巨人ジョーゲンセンも実は同じで、長身なので目立たないが、肩の移動距離はかなり大きい。
 
つまり、腕振りの目的は、まず「中間目標」として、肩を移動させること、と考えられる。これにより、胸郭(=肩甲骨+鎖骨)が大きく動かされ、骨盤に回転力を与えることができる。
 
この力により、バイクで疲労した脚筋でも、回転を落とすことなく、高速ランニングを実現することができる。
 
そして上田選手は、小さな身体のハンデを、この大きな肩移動(=腕振り)によって克服し、高回転かつ身長の割には大きなストライドを実現している、と理解することもできるだろう。
ジョーゲンセンも、肩の前後の移動距離は、実は同じくらいあると思う。身長が高いのでバランス的に「ねじれ」が見えにくいだけで。
20160722_131014_2_2拡大コピーか笑
 
「腕振りは、ヒジを引け」とよく言われているようだけど、こうした動きを引き出すための「1つのトリガー」にすぎないと僕は理解している。経験あるコーチがいろいろ指導する中で、引くことで改善した事例が多い、ということ。だから、それはそれで試してみればいい。
ここで書いているのは、では、なぜそうなるのか? という根本。その力の起点として、ヒジを意識してみるのは1つの手だろう。
 
ランニング単体の世界では、「青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ」などで、(体幹コアを安定させた上で)肩甲骨を動かすことの重要性は言われている。
ただトライアスロンの場合、より大胆な補助線を引いて、より大きく動かしてみるといいと思う。まずは大き過ぎるくらいの動きで、過去の運動感覚をリセットしてみる。そこから適正動作に戻していくイメージで。
 
なお、足の着地は、上田選手がカカト、ジョーゲンセンはフォア気味かな。そんなのは、どっちでもいい。末端は気にしたらダメ。(まあ、そうゆうのをキッカケに中心側の動作を改善できるケースもあり、気になれば、やってみればいいとは思うけど)
 
・・・
 
腕振りについて、過去ブログでは、 
 
〜 遠心力を高め その波動を、肩&肩甲骨を経由し骨盤に伝える
 
〜 その原点はたしか、1-2年目かのどこかのレース中、終盤でギリギリ粘るために編み出した苦肉の策にある。その活用技術は、細かな起伏のあるオフロード中心にラン練習するようになってから、さらに上がった。
 
〜 腕振りがピッチを作り、それにより速度を上げる (長距離トライアスロンでストライド走法は無理)
 
〜 重量を活かした大きめの振り子運動をさせている。僕はお腹も太いので大きな動きに耐えやすいのと、腕振りも多用することで振り子運動をサポートしている。
 
など書いている。お時間あればご参考に。
 
 

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